二次創作小説(新・総合)

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レインボーヒロインズ
日時: 2024/09/21 00:02
名前: いくちゃん (ID: E8lgSYnB)

どうも!いくちゃんです!
今回も更なるナンバーズスピンオフ作品!
レインボーヒロインズを投稿したいと思います。
モチーフはラブライブ虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会です!

この作品も『少年教師有』と共にナンバーズ8と平行でお話が進みます!
ですので、『ナンバーズ8』のキャラクターがこの作品に、
『レインボーヒロインズ』のキャラクターが『ナンバーズ8』にも出てきます!
さあ、果たしてどんなお話に成るのか?
主要人物だけ載せておきます!

スクールアイドル同好会
桃・夢原杏ゆめはらあん

黄・中洲恵梨香なかすえりか

水・桜木和さくらぎのどか

紫・倉木紫くらきゆかり

赤・矢塚奈々やづかなな

緑・エル・グリーン ※スイス人

白・白木愛しらきあい

銀・モナ・スカーレット ※アメリカ人

マネージャー・高橋夢たかはしゆめ

アイドル育成愛好会
桜・ワン美麗メイリン ※中国人

深緑・三葉主みつばつかさ

青・綾瀬蓮あやせれん

橙・完道明ししじあきら

青・倉木青香くらきはるか

赤・絢川赤音あやかわあかね

黄・立花黄花たちばなおうか

桃・矢口桃夏やぐちとうか

橙・ミカ・オレンジ

藍・黒川藍香くろかわあいか

紫・宮本紫子みやもとゆかりこ

水・リー水美みなみ

緑・瀬川緑せがわみどり

白桃・夢原亜利紗ゆめはらありさ

橙・山口朝やまぐちあさ

紅・紅城結菜あかぎゆうな

作曲家・モナ・スカーレット

※変動する可能性あり

Re: レインボーヒロインズ ( No.83 )
日時: 2025/02/12 20:00
名前: いくちゃん (ID: E8lgSYnB)

第83話・エルと蓮と紫(文化祭4日目裏側編・後編)

蓮「ハー😞💨、学校行きたくない・・・、勉強するわけでもないのに・・・」

ピコン!

蓮「メール?誰かしら?まさか美麗とか?」

ピッ!

蓮「紫?しかも『大事件だから早く来て?』一体何があったのよ?!」

校門前

紫「蓮ちゃん!紫ちゃんはここだよ」

蓮「ハアッ、ハアッ、ハアッ、・・・」

紫「そんなに急がなくても良かったのに」

蓮「誰のせいよ?何が大事件よ!火事か強盗かと思ったじゃない!」

紫「紫ちゃんにとっては大事件に違いない!だって、今日は青香ちゃん達のライブなんだから!」

蓮「それはせめて大ニュースよ!
  そもそも私は愛好会の人間だから知ってるわ!
  ってか、もう何回も見てるわよ!
  それに私は今あなた達に顔も合わせたくないと言うか、合わせられないのよ!」

紫「主ちゃんから聞いたよ!恵利香ちゃんに負けた後、トップアイドルからメジャーアイドルに降格、更にスランプでメジャーアイドルの最下層売れっ子アイドルまで落ちて崖っぷちなんだよね?」

蓮「そうよ!私にはもう後がないの!だから今出てるスクフェスソロ部門に掛けてるのよ!」

紫「でも、2次予選で落ちたんだよね?大丈夫なの?」

蓮「まだ敗者復活戦があるわ!
  まずはそのライブで復活して、
  出来るだけ高い順位、
  いや、シード権が貰える準決勝・・・、
  いや、決勝、
  いや、優勝しないと私にはもうアイカツをやってる意味がないのよ!」

紫「そんなに追い詰められてるんだね?昨日あんな最悪な別れ方に成った理由が分かったよ!」

蓮「だから、私は帰って・・・」

紫「まあまあ、それに人のライブを間近見たら蓮ちゃんの悩んでいたことが分かるかもしれないよ!」

蓮「分かったら今頃・・・」

紫「でも、青香ちゃんのライブ事態は価値があるから一緒に見るよ!」

蓮「ちょっと、紫!(えっ?こんな力強かった?)」←引っ張られる

愛好会のライブ会場

紫「蓮ちゃん、蓮ちゃん!一番乗りだよ!しかも最前列!早起きは三文の徳だね!はい、蓮ちゃん!」

蓮「これはペンライト?」

紫「うん、青香ちゃんの応援に必要だからね」

蓮「紫、張り切ってるわね」

紫「蓮ちゃんだって絶対夢中になるから!あっ、あれ見て!」

蓮「えっ?研究部の名誉会長の・・・、八期?」

紫「八期君も青香ちゃんのライブを楽しみにしてたんだね!」

蓮「でも愛好会を嫌っている彼が?」

紫「明ちゃん曰く、『愛好会のやり方は嫌ってない』んだって」

蓮「ええっ?でも、彼、愛好会に悪態付けてて・・・」

紫「それは愛好会じゃなくて、美麗ちゃんが強制的にやらせようとしたから、人の自由を奪おうとするやり方が気に入らなかったんだって!」

蓮「成る程、確かに美麗のやり方は無理矢理って言うのは否定できないわ・・・」

青香「皆!今日は来てくれてありがとう!とってもと~っても嬉しいです!
   今日は心を込めて皆で精一杯歌います!
   皆に私達のハートを届けます!
   最後まで楽しんでいって下さいね!」

紫「キャー!青香ちゃん!ハールーカーチャーン!
  ラブリー・ハルカ!ラブリー・ハルカ!
  青香ちゃん!宇宙一可愛い!」

八期「もう別人だなあの人」←紫から4列後ろ

紫「ほら、蓮ちゃんも声出して!紫ちゃん達が全力で応援するからスクールアイドルも輝けるんだよ!」

蓮「そ、そうね(叫びすぎよ!流石シスコン・・・)」

紫「ラブリー・ハルカ!ラブリー・ハルカ!はい!」

蓮「ラブリー・ハルカ、ラブリー・ハルカ・・・」

紫「キャー!青香ちゃんと目があった!」

八期「合うよ!1番前に自分の家族居たら、嫌でも見るよ!」

ライブ後

紫「はああ、燃え尽きた・・・、心地よい疲労感と満足感・・・、たまらんぜ!」

蓮「普段とは全然違う姿だったわね?別人か、二重人格を疑ったわ・・・」

紫「それは紫ちゃんだけじゃないよ!周りのお客さんや蓮ちゃんだって!大声出してたじゃん!
  それにしても凄いよね、ドームとかだと千や万は越えるのに、学校だし、席の数に限りがあるから100人前後なのに、あの大声援は!」

蓮「そうね、ステージからの熱気で全身が痺れるように汗ばんで・・・、いつの間にか青香ちゃん達の事しか見えなくなってた・・・」

紫「青香ちゃん楽しそうで、しかもパフォーマンスのレベルも格段に上がってたな!」

蓮「そりゃそうよ!大阪選抜1位に選ばれた子よ!いきなりメジャーとして抜擢され、いつの間にか1人だけトップ一歩手間まで居る
  まさに愛好会のエースであり、今のグループだと彼女しかセンターは許されない。そんな存在よ」

紫「青香ちゃんが頑張ってるのは良いことだけど、離れていくのは寂しいなあ・・・」

蓮「本当、私と比べたらお話に成らないくらい上手い」

紫「蓮ちゃん!お客さんとしてライブ来るのは初めて?」

蓮「そうね、それに紫とか誰かに無理矢理誘われなかったら来てなかったかも?」

紫「それこそ損だよ!こうやって他のスクールアイドルのライブを見て楽しむこともアリだよ!楽しいもん!」

蓮「そうね、紫の言う通り楽しかったわ!
  まさかこんなに楽しいものなんて思わなかったもの!
  ・・・、
  私もこんなライブが出来てるのかしら?
  私を応援に来てくれている人達はこんな気持ちに成れてる?」

青香「お姉ちゃん!」

紫「青香ちゃん!お疲れ様、凄く、すっごく良かったよ!」

青香「見に来てくれてありがとう!だけど、恥ずかしいからオーバーな応援は控えて!」

紫「ええっ?そんな!可愛い妹のためなのに!」

青香「恥ずかしいんだもん、蓮さんも来てたんですね?大丈夫何ですか?」

蓮「大丈夫じゃなかったらここに来てないわ!」

紫「蓮ちゃんの意地っ張り!私がメール送らなかったら引きこもってたくせに!」

蓮「止めて!それより、あなた達のライブ最高だったわ!本当、私とじゃ月とすっぽんよ!」

紫「蓮ちゃんが正しくことわざを!」

蓮「私をなんだと思ってるの?」

青香「そんなこと無いですよ!私達は蓮さんや明さんを手本に頑張ってるので!むしろ、ライブの時はお姉さんって思ってます!」

紫「ああ!青香ちゃんのお姉ちゃんは紫ちゃんだけだよ!蓮ちゃんにはあげないからね!」

蓮「私は何も言ってないわよ!」

紫「青香ちゃん!絶対蓮ちゃんの妹に成ったらメッ!だよ!」

蓮「なんで私限定なのよ!?」

青香「じゃあ、私は着替えがあるからもう行くね!」

青香と別れたあと

紫「蓮ちゃん、なんだか難しい顔に成ってるけど?」

蓮「ちょっと、青香ちゃん達のライブを見て気付いたことがあって・・・」

紫「紫ちゃんに話してみてよ」

蓮「私、エルと喧嘩して部屋を飛び出しちゃったの、感情的に成っちゃって・・・、でも私は間違ってない!選んだ道は正しいって思ってた、いや、それを証明しなきゃって思った。
  でも、何一つ証明出来なくて、やっぱりエルの言う通り愛好会に入っても私のパフォーマンスは落ちていくばかりだったわ!
  私、『1番に成りたい』気持ちが強くなって、目の前に居る応援する人達の事を忘れていたわ
  ステージはアイドルだけが作るのではない、皆で作るものなんだって・・・
  なのに、自分1人で会場を支配しているような気になって一体何様?
  エルじゃなくても呆れるわ!だから恵利香ちゃんに負けたのね
  今日はありがとう!私はこれで・・・」

紫「待って、待って!蓮ちゃん!1人に成りたい気持ちは分かるけど、それじゃあいつまで経っても悩みなんて解決しないよ!こう言う時こそ誰かに頼らないと!だから紫ちゃんは蓮ちゃんをまだ帰しません!だから、もう少し付き合って!」

同好会のライブ会場

蓮「もう少し付き合って!ってここ?」

紫「うん、そう!」

蓮「もしかしてじゃなくても、同好会のライブ会場よね?」

紫「そうだよ」

蓮「止めてよ!昨日の今日よ!私が踏み込んで良い場所じゃないわ!」

紫「本当はもっと蓮ちゃんが落ち着いてから来させたかったけど、帰られたら困るので・・・、ごめんね」

蓮「いや、離して!帰してって、なんで紫の手の力はこんなに強くなってるの?私より握力や弱かった筈よ!」

紫「本当はもっと自然な感じで行きたかったんだよ!なんなら落ち着いてお昼寝するくらいには・・・」

蓮「待って!話が見えない!」

紫「まあ、取り敢えず座って、座って!」

蓮「それにしても、小さい子が多いわね・・・」

紫「そりゃ、エルちゃんはちっちゃい子に人気で、八期君から『歌のお姉さん』なんて言われてるからね!あっ!」

蓮「やっぱり帰る!」

紫「帰らないで!」

蓮「だからなんであなたの握力の方が?」

紫「スランプに堕ちいり過ぎて、紫ちゃんより力弱くなったんじゃない?」

蓮「だとしたら屈辱よ!」

紫「私はなんなの?」

蓮「仮に会ったとしてどんな顔して会えば良いのよ?情けない姿は見せるわ、戻る部屋は無いわ、怒りに任せて罵倒するわ!
  恥ずかしくて顔も見せたくないわ!」

紫「顔を合わせなくて良いから、ライブだけでも、歌声だけでも聞いてあげて!」

蓮「分かったわ、顔はうつむけとく」

エル「は~い、小さいお友達の皆!立ち上がって良いよ!」

子供達「は~い!」

エル「元気良く体を動かそう!お姉さんと一緒に歌おう!お姉さんのダンスを見て真似しても良いよ!」

紫「皆楽しそうに笑顔で歌ったり、踊ったりしてるね?」

蓮「ええっ、そうね!」

エル「皆、大きな声で歌ってくれてありがとう!それにダンスもとても上手だったよ!お姉さんビックリしちゃった
   もっと皆の歌を聞きたいから次の曲も一緒に大きな声で歌ってくれる?」

子供達「は~い!」

蓮「エルらしいライブね、聞いただけでエルと言う人間がどういうものかが分かるわ
  1人じゃないよ、皆と一緒に頑張ろう、そんな台詞が聞こえるみたい」

グスン

紫「蓮ちゃん!」

蓮「何?」

紫「どうしたの?なんで泣いてるの?」

蓮「いや、これはそうじゃなくて・・・」

エル「蓮ちゃん!」

蓮「エル?」

エル「ごめんね、スランプ中に追い討ちかけるようなこと言って、本当は慰めるつもりで言ったことが返って蓮ちゃんを追い詰めてしまって・・・」

蓮「エルが悪いんじゃないの!悪いのは全部私なの!意地張って飛び出して、良い結果なんか残さず、ただ、ただ、だらしない生活をして・・・、見捨てられて当然よ!
  私、自分が『1番に成りたい』って気持ちばかりで、本質の来てくれたお客さん皆にライブを楽しませることを忘れていたわ!
  エルにも紫にも夢にも和ちゃんにもキツく当たって、最低よ!」

エル「ううん、そんなこと無い!」

蓮「えっ?」

エル「多分、蓮ちゃんみたいに目標を持ってる子や負けず嫌いな子には愛好会のやり方が合ってるんだよ!私は勝負とか考えてないから向いてない!だから・・・」

蓮「私は、愛好会に居て良いの?」

エル「うん、良いよ!だけど、その代わり、自分で言った責任は果たしてね!絶対美麗ちゃんを超える最高のスクールアイドルになって同好会に戻ってきてね!」

蓮「勿論よ!必ずやり遂げて見せるわ!」

エル「でも、悩みの1つや2つあるのなら、私達を頼って!私達に出来ることなら何でもしてあげるから!悩みでも愚痴だって聞いてあげるから!」

蓮「エル!ありがとう、意地張ってごめんなさい!」

紫「これで仲直りだよね?前と同じ仲良しだよね?」

その後保護者から拍手喝采が成されたとは言うまでもない。

その後

紫「ハアー、泣いた、泣いた・・・」

蓮「もう恥ずかしかったわ!」

エル「皆、私達を見届けてくれたね」

蓮「改めて聞くけど、私は愛好会に残って良いのよね?」

紫「勿論、紫ちゃん達はなんとか愛好会と同好会の仲を取り持つため、美麗ちゃんを愛好会に迎え入れるための準備をしているところです!」

蓮「今の経過は?」 

エル「難航してるよ!恵利香ちゃんと愛ちゃん、それに研究部の子達も愛好会を良く思ってない子が多いと言うか、美麗ちゃんを嫌ってる子が多いと言うか・・・」

蓮「そりゃ、美麗が最初にやった同好会乗っ取り計画があった事実は消せないしね」

紫「だから、蓮ちゃんも『美麗ちゃんを同好会に迎えよう』作戦に協力して!」

蓮「良いけど、具体的にどうするのよ?」 

紫「蓮ちゃん自身が同好会のPRを美麗ちゃんにお願い!頼んだよ!」

蓮「言っておくけど、期待しないでよね?」

エル「美麗ちゃんが私達と友達に成れれば何でも良いよ!」

Re: レインボーヒロインズ ( No.84 )
日時: 2025/05/01 22:46
名前: いくちゃん (ID: 57sibd8B)

第84話・恵利香ピンチ!皆でテスト勉強!

文化祭が終わった次の週始め

恵梨香「ああ、楽しい、楽しい文化祭も終わってまた通常授業か・・・」

和「楽しいと言えるのでしょうか?もうお約束と言わんばかりに大事件が1つは起きますねこの学校!」

愛「そんなこと言われても、どうしようもない愛ちゃんボード『知~らない!』」

薺「ああ、また生徒が・・・」

恵梨香「兎に角、今日からまた部活動再開だよ!」

和「待って下さい!」

恵梨香「何?なんか予定でもあるの?もしかして演劇部で何か?」

愛「今日からテスト一週間前!どの部活も部活動は休みだよ!」

恵梨香「テスト・・・、一週間前?」

薺「そう言えば、赤点が1教科でもあると、補習となり、部活動も休止なうえ、大会にも出られないんですよね・・・」

恵梨香「大会に出られない?」

和「そう言えば、恵梨香さん前回の中間テストは全教科赤点補習でしたものね」

愛「テスト前の大会で良かったね!」

恵梨香「本当だよ・・・、テスト前じゃなかったら私エントリーすら出来てなかったよ!」

薺「いや、時期的に9月だから、1回戦は全員行けたんですけどね」

和「そう言えば、年明けの敗者復活戦に出るんですよね?」

恵梨香「うん!そうだよ!ここから大逆転してやるんだから!」

薺「期限がクリスマスまですので、赤点取るとクリスマスまではずっと補習ですよ」

恵梨香「それって?」

薺「補習を突破出来ないと撮影はおろか練習も出来ません!」

和「それに、1日、2日のブランクが出るよね?」

愛「ああ、恵梨香ちゃん可愛そうに・・・」

恵梨香「いや、まだ補習って決まってないでしょ?!」

和「でも、このままだと補習一直線ですよ!」

恵梨香「そんな・・・、でも勉強なんてしたくないし・・・」

薺「勉強しないと赤点回避など無理です!それに、去年会長の発案で部室は開放されてます!取り敢えず行きましょう!」

恵梨香「えっ?何々?練習出来るの?」

部室

ガラガラ

薺「お待たせしました」

杏「あっ、2年生の皆も来たんだね」

明「だから、これだとこんな意味に成るからダメなの」

八期「そうなんだ」

明「だから、覚え方としては・・・」

恵梨香「なんですか?この光景は?」

零「部室開放して、皆でテスト勉強よ!1教科でも赤点取ったら補習が終わるまで部活動出来ないし!」

芹「1人でやるよりも皆でやった方が、色々あれだからね!」

恵梨香「いや、なんで研究部の人達がうちの部室に?」

八姫「だって明の教え方が物凄く上手いから・・・」

希「必要なら私達も教えるよ!」

愛海「分からないところがあるなら何でも聞いて!」

零「私も、教える側に回るわ!」

恵梨香「って明先輩は愛好会の方は?」

明「最初は蓮を教えようと思ったんどけど、文句が酷くて止めた!八期は素直に聞いてくれるからやりやすいよ!それに、教え方も工夫してるんだよね」

薺「どう工夫してるんですか?」

明「八期って英語の並び替えが苦手なんだよね」

愛「どれくらい苦手なの?」

八期「自慢じゃないけど、前回25問中21問答えて、1問しか合ってなかった」

和「自慢じゃない!」

愛「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる・・・」

恵梨香「あれ?それだと先輩補習に成りません?」

八期「提出物で回避してる!」

明「宿題はきっちりやるタイプだから!」

和「恵梨香さんは宿題すらやりませんもんね?」

愛「普段からきっちりやらないから全教科補習に成るんだよ!」

ガラガラ

楓花「おう、やってる!やってる!」

八期「お母さん!」

楓花「先生ね!」

八期「あっ、ごめん」

楓花「どう?手応えは?」

明「八期はやっぱり国語が苦手っぽいですね!その分証明問題に苦戦してます」

杏「あれ、めちゃくちゃ説明しないといけませんもんね!私も計算分野は得意だけど、証明問題になると・・・」

明「だから、今回は得意の数学で高得点は難しいと思うので、別教科で補えば良いんじゃないかな?」

八期「ええっ!」

明「いや、解けるとこは解いとかないと!基礎程大事なものは無いんだよ!」

楓花「流石完璧超人明ちゃん!八期、明ちゃんの言う通りにしないと赤点に成るわよ!あんたは人と比べるより自分の自己ベストを越えることだけ考えなさい」

八期「はーい」

楓花「明ちゃんさへ、良かったらしばらく家の子を缶詰め状態でも良いから教えてくれないかしら?」

八期「えっ?」

明「私は別に良いですけど・・・」

夢「明ちゃん!?」

希「ええっ!お姉ちゃんは反対!」

青奈「あんたの弟ではないじゃん!」

楓花「明ちゃんみたいな、優秀で面倒見の良い子が家庭教師なら集中出来るだろうし、何よりこの子、誘惑に弱いのよ!目を離したらすぐゲームに手を伸ばしたり、見たい時にテレビを見たり、あと勉強から逃げるように家事をしたり・・・」

八期「ハハハハハ・・・」←引き笑い

愛「私も一緒に良い?」

明「勿論!ってか、八期と同じ家だよね?」

楓花「しかも同じ部屋!」

全員「同じ部屋?」

楓花「上の兄弟が仲良すぎて離れないのよ!」

恵梨香「先輩のご兄弟って?」

八期「上から、姉、兄、兄、姉、姉、兄、姉だけど?」

恵梨香「それでなんであい子と同じ部屋?」

楓花「男女で仲良いのよ!姉弟、兄妹、姉弟って感じで!」

恵梨香「いくらなんでも仲良すぎでしょ!」

和「そうだ!恵梨香さんも缶詰め状態でやらせません?」

恵梨香「いえ、良いですよ!そんな大袈裟な・・・、自分で出来ますよ」

愛「自分で出来ないから赤点補習だったんだよね?」

恵梨香「はい・・・」

芹「だったら、私が行くわ!」

恵梨香「お手柔らかに・・・」

ガラガラ

モナ「皆、こんなところで集まって何をやってるんだい?」

恵梨香「テスト勉強ですよ!モナ子もやったら?」

モナ「僕にはやる必要ないね!」

恵梨香「赤点取ったら補習で部活動も大会にも出場出来ないんですよ!」

モナ「僕に『勉強』なんか要らないさ!」

夢「ダメだよ!モナちゃん!ただでさへ授業出てないのに・・・」

モナ「テスト勉強なんて、教科書読めば余裕だよ!もしくは専門書読むだけで十分さ!」

恵梨香「それが出来たら苦労しません!大体、前回のテスト何点だったんですか?全教科!」

モナ「ほら、見てみろ!」

全教科90点以上(うち英語と音楽が100点)

愛「流石、飛び級生・・・」

杏「1番低い国語でも90点」

モナ「僕にしてみれば暗記なんて簡単なことさ!教科書をペラペラめくっただけで覚えられるよ!」

楓花「でも、モナさん!あなた1回も授業出てないから素行不良で別の補習受けることに成ってるわよ!」

モナ「Why!どう言うことだい?」

愛「授業にはちゃんと出ないと!」

恵梨香「頭良いのに補習とか、終わってる!」

芹「ハイハイ、よそ見しない!まずはここの問題を適当でも良いから答えてみなさい」

恵梨香「ええっ?分かりませんよ!」

和「これ、去年やった範囲では?」

恵梨香「えっ?そうだっけ?」

葉月「兎に角、全員赤点回避することに集中な!見てみろ!うちの名誉会長!さっきから何も喋らずにもくもくやってるぞ!」

恵梨香「よ~し、八期先輩に負けてられません!頑張るぞ!」

最終下校時刻

楓花「はい、皆!最終下校時刻よ!」

八期「うわあ、もうこんな時間?」

杏「結構集中してたね」

明「松本先生、今日からテスト期間まで泊まることを親に伝えてくるので!」

楓花「分かったわ!ありがとう!」

恵梨香「明先輩は八期先輩の家に泊まり込みですか・・・」

芹「恵梨香ちゃん、今の現状では全教科赤点回避する事は無理です!」

恵梨香「えっ?断言しちゃうんですか・・・?」

薺「はい!こうなったら仕方ありません!
  恵梨香さんの家か、私達の家かを決めて下さい!
  私たちで徹底的に基礎から洗い直します!」

恵梨香「ええっ!?そんな!!」

結果、恵梨香の家に草姉妹がやってきて缶詰め状態で勉強させられたとは言うまでもない

テスト明け

恵梨香「良かった!全教科赤点回避!」

薺「と言いつつもギリギリじゃないですか!」

恵梨香「でも、赤点回避は赤点回避だよ!これで打倒美麗です!」

和「美麗さんに勝つんですね!でも、学年末があることも忘れずに!」

恵梨香「えっ?学年末?」

和「敗者復活に進むと、2月で2週間に1回ライブをします!そのまま上がれれば準決勝進出ですが、学年末で赤点を1個でも取ると準決勝行けませんよ!」

恵梨香「何それ!なんでそんなキツキツな予定なんですか?!」

敗者復活からの決勝進出は厳しい道のり
そう思う恵梨香だった。

Re: レインボーヒロインズ ( No.85 )
日時: 2025/06/06 21:58
名前: いくちゃん (ID: nqGOjstj)

第85話・厳しい日程!恵梨香の下克上への道!

夢「次のライブ、準々決勝が1月末に成るけど・・・残ってるのは?」

和「すみません、予備で残ってるのは私とエルさんだけです」

紫「ああ、3次で落ちた!悔しい!それにしても奈々ちゃんは凄いよ!美麗ちゃんにピッタリくっついてる」

奈々「それでも2位ですよ!」

エル「そうだよ!それに今1位取らなくても最後に1位に成れば良いんだよ!」

奈々「そんな甘い世界ではありませんよ!この大会は・・・」

エル「それにしても結菜ちゃんも余裕で突破してたね!
   蓮ちゃんも敗者復活戦を勝ち抜いてるし!」

夢「愛好会の皆やっぱりすごいな・・・」

モナ「コラ!僕を忘れるな!」←準々決勝突破(本戦)

恵梨香「エリリンだって、まだ敗者復活で生き残ってますよ!」

モナ「ボーダーギリギリの癖に!」

恵梨香「それでも突破は突破だよ!」

夢「ただ、恵梨香ちゃん!」

恵梨香「はい、先輩なんですか?」

夢「敗者復活は日程がキツキツだよ!」

恵梨香「へっ?どう言うことですか?」

和「本戦と予備出場者は2月に大会はありませんが、敗者復活はここから2週間に1回大会ライブがあるんです!」

恵梨香「えっ?2週間に1回?」

夢「その分曲は短いけど」

恵梨香「待って下さい!準決勝と決勝って?」

和「2曲同時覚えですね!」

モナ「たしか、準決勝の次の日に決勝だから・・・」

紫「準決勝の予備予選が一週間早いんだよ!」

エル「でも、最高評価が本戦より100点違うからな・・・」

和「この100点がどう物を言うかですね?」

恵梨香「ちょっと待って下さいよ!ただでさへ3回戦行く前提でダンスとか覚えて年末過ごしてたのに、2週間毎にライブとか酷すぎません?」

モナ「いや、敗者復活を同じルールで上がって来るのはおかしいと思う!」

和「そうですよね?一度落ちた身で私達と同じ条件で決勝の舞台は虫が良すぎますよ!」

紫「だね!」

エル「厳しい環境に打ち勝った人が決勝に立って優勝した方がかっこいいと思うし、皆『凄い』って認めると思うな・・・」

夢「むしろ下克上するなら超不利な状況から這い上がってこないと!」

和「なんですか?恵梨香さんにはそんな努力は無理と言うのですか?」

恵梨香「分かりましたよ!絶対下克上してやりますよ!」

夢「それでこそ恵梨香ちゃんだよ!」

恵梨香「その代わり・・・、夢先輩は曲を早く、のど子は勉強をお願い!」

夢「勿論!準決勝進む前提で書き進むよ!」

和「あの、私も出場者なんですが?」

エル「勉強は・・・」

紫「私達がサポートするよ!」

練習中

恵梨香「Aメロ→サビ→Aメロ→サビ、めちゃくちゃ短いですね!って、なんでライブ会場が公園なんですか!この時期は寒いですよ!」

紫「紫ちゃん達はたしか・・・」

和「ショッピングモールのステージでしたね」

エル「屋内だったけど、ステージが狭かったな・・・」

モナ「僕は遊園地ステージだったよ!」

恵梨香「盛り上がってそうだね」

和「でも、屋外ですよ?」

モナ「ああ、衣装は厚手で良いって言われたからね!それに外なのにヒーターは付いてるわ、背中にカイロ貼るのはOKだったわ、マシでは合ったかな」

夢「ステージにも格差があるんだ!」

恵梨香「ええっと、敗者復活3回戦の衣装は・・・、なんでカイロ禁止なのさ!」

モナ「長袖OKなだけありがたいと思え!」

和「出場者に風邪を引かすのもアレですしね・・・」

敗者復活3回戦当日

恵梨香「寒いなあ!」

夢「ホットミルク飲む?」

恵梨香「飲みたいんですが、猫舌かつライブ中にトイレに行きたくないので敢えて飲みません!」

夢「じゃあ、舞台袖で待ってるからね!」

恵梨香「はい、ちゃんと見といて下さいよ!」

結果

夢「恵梨香ちゃん良かったじゃん!」

恵梨香「どこかですか?」

夢「いよいよ敗者復活を掛けたライブに出場出来るんだよ!」

恵梨香「それはそうですが、またボーダーラインギリギリなんですよ!なんとか崖っぷちに残ってるみたいで・・・、これで私は優勝出来るのでしょうか?その前に決勝まで行けるんでしょうか?」

夢「大丈夫!大丈夫!自分を信じて!恵利香ちゃんならきっと出来る!」

部室

夢「さあ、1月末は準々決勝だけど・・・」

恵梨香「なんで敗者復活が2月の頭なんですか?!」

和「仕方ないじゃないですか!準決勝は1月の第4土曜日、予備が第4日曜日、
  敗者復活はその一週間後の土曜日なんですから!」

恵梨香「それにステージも体育館って?」

エル「予備は音楽劇場だったかな?」

夢「本戦はコンサートホール凄いな!」

恵梨香「なんでステージまでこんな格差があるんですか!」

モナ「この時期に中に入れてくれるだけありがたいと思え!」

和「そうですね」

紫「いや、ステージで歌うチャンスを貰ってるだけ凄いじゃん!紫ちゃんもう暇だよ!」

奈々「それにほぼ曲はフルですよ!」

夢「違うのはラストサビ前にCメロがあるかどうかだね!
  あれ?そう言えば青香ちゃん達は?」

和「そう言えばユニット部門で敗者復活目指してましたよね?」

紫「ああ、無事敗者復活してたよ!」

夢「やっぱり愛好会の子達は凄いな!」

夢「あっ、でもトリプルエースがずっと1位で予選突破してたよ!」

全員「えっ?」

紫「あと蓮ちゃんも1位で突破してるよ」

恵梨香「1位蓮先輩だったんですか?!」

エル「蓮ちゃん頑張ってるんだね」

恵梨香「頑張らなくて良いですよ!あの裏切り者め!途中で落ちろ!」

和「そんな言い方しなくたって!」

恵梨香「あの人は同好会を捨てた悪党なんですよ!仲間でも何でもありません!ただの悪魔です!」

夢「まあまあ・・・」

準々決勝後

エル「ああ、予備か・・・」

和「まだ、終わってませんよ!」

奈々「望みはまだありますよ!」

恵梨香「エル先輩を越えてやるんですから!」

モナ「君はまだだろ!来週だろ?」

夢「たしか、敗者復活決定戦は順位で本戦か予備か落選かに成るんだよね?」

恵梨香「エリリンは絶対本戦に行きますよ!なんたって予備だと不利なんですよね?」

夢「予備と本戦だと、100点違うよ!」

和「平均評価事態違いますから本戦メンバーの方が有利ですね!」

夢「ただ、ルール的に言うと予備メンバーにも逆転の可能性が勝ちますよるんだよね」

恵梨香「どう言うことですか?」

夢「準決勝と決勝は共にドーム開催なんだけど、準決勝が今までと同じ形のステージで、決勝が円形ステージ!」

全員「へー!」

夢「ただ、共にカメラが準決勝は3方向、8方向に構えられてるんだよね」

恵梨香「どう言うことですか?」

夢「いわゆる、ステージ180°と360°全体を見回せる、全員に顔を向けられるか、ファンサービスを出来るかってことで、一定時間全てのカメラを見てないと得点がマイナスされるんだって!」

全員「ええっ!!!!」

和「それは厳しいですね」

奈々「ですが、360°だからこそって感じもありますね!ずっと片方だけ背中を見せるなんてファンが嘆き悲しみます!」

恵梨香「でも、カメラを向けることができるんですか?」

夢「一応、矢印やカメラ本体に色の光を置いておいて、どれが対象のカメラなのかをはっきりさせてるみたい。
  それにそのカメラは審査員も見るから!」

モナ「たしか、審査対象は
   歌唱力・ダンス・衣装・独創性・盛り上がり
  ・雰囲気・笑顔・スタミナ・楽しさ・移動だったよね?」

恵梨香「移動って?」

奈々「同じ場所に突っ立ってても面白くないでしょ?ステージ上をどう上手く移動できるかですよ!」

夢「それプラス、カメラ目線!ノルマがあるんだけど、ノルマ達成しないと減点だからね!」

恵梨香「恐ろしい!」

和「その前に敗者復活決定戦に勝たないと準決勝行けませんよ!」

恵梨香「そうでした」

敗者復活決定戦当日

恵梨香「何でなのさ!」

和「そんなムキに成らなくても・・・」

恵梨香「なんでまた予備なんですか!」

なんとか首の皮一枚繋がった恵梨香だった。
次回は準決勝&決勝対策!

Re: レインボーヒロインズ ( No.86 )
日時: 2025/05/22 00:00
名前: いくちゃん (ID: q9W3Aa/j)

くんにちは^_^

Re: レインボーヒロインズ ( No.87 )
日時: 2025/06/07 00:25
名前: いくちゃん (ID: nqGOjstj)

第86話・厳しい日程!恵利香の下克上の道(準決勝&決勝)

準々決勝後の最初の平日

恵梨香「なんとか、予備に残りましたが、準決勝と決勝はいつに成るんですか?」

和「決勝が3月14日、ですので、準決勝は前日の13日です!」

エル「だけど、予備はその1週間前だよ!」

恵梨香「ってことは3月6日・・・」

紫「テスト終わってすぐだね!」

奈々「勿論、赤点補習は出場出来ませんよ?」

恵梨香「なんで天はエリリンにこんな厳しいんですか?!」

モナ「いや、本戦行けるチャンス合ったのに逃したの誰だよ?それに勉強はちゃんとやれよ!学生の本分だろ?」

和「決勝に進めるのは、準決勝から上位8人+予備戦から上位3人です」

モナ「そもそも、僕らは2日続けてライブやるんだぞ!一週間決勝のライブ練習出来るだけありがたいと思っといた方が良いぞ!」

奈々「そうなんだよね!いくら準決勝がロックバージョンで短いとはいえ・・・」

和「たしかカメラ目線のルールがあるんですよね?」

エル「それに決勝はフルコーラスなんだよね?」

恵梨香「あの、カメラのルールってなんですか?」

夢「カメラ目線で平等にライブするんだよ!前も言ったけど、準決勝は3台、決勝は8台のカメラが用意されてるんだ。」

恵梨香「それで何秒向ければ良いんですか?」

夢「準決勝が1台につき30秒、決勝が1台につき20秒だよ!」

恵梨香「な~んだ、思ったほど簡単じゃないですか!」

モナ「ハアー、これだからバカな素人は・・・」

恵梨香「はい?どう言うことですか?」

和「恵梨香さん、フルコーラスの歌って何秒位だと思ってます?」

恵梨香「ええっ?歌のフル?そりゃ大体4分から5分、長くても6分くらいでしょ?」

奈々「それを秒数で表すと?」

恵梨香「ええっと・・・、何秒ですか?」

エル「最高360秒だよ!」

モナ「それでロックバージョンは約2/3くらいの時間と想定すると240秒!規定では4分半前後だから、270秒!」

恵梨香「だから何?」

和「どちらも約4/9はカメラ目線をしないといけません!」

恵梨香「それだったらまだ余裕あるじゃん!半分より少ない時間でしょ?」

奈々「移動時間や伴奏はタイムに入らないんです!それを含めたら、結構ギリギリ!仮にカメラ目線が少しでもずれたら減点対象です!」

夢「それに1秒足りないだけでマイナス100点だよ!」

恵梨香「何それ?めっちゃ厳しいじゃん!」

和「コンマ1/100秒まで対象ですので!」

奈々「それにパート分けのノルマもあります!」

紫「ただ、すべてのカメラを同じ秒数で揃えたらボーナス点が貰えるそうだよ!」

恵梨香「どう言うことですか?」

紫「だから、カメラ3台が同じ秒数、例えば30.1、30.2、30.6ならこれでボーナスが入るって事だよね?」

夢「はい!その通りです!ですが決勝はややこしいですよ!」

恵梨香「どうややこしいんですか?」

夢「フルコーラスなので、1番で1台につき各5秒、2番で各5秒、最後のラストサビで各3秒は目線を向けないといけないの!」

恵梨香「徹底されてますね?難しすぎじゃありませんか?」

和「でも、あくまでノルマの秒数以上だよ!多めに計れば・・・」

奈々「それがそうもいかないんですよ」

エル「どうして?」

奈々「全てのカメラに目線を向けると言うことは準決勝では規定の秒数いじゃで移動、決勝では規定の秒数以上で回ることに成るので、ダンスにどういう移動や回転を入れるかが重要に成るんです!」

エル「そっか!」

奈々「それに、決勝のノルマはトータル20秒!ミニノルマを足しても7秒足りません!」

恵梨香「本当だ!」

モナ「どこで埋め合わせをするかだな?」

和「それに決勝に行く前提で練習しますから、どちらにしろ厳しいことは変わりませんね」

恵梨香「それでロックバージョンって?」

モナ「そんなものも知らずにライブやってきたのか?」

奈々「ロックバージョンは2番の歌詞がない分、1番が少し長くなる曲です!」

和「2日連続でやるから、短めのロックバージョンを用意したんですね」

夢「フィギュアスケートかな?」

和「ええっと、歌詞はAメロ→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビですね」

恵梨香「それだけ聞くと長そうですね?」

エル「恵梨香ちゃん!予備戦は最後のCメロとラストサビは無いんだよ!」

恵梨香「短!」

夢「あっ、よく見たら、予備は各20秒って書いてあった!」

モナ「1フレーズで約1分半だからな!せいぜい長くて3分半が妥当だからそれくらいが丁度良いんじゃない?」

夢「3分半だから210秒で曲を作るのか・・・」

エル「それでも60秒は必ずカメラ目線でないといけないから難しそう・・・」

和「でも、短い分覚えやすそうじゃないですか!」

恵梨香「仮に出来たとして勝てるんですかね?」

奈々「ですが、ボーナス点は物凄く高いですよ!準決勝では審査員の評価は最高800点ですが、更にボーナスとして200点が入るんです!しかもマイナスは最高290000点ですのでどの人にも大逆転の可能性があります!」

恵梨香「それ逆に言うと、相手がミスすることを祈っておけってことじゃん!」

和「なぜ、そっちの発想なんですか?!せめて『ミスしたら負け』と言って下さい!」

モナ「取り敢えず、カメラ目線を上手くやっておけばまず落ちないし、そっちの評価の方が上だろ?カメラさへ意識すれば簡単簡単!」

エル「そうかな?モナちゃんは適当にライブをやるつもりなの?」

モナ「カメラ目線だけ意識すれば勝てるんだろ?」

奈々「それは連れてきて下さった美麗さんだけでなく、教えてくれた人達にも迷惑ですよ!」

奈々「それにモナちゃんの事を1番に応援してきたファンの皆を悲しませて良いの?むしろ適当にやって勝っても皆から罵詈雑言や批評中称受けるだけだよ!」

モナ「分かったよ・・・、ちゃんと真面目にやるよ!」

夢「それよりどうやって練習する?」

全員「う~ん・・・」

ピロリン!

夢「あっ、杏からだ!何々?『ユニットでもカメラ目線ルールあるため、その練習ができるルームを研究部が作ってくれた』えっ?」

恵梨香「研究部の人達がカメラ目線ルールの練習部屋を作ったんですか?」

夢「でも、研究部か・・・」

和「兎に角行ってみましょうよ!それにボーナスよりも減点される方が怖いですから!」

研究部の対策練習ルーム

和「つまり疑似ライブステージを作ったんですね?」

八期「あくまで、平面の境界を作った感じだけどね!」

杏「それでもある程度は想定して練習出来るよ!」

明「あたしらもユニット部門で輝かしい成績を取るために頑張ってるからね!」

恵梨香「優勝じゃないんですね?」

愛「意識したら負けと思ってる!だから、自分達が決めた事、やるべき事をしっかりやってライブを楽しむ!私達はそんなユニット!」

明「そうそう!あたしらは勝利とか優勝とか狙わず、自分達とお客さんが共に楽しめたらそれで良いって思ってるから!」

杏「それに私と愛ちゃんは勝負事嫌いだし!」

エル「私もそういう考えの方が良いかもしれない!」

恵梨香「ええっ?そうですか?エリリンはそう思いません!やっぱり勝てないと意味がありませんから!」

愛「それは恵梨香ちゃんに野心があるからだよ!私達は野心なんて無いからね!」

恵梨香「なんでそんな弱気なんですか?」

愛「努力しても報われない人間は他人も信じられないんだよ!ってお義兄ちゃん言ってた!まあ、実際私もそうだけど!」

恵梨香「絶対優勝してやるんですから!」

愛「まあ、私達は私達で頑張るよ!こんな人の価値観で決めるものに正解なんか無いしね!」


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