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シノビ~空姫忍法帖~(完結)
作者: ロストメイドウィン&彩都  (総ページ数: 152ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン オールスター 先にロスヒ、ピースフル推奨 大長編 
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「あっ、きたきた!!」

海斗
「……………」

リクヤ
「…………」

空姫
「?」

海斗達は陸人が用意したものを見て固まる

海斗
「雪さん、それは?」


「オーバーヌードル、監理局の職員が作った………まぁ所謂インスタントラーメンだね」

海斗
「お湯もないのにどうやって………」

陸人
「それがさ!このカップ麺、振るだけでいいのよ!こいつはすげぇや!」


「ほら、ちゃんと全員分あるよ!」

海斗
「……………リクヤさん、ここは怒る場面ですよね?」

リクヤ
「うん」


「えっ」

ゴツーン

………

エボルト
「人間の飯を食うのは久しぶりだな」

柚葉
「もう食いたくないが、きのこの口直しにはなるな………」ウプ

リクヤ
「………雪さん、いつまで泣いてんのさ」


「だ、だって………結構痛いんだもん………」


「自分、ゲンコツとか初めてでさ………」

海斗
「………はぁ、陸人もあまりコレを多用しないでよ?」

陸人
「お、おう………」

空姫
「………… 」

海斗
「ん、どうかしました?」

空姫
「いえ、姫様にも食べさせたかったな………って」

海斗
「え?」

空姫
「私、里でずっと暮らしてたけど、姫みたいな同年代の子と接したことがなくて……… 」

空姫
「それは………姫もそうだったかもしれない」

空姫
「楽しかったんです、ほんの数時間、それだけでしたが………貴重で、楽しくて、忘れられない時間でした」


「………」

空姫
「あっ、ごめんなさい、変な事言って」

柚葉
「空姫と言ったか」

空姫
「何か?」

柚葉
「私はダイミョーだ、ニンジャについては全然知らんが………お前は命について考えるべきだ」

柚葉
「思い出を抱えるならば、それなりの覚悟が必要だ」

空姫
「………柚葉さんも、そういった覚悟があるんですか?」

柚葉
「そうだ、覚悟が無ければダイミョーなどなってはいない」

空姫
「…………覚悟」

陸人
「さて、今夜も寝ずの見張りになるな」

柚葉
「私がやろう」


「………えっ、大丈夫?」

柚葉
「なんだ、私では不安か?」

海斗
「………昨日、がっつり寝てた人だしなぁ」

柚葉
「心配はいらん」

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