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作者: ロストメイドウィン&彩都 (総ページ数: 152ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン オールスター 先にロスヒ、ピースフル推奨 大長編
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*55*
雪
「あっ、きたきた!!」
海斗
「……………」
リクヤ
「…………」
空姫
「?」
海斗達は陸人が用意したものを見て固まる
海斗
「雪さん、それは?」
雪
「オーバーヌードル、監理局の職員が作った………まぁ所謂インスタントラーメンだね」
海斗
「お湯もないのにどうやって………」
陸人
「それがさ!このカップ麺、振るだけでいいのよ!こいつはすげぇや!」
雪
「ほら、ちゃんと全員分あるよ!」
海斗
「……………リクヤさん、ここは怒る場面ですよね?」
リクヤ
「うん」
雪
「えっ」
ゴツーン
………
エボルト
「人間の飯を食うのは久しぶりだな」
柚葉
「もう食いたくないが、きのこの口直しにはなるな………」ウプ
リクヤ
「………雪さん、いつまで泣いてんのさ」
雪
「だ、だって………結構痛いんだもん………」
雪
「自分、ゲンコツとか初めてでさ………」
海斗
「………はぁ、陸人もあまりコレを多用しないでよ?」
陸人
「お、おう………」
空姫
「………… 」
海斗
「ん、どうかしました?」
空姫
「いえ、姫様にも食べさせたかったな………って」
海斗
「え?」
空姫
「私、里でずっと暮らしてたけど、姫みたいな同年代の子と接したことがなくて……… 」
空姫
「それは………姫もそうだったかもしれない」
空姫
「楽しかったんです、ほんの数時間、それだけでしたが………貴重で、楽しくて、忘れられない時間でした」
雪
「………」
空姫
「あっ、ごめんなさい、変な事言って」
柚葉
「空姫と言ったか」
空姫
「何か?」
柚葉
「私はダイミョーだ、ニンジャについては全然知らんが………お前は命について考えるべきだ」
柚葉
「思い出を抱えるならば、それなりの覚悟が必要だ」
空姫
「………柚葉さんも、そういった覚悟があるんですか?」
柚葉
「そうだ、覚悟が無ければダイミョーなどなってはいない」
空姫
「…………覚悟」
陸人
「さて、今夜も寝ずの見張りになるな」
柚葉
「私がやろう」
雪
「………えっ、大丈夫?」
柚葉
「なんだ、私では不安か?」
海斗
「………昨日、がっつり寝てた人だしなぁ」
柚葉
「心配はいらん」