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*178*
【第38曲】
「フォルテな世界」
たくっちスノー
「はあ!?あの家に戻りたい!?」
カルマ
「はい、どうしても取りに行きたいものがあるのです」
たくっちスノー
「何言ってんだ!いつ雄吾が現れるかも分からないのに………」
カルマ
「私はあの人と鍛錬をしてきましたが、彼に負けたことは………」
たくっちスノー
「そりゃ人間同士でやった時の話だろ!雄吾がそんな正々堂々やるように見えるか!?」
カルマ
「ですが…………」
詩伍郎
「カルマ?どうしたんだ?」
たくっちスノー
「あの屋敷に戻りたいって言うんだよ」
詩伍郎
「え?忘れ物?」
カルマ
「はい」
たくっちスノー
「………しかし、いつあいつが現れるかもわかんねぇのに…………」
詩伍郎
「あー、分かった、じゃあおじさんがついて行くから、それでいいかな、カルマ」
カルマ
「構いません」
たくっちスノー
「……………早めに戻ってこいよ?」
カルマ
「ありがとうございます」
…………
カルマは詩伍郎を車に乗せ、衣真邸まで進んでいく
詩伍郎
「一体何を忘れてきたの?」
カルマ
「大事なものです」
詩伍郎
「大事なもの………あっ!!」
詩伍郎
「俺も大切なもの忘れてた!!」
カルマ
「良かったですね、気づけて」
詩伍郎
「ホントだよ〜!!」
………
屋敷にたどり着いたカルマ達は、扉を開け………中に入っていく
が、その中は見るに堪えない状態になっていた
詩伍郎
「うわっ、埃まみれじゃないか………」
カルマ
「インスタント食品のゴミも多いですね」
詩伍郎
「…………て、ことは…………雄吾、まだここに住んでいるのか?」
カルマ
「急いだ方が良さそうですね」
詩伍郎
「ああ………」
………
カルマ
「…………………ありました」
カルマは雄吾の部屋から日記を取り出す
カルマ
「…………あれは」
カルマは部屋の隅にピアノがあるのが見えた………もう何年も使ってないように見えた
カルマ
「…………念の為」
…………
詩伍郎
「おーあったあった!!俺の大好きなCDの数々に………あと………」
詩伍郎
「大切な………俺の思い出」
詩伍郎は写真とアルバムを抱えて、部屋から出る………