二次創作小説(新・総合)
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- レインボーヒロインズ
- 日時: 2024/09/21 00:02
- 名前: いくちゃん (ID: E8lgSYnB)
どうも!いくちゃんです!
今回も更なるナンバーズスピンオフ作品!
レインボーヒロインズを投稿したいと思います。
モチーフはラブライブ虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会です!
この作品も『少年教師有』と共にナンバーズ8と平行でお話が進みます!
ですので、『ナンバーズ8』のキャラクターがこの作品に、
『レインボーヒロインズ』のキャラクターが『ナンバーズ8』にも出てきます!
さあ、果たしてどんなお話に成るのか?
主要人物だけ載せておきます!
スクールアイドル同好会
桃・夢原杏
黄・中洲恵梨香
水・桜木和
紫・倉木紫
赤・矢塚奈々
緑・エル・グリーン ※スイス人
白・白木愛
銀・モナ・スカーレット ※アメリカ人
マネージャー・高橋夢
アイドル育成愛好会
桜・王・美麗 ※中国人
深緑・三葉主
青・綾瀬蓮
橙・完道明
青・倉木青香
赤・絢川赤音
黄・立花黄花
桃・矢口桃夏
橙・ミカ・オレンジ
藍・黒川藍香
紫・宮本紫子
水・李・水美
緑・瀬川緑
白桃・夢原亜利紗
橙・山口朝
紅・紅城結菜
作曲家・モナ・スカーレット
※変動する可能性あり
- Re: レインボーヒロインズ ( No.52 )
- 日時: 2024/06/07 14:57
- 名前: いくちゃん (ID: atRzAmQi)
第52話・我が儘お嬢様と暴君生徒会長
美麗専用部屋(愛好会準備室)
トントントン
夢「失礼します!」
美麗「あら?あなたはたしか、同好会のマネージャーさんね!まさか、私の作った愛好会に入りたくなった?歓迎するわよ!」
夢「いえ、そうでなくて・・・」
美麗「さあ、車で行けば直ぐよ!愛好会の部員なら学校だけでなく家まで送迎してくれるのよ!」
夢「『凄い優しいな、じゃなくて・・・』あの、今まで通り、部室を使わせてくれること!あと、スクールアイドル活動をさせてください!」
美麗「良いわよ」
夢『あら?意外とあっさり!』
美麗「私の作った愛好会に入ればいくらでも活動して良いわ!」
夢「いや、そうでなくて同好会は同好会として活動したいんです!」
美麗「なんでよ!意味分からないわ!私の作った環境の何がダメなの?トレーニングルームやシャワールーム、サウナに休憩所!飲み物だって飲み放題よ!」
夢『何それ?聞いただけだと天国じゃん!』
美麗「他には一流の専属トレーナーや作曲家に作詞家、音楽関係でも様々なスペシャリストが居る上、健康チェックしながら料理を作ってくれるシェフに、整体師まで!ありとあらゆるスペシャリストを用意してるのよ!」
夢『なんだろう?行きたいけど、行きたくない!』
美麗「私と私のお友達がスクールアイドルに成るんだから、完璧な環境を揃えておかないと!」
夢『完璧すぎで入りたくないよ!』
美麗「しかも、レッスン料は愛好会だから勿論部員達からお金を取ることはしないわ!つまり、無料解放よ!
って言ったのに、なんで来ないのかしら?」
夢『ただより高いものはないんだよ!』
美麗「ちょっと、私の話し聞いてる?」
夢「は、はい!『凄すぎて、前半覚えてない』」
美麗「あなただって、同好会の皆に最高の環境でやって貰いたいでしょ?だったら説得してよ!あなたが言えばあの子達も来てくれそうなんだけど・・・、
それにあなた私のライブに酔ってたでしょ?なら私のファンね!
私目が良くて、ライブに来ているお客さんの顔は全員覚えてるのよ!
そんなあなたにお願いよ!同好会と研究部のメンバー全員連れてきなさい!」
夢「なぜそこまで?2つのグループの動画を見て好きに成ったんですよね?同好会も研究部も今の姿があるから輝いてる!別に愛好会に連れてくる意味はないような?」
美麗「勿論!あの子達は素晴らしい原石よ!磨かれるものを持ってる!けれど、研究部は『絶対命令』に縛られ、同好会は停滞してその先の未来と言うものが見えない!分かる?」
夢「でも、それがあるから2つのグループは解散してないんですよ!私も研究部に『絶対命令大丈夫ですか?』って聞きましたが、『本当にダメなら今頃解散してる』って返されました!」
美麗「そんなの嘘よ!きっと騙されてるんだわ!良いように言われて奴隷となる!よくある手法よ!」
夢『それも否定されたんだけど・・・』
美麗「兎に角、あの2チームは愛好会でやれば、輝かしい未来が約束されるのよ!だから、さっさと夢の無い同好会なんか辞めて、愛好会に来れば順風満帆!素晴らしい未来が待っているわ!」
夢『確かにそうなったら良いかもしれないけど・・・』
美麗「そんなにここが信じられないなら、とっておきのスペシャリストを紹介するわ!」
音響室
美麗「この子が愛好会の全ての作曲を手掛けているモナ・スカーレットよ!アメリカから来たの!」
夢「アメリカから?スカーレット?どこかで聞いたような?」
美麗「彼女は天才音楽家スカーレット家の次女よ!」
夢「嘘!」
美麗「なんたって、この子の曲再生回数ランキング100で、30曲も入る位の逸材よ!」
夢「再生回数ランキング100に、30曲?」
美麗「どう?これが我が愛好会の最大の強みよ!」
モナ「シャラップ!」
美麗「あら、聞こえてなんなら返事くらいしてよ!」
モナ「そう言う悪気無いところ本当嫌い!」
美麗「そんなこと言って、本当は私の部屋事好きでしょ!日本に一緒に付いてきてくれたし!」
モナ「美麗が無理矢理連れてきたんだろ!」
美麗「もう、素直じゃないんだから!それより頼んでた新曲出は?」
モナ「そこにあるよ!待ちくたびれて、5曲も出来ちゃったよ!」
夢「一晩で5曲!?」
モナ「うるさいな、これくらい普通の事だよ」
夢『どこが?』
美麗「私も聞いて良い?3曲目が良いわね!あなたも聞いてみる?」
夢『これはクオリティ高過ぎ!レベルが違う!それにこれと同じのを5曲って!』
美麗「明が言ってたけど、あなたも作曲するのよね?だったら分かるでしょ!モナの実力!モナの下には世界中の全ての音楽の情報が入ってくるの!それを分析して、より完成度の高い曲を生み出してるのよ!
世界中探してもこんな12歳何処にも居ないわ!」
夢「12歳ってことは、小学生?」
モナ「残念だが、僕は飛び級生で高校1年生だよ!」
夢「飛び級ってヤバい!」
モナ「あのさ、今へこんでる最中に来ないでくれる!」
美麗「不機嫌ね、何があったのよ?もしかしてこの前のランキング?上位に乗ってたんだから言うこと無しよ!」
モナ「そのランキングで、最高順位が2位だったんだよ!」
美麗「はあ?あり得ないわ!モナより上を取るなんて、誰それ?」
ランキングを見る3人
夢「これは・・・、『ナンバーズ8』の曲!ってことは?」
モナ「こんなのに負けるなんて誠に遺憾だ!絶対1位を取り戻してやる!」
美麗「そうよ!その意気よ!」
廊下
美麗「と言うわけで、以上がこの愛好会の設備の凄さの由縁よ!研究部や同好会とは話が違うの!これで入りたくないなんて頭おかしいわ!」
夢「愛好会の環境の凄さは分かりましたが、確認させてください!愛好会に入ったら、皆の好きなように活動出来るんですか?」
美麗「それはその子の実力次第!私より魅力的なら、その子が中心に成るわ!まあ、あり得ないけど!
でも、出来るのなら1曲くらいソロステージを歌わせてあげても良いわ!
私だって、同好会の皆の実力は認めてるわ!勿論研究部の方も!」
夢「でも、同好会の皆は各々が各々の道とかストーリーと言うものが合って・・・、各々が1番に成りたいって・・・」
美麗「だったら、愛好会でも良いじゃない!素晴らしいスタッフが沢山居るわよ!その方が近道でしょ!」
夢「でも、同好会は今までやりたいことを自分が作って、自分を表現してきたから、それにその中にはファンの存在もあるの!」
美麗「あなたも頭固いわね!素人が作るよりプロが作った方が楽だし、その分練習に費やせるでしょ!
あっ、もしかして?」
夢「な、何?」
美麗「あなたも作曲チームに入りたいのね!」
夢『違う!』
美麗「そりゃ、今までやってきた仕事が無くなるから嫌だって気持ちも分かる!でも、あなたは作曲に向いてないから、要らないわ!一応モナに聞いてみるけど、期待はしないで!じゃあバイバイ!」
夢『全然話しになら無い』
主「あの?」
夢「は、はい!えっどちら様?」
主「アイドル育成愛好会副部長で、スリーシスターズ学園高等部生徒会長の三葉主です!」
夢「あっ、高等部の生徒会長さん!お願いがあります!」
主「なんでしょうか?」
夢「同好会の活動を再開させてください!監視委員の解散とか、講堂ライブの許可とか!」
主「それは無理な話です!」
夢「なぜですか?」
主「そもそも同好会とは何のためにあるのですか?」
夢「えっ?」
主「大した実力もなく、大した成果もなく、ただただ時間を無駄にして過ごしてる!」
夢『時間を無駄に?』
主「何のために、あなた方は活動しているのですか?自己満足だけなら、やる必要なんかありません!
そんな毒にも薬にも成らない活動に出す部室も講堂もありません!お引き取り願います!」
夢「なんでそんなこと言うのですか!」
主「そんなに学校でアイドルをやりたいと言うのなら、プロが教えるうちの愛好会に来れば良いではないですか!ちゃんと、プロのアイドルや歌手、ダンサー等に成ると言う明確な目標があります!
目標もない部活動なんて何の意味も持ちません!」
町子「でも、その価値観を中等部に押し付けるのはどうかしら?」
主「あなたは?」
夢「町子さん!」
町子「人には説明出来ない、やりたいことがある!否定されようが、バカにされようがね!それにあなたはこの子の何なの?」
主「生徒会長なんですから、生徒を正しく導く事が仕事なんだから当たり前ですよ!」
町子「それを言うのはあなたじゃない!そしてあなたが言うことは『正しい事』でもない!」
主「どこが?」
町子「人の夢に『正しい』も『間違い』もないのよ!自分の望む夢で生きてこれたら、正しいのよ!あなたが決めることじゃない!」
主「私は生徒会長ですよ!私に楯突くつもりですか?」
町子「あなたこそ、生徒会長と言う権限を使って生徒達を困らせるつもり?」
主「誰が困らせてるんですか!私は正しい事を指導して皆さんを導いていってるんです!」
町子「それはあなたの気持ちでしょ!中にはあなたの事を鬱陶しいとか、嫌な人って思ったりしてるのよ!」
香「ちょっと、何やってるの?」
町子「先生、三葉さんが価値観の押し付けをして、中等部の生徒を困らせてるんです!」
主「私は生徒会長として、正しい道を・・・」
香「三葉さん!この世に正しい道なんて、1本だけじゃないわ!2本も3本も、兎に角無限にあるの!そしてその道を決めるのはあなたじゃない!選択を迫られた本人よ!助言をするのは構わないけど、頭ごなしに『これをやりなさい』はよっぽどの事でない限り使ったらダメな言葉よ!」
主「フン、大学部に言われたくありませんよ!」←その場を去る
夢「町子さん、ありがとうございます!」
町子「グレーテルから聞いてね、これは重症ね!草姉妹の方がマシよ!あっ、そう言えば練習場所無かったんだよね?」
夢「はい!監視委員に邪魔されるとか言われてて・・・」
町子「兎に角、同好会の皆を呼んでうちに来て!」
夢「えっ?」
屋上
八姫「あっ、来た来た!」
芹「こっちだよ!」
奈々「お姉ちゃん!」
愛海「今日からは私達研究部と一緒に練習しましょう!」
同好会「ええっ!!!!」
恵梨香「夢先輩?」
和「どう言うことですか?」
夢「私も知らないよ!」
零「あっ、勘違いさせてごめん!私達の近くで練習しようって話!」
杏「どう言うこと?」
葉月「私ら研究部は練習場所の確保は出来てるから!」
愛「でも、監視委員が来たら?愛ちゃんボード『アワアワ』」
八期「そこは大丈夫!こっちにもスペシャリストが居るから!」
同好会「?」
紫「で、でも・・・」
エル「研究部は絶対命令では?」
芹「誰が『研究部の言うこと聞け!』何て言ったのよ?」
同好会「えっ?」
八期「練習を一緒にするだけで、研究部に入った訳じゃないから『絶対命令』を聞く理由はない!」
恵梨香「良かった」
奈々「いや、当たり前だと思う」
杏「そもそも、八期君の使い方は、基本相手事情またはいじめ事情が主だし!」
しばらくして・・・
ピピー!
芳子「コラ!」
芳江「スクールアイドル同好会の活動許可は下りてません!」
芳子「直ちに練習を止めて解散しなさい!」
紫「きたー!」
八期「ストップ!本当に生徒会長とか学校から許可は出てないの?」
芳子「高等部の生徒会長が言ってました!」
恵梨香「ここは中等部ですよ!高等部関係無いじゃないですか!」
芳江「皆さん知ってますよね?高等部の生徒会からも中等部や初等部の学校生活の改善を意見出来ると!」
零「成る程!」
夢「だから、引き下がらないんだ」
杏「本当に鬱陶しくて・・・」
八期「でも、僕らは許可取ったんだけどな!同好会と合同練習するって!」
同好会・芳江・芳子「えっ?」
芳子「しらばっくれないで下さい!」
芳江「もう、あなたの『絶対命令』は無くなってるんですから!」
八期「ほら、ここに!理事長のサインが!」←許可証を出す
全員「ええっ!!!!」
八期「理事長はこの学校のトップだよね?そのトップが認めたことをお前らは邪魔するのか?ああん?それこそ、部活動妨害行為のいじめ!じゃないかな?」
芳江「そんなの偽物です!」
芳子「どうせ、理事長室に侵入して勝手に書いたんでしょ?」
理「何を揉めてるのかな?」
零「あっ、理さん!」
芳子「えっ?」
芳江「り、理事長?」
八期「理事長!この許可証・・・」
理「ええっ、確かに私はアイドル研究部とスクールアイドル同好会の合同練習をしばらくの間無期限でやることを認めたわ!」
芳江・芳子「えっ!!!!」
零「理さんが言ってるんだから文句無いよね?さもないと、妨害行為容疑で矯正学校に飛ばすわよ!」
芳子「分かりましたよ!」
芳江「帰れば良いんでしょ!帰れば!」
恵梨香「良かった!」
和「理事長ありがとうございます!」
理「お礼を言うなら零に言いなさい!」
同好会「えっ?」
理「表向きは私が理事長だけど、本当の理事長は彼女だから!」
同好会「ええっ!!!!」
- Re: レインボーヒロインズ ( No.53 )
- 日時: 2024/04/21 00:04
- 名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)
第53話・和の決意
同好会「ええっ!!!!」
零「これは私が作って書いたの!」
杏「本当に理事長だったんだ!」
零「でないと、沢山の教師をクビにしないって!」
同好会『それは・・・』
八期「これで、監視委員の問題は解決した!」
零「ライブの方も、私が『愛好会やり過ぎ』とか言えばある程度は削れるよ!」
紫「理事長が味方で助かった!」
エル「なんだかんだ文句言いつつ、私達って研究部の人達に助けて貰ってるね!」
零「困った時はお互い様!それに場所は違っても私達だって同好会の皆は仲間だって思ってるし!」
八期「まあ、そもそもあの愛好会の何が良いのかマジで分かんない!」
香「八期、見逃してるけど、『下手くそ!帰れ!つまんない!変われ!』と言った野次はコメントも含め止めなさい!いじめと取るわよ!」
八期「だって本当の事だもん!それに、同好会の邪魔する人間が良いパフォーマンスしてるだって?アイツ等頭狂ってるよ!」
町子「イメージで決めるのはどうかな?」
八期「本当につまんないし、良いと思ったこと無い!」
零「あっ、そう」
希「まあまあ、合同練習と言っても、お互い言い合うことは禁止!だよね、八君?」
八期「勿論!だが、お互い盗み合うのはOK!」
恵梨香「まさか、私達の下着や練習着を?」
八期「バカ!振り付けとか、歌詞とか作曲とか、その他ライブについてだよ!」
歩「むしろうちらの服に需要なんて無いよね?」
秀喜「俺に振るな!そして合って溜まるか!」
全員「ハハハ!」
奈々「先輩、ありがとうございます!あと折り入ってお願いがあるのですが?」
八期「なんだ?」
奈々「やっぱり、実力を試すために、ライブをしたいんですよね」
芹「まあ、そりゃそうよね!でないと何のためにやってるのか分からないし!」
愛「私もライブしたい!愛ちゃんボード『キラン!』」
八期「あっ、愛ちゃん!博士から『オートエモーションボード』直ったって報告合ったよ!」
愛「ありがとうございます!愛ちゃんボード『ペコリ』」
八期「お礼は博士に言って!直したのは博士だから!」
愛「でも、提案してくれたのは八期先輩!」
八期「提案と紹介しただけなんだけど・・・」
エル「恵梨香ちゃん、八期君のように傲慢に成らないように!」
恵梨香「どういう意味ですか?」
奈々「それでライブは?」
子「それが最近困ったのよね」
紫「どうかしたんですか?」
八姫「どれだけライブしても、美麗達がわざと私達の近くでライブを行って、お客を取るのよ!」
同好会「ええっ!!!!」
町子「だから、出来れば愛好会のメンバーに知られたくないのよね!私達のライブはしれわたりすぎてるから、反撃の意味を込めて、同好会の皆にやって貰いましょう!」
研究部「賛成!」
理珠「とは言え、同好会だけでなく、研究部にも監視委員が居て、ライブ場所を特定してたりするんです!」
研究部「えっ?」
ヘンゼル「じゃあ、どうするんだよ?打つ手無しじゃん!」
恵「いや、ゲリラライブならどうだ?」
全員「ゲリラライブ!?」
八期「って何?」
渚「ゲリラライブって言うのは、言わば抜き打ちでいつどのタイミングでライブするか分からないライブだよ!まあ、無許可でやるから警察に見付かったら止められるけどね!」
エル「でも、日本の警察は優しいから1曲くらいなら最後まで聞いてくれそう!」
恵梨香「あくまで1曲ですけどね!」
葉月「ある意味注目は集まるが?どこでやるんだ?メジャーな場所だと勘付かれるし、マイナーな場所だと人は来ないし!」
杏「少なくとも学校はダメだね!すぐ見つかる!」
紫「どこかの公園とかは?」
恵梨香「まばら過ぎて集まりませんよ!」
愛「場所によってはスポーツしてる、愛ちゃんボード『私達がお邪魔』」
奈々「ゲリラライブはその場所で何か起こるかも!と思わせないと成功しません!」
八期「そうなんだ!だったら、周りに人が多くいる場所が・・・」
芹「そうなると監視員に見付かって、美麗の方がゲリラライブするかもしれないわよ!」
八期「絶対命令さへあればアイツと高等部の生徒会長を簡単に追い出せるのに!この使えないもどかしさ!」
零「分かってるだけ偉いよ!期間限定だもんね!」
杏「全校生徒でなくても、ファンクラブの子には見て貰いたいよね?」
零「杏ちゃん今なんて言った?」
杏「見て貰いたい・・・」
零「その前!」
杏「全校生徒でなくても・・・」
零「行き過ぎ!その後!すぐ後!」
杏「ファンクラブの子には・・・、あっ!」
全員「ファンクラブの子達だ!」
ゲリラライブ当日
愛「今日は絶好のライブ日和だね!」
恵梨香「屈辱の日々も今日でおしまい!どっちが本物のスクールアイドルか見せ付けてやりましょう!」
杏「まさか、ファンクラブのリーダーにファンクラブのメンバーだけを集めるって!」
奈々「しかも、暗号で!」
恵梨香「あれ解けるの?」
愛「最悪、各リーダーがメールで集めるって言ってた!特に推しが強い子は!」
エル「バレないかな?」
夢「一応、私達の会場の反対側の町で研究部はライブするって言ってた、囮に成るって!」
杏『上手く行くかな?』
ゲリラライブ10分前
夢「凄い数!」
愛「林檎ちゃんに頼んだ回があった!」
杏「桃子ちゃんも協力してくれたんだ!『蜜柑ちゃんには内緒にしといて』って!」
エル「わあ、久しぶりのライブ緊張する!」
夢「兎に角、今までの鬱憤を晴らすように楽しんで!頑張ろう!」
同好会「おおっ!」
ゲリラライブ開始
恵梨香「皆さん!スクールアイドル同好会のゲリラライブへようこそ!今日のトップバッターはエリリンです!」
和「あれ?なんだ騒がしくないですか?」
紫「どうしたのかな?」
観客A「ねえ、あっちで、アイドル愛好会のライブだって!」
観客B「愛好会って、あの美麗が居る?」
奈々「えっ?見付かった?」
愛「ああ、これから私達のライブ始まるのに!」
エル「どうしよう」
杏「皆、行っちゃうよ!」
恵梨香「えっ、え~っと、アイドル愛好会がライブをやるみたいですが、同好会も負けずにやりますよ!
エリリン達、皆と楽しむために練習頑張って来ました!それを確かめるため見てください!」
杏「残っているのは?」
愛「古参の私達のファンだけ・・・」
エル「なんでだろ?100人は居るはずなのに・・・」
紫「ガラガラに見える」
奈々「私達は愛好会に勝てないのでしょうか?」
恵梨香「同好会のライブを見る為に残ってくれた皆!今日はエリリンが皆に素敵なプレゼントを渡すよ!だから・・・、絶対乗り遅れちゃ・・・、ダメなんだから・・・」
恵梨香のファン『エリリン!』
夢「恵梨香ちゃん頑張れ!」
観客C「泣かないで!」
観客D「勝手に行った薄情者なんかほっとっけ!」
観客E「エリリンのライブが見たい!お願い!」
恵梨香「皆、ありがとう!じゃあ、ゲリラライブ楽しんでね!」
ゲリラライブ後
愛「大丈夫?反省会?」
奈々「観客のほとんどが愛好会の方に行ってしまいました!」
杏「研究部の方もお客取られたって!でも、何とか残ってくれた人に助けられたね」
紫「うん、『薄情者はほっとっけ!』って言葉もなんか力に成った!」
エル「うん、本当に私達を応援してくれてるって実感が沸いたよ!エールとしてダメなんだけど・・・」
恵梨香「本当に!だからこそ、次も頑張りましょう!」
夢「恵梨香ちゃん頑張ったよ!お客さん居なくなっても諦めずに歌った!他の皆もだよ!結果的には残念だけど、こんなに応援する人が居てくれるって知ったらなんか報われた感じだよ」
恵梨香「ですよね!今度こそ打倒アイドル育成愛好会です!」
夢「皆、私正直愛好会ならプロの力があるから、本気でアイドルを目指す目標を志してるのなら、皆には愛好会の方が上達の近道かなって思ってた!
でも、今日のゲリラライブで、ライブとかステージはプロには敵わないかもしれないけど、自分達で作るからこその面白さとか楽しさを改めて感じた!
そして、それが今日見てくれたファンにも伝わってると思う。
だからこそ、協調とコミュニケーションと言う意味では同好会も捨てたものじゃない!あるべき物だと私は思ってる!だからこそ、同好会存続に向けて頑張ろう!」
杏「勿論だよ!」
恵梨香「当たり前です!」
紫「2人居ないけど、大丈夫だよ!」
奈々「私達に喧嘩を売ったことを後悔させましょう!」
エル「蓮ちゃんと明ちゃんを悔しがる顔にしよう!」
愛「打倒!アイドル育成愛好会!愛ちゃんボード『ムン!』」
和「あ、あの・・・」
エル「どうしたの?和ちゃん!」
和「あの、私アイドル育成愛好会に行こうと思います」
恵梨香「ええっ!!!!何言ってんの?のど子!」
エル「和ちゃん!本気じゃないよね?」
和「本気です」
恵梨香「何で?嫌だ!そんなの!」
和「ごめん、恵梨香さん・・・、でも・・・
もう、決めたから」
恵梨香「のど子最低だよ!このタイミングで愛好会に転部するなんて、人気のあるところでスクールアイドルやりたいだけじゃん!」
和「ち、違うの、そうじゃなくて・・・、それに結構行くかどうか悩んでたし・・・」
パチン!
恵梨香「のど子のバカ!もう知らない!」←逃げた
夢「恵梨香ちゃん!和ちゃんだって真剣に考えてたんだよ!」
奈々「残念ですが、和さんの意見を尊重するなら・・・」
愛「私も寂しいけど、和ちゃんの意見を尊重したい!
気持ち分かるもん!」
奈々「私もです!」
和「愛さん、奈々さん・・・」
夢「和ちゃん」
和「先輩も私に失望しました?」
夢「それはないよ!和ちゃんが考えた夢なんだよね?だったら応援するしかないよ!たとえ愛好会だったとしても!」
和「先輩!」
夢「そりゃ私が見ても部は迫力が違うし、行きたくなるのも無理無いよ」
和「違うんです!私は同好会と愛好会でどう違うのかを見て体験してみたいんです!自分の目で!」
夢「えっ?どう言うこと?」
和「確かに愛好会は環境が凄いですが、八期先輩も言ってました!物には必ず長所と短所がある!
長所を生かし、短所を補えば上手く行くとも言います!
私が愛好会の中身を見に行く偵察しに行きたいんです!どんなところなのか?同好会との違いや同好会が真似できる事とか!それを調べたいんです!何が違うのかを!」
夢「和ちゃん?」
和「私、美麗さんと恵梨香さんのライブの違いが分からないんです!」
夢「えっ?」
和「普通に聞けば、美麗さんと全員が答えますが、私にはどうしても恵梨香さんが凄いとしか思えないんです!八期先輩のような気持ちなんです!
だから、その謎を解決したいんです!」
夢「分かった、もう良いよ!そんなに悩んでたんだよね?愛好会に行っても私は応援してるからね!」
和「はい!ありがとうございます!」
廊下
八期「あっ、聞いたよ!桜木ちゃん、愛好会に行くって?」
和「ダメなんですか?」
八期「君の決めることに文句を言う筋合いはない!だけど、少し頼みたいことがあって・・・」
和「偵察ですか?」
八期「話が早いね!」
和「元々そのつもりでしたが?」
八期「いや、実はもう1人頼んで居る人が居るんだよ!」
和「えっ?」
- Re: レインボーヒロインズ ( No.54 )
- 日時: 2024/04/22 11:54
- 名前: いくちゃん (ID: d4UJd1Wm)
和「はー、私はなぜあんなことを言ってしまったんでしょう?皆ゲリラライブ頑張ろうって意気込んでた最中だったのに!
でも、恵梨香さんだって、あんな言い方はないじゃないですか!人の夢は人の夢ですし、なんなら最後まで人の話を聞いて欲しかったです。
取り敢えず切り替えて・・・、ここは明さんに相談しましょう」
プルルルル
明「あっ、和っち?どうしたの?」
和「明さん、実は・・・」
明「成る程、私も人の事言えないけど、和の気持ち分かるよ!本当なら同好会と愛好会、そして研究部が仲良くやっていければ良いんだけど・・・」
和「はい、ただどうしても恵梨香さんのライブと美麗さんのライブを見ると何か違和感があるんです」
明「私も分かるよ!そうなんだよ!同好会と愛好会、同じスクールアイドルだけど、方向性は違う!愛好会が人気だけど、同好会だって負けてない!だから、私もその謎が解けるまで抜けられない、いや、抜けたくないんだ!」
和「そうなんですか」
明「まあ、そんな暗い話は止めて、明日から愛好会の練習楽しみなよ!メチャクチャキツいよ!」
和「そうなんですか?」
明「私で、最初の1週間は息が荒くなるくらい」
和「激ヤバですね」
明「慣れたらどうって事無いよ!」
第54話・和の抱いた違和感(前編)
愛「大変!大変!」
夢「どうしたの?愛ちゃん?」
杏「まさか、八期君が集団で去年の腹いせを受けてるの?」
愛「そっちじゃない!」
杏「良かった!」
愛「恵梨香ちゃんと和ちゃんが喧嘩してるの!」
夢「全然良くないよ!早く行かないと!」
食堂
和「だから、私は部に行って確かめたいことがあるの!」
恵梨香「ちょっと、口が滑ったならまだ許してあげるって言ってるのに!何なの!意味分かんない!2度と戻ってくるな!」
和「そんな言い方無いでしょ!あのタイミングで言い出した私も悪いけど・・・、私の意思はそんな軽いものじゃないの!」
恵梨香「のど子のせいで私は頭痛が痛いんだから!」
和「頭痛の時点で、頭痛いんだから、何でまた『痛い』を付けるの?ちゃんと勉強してる?」
恵梨香「ううっ・・・」
和「その顔、小テストダメだった顔ですね!また特訓しますよ!」
恵梨香「嫌だよ!のど子厳しいし!」
和「厳しくないと、高等部入ったら、恵梨香さんだけ留年して置いていきますよ!最悪、私と愛さんが先に卒業、恵梨香さんはずっと1年生!そんな状況になって良いんですか?」
恵梨香「嫌だ!教えて!お願い!」
愛「あれ?いつもの会話だ!」
夢「多分、恵梨香ちゃんは大好きな和ちゃんを愛好会に取られて寂しいだけなんだよ!愛ちゃんは明さん達と交流切って無いでしょ?」
愛「うん、ただ昨日林檎ちゃん、桃子ちゃん、蜜柑ちゃんの喧嘩止めるのが大変だった!」
夢「あの3人が喧嘩!何があったの?」
杏「明ちゃんが愛好会に行ったことで、『愛好会が凄い』、『同好会が良い』って言い合いに・・・、
何とか『ファン同士で揉めないで!』とか、『自分の推しだけを追い求めれば良い』って説得した」
夢「まさかファン同士のぶつかりもあるなんて大変だね」
アイドル育成愛好会(教室)
和「今日からお世話に成ります桜木和です!
宜しくお願いします!」
美麗「やっと来てくれたわ和!歓迎するわよ!」
和「キャッ!」
明「美麗って、結構情熱的で人懐こいと言うか、距離感近いでしょ?」
蓮「私もビックリしたわ」
和「そうなんですね」
美麗「そう緊張しなくて良いのよ!
これから愛好会の仲間に成るんだから、ここに入れば、和も一気に活躍出来るわよ!華やかしい夢一直線!」
明「じゃあ、改めて宜しく!」
和「宜しくお願いします」
主「あなたが新しい子ね!私も全面的に協力するわ!」
和「あなたが高等部の!」
主「三葉主!別に名前で呼んでくれても良いわよ!」
和「出来れば、同好会の活動及び講堂使用許可を・・・」
主「あなたもバカね!」
和「えっ?」
主「部活ってのはね、学校側に貢献し、知名度を挙げるためにあるの!言わば学校への感謝の意味ね!
私達は『この学校に通わせてくれて良かった!だから、この学校のために頑張ります』って思いで部活動で輝かしい功績を取って恩返しするの!
同好会みたいな、学校に何の恩返しもする気のない部活動なんてあるだけ無駄なのよ!」
美麗「そうよ!ここはなんたって、プロを目指す!いや、全国、武道館、いやハリウッドだって!夢じゃない!」
和『そこまで求めてないんですけど・・・』
主「取り敢えず、この愛好会に入ったならビシバシ行くわよ!さあ着替えて早速練習よ!」
和「はい!」
レッスン教室
和「想像の何倍もキツいですね」
蓮「私なんて、1週間は筋肉痛だったわ!」
和「同好会とは練習量が違いすぎます!」
明「若干オーバーワークな感じあるけど、これが普通なんだよね!美麗とか、主は全然こなしちゃうし!」
和「流石プロのメニューは段違いですね」
美麗「こんなキツい練習の後に食べるフードやドリンクは最高よ!小さな目標とすれば悪くないでしょ?」
主「実際、飲食物目的で来た部員も居ましたが、あまりのキツさに根を挙げて、10人くらい辞めましたけどね!」
蓮「生半可な気持ちでは出来ないって事ね!」
モナ「やあ!君が新しい部員かい?」
和「はい!桜木和です!モナ・スカーレットさんですね!宜しくお願いします」
モナ「挨拶は良いよ!さっきからでかい声でやってたじゃん」
和「は、はい?」
モナ「声量あるんだね、声も悪くない、何オクターブ出る?」
和「えっ?すみません、それは分かりません」
モナ「はっ?自分の音域も知らないの?あり得ない!」
和「『普通知らないよ!気にも成らないし!』すみません」
モナ「まあ、良い後で調べるから」
美麗「作曲ルームから出るなんて珍しいわね、モナ!」
モナ「新人を見に来ただけ、僕の作ったを歌えるレベルかどうか見たいしね!」
美麗「お眼鏡にかかってる?」
モナ「まあ、最低ラインは、僕の歌を歌うにはまだまだ足りないけど!」
和「精進します」
モナ「頑張って、じゃあ話は済んだから戻るよ!Good-bye!」
美麗「良かったわ!取り敢えず合格らしいわ!流石私が見込んだ人よ、和は!
それでアイドル育成愛好会はどう?」
和「凄いの一言です!全てが合理的で無駄のない完璧な環境です」
美麗「当たり前よ!私が作った愛好会なんだから!
そうだわ、今から私のパフォーマンスを見せて挙げる!」
パフォーマンス後
美麗「どうだった?正直に答えなさい」
和「はい!完璧で感動しました!」
美麗「これが私なの!和だって頑張ればソロの1曲や2曲歌えるように成るわ!」
和「そうなんですか?」
美麗「全ては曲次第!愛好会のステージはこの曲を一番的確に表現出来るのは誰か、と言うことで決まるのよ!」
和「私が追い求めていたのはこれかもしれません!この環境で学ばせてください!」
美麗「やっと分かってくれたわね!私について来たらどんなものでも与えて挙げるわ!これで和も私の親友ね!」
食堂
美麗「ここの食堂質素なもの多いわね!1、2品足りないわ!」
夢「あっ、あなたは!」
美麗「あら、夢じゃない!どう?同好会のメンバーの説得は?」
夢「いえ・・・」
美麗「こんなに環境が良いのに、なんで来ないのかしら?和はちゃんと馴染んで愛好会で上手くやってるって言うのに・・・」
夢「そうなんだ!和ちゃん頑張ってるんだね!」
美麗「蓮や明だって、以前とは比べ物に成らないくらい良くなってるわよ!」
夢「そうなんだ!3人のライブ見てみたいな!」
美麗「それだけ?もっと無いの?」
夢「いや、3人が安心してやったるならそれで良いかなって!」
恵梨香「ちょっと、何やってるんですか?まさか夢先輩をいじめて・・・」
夢「無いからね!愛好会の皆の状態を聞いてただけ!」
美麗「この学食にビュッフェとかないの?」
奈々「予算の問題で無理です!」
美麗「うちの教室には、付けてるわよ!同好会の皆も1度来たら良いわ!そもそもあんな良い環境で何が不満なの?」
恵梨香「自由に出来ないから!」
杏「格差社会だから!」
エル「プロを本気で目指そうと思って無いから!」
奈々「グループ活動の方が良いからです」
紫「全部無料提供って言うのが、後が怖いから!」
愛「私のアイデンティティーを否定したから!」
美麗「そんなもん、頑張れば良いって話じゃない!プロを目指さないなら辞めれば良いだけよ!意味がないわ!」
エル「そんな否定しなくても・・・」
杏「そう言えば、愛ちゃんのボード壊したのは本当?」
美麗「ボードをしてライブに出る?意味が分からないわ!仮面アイドルじゃああるまいし!あんなガラクタ!私の目指す愛好会には必要無いのよ!」
同好会『壊したのは本当だったんだ』
愛「愛好会に所属するくらいなら私は研究部の方が良いです!」
美麗「なんでよ!あんな自由を奪われる部活動なんてやったって損よ!」
愛「やって損なのはあなたの部活動の方です!皆さん行きましょう!」
杏「愛ちゃん!」
美麗「何よ!」
屋上
紫「本当に愛好会は凄いね!」
奈々「ライブの回数増えてますし・・・」
夢「やっぱり勝てないのかな?」
恵梨香「何弱気に成ってるんですか!」
エル「でも、うちには足りないものばかりだよ!」
町子「皆さ、愛好会に勝つことを目標にしてるの?」
杏「町子さん!」
芹「もう愛好会なんてほっといて、自分の好きなようにライブした方が気楽だよ!」
恵梨香「なんでそんなこと言うんですか?」
八姫「だってうちのリーダーは・・・」
零「人間不信で周りの声などお構い無し!むしろ、評価しなければしなかったで怒るから!勝負しに行かない、負けても良いから自分の思う通りにやって、負けても本気でやってないから!ってやっていかないと自分を制御出来ないもの!」
杏「まあ、確かにそうだよね!」
愛「そうだ!折角一緒にやってるから、どんな感じでやってるのか見て良いですか?」
夢「えっ?愛ちゃん本気!絶対命令だよ!」
零「勿論、大歓迎よ!もしかしたらヒントに成るかもしれないし!」
夢「絶対命令なんだから、奴隷のような扱いしかないよ!どうせ、スパルタかぐうたらのどっちかに決まってる!」
町子「そう言うあなたが1度見たらどうなの?夢さん!」
杏「そうだよ!百聞は一見に如かずだよ!」
希「はい!次の曲だけど、どうする?」
芹「今は5月だから・・・」
愛海「明るい曲がいいよね!」
町子「作曲の候補は結構出来てるわよ!」
グレーテル「多いなあ!ドンだけ作ったんだよ!」
町子「候補が沢山あれば、突然ライブに成った時楽でしょ!」
芹「私も歌詞のストックあるよ!中途半端だけど!」
ヘンゼル「なんで毎回途中のやつなんだ?」
芹「作曲に合わせるんだから、虫食いみたいな仕上がりの方が合わせやすいの!」
青奈「振り付けどうする?」
結「この曲ならこんな感じに・・・」
町子「八期君はどう思う?」
八期「分かんない」
八姫「あんたお得意の、言葉のままの振り付けとかないの?」
八期「音楽的に言ったら、こうかな?でも皆はどう思う?」
町子「私は賛成!」
愛海「私も!」
芹「悪くないわね」
葉月「私は少し何か物足りない感じがする!」
秀喜「それにお前としては、動きたいんだよな?」
八期「そうだね、皆あちこち動かした方が見てる人にとっては面白い筈だし!取り敢えず皆のやりたいことを詰めていきたい!」
夢「あれ?何かおかしい!おかしくないんだけどおかしい」
恵梨香「絶対命令ってこんな感じでしたっけ?」
杏「やっぱり、絶対命令の使い方上手いな!」
愛「こんな感じに周りの意見聞いてくれるなら愛好会よりも研究部の方が良い!」
八期「そう言えば、まっちゃんの出した曲凄いね!」
八姫「そうそう!曲だけなら再生回数1位だったもんね!」
町子「ハハハ、私もビックリだよ!」
愛海「8の誇りだね!」
同好会「ええっ!!!!」
夢「モナちゃんより凄いんだ!」
希「しかも独学で、あの天才よりも上って!」
町子「まだ1曲だけだよ!それに最新のCDだったし、まだまだこれからだよ!」
紫『研究部に意外な天才が居たなんて!』
町子「良かったらあなた達の曲、作ってあげようか?」
同好会「ぜひ、お願いします!」
愛好会のライブ後
夢「今回は蓮さんや明ちゃん、和ちゃんのソロもあったね!やっぱり愛好会行って3人とも変わってるね!」
恵梨香「ええっ、確かに変わりました!ですが・・・」
八期「元のパターンと全然違う!本来のライブではない!」
恵梨香「そうです!八期先輩にもこの気持ち分かりますよね!」
八期「ああ、明ちゃんのライブが見れると聞いて、見てたけど、本来の彼女のライブではない!なんか物足りないんだよ!」
恵梨香「私も思いました!のど子のライブはこんなんじゃないんです!」
和「誰のライブがそんなことないんですか?」
夢「和ちゃん!」
和「私はこの数週間で調子が上がりました!」
恵梨香「エリリンにはそんな風に見えません」
和「どういう意味?」
恵梨香「だから、のど子のライブだけど、のど子じゃないの!」
和「意味分からないよ!私のどこがダメなの?これでも頑張って食らい付いたんだよ!」
恵梨香「そんなに言うなら、私達のゲリラライブ見に来て!そしたらエリリンの言葉の意味が分かる筈だから!」
和「行くわけないでしょ!愛好会の練習が忙しいんだから!」
恵梨香「宣言する!のど子は絶対来る!ゲリラライブにね!」
和「えっ!」
恵梨香「それじゃ!」
愛好会(教室)
和「全く、どっちが分かってないのか!恵梨香さんはここの環境を知らないから言えることなんです!」
モナ「和!」
和「あっ、モナさん!今日のライブどうでしたか?次のライブに向けて参考にしたいんですが?」
モナ「ああ、あの曲は次からは使わないから忘れて!」
和「えっ?どうしてですか?」
モナ「もっと良い曲を作るから!いらない!」
和「そんな『気に入ってたのに』」
美麗「どうしたの和?」
和「あの、今日歌った曲はもういらないって聞いて・・・」
美麗「なあんだ、その事!大丈夫よ!モナがまた新しい曲作ってくれるから!
さっき聞いたけど前よりもっと凄いわよ!聞くのが楽しみね!」
モナ「あっ、さっきデリートしたよ!」
美麗「えっ?」
モナ「バズらないものは要らないからね!」
和「それでも私も聞いてみたかったです」
モナ「存在価値があるのは最高のもの!それも、ランキングで1位を取れるもの!」
美麗「そうね、モナの好きにしなさい」
和『私はここにいて良いのかな?』
- Re: レインボーヒロインズ ( No.55 )
- 日時: 2024/04/21 16:45
- 名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)
第55話・和の抱いた違和感(後編)
夢「それでゲリラライブ、お客さん流出対策会議だけど・・・」
杏「今回は研究部の人にも協力してくれるんだよね?」
零「ズバリ、強行策!同好会のライブを無断で抜けたら『いじめ』認定!作戦よ!」
夢『強行策過ぎる!』
紫「でも、自分から来ておいて1曲も見ずに帰るのは失礼だよね?」
零「今回は私の理事長の権限をフルに使わしてもらって、講堂使用許可!更には、ライブが終了するまで外から出られないようにしたわ!」
夢「トイレは?」
零「一番近くのトイレに専用通路を作って、外からは出られないようにしてる!」
夢『ほぼ監禁じゃん!』
零「愛好会関係者及び監視委員が妨害行為をした場合は『いじめ』認定!そのまま矯正学校!」
夢『この人怖!』
紫「皆、紫ちゃん達の為に!」
エル「研究部の皆!ありがとう!」
八期「僕らは『同好会』の皆の味方だから!打倒!アイドル育成愛好会!だよ!」
八姫「まさか、本当に潰す気?」
八期「勿論!潰すつもりでって今は考えてる!」
夢「えっ?潰すの?勿体無くない?」
八期「もしくは・・・」
夢『その先は?』
ライブ当日
夢「あっという間だね」
恵梨香「夢先輩、のど子来てますか?」
夢「和ちゃんなら来る筈だよ!それより緊張してる?」
恵梨香「違いますよ!これは、のど子に真のスクールアイドルのライブを見せ付けられると思ってウズウズしてるんですよ!」
葉月「恵梨香ちゃんって、本当に和ちゃんが好きだね!」
恵梨香「そ、そんなことありませんよ!」
葉月「うちら(8)の中では百合カップルだったら面白いコンビ第2位だよ!」
恵梨香「なんですか!そのランキング!しかも2位?」
葉月「和ちゃんに愛のメッセージ伝えてきたな!」
恵梨香「そんなんじゃありません!」
ライブ会場
和「良かった、この間よりは入ってる
はっ、でも愛好会とは比べ物に成らないんだから!恵梨香さんの言ったことは負け惜しみです!
恵梨香さんは知らないんです!愛好会の環境の中でやることがどれだけ凄いことなのか!
その中で研鑽を組むのがどれだけ力に成るのか!」
恵梨香「は~い!皆!今日はスクールアイドル同好会のライブを見に来てくれてありがとう!最後まで見てくれないとお仕置きしちゃうからね!」
観客「キャー!キャー!」
一部「お仕置きして!」
恵梨香「でも、そのお仕置きから私が皆を守るくらいに釘付けにしちゃいますから!皆さん、ハートを撃ち抜かれて倒れないよう注意してくださいね!気分が悪かったら、近くのスタッフに声を掛けて下さい!
それでは1曲目行きますよ!」
和『あっ、音外した!ダンスも今なら私の方が上手い筈・・・』
恵梨香「続いて2曲目行くよ!」
和「愛好会のやり方が悪いとは思わない!
私だって、上手くなったこと、出来るように成ったこと沢山あるの!
でも・・・、なんでこんなに胸が苦しいの!」
観客「ウオオ!」
恵梨香「ありがとう!エリリン皆のお陰でもっと可愛く成れたよ!ありがとう!」
和「うん、恵梨香さん可愛いよ!今あなたが一番可愛く見える!
恵梨香さんに分かって、私に分からない事ってあるんだ」
次の日
学校
和「恵梨香さんのライブが凄すぎて、昨日眠れなかった!つい最近まで私もあの中に居たのに、なんでなんだろう?あれ?もう誰か居る!」
音響室
和「モナさん!おはようございます!」
モナ「あっ、もうこんな時間?まだ無駄に徹夜しちゃったな」
和「徹夜!帰ってないんですか?」
モナ「別に良いだろ!それより和の方こそ顔色悪いね、寝てないの?」
和「いえ、その・・・」
モナ「まあ、僕には関係ないけど、練習するなら勝ったにやって、僕はもう少し作業するから」
和「少し見学良いですか?」
モナ「好きにすれば?」
数分後
和「こんなにデータを集めて?」
モナ「フン、こんなの僕からしたら朝飯前さ!僕は天才なんだから!」
和「しかし、データを集めるのではなく、その中の良い部分だけ取るなんて!」
モナ「傾向なんて調べたって、良い曲は作れない!ってか誰にでも出来ること!だから僕は『干し草から針を見つける』方法で作ってるのさ!
つまり、あらゆるデータから匂いをかぎ分けてそれをインスピレーションで曲を作ってるのさ!」
美麗「おはよう!モナ!和もおはよう!新しい曲は出来ているかしら?」
モナ「そんなのとっくに出来てるよ!そこに置いてあるだろ!」
美麗「どれどれ」
カチッ
美麗「和、どう思う?」
和「これが次の曲ですか?」
美麗「あなたの為のね!こっちには振り付けや演出の資料もあるわよ!」
和「私の!」
美麗「蓮や明でも良いんだけど、この曲は演劇経験者のあなたがコンセプトにあってると思うの!
演出家達とも話した結果よ!私達のイメージを完璧に再現してね!期待してるわ!」
モナ「曲の感想は?」
和「素晴らしいです!非の打ち所もありません!」
モナ「そりゃ当然だ!天才作曲家の僕が作ったんだから!」
和『なのに、なんでこの曲に心が籠ってないんだろう?恵梨香さんのライブの曲は心が籠っていて感動的だったのに!』
次の日
和「突然呼び出してすみません夢先輩!なんで町子先輩まで?」
町子「夢ちゃんに相談受けたから!曲の作り方について聞きたいんだよね!私もグループの作曲担当だからね!」
夢「私は、その人その人のイメージ!杏ちゃんだと優しい感じの中に努力家な気持ちを添えるような、
恵梨香ちゃんは可愛く、そして負けん気が強い感じかな?
和ちゃんだと、落ち着いた感じ!」
町子「私も基本はそれだね!モナちゃんのやり方は聞いたよ!そんなことしてたんだ!私なんか、周りの音から拾って考えてることが多いよ!」
和『そっちの方が凄いのでは?』
夢「でも、私にモナちゃんみたいなやり方は無理かな?町子さんでも無理だけど!でも、私が1番譲れないのは歌ってる人達が『スクールアイドル』が好きって感情だけは絶対忘れない!」
町子「そうなんだ!私はスクールアイドルじゃなくて、ライブとか歌を歌う人達皆がライブする事を好きって気持ちで作ってる!」
和「お二人って似た者同士ですね」
夢「そうかな?私は本当にスクールアイドルが好きだから!」
町子「私は、八期君が『嫌そうな顔』してて、楽しんでないのを見て、ライブを楽しくさせたいって気持ちから意識したかな!」
和「八期先輩の事好きなんですか?」
町子「好きなんだろうね!」
和「えっ?」
町子「じゃないとここでやってないよ!」
和「『楽しくさせたい』か、町子さんは本当に凄いですね」
町子「作曲が?」
和「いえ、相談相手として!私、恵梨香さんのライブを見た時の不思議な感覚が分かったかもしれません!」
夢「どういうこと?」
和「一緒に楽しむ!これは同好会だけでなく、研究部も同じなんじゃないですか?」
町子「そうよ!人に認められなくて怒っても、『皆が楽しめなきゃ意味ない』ってね!まあ、私達が楽しむっ事が大きいけど、ファンも楽しませたい気持ちは同じよ!」
和「ファンの皆さんと一緒に楽しませようとするライブ!それがスリーシスターズ学園スクールアイドル同好会のコンセプトだと思います!」
和の愛好会ライブ後
和「私のライブどうでしたか?」
美麗「完璧よ!愛好会のライブとして相応しいライブだったわ!」
モナ「まあ、及第点かな?僕の歌を歌うならあれくらいしてもらわないと!」
美麗「そんなこと言って喜んでるくせに!でも、これでますますこの愛好会の人気も鰻上り!更に行けば私とデュエットなんてどう?」
モナ「デュエット曲ね、考えておくよ」
美麗「兎に角次も期待してるわよ!」
和「ありがとうございます!最高の環境、最高の曲、最高のステージの上でやらせてもらえて本当に嬉しいです!」
美麗「のどかにはそれだけ価値があるわ!」
和「アイドル育成同好会に入って本当に良かったです!お二人の熱意にどれだけ刺激を受けたか分かりません!ここに来なければ気付かないこともありました!
ですから、愛好会での成長は私の励みとなりました!」
美麗「ほら、愛好会に来て正解だったでしょう!これで良かったのよ!」
和「美麗さん、次のパフォーマンスが楽しみと言いましたよね?」
美麗「ええ、勿論!」
和「では、これから見てもらえないでしょうか?
私の全てを詰め込んだ歌を歌います!」
学校の講堂
紫「最後は紫ちゃんだよ!まだまだ休ませないから皆ちゃんと付いてきてね!」
恵梨香「最近うちのライブのお客さん増えてきてるね!」
杏「皆、零ちゃんが理事長であることと、研究部の人達が宣伝や設定などを手伝ってくれたお陰だよ!」
愛「このまま愛好会をて潰したい!愛ちゃんボード『メラメラ』」
奈々「それはどうかと」
夢「紫さん、鳳お疲れ様!」
紫「いやいや楽しかったよ!邪魔もされないし!」
奈々「ただただ、数人ですが、生徒が少なくなったそうです!」
愛「あらら、愛ちゃんボード『知~らない』」
杏「たしかこれで終わりだよね?」
夢「待って!実はもう1曲だけアンコールがあるの!」
杏「えっそうなの?聞いてないよ!」
町子「サプライズよ!」
恵梨香「ちょっと待って!あれってのど子!?」
ステージ
和「皆さん!桜木和です!私は演劇が好きで、まるでお芝居をしてるようなそんなライブにしたいと思ってました。私自身が物語のヒロインとなって皆さんに最高の物語を届けたい!そう思いながらやってきました!
でも、私分かったんです!私はただ、物語のヒロインに成りたかった訳じゃないって・・・、
私は、『あなたのヒロイン』に成りたいのだと!」
夢「愛ちゃん音出せる?」
愛「良いよ!」
和「聞いてください!私の想いを!そして聞かせてください、あなたの心を!」
和のライブ後
夢「和ちゃん本当に良かったよ!」
和「ありがとうございます!」
エル「和ちゃん私期待して良いよね?」
杏「同好会に戻ってきてくれるの?」
和「皆さんが許してくれるならですが、私は同好会に戻りたいです!」
紫「もう~、水臭い言い方しないで!勿論大歓迎だよ!お帰り!和ちゃん!」
奈々「こんな素敵なサプライズいつ用意してたんですか?」
夢「昨日、和ちゃんと話してたら町子さんが提案して!戻る意思は固かったみたい!」
杏「それならそうと早く言ってよ!ビックリしたよ!」
夢「ごめん、ライブに集中して欲しかったから!」
杏「ライブも成功!和ちゃんも戻って来たしお祝いしよう!」
紫「いいね!ファミレスでお祝いだ!」
夢「じゃあ、早速着替えよう!」
和「待って下さい!」
夢「どうしたの?」
和「恵梨香さん!ごめんなさい!!!!」
恵梨香「やだ!」
和「それで良いよ!なんなら気が済むまで私を殴って!恵梨香さんの言ってることが正しかったんだから!私、自分が分からない事も分からなかったんだ・・・
分からないことが分からなくて、でもなんだかモヤモヤして、恵梨香さんの言うこと全然聞かなかった!」
恵梨香「そうだよ!のど子は全然分かってなかった!」
和「でも、恵梨香さんのお陰でやっと分かった!」
恵梨香「ふ、ふーん・・・」
和「恵梨香さんにあって私にはないもの!それを見せてあげるって言ったよね?
そのライブで教えてもらった!
恵梨香さんのライブ凄かった!私、応援なんかするもんかって思ってたけど、いつの間にか引き込まれて、終わった頃には声が枯れてた
全身で私に語り掛けてくれたんだよね?『声』が聞こえたよ
私が聞こえないって言ってた『声』って、
あの事なんだよね?恵梨香さんのライブでは聞こえたの!」
恵梨香「今日、エリリンはのど子の『声』聞こえたよ」
和「えっ?」
恵梨香「聞こえたの!エリリンが好きなのど子のライブが!」
和「恵梨香さん!」
恵梨香「うわ、何?苦しいってば!」
和「歌ってる時の恵梨香さんとっても可愛い!目が離せない!」
恵梨香「あ、当たり前でしょ!エリリンは可愛いんだから!」
和「やっぱりまた仲良しに戻りたい!私の事許して欲しい」
恵梨香「じゃあ、またテスト勉強付き合ってくれる?」
和「うん、私の出来る範囲なら古典でも国語でも!」
恵梨香「教えて貰ったこと忘れても怒らない?」
和「それは無理!怒る!」
愛「良かった!」
恵梨香「あい子もごめん!」
和「本当に迷惑掛けました!」
愛「本当に2人のいがみ合い、怖かったんだから!皆仲良しが良いよ!」
町子「終わった?」
八期「いや~、和ちゃんが恵梨香ちゃんに飛び付いた時は皆興奮したな!」
和「研究部の皆さん!」
恵梨香「いつから見てたんですか?」
芹「『和ちゃん本当に良かったよ』から!」
和「それ最初の最初!」
恵梨香「絶対立ち聞きしてたでしょ!」
八期「皆、立ち聞きなんかしてないよな?」
8「うん!」
町子「盗み聞きよ!」
和「酷いじゃないですか!」
理珠「盗聴機仕掛けてました!」
恵梨香「もっと酷い!」
零「あそこの隠しカメラで見てたの!」
和「犯罪じゃないですか!」
八期「座って聞いてたんだよ!」
恵梨香「何ですか!そのとんち!」
葉月「早く、結婚しちゃえよ!ブーブー!」
恵梨香「何言ってるんですか?この先輩は?」
杏「じゃあ、仲直り会してくるね!」
八期「行ってらっしゃい!」
町子「つまるところあると思うから私達は皆帰るよ!同好会だけで楽しんで!」
愛「ありがとうございます!」
八期「また、何か合ったら言ってね!」
和「あっ、八期先輩!」
八期「何?」
和「これ!」←同好会のメンバーには見えてない
八期「ありがとう、ご苦労様!」
同好会『なんだろう?』
一方その頃
美麗「キー!なんで同好会に戻ったのよ?うちの愛好会の何が悪いって言うのよ!」
モナ「お前のそう言う性格じゃないか?」
美麗「なんですって!モナ、次は全部新曲でやるわよ!ねえ聞いてる!」
モナ「やだよ!思考に余計なノイズを入れたくない!」
美麗「私の台詞がノイズですって!そんなわけないでしょ!」
モナ「ああ、もうただでさへ頭がパンクしそうなんだ!後にして!」
美麗「もしかして、新曲のアイデアが出来たの?じゃあ私は主のところに戻るわ!頑張ってね!」
モナ「はあ、あんなお遊びみたいなライブいつもなら記憶に残らない筈なのに・・・
なんで今でもリピートしてるんだ?
シット!これはノイズだ!」
生徒会長室(高等部)
主「はい?どういうことですか?」
美麗「だから、これを使って、あの子達を誘き寄せるの!お金なら私の家が出すから!」
主「分かりましたが、上手く行くかは分かりませんよ!」
美麗「絶対愛好会に入れてやるんだから!私の提案は間違ってないのよ!」
- Re: レインボーヒロインズ ( No.56 )
- 日時: 2024/04/28 12:30
- 名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)
第56話・美麗の誘惑
ある日の夕方
ピンポーン!
杏の母「杏出て!」
杏「は~い!」
ガチャン
使用人「こんばんは、王コンツェルンの使いのものです!」
杏「はい?」
亜利紗「王コンツェルン?」
杏の母「何々?」
リビング
杏の母「アイドル育成愛好会?」
使用人「はい!私が仕えるお嬢様が、あなたの娘さんに目を付けまして、是非ともうちの愛好会でアイドル活動を!」
杏の母「良い話じゃない!」
杏「私は断りましたよね?帰って下さい!」
亜利紗「良いチャンスなのに、なんで断るの?お姉ちゃん?」
杏「私は格差社会が大嫌いなの!ってか、1回愛好会の中見たし!」
使用人「今なら、入るだけで1億円を差し上げます!」
杏の母・亜利紗「い、1億円!」
使用人「それだけでなく、愛好会の教室のビルに付いております、シャワールーム、サウナルーム、一流シェフが作るバイキング、トーレニングルーム、ドリンクバー飲み放題その他色んな設備が無料で使えます!」
亜利紗「何それ!?天国じゃん!」
杏の母「あんたやりなさいよ!」
杏「嫌だよ!お母さんは1億円欲しいだけでしょう!」
杏の母「そんなこと無いわよ!あなたの夢のためよ!」
杏「それまで全然応援してなかった癖に!」
使用人「それだけでなく、今通われてる学校の授業料から教材費も我社がお払いします!勿論、1億円は別です!」
杏の母「メチャクチャ良い話じゃない!」
亜利紗「お母さん、しかも、さっき調べたら、王コンツェルンのお嬢様、王美麗は今注目のスクールアイドルだよ!コメントとか良い評価が続いてるし!」
杏の母「そんな人からあんたスカウト来たのよ!これは大チャンスじゃない!入りなさいよ!」
杏「嫌だ!お母さん達は愛好会の中身を知らないから言えるんだよ!超格差社会で、プロ級に上手くないとずっとバックダンサー!下手したらずっと雑用だよ!
私はどんな形でもステージで自分だけのライブがしたいの!」
杏の母「あんたが頑張れば良い話じゃない!」
杏「頑張るって何を?そもそも人の見た目で判断するんだから正解なんて無いじゃん!そんなハッキリしない審査でセンターにもメインにも成らない部活なんでやりたくない!兎に角、私は愛好会行く気無いから!」
杏の母「自分からチャンスを踏みにじって!」
杏「チャンスって言われて行って一週間で帰ってきたらお母さん怒るじゃん!」
杏の母「当たり前よ!勿体無い!」
使用人「その場合、1億円は没収・回収しますので!」
杏「ほら!プロに成れなかったらお金返すんだよ!怖くて出来ないよ!」
使用人「私どもは全力でやりますよ!」
杏「意気込みの問題じゃなくて私の気持ちの問題なんです!絶対やりません!」
亜利紗「あの・・・」
使用人「何でしょう?」
亜利紗「私が仮に入っても1億円って貰えるの?」
使用人「はい!1人に付き1億円を渡しております!」
亜利紗「じゃあ私やってみようかな?」
杏「正気?」
使用人「プロに成れなかった場合、1億円は没収ですが構いませんか?」
亜利紗「私が出来ないとでも?やってやるわよ!お姉ちゃんを越えるアイドルにね!」
杏「私は知らないし、やらないからね!」
数日後
廊下
杏「ハアー・・・」
明「どうしたの、杏?」
杏「あっ、明ちゃん!実はね、美麗さんの使用人が家に来てね・・・」
明「1億円渡してるんでしょ?」
杏「なんで知ってるの?」
明「家にも来たからだよ!元々入ってるけど、公平を保つためにって!」
杏「受け取った?」
明「断ったよ!」
杏「断ったの?」
明「『友達の関係にお金なんていらない!
友達からこんな大金貰う人なんてあり得ない!
そもそも受け取りたくない!
愛好会には所属するだけで良いから』って断った」
杏「そうなんだ・・・、それで数日前に妹の亜利紗が入ったんだけど・・・」
明「ああ、来てたね!見てたけど、上手いこと嫌なことから逃げてたね!」
杏「あの子、昔からずる賢いうえに、外面が良すぎるから!」
明「本題はそれって訳じゃ無さそうだね!」
杏「うん、1億円が通帳に送金されてからお母さんとお父さんのお金の使い方と私への態度がまた変わったの!」
明「どんな風に?」
杏「簡単に言うと、姉の私は『金に成らない』、妹の亜利紗は『お金を生み出してくれる』って!1億円で豪華な食事を亜利紗だけに食べさせて、私はモヤシだけだよ!文句言ったら『亜利紗は厳しい練習に耐えてるの!あんたはそれから逃げただけでしょ!』って言って!」
明「もう家族の縁切ったら?」
杏「そうだとしてどこに行くの?」
紫「大変!大変!大変だよ!」
杏「何々?」
明「どうしたの?」
杏「まさか、八期君が美麗ちゃんと揉めたの?」
明「八期と美麗が喧嘩でもした?」
紫「2人の大変のイメージはどうなってるの?」
杏「だって、同じクラスだし!」
明「八期と誰かが揉めるなんて日常茶飯事だったし!」
杏「それでどうされたんですか?」
紫「青香ちゃんが・・・」
杏・明「青香ちゃんが?」
紫「アイドル育成愛好会に入っちゃった!」
杏「ええっ!!!!」
明「なんで?」
回想(数日前)
使用人「と言うわけで、これだけの負担を軽減させるんです!美味しい話だと思いませんか?」
紫「私はそんなこと望んでません!お引き取りください!」
青香「ええっ!!!!お姉ちゃんなんで断るの?物凄く美味しい話じゃん!2人で入れば、2億円だよ!」
紫「青香ちゃん!こう言う美味しい話には大きな罠があるんだよ!ただより高い物はないんだよ!」
青香「でも、私大阪の選抜組だから余裕で出れそうだと思うけど・・・」
紫「そういう慢心が後で痛い目を見るの!兎に角帰って下さい!警察呼びますよ!」
この次の日
青香「バイバイ!あっ!あなたは!」
美麗「ニーハオ!あなた紫の妹の青香ね!」
青香「はい!」
美麗「昨日、うちの使用人が来なかったかしら?」
青香「はい!お姉ちゃんが追い返しましたが・・・」
美麗「本当に、なんで嫌がるのかしら?」
青香「『ただより高い物はない』ってお姉ちゃん言ってました」
美麗「そう言えばあなた、お姉さんとは別の学校に通ってるのよね?」
青香「はい!」
美麗「もし、愛好会に入るなら昨日言ってた特典の他に、スリーシスターズ学園の転校も付けておくわよ!手続きはこの私が全部やっておくから!」
青香「お姉ちゃんと一緒の学校?」
美麗「そして、あなたのお姉さんを愛好会に引き抜けば、姉妹で一緒のグループ又はデュエットだって夢じゃないわ!」
青香「『お姉ちゃんと同じ学校、お姉ちゃんと一緒のグループ、お姉ちゃんとデュエット!』お願いします!私をお姉ちゃんと同じ学校に転入させてください!」
回想終わり
紫「この学校の制服着てたから問いただしたら、『この学校の愛好会に入った、お姉ちゃんも一緒に入ろう』って勧誘された!」
明「美麗、考えるな!『紫っちの弱点!』」
杏「それで、紫さんは愛好会には?」
紫「行かないよ!私は生涯、同好会でやるって決めてるから!」
明「生涯は無いんじゃない?」
杏「一生は通えませんよ!」
紫「それにしても2人とも仲良いね、同好会と愛好会は敵同士でファンまで揉めてるのに・・・」
杏「だって、明ちゃんが同好会を捨てるために愛好会に入ってないって分かってるから!明ちゃんは本当に美麗ちゃんと仲良くしたくて、仲を取り持ちたくて入ってるって知ってるもん!明ちゃんってどんな人でも仲良くしようとするタイプだから!」
明「杏、ありがとうね」
杏「いやいや、少なくとも3年Bクラスのメンバーは分かってるから!」
明「あっ!そう言えば紫っち!青香ちゃんが愛好会入ったって事は、1億円貰ったの?」
紫「まだ、貰ってないよ!」
明「あれ、通帳に入れられるんだよ!」
紫「マジで?」
明「しかも、噂によるとほとんどの子が付いていけなくて『辞めたい』って思ってるんだけど、お金に目が眩んだ親のせいで、抜けられなくなってるの!」
紫「どう言うこと?」
明「だから、1日100万円以上使ったり、中にはギャンブルで全賭けするバカもいて、『お金返せないからやりなさい』って子が多いらしいよ!」
紫「大変じゃん!」
明「そもそもお金返すシステムは出来た頃、設備を無料提供したけど、一週間持たずに辞めた会員が多すぎてその対策としてやってるんだって!」
紫「学校終わったら早く確かめないと!お母さんが勘違いする!明ちゃんありがとう!」
同好会部室
杏「と言う訳だから、皆も気を付けて!怪しい服装してる人が見えたら無視だよ!」
奈々「勿論です!」
エル「怖いね!」
和「なんだか怪しいセールスみたいな話ですね」
恵梨香「本当にあの手この手ですね!お金の力、人の気持ちを弄ぶ力!」
愛「何がなんでも私は断るよ!愛好会なんか行きたくないもん!愛ちゃんボード『ムンッ!』」
帰宅
ピンポーン!
愛「はい!」
配送担当「宅急便です!」
愛「開けますね!」
ガチャン!
配送担当「ご確認お願いします!」
愛「はい!判子です!」
配送担当「ありがとうございました!」
愛「こちらこそ!また!」
ガッ!←ドアを持つ
使用人「こんばんは!」
愛「いきなりなんですか?どちら様ですか?」
使用人「私、王コンツェルンの使用人でして、この度は我社の愛好会に所属した場合の特典の説明を・・・」
愛「要りません!」
使用人「えっ?」
愛「だから、あなたの会社の愛好会には絶対所属しません!」
使用人「せめて、話だけでも!」
愛「嫌です!」
使用人「1人に付き1億円貰えて、我社の愛好会施設の設備をいくら使っても無料ですよ!」
愛「それでも嫌です!」
使用人「シャワールーム、トレーニングルーム、バイキングにサウナ、ドリンク飲み放題も!」
愛「何を言われても私はあんな酷い仕打ちをする人の愛好会になんか行きません帰って下さい!」
ドン!
ガチャン!
使用人「畜生!」
愛好会施設
美麗「はあ?断られた!」
使用人「あなたの事を『あんな酷い仕打ちをする人』と言っておりました!」
美麗「よ~し、こうなったら意地でも入ってもらうわよ!私に歯向かったら怖いってことを教えてあげなくちゃ!」
次の日
ガチャン
愛「ただいま!って誰も居ないよね・・・」
スーッ・・・←引戸を引く
愛「えっ?お、お母さん!お父さん!なんで?あっ!」
『愛へ
お父さんもお母さんも、突然仕事を失いました。
『なぜ?』と問うと、『王コンツェルンの社長を敵に回したね?』と言われました!更に会社の損害賠償まで請求され、この家に住むこともあなたを育てることも出来ません!なので、お父さんとお母さんの生命保険で何とかあなたの未来を繋げて下さい!
父・母より PS大好きだよ!』
愛「お父さん!お母さん!ああーん!」
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