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仮面ライダーフォルテ(完結)
作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 227ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON2 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 
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*179*

詩伍郎
「…………ん?」

詩伍郎が扉を開けると、綺麗な音が屋敷中に美しく鳴り響く


詩伍郎
「これってピアノ………?雄吾の部屋からだ!」

……

詩伍郎
「雄………!」

カルマ
「……………」

詩伍郎は思わず立ち止まった………カルマが、静かに、優雅に………ピアノを弾いていたのだ

邪魔できる雰囲気では無かった


カルマ
「………………」


カルマ
「あ、失礼しました」

詩伍郎
「ピアノ上手いんだね………どこで習ったの?」

カルマ
「………いえ、習っていません」

詩伍郎
「え、習ってないのにそれなの!?天才じゃないか!」

カルマ
「…………もしかすると、私にもフォルテニウムがついているのかもしれません」

詩伍郎
「そんなことないって!惚れ惚れしたもん!」

カルマ
「それはそうと………探してたものは見つかりましたか?」

詩伍郎
「ああ、せっかくだからカルマも見てってよ」

詩伍郎は分厚い本をカルマに渡す

カルマ
「………アルバム、ですか?」

詩伍郎
「いつかカルマに見て欲しかったんだ、小さい頃の雄吾を!」

カルマ
「どれどれ…………」

カルマは早く開いて、写真を見る

誕生日、入学式、卒業式、記念日………

カルマ
「…………」

詩伍郎
「どう?」

カルマ
「…………どの写真も、あの人は笑っていませんね」

詩伍郎
「え?…………本当だ、目が笑ってない」

詩伍郎
「俺……雄吾の親代わりとして相応しくなかったのかな」

カルマ
「それを私に聞かれても困ります」

カルマ
「………あなたはどう思いますか?後悔はありませんか?」

詩伍郎
「…………いや、無いね」

詩伍郎
「楽しかったし、忘れたくなかった」

詩伍郎
「雄吾があんなんでも昔を否定したくなかった、だから………絶対持って帰る」

カルマ
「……はい」

詩伍郎
「あ、そういえば………カルマも笑ってるところ見たことないな」

カルマ
「私、笑ってませんか?」

詩伍郎
「うん」

カルマ
「そうですか………そんなつもりはありませんでしたが」

詩伍郎
「いつか、俺がカルマを笑わせられるように出来たらいいな」

カルマ
「期待しておきます」


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