二次創作小説(新・総合)

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レインボーヒロインズ
日時: 2024/09/21 00:02
名前: いくちゃん (ID: E8lgSYnB)

どうも!いくちゃんです!
今回も更なるナンバーズスピンオフ作品!
レインボーヒロインズを投稿したいと思います。
モチーフはラブライブ虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会です!

この作品も『少年教師有』と共にナンバーズ8と平行でお話が進みます!
ですので、『ナンバーズ8』のキャラクターがこの作品に、
『レインボーヒロインズ』のキャラクターが『ナンバーズ8』にも出てきます!
さあ、果たしてどんなお話に成るのか?
主要人物だけ載せておきます!

スクールアイドル同好会
桃・夢原杏ゆめはらあん

黄・中洲恵梨香なかすえりか

水・桜木和さくらぎのどか

紫・倉木紫くらきゆかり

赤・矢塚奈々やづかなな

緑・エル・グリーン ※スイス人

白・白木愛しらきあい

銀・モナ・スカーレット ※アメリカ人

マネージャー・高橋夢たかはしゆめ

アイドル育成愛好会
桜・ワン美麗メイリン ※中国人

深緑・三葉主みつばつかさ

青・綾瀬蓮あやせれん

橙・完道明ししじあきら

青・倉木青香くらきはるか

赤・絢川赤音あやかわあかね

黄・立花黄花たちばなおうか

桃・矢口桃夏やぐちとうか

橙・ミカ・オレンジ

藍・黒川藍香くろかわあいか

紫・宮本紫子みやもとゆかりこ

水・リー水美みなみ

緑・瀬川緑せがわみどり

白桃・夢原亜利紗ゆめはらありさ

橙・山口朝やまぐちあさ

紅・紅城結菜あかぎゆうな

作曲家・モナ・スカーレット

※変動する可能性あり

Re: レインボーヒロインズ ( No.68 )
日時: 2024/06/05 20:16
名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)

第68話・合同合宿再び

愛海&零の祖母の旅館

零「お祖母ちゃん久し振り!」

愛海「今年も宜しくね!」

祖母「勿論やで!あんたらのお母さんから前もって予約されてたから、部屋も十分空けといたんや!」

愛海「ん?『あんたらの?』」

零「『お母さん?』」

祖母「あっ!しまった・・・」

零「お祖母ちゃん私のお母さんと話したの?」

祖母「電話越しで、会ってはいいひんよ!それに、いくら駆け落ち同然で家出たとしても、娘の声くらい忘れへんよ!」

零「流石!」

愛海「お祖母ちゃんも人の親だね!」

祖母「娘の姿も顔も声も分からへんなんて、母親失格や!」

零『どこかで聞いたような?』

愛海『あれ?部活動で予約?うちのお母さんならともかく、零ちゃんのお母さんが?ってことはうちの学校の職員?』

美麗「ほー!まあまあ綺麗な場所じゃない!」

恵梨香「あっ!王美麗!」

愛「何でここに?愛ちゃんボード『あっち行って!』」

主「何を言ってるのですか?私達もここの旅館を予約して来てるのですから!」

蓮「そうよ!そうよ!正規の手段で来てるんだから文句言わないで!」

ところが・・・

スタッフ「星田香様ですか?その名前での予約は・・・、ありませんね!」

香「えっ?そんな筈は?」

祖母「アホか!もっペン確かめてみ!私はちゃんと入れてた筈やで!」

スタッフ「別の方の予約ならあるのですが?」

祖母「多分、それや!」

スタッフ「あれ?」

香「どうされました?」

スタッフ「王様の部屋と被ってますね!」

愛海「えっ?」

零「それって?」

全員「ダブルブッキング!」

スタッフ「すみません、こちらの手違いで・・・」

美麗「私達は3ヶ月前から予約してるのに!お金払うからどうにかしなさいよ!」

八期「先生、うちはいつから予約してました?」

香「去年の帰り際よ!『夏合宿には毎年ここに来る』って支配人に言ってたから!」

八期「じゃあ、僕らの方が先だよね?ホテル予約は早い者勝ちなんだから!」

美麗「何言ってるの!だったら私達は外で野宿しろって言うの!」

スタッフ「支配人!どうしましょう?」

祖母「この子ら怒らしたらこの旅館は終わりや!ん?」

スタッフ「どうされました?」

祖母「あんたら、同じ学校の生徒さんか?」

八期「そうですよ」

美麗「そうよ!」

祖母「今たしか大部屋4部屋空いてるから、そこ使えるけど、全体人数は?」

八期「ええっと?うちは研究部と同好会にマネージャーと先生合わせて、35人かな?」

美麗「うちは選抜だから、13人ね」

祖母「詰めれば、50人くらいどうってことないやろ!その分割安にしとくからそれでええか?」

女性陣「ええっ!(また)男子と同じ部屋?」

八期「僕は、泊まれれば別に良いかな!」

美麗「私もここで過ごせるなら文句はないわ!」

不本意ながらダブルブッキングの影響で3部活合同で合宿することに成った

八期「言っとくが、お互いに口出しするのは無しだからな!研究部は研究部!同好会は同好会!愛好会は愛好会!各々のルールで合宿するんだからな!練習の邪魔するんじゃねーぞ!」

美麗「分かってるわよ!」

杏「まあ、私達は研究部と合同でやるけどね!」

主「さっきと言ってることが違うのでは?」

零「練習は一緒にしても、ライブ内容に口出ししないって話よ!まあ、同好会から研究部に対して、研究部から同好会に対して質問するものはその限りではない!
  あくまで練習の邪魔と妨害をしてはいけないってルールだから!」

八期「あっ!食事の時もな!」

蓮「断絶するつもり?」

杏「勝手に食べ物取るな!って意味!」

明「物々交換するなら物によっては交換くらいしてくれるよ!」

青香「そこまで厳しい人じゃないんですね!」

希「内心は青香ちゃん達と楽しみたいと思ってるよ!」

青香「そうなんですか?」

ランニング
夢「よーい、ドン!」

杏「あの3人、勢いよく走って行ったね!」

主「全く、ランニングはペースを考えないと後半バテてしまうと言うのに・・・」

零「むしろ、そっちが良いんだって!」

蓮「何でよ?」

零「先に、突っ走とかないと良いタイム出せないんだって!それが八君のペース!」

秀喜「ああ、最初からペース落として走ってたらそのまんま抜かすことも出来ず、1500mを7分オーバーで終わってたな!」

恵梨香「遅!」

秀喜「先に突っ走ると大体6分半で完走してた!」

青奈「馬で言う先行逃げ切り方ね!」

ランニング終了

八期「よっしゃ!1位!」

香「長距離走にでも出るつもりか!」

明「いや、八期に負けたの初めてだわ!」

八期「最後、背中の後ろまで来てたから必死だったよ!」

美麗「何で?何でこんな無能に負けたの?」

主「あなた方は何の勝負をしてるのですか!」

希「本当に八君、持久力付いてるんじゃない?」

紫「紫ちゃん、疲れて眠くなってきた・・・」

青香「お姉ちゃん寝たらダメ!」

町子「まあ、私やモナちゃんはこの後の作曲作りのためにそんなオーバーに走ってないけどね!」

モナ「ぜー、ぜー・・・」

芹「とてもそうには見えない!」

奈々「これで全員ですか?」

エル「あれ?蓮ちゃんが居ないよ!」

和「そう言えば、恵梨香さんも居ませんね!」

明「アイアイは?」

八期「あっ!来た!頑張れ愛ちゃん!」

愛「ぜー、ぜー、・・・」

香「お疲れ!」

愛「後2周・・・」

杏「もう良いよ!」

愛海「十分走ったから!」

零「無理はダメ!」

紫「ねえ、恵梨香ちゃんや蓮ちゃんに会わなかった?」

愛「蓮さんは知らないけど、恵梨香ちゃんは途中で近道するって以降見てない!」

和「近道するつもりが、道に迷って遠回りに成ったんですね!」

奈々「自業自得!急がば回れなのに!」

八期「ちなみに『急がば回れ』は琵琶湖が由来だって言われてるよ!」

全員「そうなの!?」

その後傷だらけの恵梨香が帰ってきてお説教!
蓮は警察が探す程の大騒ぎになり、見つかった時には夕方に成ってたのは別の話!

奈々「全く、変な近道しようとするからこうなるんですよ!」

恵梨香「しゅみましぇん」

蓮「屈辱だわ!お巡りさんに保護されるなんて・・・」

主「そんな落ち込まなくても、変質者から守られた後に保護される人も居ますよ!」

蓮「私は迷子よ!この年で迷子扱いなんて!」

祖母「皆!バーベキューセットの用意は出来てるわよ!」

全員「ハ~イ(やったー!)」

美麗「じゃあ、皆私のためにお願いね!」

香「コラ!自分の分くらい自分で用意しなさい!」

美麗「何よ!指図しないで!」

祖母「なんだい?この子は今時自分の事も出来ない赤ちゃんなのかい?親の顔が見てみたいよ!」

八期「赤ちゃんだって!」

希「フフフ、大きな赤ちゃんだね!」

美麗「なんですって!」

モナ「『あれやれ!これやれ』って命令する割には自分の事は何にも出来ない大きな赤ちゃんだからな美麗は!」

美麗「それはモナも同じでしょ!」

主「働かざる者食うべからずですよ!せめて自分の物くらいは準備して下さい!」

美麗「何でよ?」

八期「そんなんだからお前は自称完璧超人なんだよ!完璧超人なら料理やら炊事洗濯だって出来るだろ?ほら!やってみろよ!」

美麗「キー!この私をバカにして、良いわよ!やってやるわよ!」

野菜を切らずに鍋に投入

主「美麗!まずは皮を剥いてください!その前に洗って下さい!」

杏「お米は飯ごう炊き?」

紫「キャンプみたいで良いでしょ!」

八期「ご飯食べられるなら、だったら僕が洗う!」

零「任せた!」

美麗「お米ね!さあ、美味しいご飯を炊くわよ!」

そのまま炊こうとする

蓮「美麗!まずはお米を洗ってきて!あっちに水道あるから!」

美麗「何よ!面倒臭い!」

明「それが完璧超人の言葉なの?」

美麗「分かったわよ!」

主「怖いので、付いていきます!」

美麗「ちょっと!早くしなさいよ!」

八期「なんだよ!順番も守れない程幼いのか?」

美麗「なんですって!」

主「美麗!この水道はあなただけの物じゃないんです!」

杏「皆の使う場所なんだから!」

香「八期も煽らない!」

八期が洗い終わり

美麗「さあ、洗うわよ!」

洗剤を入れる

主「美麗!お米は洗剤で洗ってはいけません!」

美麗「何よ!綺麗に洗うためには洗剤を使うんでしょ!」

主「それは食器と洗濯物だけにしてください!これでは私達お腹壊します!」

ざー!

主「ああっ!米も流れる!」

明「主も大変だね・・・」

モナ「僕はエナジーパンでも食べるから、バーベキューは要らないよ!」

愛「えっ?一緒にバーベキューしないの?」

杏「というか栄養食品だけはお腹満たせないよ!」

エル「別の意味で心配だよ!」

明「兎に角モナっちも何かしらやろう!ほら、この野菜を洗って!」

モナ「うん!分かった!」

トコトコ・・・

杏「どこ行くの?」

洗濯ルーム
ドバッ!

スタッフ「お客様!一体何を?」

モナ「これから野菜を洗うんだよ!綺麗さっぱりにさせないと!」

杏「待って!洗濯機で洗う必要ないから!それはいいから」

取り敢えず戻り

杏「ほら、このプチトマトのヘタを取って」

モナ「ヘタってなーに?」

杏「この緑の所!」

モナ「ん?」

プチっ!

和「モナさん!プチトマトは柔らかいのですがそんな強く押す必要はないんです!」

一方
美麗「火力足りないわね!よし!それっ!」

藍加「おおっ!これが深淵の炎!」

ミカ「言ってる場合か!」

赤音「そんな火を起こしたら火事に成りますよ!」

蓮「紫!何とかして!」

紫「ZzzZzzZzzZzz・・・」

青香「お姉ちゃん!起きてよ!ねえ早く!」

紫子「ギャー!パラソルに燃え移った!」

水美「水、水!」

バシャーン!

美麗「ちょっと!折角焼いてたお肉や野菜が水浸しじゃない!」

主「誰のせいだと思ってるんですか?」

葉月「おい!お前らのせいでこっちのパラソルにも燃え移ってるぞ!」

芹「早く消さないと!」

青香『もしかして美麗さんもモナちゃんも世間知らず?』

その後
美麗「何でよ!何で私達はカップ麺なのよ?しかもホテル追い出されてここでテント張って野宿だなんて!」

主「全部あなたのせいですよ!」

明「食料と寝る場所用意して貰っただけマシだと思って!普通なら別の場所に移動してたんだよ!」

一方の研究部
八期「どうだい?愛ちゃん?あれを見て!」

愛「愛ちゃんボード『ざまあみろ!』」

紫「なんだか可哀想な感じだけど・・・」

恵梨香「自業自得ですよ!」

香「言っとくけど、八期が煽ったのも1つの原因だからね!」

八期「見栄張って出来もしないことをやるからああなるんですよ!」

杏「正論!」

夢←食べ物を集める

杏「夢ちゃん何やってるの?」

夢「少しでも愛好会の皆にバーベキュー楽しんで貰うために、せめてお肉とか野菜を提供してあげようと・・・」

恵梨香「そんなの良いですよ、あの人達の自業自得なんですから!」

愛「フンスフンス!」

紫「でも、青香ちゃんは止めに入っただけで、連帯責任取らされたからな・・・」

エル「確かに、そう言う子は可哀想だよ!私も手伝うよ!」

和「私も!」

愛「モナちゃんも何も出来なかったんだね?」

モナ「ううっ、恥ずかしい!僕の醜態見て落胆した?」

愛「うんうん、私も出来ない方の人間だから仲間が居てホッとしてる!」

八期「日本人あるある!仲間探しをして安心する!」

恵梨香「宿題とか遅刻でありがちですよね!」

芹「ただ、紫さんの料理の腕と発想は本当に凄い!」

町子「潰れたミニトマトでアクアパッツァ!」

グレーテル「残ったアクアパッツァにパスタを入れるなんて!」

八期「美味しかったな!」

その後は前回の反省もあり、何事もなく夜を過ごした一同であった。

夢「う~ん?4時?あっ!早く目が覚めちゃった!ちょっと散歩でもしてこようかな?」

砂浜

ザブーン!ザブーン!

夢「う~ん!気持ち良いなあ!」

シャンシャンシャンシャン・・・

夢「ん?音楽が聞こえる!あっ!あれは美麗ちゃん!」

美麗「ふう、まあ理想には近付いているわ!」

夢「あの・・・」

美麗「あら?誰かと思えば夢じゃない!」

夢「美麗ちゃん、こんな朝早くから練習してるの?早いね!」

美麗「自分が納得できてない所があるんだから当然でしょ!私は完璧にこなすまで眠らない主義なの!」

夢「ってことは昨日から?あれで完璧じゃないの?私には完璧に見えたけど?」

美麗「そんなの当たり前よ!私はいつだって完璧なんだから!でもあの子達と勝負するなら私がこんなもんじゃないってことを証明しないといけないのよ!
   完璧の中の完璧を見せて勝つの!そうすれば私と分かりあってくれる!お友達にだって成れる!筈だもの!」

夢「あの、練習見学させてもらって良いかな?何なら撮っても良い?」

美麗「良いわよ!昨日のお礼よ!それに見られて困るものなんて私には無いし!この王美麗の素晴らしさをその目にしっかりと焼き付けなさい!そして同好会の皆にそのビデオで私の魅力を伝えてね!そしたら皆愛好会にきてくれるかもしれないから!」

夢「時間は掛かるかもしれない、でも皆美麗ちゃんを待ってるよ!」

美麗「ちょっと待ちなさい!私が皆を迎えたいのよ!」

夢「でも、愛ちゃんと恵梨香ちゃんは反対してるけど、杏ちゃん、和ちゃん、紫さん、奈々ちゃん、エルさんは美麗ちゃんの事が同好会に入ることを心から待ってる!同じスクールアイドルとして、分かり会えると信じて!」

美麗「それは私のつくる愛好会に魅力が無いってこと?」

夢「そうは言ってないよ!『でも、美麗ちゃんが練習熱心ってことは分かった!』」

これが夢の『美麗勧誘計画』だったのだが、この裏で『美麗追放計画』を企てているメンバーが同好会に居ることを彼女は知らない。

Re: レインボーヒロインズ ( No.69 )
日時: 2024/05/26 22:37
名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)

合宿後

同好会部室

夢「イヤー、有意義な合同合宿だったね!」

和「そうですね」

紫「青香ちゃんとも過ごせて最高だったよ!」

恵梨香「一応言っておきますが愛好会部員は全員敵ですからね!」

夢「そんな大袈裟な・・・」

愛「う~ん・・・」

杏「愛ちゃんどうしたの?」

愛「明さんってどうして愛好会に行ったんだろ?」

恵梨香「そんなもん、監視員の邪魔が入って練習がしにくかっただけですよ!後、常に上を目指してた人ですから!」

愛「そうかな?そんな人がソロライブトーナメントで同好会の時使ってた曲使うかな?」

和「そうですね!」

紫「それに杏ちゃんは明ちゃんと連絡取ってるんだよね?お互いに!」

杏「うん」

エル「それに、『戻りたいけどまだやらなきゃいけないことがある』って言っでたんだよね?」

杏「そうだよ!」

トントン

ガチャン

町子「じゃあ?」

八期「見てみるか?」

同好会「えっ?」

第69話・明が愛好会に行った理由

物陰
八期「あそこが明ちゃんの実家か!」

零「鉄板焼き屋さんなんだね!」

町子「家族構成とか分かる?」

愛海「個人情報保護法で言えません!」

恵梨香「何で研究部の人達まで!」

和「これじゃ尾行に成りません!」

ガラガラ

明「お母さん行ってくるね!」

杏「どこかに出掛けるね?」

夢「配達かな?」

紫「誰も約束してないよね?」

全員「うん!」

付いていくと・・・

病院
愛「えっ?どこか病気?」

恵梨香「めっちゃピンピンしてたよ!」

町子「でも入院施設の方に入って行ったよ!」

青奈「もしかして妊娠?」

八姫「なんでそっちに行く?」

零「真面目な彼女からだとあり得ない!」

杏「言ったら悪いけど、明ちゃんに彼氏は聞いたこと無いな!男女問わず仲良く成れるけど・・・」

八期「むしろ有名人並みのスキャンダルだよ!まあ、明ちゃんの事だから、家族が入院中だから、もしくは交通事故かなにかで助けた人のお見舞いか、その途中で会った小さな子供を励ましてたら通うように成ったってとこくらいじゃない?」

杏「それが可能性高いね!」

愛「明さんらしい!」

零「早く追わないと見失うよ!」

エレベーター

ポンピン!

エレベーターに乗る明

パタン

零「何階に行った?」

八期「明ちゃん1人とはいえ、他の人も使うからな・・・」

愛海「止まった階をメモして、下から調べて、違ったら階段使えば?」

全員「成る程!」

愛「5階から動かないよ!」

八期「よし!5階だ!」

ブー!

恵梨香「何で定員オーバー?」

杏「そもそも何人で来たっけ?」

夢「研究部のメンバーが多すぎるんだよ!」

愛海「私とまっちゃんは降りるわ!」

町子「八君と零ちゃん頼むよ!」

八期「OK」

零「任せて!」

5階

チーン!

パカッ!

奈々「どっちなんでしょう?」

杏「二手に分かれる?」

愛「こっちから明さんの話し声が!」

八期「どっち?」

愛「こっち!」

とある入院部屋

明「それでさ、それでさ!」

義姉「ハハハ!何それ!」

愛「明さんだ!」

八期「本当だ!あれは?」

明「あっ!アイアイ!八期!皆!」

夢「え~っと、明ちゃん!」

エル「その方は?」

紫「どちらさん?」

明「あっ!紹介するね!私の義理のお姉ちゃん!みなとお姉ちゃん!」

湊「どうも初めまして、完道湊です!義妹がいつもお世話に成ってます!」

八期「いえいえ、むしろこっちの方がお世話に成ってます!」

愛「私も!お世話に成ってます!」

杏「正直な2人!」

零「事実だしね!」

夢「お姉さんが居ることは知ってたけど・・・」

和「まさか入院中だとは・・・」

明「ああ、今は検査入院で、明日か明後日には退院してるよ!」

杏「そうなんだ」

零「2人は義理の姉妹なんだよね?」

明「うん、血は繋がってないよ!」

恵梨香「なんで姉妹に成ったんですか?」

湊「実は私、生まれた頃から体が弱くて・・・、親に捨てられたの!」

全員「ええっ!?」

湊「その後は親戚の家をたらい回し、施設を転々として、明ちゃんの両親に引き取って貰ったの!」

和「良かったですね!」

愛「明さん、お義姉さんが出来た時の感想は?」

明「いや、実は・・・」

紫「あっ!ビックリして覚えてないのか!」

明「生まれた時にはお義姉ちゃん居たんだよね!」

全員「えっ?どう言うこと?」

八期「失礼ですが、お義姉さんおいくつですか?」

湊「正確には言えないけど、そもそも私は小学校中学年くらいまでたらい回しにされて、10歳の時に当時子供が居なくて不妊治療まで行ってた完道夫婦に引き取られ、その1年後に明ちゃんが生まれたの!」

恵梨香「算数の文章問題ですか!」

八期「ええっと、明ちゃんは僕と同い年で、11歳差だから、26歳!」

明「誕生日まだだから25歳だよ!」

恵梨香「今さら変わりませんって!」

愛「それで明さんが愛好会に行った理由はお義姉さんの為なの?」

明「ぶっちゃけると、お義姉ちゃんの為でもあるんだ!湊お義姉ちゃん、私が小さい頃から体が弱くて、入院がちで、学校すら行ってないんだ!」

奈々「学校一度も行ってないんですか?」

湊「うん、小学校は中学年まではちょっとだけ、高学年以降は中学なんて全然!高校も体が弱すぎで叶わなかったわ・・・、だから運動会も文化祭も遠足も修学旅行も行ったこと無い」

八期「全ての思い出が台無しじゃん!」

奈々「良く言いますね!全ての行事ごとが台無しに成る原因の渦中に居る人が!」

明「だから、私がお義姉ちゃんに変わって楽しいことをいつも教えてあげてるんだ!この間も病院ライブしたし!」

紫「いつの間に!」

明「それに笑う門には福来るって言うじゃん!」

八期「言うどころか証明されてるし!」

奈々「マジですか?」

八期「個人差はあるが、楽しみを増やした人は楽しみを失った人より長く生きるそうだぞ!」

明「本当は私だって同好会で続けたかったよ!でも、それで今やってるライブに支障が出たらお義姉ちゃんだけでなくこの病院の入院患者の人達皆を悲しませてしまうんだよ!」

零「もう、この病院の救世主じゃない!生きる希望じゃない!」

明「だから、ちゃんとしたライブを続けるためにも愛好会に入るしかなかったんだ・・・」

和「そうだったんですね!」

明「まあ、八期と杏には伝えてるけどね!」

全員「えっ?」

零「八君と杏ちゃん知ってたの?」

2人「うん!」

八期「その代わり僕は明ちゃんに任務を与えた!」

エル「どんな任務?」

八期「愛好会のスパイとして潜入するようにってね!」

夢「それって?」

杏「愛好会がどんな所なのかを隅々まで調べて貰ってるの!」

紫「杏ちゃんもそれを?」

杏「共有してる!練習内容の違いとか、周りの雰囲気とか同好会と比べたいし、愛好会のやってることを同好会でも採用出来るなら採用していきたいと思ってね!」

八期「たしか、和ちゃんにも頼んだよね?」

和「はい!色々とメモを取らせて貰いました!」

八期「使えるものは使っていかないとね!」

恵梨香「2人ともそんなことしてたんだ!」

エル「じゃあ、蓮ちゃんも?」

八期「あの人は違う!」

全員「えっ?」

八期「頼んでみたが・・・」

回想
蓮「私が愛好会のスパイ?」

八期「愛好会の中身が知りたくて入るんですよね?でしたら、同好会で使えそうな練習や器具とか、愛好会の雰囲気を調べて欲しいのですが?」

蓮「私はそんな生半可な気持ちで愛好会に入るんじゃないわ!」

八期「えっ?同好会を捨てる気ですか?」

蓮「誰がどう見ても、愛好会の方が優れてるに決まってるじゃない!私は本気でプロを目指すの!スパイ活動なんてやってる暇もないし、私は本気で愛好会でやっていくって決めたから!」

回想終わり

八期「って一蹴された・・・」

恵梨香「あの人め・・・、もし『同好会に戻りたい』って言っても絶対入れませんから!」

愛「勿論!愛ちゃんボード『2度と戻ってくるな!』」 

夢「まあまあ落ち着いて!それより明ちゃんは本当は同好会に戻りたいんだよね?」

明「入ってるのは愛好会だけど、心は同好会のつもり!本当は同好会に戻りたいんだ!」

エル「でも、なんで戻らないの?」

明「私がスパイとして潜入してるのは、同好会と愛好会を取り持つためだよ!」

紫「言ってたね!」

明「やっぱり同じスクールアイドル同士いがみ合ってたらダメだと思うし、仮に2つが一緒に成る時、別々でも仲良く一緒にライブをやるために私はそんな橋渡しに成りたいんだよ!」

夢「うん!私もそう思う!それにね美麗ちゃんのスクールアイドルへの情熱は本物だもん!」

恵梨香「どう言うことですか?」

夢「これを見て!」

合宿の時の朝練のビデオを見せる

夢「美麗ちゃんは誰よりも頑張りやさんで、これ昨日の夜から完璧を求めてやってるんだよ!」

紫「なんだか心配になってきたな・・・」

エル「ちゃんと休んでるのかな?」

和「体壊さないんですか?」

モナ「アイツがそんなんで壊したりしないよ!性格は破天荒だけど、頭ではちゃんと考えてるのさ!」

愛「どう言うこと?」

モナ「自分の限界を分かってる!自分を追い詰める時もいつどのタイミングなのかを計って追い詰めてる!毎日やってる訳じゃないんだ!」

全員「へー!」

明「だから、私は絶対美麗を説得して同好会に戻るから!信じて待ってて!今は愛好会でも心は同好会だよ!」

夢「うん!待ってる!じゃあね!」

明「エリンギも信じて待ってて!」

恵梨香「エリリンです!そう言うことなら待ってますが、まだ信じた訳じゃありませんので!同好会を不利にするような事したら今度は本気で口利きませんからね!」

明「それで良いよ!」

愛「明さん頑張って!」

和「必ず、美麗さんを説得してください!」

明「分かってるよ!」

病院の外
八期「恵梨香ちゃん分かったか?転部したのにはこういった訳が合ったんだよ!」

町子「表面だけ見て中身を見てないと人間関係壊すわよ!」

恵梨香「分かりましたよ!」

夢・キョロキョロ

エル「夢ちゃんどうしたの?」

夢「杏が居ないんだけど?」

零「杏ちゃんなら忘れ物取りに行ったよ!『先に帰っといて』って!」

夢「大丈夫かな?」

零「まだ明ちゃん居るし途中まで一緒に帰ると思うよ!」

病院の廊下
杏「明ちゃん!」

明「ううっ・・・、杏!」

杏「さっきの美麗ちゃんを説得するって嘘だよね?」

明「なんで分かったの?」

杏「顔に書いてるよ!」

明「もう私限界なんだよ!」

杏「明ちゃんは頑張ってる、頑張ってる!」

明「正直隠し通せない!」

杏「私がフォローするから!」

明「杏、私が見捨てられても付いてきてくれる?手を差し伸べてくれる?」

杏「大丈夫!私も愛ちゃんも明ちゃんの事見捨てたりしないから!安心して!」

Re: レインボーヒロインズ ( No.70 )
日時: 2024/05/27 22:29
名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)

夢「見て見て!フォース・プリンセスのライブについて載ってるよ!」

和「『最高でした、またライブして欲しい』ですって!」

愛「4人で歌うの楽しかった」

エル「ソロとはまた違う楽しさが合ったよね?」

恵梨香「これでまた同好会の名が広がりしましたね!これでアイドル育成愛好会をコテンパンにしてやりましょう!」

奈々「それはやりすぎでは?」

和「取っ組み合いの喧嘩をするんじゃないんだから・・・」

杏「そう言えば明ちゃんがオンラインライブやるっていってたよ!」

和「オンラインライブですか?」

杏「家の用事や入院等で、会場に来られない人も居るだろうから、ネットでもライブを楽しめる為にって!」

奈々「明さんらしいですね!」

紫「お家でゴロゴロすやぴしながらでも見られるしね!」

モナ「絶対寝落ちするぞ!」

奈々「成る程、体育祭や文化祭ライブの宣伝にも成る良いアイデアですね!」

愛「映像研究部とかに相談すれば実現出来ると思う」

杏「愛ちゃん本当?」

モナ「僕らも手伝うよ!」

エル「良いライブにしよう!」

愛好会部室
蓮「へー!あの4人ユニット組んだのね!」

明「うん!あたしもユニットやってみたいな!蓮やってみない?」

蓮「私は誰かと気持ちを合わせるよりも競い合う方が合ってるからやらないわ!」

第70話・真逆のコンビ!Right&Night!

ショッピングモール

パンダの絵柄がある服

蓮「フフッ!」

明「それ、可愛いじゃん!」

蓮「明?」

明「ヤッホー蓮!何やってるの?」

蓮「今流行のコーデをチェックしにね!」

明「ふーん」

蓮「だって私モデルだし!そちらは?」

明「ああ、紹介するね!こちらは私のお義姉ちゃん!」

蓮「えっ?」

湊「完道湊です!明ちゃんが生まれる前に明ちゃんのご両親から拾われた孤児なの!」

明「お義姉ちゃん紹介するね!この子が今私と一緒に入ってるアイドル育成愛好会の部員絢瀬蓮だよ!」

湊「初めまして、いつも愛ちゃんがお世話に成ってます!『蓮ちゃん』って呼んで良い?」

蓮「ええっ、勿論構いません!『絶対年上よね何歳なんだろう?』」

明「そうだ!蓮も誘って良いかな?」

蓮「えっ?」

ボウリング場

パコーン!

明「イェーイ!」

蓮「フフッ!」

パコーン!

2人「おおっ!」

湊「2人とも凄いね!」

蓮「明もう1ゲームよ!」

明「望むところだ!」

湊「私はお休みしてるね」

明「どうしたの?具合悪い?」

湊「大丈夫!ちょっと疲れただけよ!」

明「そっか、でも少しでもおかしいって感じたらちゃんと教えてね」

湊「はいはい」

蓮「どうかされたんですか?」

湊「私はね先週まで入退院を繰り返してたの!」

蓮「えっ?」

湊「今はもう元気なんだけどね」

明「だから今日は退院祝いなんだ!」

蓮「それは私もご一緒して良かったのかしら?」

湊「誘ったのは私達の方よ!」

明「3人で一杯遊ぼうね!」

その後もゲームセンターで楽しみ

明「結局引き分けか!」

蓮「勝負は次に持ち越しね!」

テラス
モブ女子A「スクールアイドルの完道明じゃん!」

モブ女子B「ヤバッ!ラッキー!」

明「ヤッホー!」

湊「もうすっかり人気者なのね」

蓮「そうですね、歌もダンスも愛好会に入ったお陰でハイレベルに上がって、私にとっては負けられないライバルです!」

モブ女子A「明ちゃんありがとう!」

モブ女子B「ありがとう」

明「うん、またね!」

湊「そう、凄いのね2人とも!」

明「お義姉ちゃん!蓮!もうすぐ水上バス来るって!」

明の実家
蓮「これを定食にして1000円ちょっと?安いわね!」

明「ランチだとご飯お代わり自由!ドリンクも飲み放題だよ!」

蓮「それでこの量は安いわね!」

明「元は100円から200円安かったんだよ!でも、材料費とかの高騰で・・・」

蓮「学校の誰かとか来てくれたりするの?」

明「同好会のメンバーは来ないけど、星田先生が零達を連れて、八期は幼馴染みのお姉さんに連れられて来るよ!」

蓮「意外な人が来てるわね・・・」

明「夜や年末にはは先生達が忘年会や宴会に使ってくれたりするよ!学校の生徒達のお父さんの8割、お母さんは4割くらい来店するかな?」

蓮「それを覚えてるあなたが凄いわ!」

明「あのねお義姉ちゃん!今度オンラインライブやるんだ!」

湊「えっ?」

明「いきなりライブ会場はハードル高いかもしれないけどオンラインなら・・・」

湊「絶対に見るよ!ありがとう明ちゃん!」

蓮「オンラインライブは湊さんの為だったのね」

明「勿論沢山の人に見て欲しいのも本当にだよ!でもねアッキーはちっちゃい頃は結構泣き虫の人見知りだったんだ!」

蓮「冗談でしょ!」

明「ホントホント!何でも出来すぎていじめられたことも合ったな!」

蓮「マジで?」

明「本当、小学生くらいの時だよ!」

湊「思い出すわ!泣きながら帰ってきて真っ先に私の胸に飛び込んできた明ちゃんのことを!」

蓮「本当なんですか?」

湊「ええ!そう言ってるじゃない!」

蓮「今の明からは信じられない!」

明「その度にお義姉ちゃんに慰めて貰ったな!沢山遊んで貰ったし、勉強も教えて貰った!色々お世話もしてくれた!」

蓮「えっ?」

湊「両親は共働きだったから、私の出来る範囲で明ちゃんをお世話してたのよ」

明「そのお陰で一杯友達も出来たし、体を動かすのも好きに大好きに成ったんだ!
  だから今度はアッキーの番!やっと元気に成れたんだから!色んな所へ行って楽しいこと一杯しようね!」

湊「そうね」

明「さあ、食べて食べて!」

次の日
本屋

通訳の本を手に取る湊

蓮「あっ、湊さん!」

湊「蓮ちゃん?」

蓮「そう言うのに興味あるんですか?」

湊「幼い頃は海外で働いてみたいって思ってたんだけど」

屋外
湊「昨日はありがとう!明ちゃんと蓮ちゃんのお陰で凄く・・・」

蓮「そんな風に無理して笑う必要無いんじゃないですか?」

湊「えっ?」

蓮「ごめんなさい、湊さん何かを抱え込んでいるように見えたから
  明とは付き合い長いんですよね?だったら本当の気持ちを伝えても良いんじゃないですか?明だってその方が・・・」

湊「今、明ちゃんはやりたいことを見付けてどんどん進んでる最中でしょ?余計な心配させたくないの!それに・・・」

蓮「それに?」

湊「何でもないわ!それより凄いね明ちゃんも蓮ちゃんも!歌って踊って沢山の人を笑顔にして・・・」

蓮「そうでもないです・・・」

湊「えっ?」

蓮「いえ、何にも!」

湊「じゃあ、私こっちだから!」

ピコン

蓮「あっ、明からだ!」

明『今から少し会えない?』

とある公園
蓮「どうしたの急に?」

明「うん、あのさ昨日の事なんだけどお義姉ちゃんの様子どう思った?」

蓮「えっ?」

明「お義姉ちゃんってね入院中の治療が大変な時でもいつも笑顔だったんだけど退院してからかな?時々考え込んでる感じがあって、気のせいかもしれないけど元気無いのかなって思って」

蓮「確かに私もそう見えたわ!」

明「そっか!私お義姉ちゃんと話してみる!」

蓮「明、話してどうするの?」

明「どうって・・・、悩みを聞いたり、励ましたり、気晴らしに遊んだり・・・」

蓮「それを湊さんは望んでいるのかしら?」

明「どう言うこと?」

蓮「今はそっとしておいた方が良いと思うわ」

明「嫌だよそんなの!悩んでるお姉ちゃんを放っておくなんて出来ない!
  話聞いてくれてありがとう!あたし行ってくる!」

蓮『明!あなたに心配掛けるから、あなたに話したくないから言ってくれないの!あなたにいつも助けられてばかりだから!私は湊さんの気持ち分かるわ!
  恵梨香ちゃんに負けたあの時、しばらく誰とも話したくなかった!悔しくて、情けなくて!放っておいて欲しかった!
  湊さんも同じ気持ちよ!今あなたが聞いても湊さんは自分を責めるだけよ!』

明の家(店舗側)

湊「あっ、明ちゃん!どうしたの?」

明「お義姉ちゃん!丁度良かった!話したいことがあるの!」

湊「何かしら」

2人とも椅子に座る

明「ねえ、お義姉ちゃん!聞きたいことがあるんだけど?」

湊「何?」

明「お義姉ちゃんは何に悩んでるの?」

湊「別に悩んでなんて・・・」

明「私お義姉ちゃんの為なら何ともしたいよ!お願い教えて!私に出来ること!」

湊「思い付かないわ」

明「お義姉ちゃん・・・」

湊「ごめんなさい、思い付かないの、明ちゃんにして欲しいことは何も・・・、だって私・・・」

明「もしかして、私のせい?やっぱりあの時の事を?」

湊「違う!そうじゃない!
 『内心それもあるけど今は違う!』
  悪いのは私なの!
  私が入院している間、学校に行けなく成った時間はどんどん友達と離れていったけど、明ちゃんはずっと励ましてくれたよね?時には病院にお泊まりしてたよね?
  嬉しかったよ本当に!明ちゃんが支えだった!でも・・・」

回想
明「お義姉ちゃん!アッキーねスクールアイドルになったよ!」

湊「やりたいことを見付けてどんどん先に進んで行く明ちゃんを見ているうちに気付いたんだ!そろそろ私も義妹(妹)離れをする時期だなって!」

明「えっ?」

湊「いつまでも明ちゃんに頼ってばかりじゃない!義妹に支えられてばかりだなんて義理とはいえ姉失格よ!
  そう考えてたら、明ちゃんとやる楽しいことが逆に自分のやってる今の姉としての姿が虚しくなって、もう楽しいって気持ちが無くなっていった
  明ちゃんは自分の夢を見付けて頑張ってるのに、勝手に嫉妬して・・・、これじゃ私あなたをいじめてた子達と一緒ね!」

明「そんな事無いよ!それに昨日は?」

湊「えっ?」

明「私昨日凄く楽しかった!お義姉ちゃんが元気に成ってまた一緒に遊べて、お姉ちゃんは楽しかった?」

湊「・・・」

明「!!!!!」

湊「明ちゃんの事はこれからも応援してるから!義理とはいえたった一人の私の可愛い妹だもの!」

次の日

愛好会部室

赤音「オンラインライブの準備ですか?」

青香「やっぱり楽しいって感じが伝わるポスターが良いですよね?」

紫子「SNSとかでカウントダウン風に告知するとかどうでしょう?」

桃夏「こっち見て!」

ミカ「さっきから何してるんですか?撮影班は!」

緑「映像研究部から借りたカメラの性能が凄く良いんです!」

赤音「そう言えば、蓮さんはどうされたんですか?」

黄花「明さんの自主練を見てくると言っていましたよ!」

蓮「そう、湊さんが・・・」

明「あ~あ、バカだなあ!お義姉ちゃんの気持ちに気付けなくて!アッキーなら誰でも笑顔に出来るって勝手に思い込んで!でも本当はずっと傷付けてた・・・」

町子「それが有能の欠点!」

明「マッチ!」

町子「有能って、自分の中で『何でも出来る』って思い込んでる!それが本当に出来てきたものなら尚更ね!」

明「どういう事?」

町子「この世の全てを100%にこなすことは絶対不可能!一度出来たのならもう一度出来るって思い込むの!出来なくても欠点を補えばって何度もね!」

蓮「それって暴君とも捉えられない?」

町子「暴君は出来もしないことをやろうとする人よ!見栄張って『自分なら出来る』とか言うバカよ!
   もっと言うと、有能な人間って周りの人に頼りにされ過ぎて意外と身近な人を忘れがちにしたりするのよ!」

蓮「どういう事よ?」

町子「一例をあげるなら仕事に集中し過ぎて、愛する家族の事を放ったらかし!家族の時間を疎かにするタイプなのよ!」

明「マジで?」

町子「マジだからあなたは今悩んでるんでしょ!周りを楽しませるためにやった部活のせいで、身近な家族との関係に今ヒビが入ってる!お義姉さんの本当の気持ちが読めなかったから悩んでるんでしょ!」

明「じゃあ、私はどうしたら良かったの?蓮の言う通り放っといたら良かったのかな?それともスクールアイドルをやらなければ良かったのかな?」

町子「まあ、それはどっちにしろ、話さないと気持ちは伝わらないし、あなたがスクールアイドルやってなかったら、多分お義姉さんもいきる希望失ってたかもしれないわよ!」

明「どういう事さ!?」

蓮「つまり、考えても無駄だったって話よ!どんな答えにしろハッピーエンドはその後に自分で作るしかないってことでしょ!」

町子「その通りよ!」

蓮「だったら、ショックなのは分かるけど、今はあなたが発案したオンラインライブに集中しましょう!あなたのファンが待ってるのだから!」

明「出来ないよ!楽しい事教えてくれたお義姉ちゃんを傷付けた私が、スクールアイドルなんて出来ないよ!」

蓮「本当に辞めるつもり?」

明「うん」

蓮「分かったわ!じゃあ代わりに私がステージに立ってあげる!明のファンをごっそり頂くチャンスだもの!きっと湊さんも私に魅了されてファンに成っちゃうわ!」

明「嫌だよそんなの!」

町子『我が儘か!』

明「お義姉ちゃんやファンの皆を蓮に取られちゃうのは嫌だ!」

蓮「でもスクールアイドル辞めるんでしょ?」

明「だったら辞めるの止める!
  だって、私、私・・・、本当はスクールアイドルもっとやりたいよ!」

蓮「それがあなたよ!」

明「えっ?」

蓮「町子も言ったように、誰も傷付けないなんてそんなこと出来る人居ないわ!それでも太陽のように皆を照らせる笑顔があなたにあるでしょ?」

明「うん」

蓮「せいぜい頑張りなさい!」

明「待って!アッキーと一緒にステージに立って欲しい!」

蓮「私はそう言うのに興味無いって言ったでしょ!」

明「ううん、気持ちを合わせるとかじゃなく、仲間って言うかライバルとして同じステージに立って同じ歌で競い合おうよ!私に火を付けてくれた蓮とならスッゴいライブが出来る気がするんだ!だから!」

蓮「競い合う、そんな形があるなら面白いかもね」

明「はっ!」

蓮「受けて立つわよ明!」

明「うん、負けないよ!」

町子「ねえ!」

明「何マッチ?」

町子「あなた達の曲、私が書いてあげようか?」

蓮・明「えっ?」

オンラインライブ当日

湊『ごめんね、明ちゃん!あんなこと言って
  自分が失くしたものを明ちゃんが皆持ってるように思えて・・・、
  せめて謝りたいと思ってここまで来たけどやっぱり無理だよ』

八期「集まってるね!」

青香「配信サイトのアクセス数もどんどん増えてます!」

蜜柑「楽しみだよ!」

控え室
明「なんか違う場所なのに応援来てくれてありがとう!」

杏「同じクラスなんだし!それに明ちゃんの心は同好会って分かってるから!」

ダキッ!

明「アイアイ?」

愛「大丈夫!明さんなら大丈夫!」

明「ありがとう」

愛「うん」

明「行ってきます!」

杏「あっ、八期君の代わりに・・・、全力で・・・」

杏「楽しもう!」

明「楽しむ!」

2人「あれ?」

明「掛け声合わなかったね・・・」

杏「恥ずかしい」

八期「いや、杏ちゃんが言った掛け声の方が良いかも!」

愛「あっ、お義兄ちゃん!」

八期「全力で!」

明「楽しもう!」

グータッチ!

明「行ってきます!」

3人「行ってらっしゃい!」

ステージ
明「皆さん!こんにちは!」

蓮「私達・・・」

明「Right&・・・」

蓮「Nightよ!よろしく!」

明「今日はここにいる皆!」

蓮「画面の向こう側にいる君たちも全員魅力して、
  あ・げ・る!」

明「皆!楽しむ準備は出来てる?
  出来てない人居るんじゃない?」

湊『あっ!』

明「大丈夫!アッキーの中には小さい頃から貰ってきた楽しいがあるから!それを今から皆にあげる!
  明日から一歩でも進んでみようと思えるライブをするから
  だからここに居る皆!配信を見ている皆!笑顔に成る覚悟は決まった?」

蓮「逃がさないわよ!」

ライブ後

控え室
明「会場に来てくれるなんて思ってなかったよ!」

湊「体が勝手に動いてたの!胸が苦しいくらいドキドキして心が動き出して!楽しかった!
  私明ちゃんのファンに成っても良い?明ちゃんのライブスッゴく笑顔に成れて頑張る力を貰えるから!」

明「勿論!」

蜜柑「だったら、私達のファンクラブに!」

奈々「学校関係者以外は入れません!」

蓮「これからも良い勝負が出来そうね?」

明「う、うん!そ、そうだね」

蓮「?」

湊「ありがとう」

次の日
蓮「湊さん」

湊「蓮ちゃん」

蓮「やっぱり興味合ったんですね」

湊「うん、今からでも勉強しなきゃだけど」

蓮「遅いことなんて無いですよ!どんなことだって!」

湊「蓮ちゃんもね!」

蓮「どういう意味ですか?」

湊「今からでも同好会に帰っても遅くないわよ!」

蓮「えっ?」

一方
明「もう限界!あんなこと言われたら私病みそう」

?「覚悟は出来てる?」

明「蓮もマッチも言ってた!『全員を傷付けないなんてそんなこと出来る人居ない』って!
  だから私も腹を括って加勢するよ!」

?「頼んだよ!」

明「蓮を切ってでも同好会に戻る!」

この時の蓮は知らなかった。Right&Nightは一年持たずに解散すると言うことを!

Re: レインボーヒロインズ ( No.71 )
日時: 2024/06/08 23:49
名前: いくちゃん (ID: SZdn/z4g)

夏休み終盤のある日

ベランダ
夢「ふああ!」

杏「おはよう!」

夢「杏おはよう!」

杏「眠そうだね?無理しちゃダメだよ!」

夢「分かってるって!」

杏「そうだ!気分転換にちょっとお買い物行かない?」

夢「ごめん、今日はちょっと用事があるんだ!また今度行こう」

杏「うん、約束ね」

第71話・トリオユニット・A・DO・NA結成!

マンション(エントランス)

杏「あれ?夢ちゃん?どこ行くのかな?
  な~んて後つけたらダメだよね!」←この前研究部のメンバー含めて明を尾行した人

夢「ごめん、待った?」

和「いえ、今着たとこです!」

杏「和ちゃん?どうして2人で?」

ホーム
和「私服の先輩久し振りです!」

夢「和ちゃんもね!花柄のスカート凄く似合ってる!」

和「本当ですか?」

柱の陰
杏「凄く楽しそう」

奈々「あれ?杏さん?」

杏「な、な、な、奈々ちゃん?」

芹「何やってるの?」

杏「芹ちゃんまで!」

奈々「何ですか?後ろに何か・・・」

杏「奈々ちゃんこれは!」

芹「もしかして・・・」

杏「ストーカーじゃありませんよ!尾行ですよ!尾行!」

芹「ストーカーはそうやって言い訳するの!」

奈々「成る程!夢先輩と和さんが2人でお出掛けと」

芹「何々?同性なのに嫉妬してるの?」

杏「せっちゃんに言われたくない!」

芹「何をよ!」

奈々「まあまあ!」

杏「そ、それに夢ちゃん作曲忙しくて寝る間も惜しんでやってて、寝不足で疲れて倒れたりしたら・・・」

芹「インフルエンザで学校来てたあなたが言っても説得力無いわよ!」

奈々「えっ?それは先輩じゃ?」

芹「星田先生が言ってた!5年生の時、八期が倒れた次の週に杏がインフルエンザで学校来て救急車で運ばれたって!隣の席が八期だったから、そのまま八期が保健室まで運んだことも!」

杏「あっ!見失っちゃう!行くよ!薺ちゃん!」

奈々「本名呼ばないで!」

芹「私も行く!」

電車の中
和「これお恥ずかしいですが、先日お話ししてた台本です!」

夢「杏と奈々ちゃんをイメージしたお芝居だよね?」

和「この話をベースにお二人による歌とお芝居のユニットが出来たら良いと思ってるのですが・・・」

夢「おお!」

和「杏さんと奈々さんを見ていたらどんどんイメージが膨らんで・・・
  恐ろしい姿であるが故に愛する気持ちを少女に伝えられない野獣!
  一方、少女もまた野獣に惹かれていく!
  そんな2人が初めてダンスをする夜
  例え言葉を交わさなくとも触れ合う手と手が互いの気持ちを物語る」

夢「これ・・・」

和「変ですか?」

夢「スッゴク良いよ!」

和「やっぱり?夢先輩なら分かってくれると思ってました!ですが、野獣が杏さんと言うパターンでもアリなんですけどね!」

夢「ああ、分かる分かる!」

和「配役を悩んでたら続きが書けなくなってしまって・・・」

夢「今から行く所ならきっと何か参考になると思う!今日1日一緒に考えてみようよ!」

奈々「なんか凄く盛り上がってるようですね」

杏「真実を暴かなきゃ!」

奈々「探偵みたいで面白そうですね」

スクールアイドル歴史館

和「わあこんなイベントやってたんですね!」

夢「うん、でも思った以上に人気だなぁ・・・、取り敢えず整理券貰おうか!」

芹「面白そうな展示会ね!」

杏「でも、何で2人だけ?」

女児「あっ!」

杏「危ない!」←女児を支える

奈々「おっと!」←風船を掴む

杏「大丈夫?」

奈々「はい、これ!」

女児「お姉ちゃん達ありがとう」

和「杏さんに奈々さん、芹先輩も!」

杏「あっ、あれ?和ちゃん、夢ちゃんも来てたんだ・・・」

夢「どうして2人がここに?」

杏「えっと、それは・・・」

芹「姉妹でヒーローショー見に行こうと思ったら偶然杏ちゃんが居て誘ったら『付いていく』って言ってね!」

杏「そ、そうなの『ヒーローショー何年振りだろう?』」←普段行かない人

夢「そうなんだ!偶然だね」

奈々「良かったらお2人もどうです?」

和「はい、私も見てみたいです!」

ヒーローショー後

奈々「物凄く感動したよ!」

芹「この勢いのまま遊園地の乗り物制覇しちゃわない?」

全員「オー!」

所々楽しんだ後

夢「ねえ?あの事相談しとかない?」

和「ですね」

杏「あの事?」

奈々「えっ?私達でユニットを?」

和「はい、美麗さんを同好会にお迎えするためには、私達が愛好会と同等もしくは違う形でも魅力を伝えて、切磋琢磨していける環境にしていきたいのです!」

杏「美麗ちゃんを同好会に入れるの?」

夢「そのつもりだけど?ってか杏は嫌なの?」

杏「嫌と言うか、入れなくて良いんじゃないかって・・・、だって監視員は出すわ権力で人の人生奪うわ!人として許せないよ!」

夢「杏も頑固だな・・・、奈々ちゃんは?」

奈々「私は、あんまり考えてませんね」

夢「何で?」

奈々「美麗さんのこと以上に悩み事があるので・・・」

芹「そりゃ、伝説の生徒会長後の生徒会長はプレッシャー掛かるよ!アイツの生徒会長としては薺より上手かったから!」

夢「そうかな?」

杏「それにその伝説の生徒会長に説教受けたもんね!」

奈々「止めてください!」

和「研究部の人達はどうしてるんですか?」

芹「八期を中心に『美麗追放計画』をやってるよ!まあ、うちも邪魔されてたし、ましてや愛ちゃんの事を思うとそう言いたくなる八期の気持ちも分かるよ!」

和「ですが、美麗さんはそこまで悪い人じゃないんです!話せば分かるん人なんです!」

芹「いや、私はそうは思わないな!」

夢「何で?」

芹「八期の方が物分りが良いからね!知識が乏しい分私達を頼ってくる!でも、美麗は『完璧主義』!そんな人が私達の意見を聞いてくれるなんてあり得ないわ!」

夢「何でそんなことが言えるのですか!」

和「そうですよ!あなたに何が分かるんですか?」

芹「分かるよ!私だって同じく暴君で完璧主義で頭が固く融通が利かず、周りの意見なんか一切聞かなかった人間だからこそ!」

夢「えっ?」

奈々「私もです!私達がユニットを作ったとして美麗さんは果たして心を入れ替えるのでしょうか?」

杏「入れ替えたとしてもだよ!愛ちゃんのご両親は帰ってこない!私達が失った時間も戻らない!ユニットを作って仲良くなってそれが何になるの?」

夢「同じスクールアイドルだよ!」

杏「そんな酷い仕打ちをした人を同じスクールアイドルなんて思いたくないよ!」

和「分かりました!」

夢「和ちゃん?」

和「でしたら目標を変えましょう!」

夢「どうするつもり?」

和「私達のユニットで、美麗さんのメンタルを潰して土下座まで追い込むのはどうでしょうか?」

夢「そこまでする?」

杏「するのかな?そんな未来が全然見えないよ!」

和「ですが、美麗さんの土下座見たくありませんか?」

奈々「確かに、あんなに完璧を自称してる人が白旗を挙げる姿をそれは見てみたいですし、先輩も喜ぶことでしょう!」

和「そうすれば、美麗さんも丸くなって下に下がると思うんです!いわゆるみずから下っ端に成り下がるんです!」

夢『ちょっと和ちゃん!』

和『これが杏さんを説得する作戦です!』

杏「良いね!それ!」

夢『えっ?』

杏「そんな風に成ったら愛ちゃんも認めてくれると思うよ!」

芹「これなら八期はおろか研究部のメンバーも納得ね!」

奈々「はい!きっとそうです!」

夢『えっ?ええっ!』

和『美麗さん自身から下に行かせる目標を立てさせれば、美麗さんを同好会に無事迎えられるんです!』

夢『でも、それいじめじゃ?』

和『杏さんは元いじめられっ子!草さん姉妹も元暴君で注意を受けてます!つまり、自分達の行動そのものがいじめに思えて、美麗さんを慰めるんです!こうすればお互い仲良くなれるんです!』

夢『成る程!あったま良い!』

和「それで私達3人でミュージカルみたいなライブをしたいと思ってその台本を先輩に確かめて貰ったんです!」

奈々「じゃあ、この登場人物が私と杏さんなんですね?」

和「えっ、ええっ、勝手に妄想してしまってごめんなさい!しかもまだ書いてる途中でお二人に見せるようなものでは・・・」

奈々「正直に言うと、ユニットを組むと言うイメージはありませんでしたが、他の人も組んでますしね」

杏「『打倒!愛好会!打倒!美麗ちゃん!』と言うのなら私も協力するよ!」

夢『とことん美麗ちゃんを潰す前提なのね・・・』

杏「もしかしてこの事を夢ちゃんに相談してたの?」

和「はい!それで今日ここに連れてきて下さって」

杏「な~んだ、そうだったんだ」

奈々「てっきりデートかと思っちゃいましたよ!」

夢「デートって!女同士だよ!」

和「そう言えばそろそろ時間じゃないですか?」

夢「そうだね!チケット1枚で4人まで入れる筈だし、皆でスクールアイドル歴史館見に行こうよ!」

夢「わあ~色んなアイドルが一杯!」

杏「あっ!お姉さんだ!」

奈々「お姉さん?」

夢「杏は長女だよね?」

杏「違うの!八期君のお姉さん!一お姉さん!」

夢「八期のお姉さんの事をお姉さんって呼んでるの?」

杏「あだ名が『お姉さん』だったの!」

3人「へー!知らなかった!」

杏「零ちゃんに教えて貰った!」

夢「しかし、男子1人に女子が12人!」

和「めちゃくちゃハーレムじゃないですか!」

奈々「こっちは女子1人に男子が7人!」

芹「逆ハーレム!」

和「あっ!カラーズ!」

杏「上は高校生から下は小学生まで!合計37人!」

奈々「年代バラバラ!」

芹「人数も多い!」

和「こっちには同じ数の男子のグループも居ますよ!」

夢「いや、スクールアイドルって歌のジャンルだけでなく、やる人も個性豊かで自由だね!」

物販コーナー
奈々「ここがオタクの憧れ物販コーナー!」

夢「わあ!全部欲しいなあ!」

杏「もう!衝動買いするとまたお小遣いすっからかんになるよ!あの人みたいに!」

奈々「あれは?」

和「美麗さん?」

美麗「あら?あなた達も来てたのね!」

近くの公園
夢「良かったね、スクールアイドル歴史館!色んなアイドルの子達を見られてスッゴく元気貰えたよ!」

美麗「そうね!私も刺激を受けたわ!」

夢「同好会の子も誘ってまた来よっか?」

美麗「相変わらずみたいねあなた」

夢「えっ?」

美麗「そうやって遊んでる暇あるの?音楽家の成績どうなのよ!」

夢「モナちゃんから聞いたの?前より少しは上がってるんだけどまあギリギリかな」

美麗「やっぱりそうなのね!中途半端なのって見ててイライラするの!こんないい加減な作曲やる人の元でやるくらいならうちの愛好会に来れば良いのに!」

杏「勝手なこと言わないで!」

奈々「そうですよ!奈々さんは・・・」

美麗「そうやって甘やかすから良くないのよ!世の中結果が大事なの!どれだけ頑張っても結果が伴わなければいくら頑張っても100点じゃないの!そんなダメダメな同好会に居るのならあなた達は今すぐにでも愛好会に来たらどうなの?そうよね和?」

和「ええっと・・・」

杏「勝手なこと言わないで!ライブや音楽なんて人の価値観で変わるもの!そもそも比べる必要性なんか無い!
  ちゃんと曲として使われ、ちゃんと曲の通りに振り付けが付けられ、完璧に表現出来ただけでそのライブに価値はある!あなたのような『自分のが正解だから自分の言う通りにしなさい』って言う場所になんか絶対行かないんだから!」

芹「杏ちゃん、落ち着いて!」

夢「いいよ、杏!美麗ちゃんが正しいんだよ!私の実力不足!」

杏「そんなの当たり前じゃん!夢ちゃんは今年から作曲を学び始めたんだよ!一朝一夕で出きる筈無いのは当たり前じゃん!」

美麗「あなたとは分かり合えなさそうね?」

杏「私は別にそれで良い!」

美麗「話になら無いわ!」

夢「待って!」

美麗「何?」

夢「私は美麗ちゃんの言葉はアドバイスって思ってるから!私を奮い立たせてくれる助言だって受けとるから!」

美麗「勝手にしといて!バイバイ!」

奈々「お二人とも熱いですね」

夢「えっ?そ、そうかな?」

奈々「どうしたんです和さん?」

和「自分のやりたいことを周りに重ねていたのは私です!勝手に妄想して、勝手にユニットを考えて・・・」

杏「待って!美麗ちゃんの言ったことは夢ちゃんの事で・・・」

夢「そうだよ、和ちゃんが気にすることないよ」

和「私は自分だけ満足して結局何も生み出せて無いんです」

奈々「そんなことやってみないと分からないじゃないですか!」

夢「そうそう」

杏「えっ?やるって一体?」

奈々「さあ開演です!」

芹「ここはダンスホール!タキシード姿の野獣のもとに華やかなドレス姿の少女がやってくる」

杏「私台詞覚えてないんだけど!」

奈々「私もですがなんとか繋げてみましょう!」

杏「ええっ!」

舞台上
杏「こ、今晩わ野獣さん!あの私・・・」

奈々「どうせ私の事が怖いのでしょう!こんな恐ろしい姿なのですから!」

芹『絶対命令の悪用してたからどこかで聞いたことあるな』

杏「いいえ!そんなことはありません!ただ、どうしてあなたはそんな姿に?」

奈々「私はこの城に住む王子でした!ですが魔女の呪いに掛けられこの姿にされてしまったのです!」

杏「そんな!」

奈々「ああ、王子の姿に戻れたなら・・・」

芹『内容変えたら、生徒会長だとしてもお話作れそう』

杏「この後どうするんだっけ?」

奈々「勢いで行っちゃいましょう!」

杏「い、勢い?じゃあ
  あ、あの野獣さんのままで良いんじゃないかな?」

奈々「えっ?」

杏「どう見えるかなんて気にせず今のあなたに出来ることを一歩一歩やっていけば良いと思う」

奈々「一歩一歩出来ることを・・・
   ならば私はこの野獣の力で世界に取り憑いている悪を倒したいです!」

杏「私も悪によって傷ついた人を助けたい!そしてその悪をここから追い出してやりたい!」

奈々「だったら2人で旅に出ましょう!」

杏「うん!」

夢「凄いね!アドリブだけで話が進んでる」

芹「こうして旅に出た2人は悪の怪物を次々と倒して追い出して行きました!
  しかし少女には気になることが合ったのです」

奈々「えっ?何が気になるんですか?」

芹「その時2人の前に沢山の野獣が現れたのです!」

奈々「それは大変ですねひとまず逃げましょう」

夢「ちょ、これどうなっちゃうの?あれ?和ちゃん?」

和「お久し振りです!」

杏「えっ?」

奈々「あなたは一体?」

和「私は以前あなたを野獣にした魔女!」

奈々「成る程、そう来ましたか!
   思い出しました!あなたはあの時の!」

和「私は今心底後悔しています!あなたの大切なものを失ったことを!」

奈々「なぜですか?私はあなたを許すつもりは御座いません!」

和「許さなくて構いません!ただ一言謝りたくて・・・」

奈々「そんなの聞いたって意味がありません!私の野獣に成ってた時間を返して下さい!」

和「それは出来ません!」

奈々「ならば、私はあなたを許す気は毛頭ありません!私の前から消えてください!」

和「そ、そんな!」

杏「待って!歌おうよ!魔女さんも一緒にさ!」

和「無理です!私にそんな資格など無いんです!」

杏「いつまでもいがみ合ってる場合じゃないよ!さあ一緒に歌おう!」

和「お二人とも自由過ぎます!」

奈々「でも、その自由さが大事なんだって教えて貰いました!」

和「今の杏さんや奈々さん、歴史館で見たスクールアイドルの先輩からも、型にはまらず目一杯自分を表現すればビックリする程楽しいものが生まれるんですね」

杏「そうかも」

奈々「ですね」

和「今日ここから私達3人のステージが始まります!」

夢「もうどうなることかハラハラしちゃったよ!」

芹「素敵な即効劇だったわ!」

夢「スッゴくときめいたよ!」

しかしこの即効劇が後に現実のものに成るなどこの時の3人は知らない!
ましてやその時にこの3人はその場に居ないのだから知るよしもない!

そして
奈々「まさか、この時期にライブ会場を借りれるとは!」

和「一週間の急ピッチで必死に作りましたね!」

杏「本当にせっちゃんと町子さんそれにライブするために動いてくれた研究部の皆に感謝だね!」

2人「はい!」

八期「準備は良い?」

奈々「先輩!」

和「あの時の掛け声やって貰って良いですか?」

八期「ああ、あれ掛け声変える!」

奈々「えっ?」

八期「『楽しむ』じゃ語呂悪いから、杏ちゃん提案の『楽しもう』で行く!」

杏「ええっ!」

八期「準備は良い?」

A・DO・NA 「はい!」

八期「全力で!」

A・DO・NA「楽しもう!」

ライブ後

杏「私ねユニットなんて本当は無理だって思ってた!
  でも奈々ちゃんや和ちゃんと夢中でお芝居してたらどんどん楽しく成ってきて
  そんな自分をファンの人に見て貰えたら良いなあって思ったの!」

夢「そうだね、ファンの皆も杏と一緒に楽しんでくれると思う!勿論私も!」

杏「やっぱりバッドエンドよりハッピーエンドが良いよね?」

夢「そうだね!」

奈々「私達で・・・」

和「私達が思うハッピーエンドを・・・」

杏「作っていこう!」

A・DO・NA「オー!」

しかしA・DO・NAが同好会のユニットの中で1番最初に自然解散をするなどこの時の3人は知らない!
そして何より杏と和の関係に亀裂が入ることもこの時の同好会メンバーは知るよしもない!

Re: レインボーヒロインズ ( No.72 )
日時: 2024/09/19 23:24
名前: いくちゃん (ID: E8lgSYnB)

第72話・同好会の挑戦

恵梨香「大変です!大変です!」

バン!

モナ「どうしたんだい子犬ちゃん?そんな息切らして?」

恵梨香「エリリンは子犬じゃありません!ってか、それ悪口だよね?生徒会長?」

奈々「恵梨香さん!先輩は任期を終えましたし、上の人の権力に頼らないで下さい!」

恵梨香「でも、本人が嫌がるあだ名は悪口だよね?」

奈々「そうですね」

恵梨香「ほら!ちゃんと名前で呼んでよ!」

モナ「分かったよ!それで恵梨香何があったんだよ?」

恵梨香「私の方が年上なんだから『さん』を付けて呼びなよ!」

モナ「僕は高校1年生だぞ!」

愛「年齢は中学1年生なんだけどね」

和「恵梨香さんも、これだと小学生の喧嘩ですよ!」

杏「それで何が大変なの?まさか、八期君がどこかのお店潰した?」

恵梨香「だからなんで杏先輩の大変はいつも八期先輩が起こる出来事何ですか?ってあの人お店潰したことあるの?」

杏「うん!物理的に!」

恵梨香「暴れたの?」

杏「止めるの大変だったそうだよ!」

奈々「あの人は何やってるんですか?」

杏「イヤー、何回か万引きの濡れ衣を着せられて物理的にお店潰したことが噂になって、お店の方から『あなたに売るものはない』って言われて・・・」

紫「差別されたんだね」

エル「可哀想に!」

恵梨香「自業自得でしょ?」

愛「濡れ衣を着せられたんだよ!やってもない罪を疑われて、文句言わない人間がどこにいるの?」

杏「それで差別とかお門違いだよ!」

奈々「そうですね、それで潰れたお店は?」

杏「別の同業者が買って、再利用してる!」

夢「それで恵梨香ちゃん何があったの?」

恵梨香「実は・・・」

町子「皆!ソロライブフェスティバルに興味ある?」

レインボー「町子さん!」

夢「ソロライブフェスティバルって?」

町子「スクフェスのソロ部門よ!基本はグループだけど、ソロやユニットでライブを競い合うの!」

夢「それって私達にピッタリじゃないですか?」

町子「ソロの参加人数は個人で行うから何人でも参加可能よ!」

レインボー「何人でも参加可能?」

恵梨香「ああ、それをエリリンが伝えようとしたのに!」

町子「ごめんなさい、じゃあここからは恵梨香ちゃん・・・」

恵梨香「もう大半言ってます!」ツン!

和「拗ねた!」

奈々「あの、ルールとか、どれくらいの期間で大会を行うとかは?」

町子「1次予選は生ライブ勝負よ!」

レインボー「生ライブ?」

町子「動画サイトに、未発表の曲のライブをアップさせるの!ただ、タイトルに『#スクフェス』を付けないと参加表明に成らないから注意して!」

杏「他には?」

町子「時間は2分以内だから長さは1フレーズで良いわね、細かいルールは後でやりながら教えていくわ!」

夢「ありがとうございます」

町子「ただ、通過人数が狭いのよ!」

エル「予選突破出来る人数は何人なんですか?」

町子「たったの・・・」

レインボー「たったの?」

町子「10人よ!」

レインボー「10人!」

杏「それは少ない!」

愛「倍率高そう・・・」

町子「あっ、でも1都道府県での話よ!」

恵梨香「それでも変わりませんよ!大阪だけで人口80万人以上居るんですよ!」

奈々「仮に80歳までの人間が誤差無く均等に居たとしても1万人!厳しいですね!」

モナ「グループと違って2次予選とか無いのかい?」

町子「あるにはあるけど、2次は地方予選だからね!でも、予備予選と敗者復活戦もあるよ!」

杏「グループと同じくあるんだ・・・」

エル「予備予選の人数は?」

町子「5人よ!勿論各都道府県からって話よ」

紫「敗者復活は?」

町子「年末までにPV作成をして、各都道府県から選ばれた1人が敗者復活戦に挑めるそうよ!」

紫「各学校出られる人数は?」

町子「限られてないわ!1人だろうが1000人だろうがOK!」

奈々「決勝までの道のりは?」

町子「2次予選は8ブロック6都道府県に分かれて、1ブロック60人の内上位5人合計40人がが準々決勝進出!」

和「倍率12倍ですか・・・」

町子「準々決勝は40人をまた4ブロックに分けて、上位3名、合計12人が準決勝進出よ!」

和「大分絞られてきましたね」

町子「準決勝は12人+4人の敗者復活者合計16人で行い、決勝へ進めるのは5人よ!」

恵梨香「おお、面白そうですね!」

町子「ただ、この大会にはもう1つ予備予選が合ってね・・・」

奈々「出た!日曜日に行われる大会ですね」

町子「予備予選は各都道府県から5人ずつ選ばれ、2次予選は合計240人で行われるわ!」

夢「予備予選も人数多いなあ」

町子「準々決勝に進めるのは、2次予選8ブロックある各ブロックの上位3人よ!」

杏「2人減ったね?」

町子「だから、準々決勝に進めるのは合計24人よ!この24人をこれも4ブロックに分けて、上位2名が準決勝進出よ!」

奈々「予備ですよね?」

町子「うん!それで準決勝は8人+敗者復活の2人を加えた10人よ!この中から上位3人だけが決勝に進めるの!」

恵梨香「ふと思ったんですが、本戦と予備だとどう違うんですか?」

町子「審査員の数が違う!本戦の方が予備より2人多い!決勝は準決勝の得点を持ちながらそのまま進むから!」

紫「審査員の数が少ない予備の方が不利ってことか!」

町子「よっぽど上位が転けないと優勝は無理ね!」

エル「敗者復活戦は?」

町子「2次予選に進めるのは各都道府県から3人だから北海道だけ東西で分かれて合計134人ね!ここから
また8ブロックに分かれてブロック内1位の人が準々決勝進出よ!」

愛「1/18か・・・」

町子「そして残った8人で上位4人が敗者復活!5位と6位が予備準決勝に進出よ!」

夢「敗者復活の権利は?」

町子「1次予選で落選した者のみ!それ以外は認められないわ!それに敗者復活は準備の感覚が難しいから這い上がって下克上優勝は奇跡に近い!予備予選突破からなら尚更!」

夢「よ~し、腕か成るな!皆頑張るぞ!」

恵梨香「と言ってもこの大会事態は皆敵ですからね!遠慮とか要りませんから本気ですよ!」

奈々「勿論!」

エル「私達だって・・・」

紫「負けるつもりはないよ!」

町子「ちなみに愛好会は一部出るよ!」

恵梨香「一部と言うことは?」

奈々「何人かはでないと言うことですか?」

町子「青香ちゃんとかがユニットフェスティバルに行くとかなんとか・・・」

恵梨香「ハッキリして下さいよ!」

町子「でも、両方出来ないことも無い!」

恵梨香「マジですか?」

町子「ただ、その分覚えることが増えるよ!」

和「確かに難しいですね」

杏「2つを同時にエントリーすることは?」

町子「出来るわよ!たとえグループでも!でも、どれを選ぶのかはあなた次第よ!」

和「あの、ユニットの人数って?」

町子「1ユニットは2人から5人まで!各学校から3ユニット以上はでないといけないそうよ!」

愛「そうなんだ・・・」

町子「兎に角自分がやりたい方をやれば良いのよ!それにユニットの大会方法はグループとそんなに変わらないわ!」

杏「そうなんだ」

奈々「でしたら、一応ユニットもエントリーしておきます?」

紫「良いんじゃない?」

エル「そうだよね!折角皆結成したんだし!」

恵梨香「でも、同好会はソロメインですから、誰か1人でもソロの予選突破したらソロ優先で!」

和「私は賛成ですが、皆さんは?」

奈々「異議なし!」

エル「その方が私達らしいと思う!」

紫「紫ちゃんも賛成!」

モナ「僕には関係の無いことさ!」

愛「モナちゃんはユニット組んでないもんね!」

町子「そうだ!優勝したら私からご褒美あげるよ!」

レインボー「ご、ご褒美!?」

恵梨香「お菓子ですか?それともお金?」

和「恵梨香さん、卑しいですよ!」

町子「そう言うのではないけど、アイドルとしてなら誰もが欲しいものだね!」

杏「でも、愛好会が出るとなると・・・、勝てるかな?」

恵梨香「『勝てるかな?』じゃないんです!勝つんです!」

愛「うん!皆で協力!打倒、美麗だよ!」

町子「取り敢えず、まずは生ライブの曲の設定ね!私も手伝うから希望合ったら言って!」

全員「は~い!」

杏「研究部は?」

町子「PV撮影終わったわ!もう提出して次のライブの作成会議をしているわ」

それからレインボーは個人のライブを各々動画サイトにアップし終わった。

それから9月に入り・・・

大阪代表

1位・王美麗

2位・矢塚奈々

3位・綾瀬蓮

4位・三葉主







8位・モナ・スカーレット



10位・紅城結菜

予備予選
1位・桜木和



3位・エル・グリーン



5位・倉木紫

恵梨香「な、なんでエリリンが乗ってないんですか?!」

校舎中に恵梨香の悲鳴が響き渡った。


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