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シノビ~空姫忍法帖~(完結)
作者: ロストメイドウィン&彩都  (総ページ数: 152ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン オールスター 先にロスヒ、ピースフル推奨 大長編 
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*15*

雪には分からなかった、人間の体で動ける限界が

力仕事を数年にわたり続けていたリクヤやヒーローである2人と比べ、自分は遥かに体力が無いことが

………もう、限界だ


(足……もっと動くはずだろ………もっと、もっと早く動けよ………)


(目の前が見えなくなって…………)


(ダメなんだよ………このままじゃ……足が止まっちゃ………)


(海斗君から離れるな………まだ、まだやれるんだ………いや)





(僕は、みんなを守らないと…………)



(ぼくは…………誰かを守るためだけに存在したい……………)


………………


「うえ………?」

雪は気が付くと海斗に担がれていた


「海斗君……あれ、僕は………」

海斗
「あっ、雪さん………今は人間の体だから無理しないでくださいよ?」


「うっ………おかしいなぁ、いつもならもっと走れるのに………」

陸人
「お前、疲れてないのか?」


「疲れ?全然………あれ、何も感じないな」

陸人
「マジかよ………」

海斗
「………これじゃ、無理するなって言われても加減がわからないよね、お互い」


(………かっこ悪いなぁ、僕)


(今度こそ海斗君を絶対に守るって……自分に約束したのに………)

リクヤ
「雪さん………」

陸人
「………それ、重くない?」

海斗
「あ、うん、めっちゃ軽い」

陸人
「あ、そうなの」

リクヤ
「………この辺りに宿でもあればいいけど」

陸人
「しまった、それ聞いときゃ良かったな………後ろ、誰もいない?」

海斗
「ああ、今のところ忍者らしいのはいない」


「………大丈夫、体は動かなくても、メイドウィンブラストは使えるから………皆は前を向いてて」


「僕も、皆を守らなくちゃ………」

陸人
「うぐえっ!!」

と、その時後ろを向いていた陸人が何かにぶつかり、そのままリクヤに激突し、海斗が倒れたリクヤの足に引っかかって転ぶ


海斗
「何よそ見してるの!?」

陸人
「わ、悪い………」


「皆、大丈夫!?」

リクヤ
「お、重い………降りて………」

「う、ううう…………」


「あっ!目の前の人も大丈夫で………えっ」

海斗
「ん………」

リクヤ
「うぐぐ」

陸人
「おお………」

「ああ………」

ぶつかった者と雪達はお互いに目を合わせ、固まる
その者は、着物を付けて、性別も違うが………戦場海斗に瓜二つの………


「あれ、女の子っぽいけど海斗君に似てない?」

海斗
「うわ、本当だ!!」

リクヤ
「嘘でしょ!?俺に会った時はそういうこと言わなかったのに!」

陸人
「ヒント:年齢差」

「!!!??」


「とりあえず皆落ち着こう!この子困惑しているから!」

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