ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- モノクロⅡ 完結
- 日時: 2010/08/28 09:04
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
.
未熟者です(-_-)
お客様
白兎様 ミコト様 神無月様
くろうさぎ様 風水様 スペシャル様
出雲様
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- Re: モノクロⅡ ( No.51 )
- 日時: 2010/08/13 06:32
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
リリーはきっと、自分から危険な所に首を突っ込むタイプだと思われます笑
クー、よかったね。 クーにもようやく素敵な人が現れたよ。
……シロ一途だけどねッ!!笑
>ミコトさん
ヒース気に行ってくれてどもです(^<^)
アンソニーは、どこかお茶目な奴なんです
>風水さん
- Re: モノクロⅡ ( No.52 )
- 日時: 2010/08/13 07:40
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
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気づくと、リリーとアンソニーは寝室の中にいた。
「………あれ?」
隣では、ベッドの横で眠っているアンソニーの姿。
先ほどまでは酷かった頭痛も、おさまっている。
「夢、だったのかしら」
夜の王に出会った事。
あれほど美しい人はいない。 性別を超越していた。
もう一度、会いたい。 会ってみたい。
「……眠れないわ」
暗い寝室で、リリーは一人、呟いた。
†
翌日。
アンソニーに起こされ、リリーは目を開ける。
「お嬢様、お目覚めの時間です」
「……そっか。 今日は継承式だ」
ここがリアナイト家だという事を思い出し、リリーは灰色の髪を整える。
「朝食が整っているようです。 奥さまと旦那さまは、もうすでに席についています」
「いけない。 遅れるわ」
アンソニーが廊下で待ってる間に服を着替え終え、部屋から出る。
「ダイニングはどこかしら」
「こちらでございます」
「アンソニー、わかるの?」
「リアナイトには、何度か足を運んだ事がありますから……」
アンソニーの言ったとおり、一度も迷わずにダイニングにたどり着いた。
そこには、シロとクー、リアナイト夫人とその娘が座っていた。
「リリー嬢、ですね」
「はい」
「ようこそ、リアナイトへ。 私はソーヤ・リアナイト。 前当主の妻です」
「よろしく」
どこか陰鬱そうな表情の女性だった。
リリーはアンソニーと開いている席に座る。
「こちらが、私の娘のアレイシー・リアナイト。 今年でちょうど二十歳です」
「アレイシーです。 よろしく」
ソーヤの隣に座るアレイシーも、どこか憂鬱そうな女性で、整った顔立ちはどこまでも暗い。
「アレイシーちゃんとは年も近いし、お友達になればいいんだわ、リリー」
シロがその場の空気を少し和らげる。 クーは一瞬シロを見たが、特に表情は変えなかった。
「それがいいわね。 アレイシーさん、よろしくね」
「ええ」
食事が始まり、6人とも自分たちのペースや会話をしながら、時間を過ごす。
「私たちの他にも誰かくるのかしら」
「お昼から始まるので、お客さまはいらっしゃるわ。 だけど、ハーデル王国陛下には、一足早く来てもらいたかったの」
「照れるわね、なんだか」
子供のように笑うリリーにつられて、少しだけアレイシーも微笑み返す。
その様子に少し安心したのか、アンソニ−も緊張を緩めた。
「………………」
隣で、シロとソーヤが話しているのを聞きながら、クーは黙々と租借する。
──久しぶりだねぇ、“黒の魔術師様”。
突如、耳に飛び込んできた声に、思わず動きを止める。
辺りを見回すという真似はせず、ゆっくりと租借を再開させた。
──僕のコト、覚えてくれてるかなァ?
──当たり前だ。 “蒼の魔術師”。
──覚えてくれててありがとお。 あと、一つ言っておくけどさ。
ダイニングから随分離れた、一人部屋で。
ロゼはベッドの上で寝転がりながら、クーに話しかける。
──昨日、僕が張っていた結界が破られてた。 そこに、トルバートの気配があったんだよねぇ。
「…………っ」
クーは思わず、目の前に座るリリーを見る。
屈託ない笑顔で話すリリー。
──お嬢ちゃん、ヒースと会ったんじゃないのお?
二人は、決して会ってはいけない二人だった。
継承式の日に、チラと顔を見るだけで、そこで終わりのはずだった。
──ちゃんと管理しときなよお。 自分の大切なモノくらいさ。
「分かっている」
意思疎通の魔術を使わず、そのまま、誰にも聞こえないようにそう呟いた。
- Re: モノクロⅡ ( No.53 )
- 日時: 2010/08/14 14:38
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
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†第3章†
闇の王の渇望
リアナイトの継承式のため、数十人という貴族の人々が馬車でリアナイトの屋敷に訪れる。
それを窓から見下ろしながら、ロゼは舌打ちをした。
「あの子、絶対ヒースと会ってる。 結界が破れるようなことが合ったら……」
昨夜、ロゼは感じ取っていた。
何者かがヒースに近づいた事を。 そしてそれが、リリーである事も。
朝にクーには忠告したが、気は抜けない。
「早く継承式、終わらないかなぁ」
後1時間ほどで継承式が始まる。
シロはすでに白いドレスに身を包んでおり、リリーも持ってきた淡い灰色のドレスに着替えようとした。
「待て、リリー」
「?」
後ろから、珍しくクーが話しかけてきた。
「どうしたの、父さま」
「昨日、この屋敷をうろついたか?」
ドキリッと心臓が硬直したように思えた。
客の身でありながら、相手の屋敷を徘徊していたと知られたら、クーであれ叱るはずだ。
「いえ……そんなことしないわ」
「お前はアンソニーから離れるな。 いいな」
「……分かった」
クーの態度がおかしい。 それはリリーであれ気づいていた。
昨日、夢だと持っていた闇の王との出会いは、
「夢……じゃないわよね」
「お嬢様、まだドレスを着ていないのですか?」
アンソニーのお小言に、リリーの思考はかき消される。
「今、着替えるから。 部屋から出て行って」
バタンと扉を閉め、深く溜息をつく。
アンソニーの態度から見ると、彼は昨日の事を覚えていないようだ。 あの強い魔力によって倒れてしまったからかもしれない。
「………ちがうわ」
そんなんじゃない。 きっと。
きっと、アンソニーは闇の王に昨日の記憶を消されたのだ。
「私だけ覚えてるなんて、おかしいし」
どこか、不安が渦を巻く。
魔物の血筋を受け継ぐリアナイト。
ハーデル王国の紋章を受け継ぐトルバート。
「接点なんて……ないわよね」
ただただ、不安だけが胸を覆う。
- Re: モノクロⅡ ( No.54 )
- 日時: 2010/08/14 21:56
- 名前: ミコト (ID: 8hgpVngW)
旅行から帰ってきました^^
リリーは自爆ボタンがあれば迷わず押すタイプですね
(笑)
- Re: モノクロⅡ ( No.55 )
- 日時: 2010/08/15 10:10
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
押します!!即答^^
迷わず、ぐっと!
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