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死刑泥サバイバル小説!第3章キタッー!長編スイッチ、ON!
日時: 2012/01/04 18:36
名前: たむこう (ID: /srgSQSM)

登場人物

斉藤 健:高2、17歳、今作の主人公

鈴木 愛李:高2、17歳、健の同級生

加藤 信彦:高2、17歳、健の大親友、同級生

後藤 守:学校の校長、58歳、弥生高校の校長先生

警察官:ある計画に校長と手を組んでいる。

平井 健太:高3、18歳、健たちの先輩

斉藤 裕子:健の母、病で倒れ、病院に居る。

斉藤 隆義:健の父、お酒好きで、陽気な性格

高校の生徒たち:弥生高校の生徒、1年2年3年まで、学年がある。

福田 正平:高1、16歳、足が速く、争いごとが嫌い。

高橋 瑠美:高3、18歳、おとなしい性格

そのほか、いろいろ

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真章!第9章、降り注ぐ雨 ( No.87 )
日時: 2011/12/11 00:44
名前: たむこう (ID: /srgSQSM)

光希は、震えていた。
さっきの出来事が忘れられない。
まるで、警官の手に地獄があるように思わされた。
捕まった途端、「死」が待っているのだから・・・

「光希、大丈夫か?」
「あぁ、なんとか。」
「ならよかった。」
秀太が、光希に手を差し伸べた。

すると、空から雫が落ちてきた。
「雨だ。」
美沙が、そう言ってお店の屋根へ走った。
「雨宿りしようよ!早く早く!」
光希と秀太は、美沙の居る場所へ駆け込んだ。

雨は、だんだん強くなっていく。
「ねぇ、雨が弱まるまでお店の中に入らない?」
「そうだな。ニュース見たいし」
「うん、入ろう!」
光希達は、お店に入った。
そして、テレビの置かれているエリアでニュースを見る。

まだ、犠牲者の話題には入らない。
すると、やっと犠牲者の話題になった。
「今日の死刑泥犠牲者です。今日の犠牲者人数は、679名です。」
次々と、写真が出てくる。
その時だった!
平嶋 優也・・・・・まさか、捕まったのか?

優也は、光希が弥生高校の入学式当日に知り合った生徒だ。
まさか、捕まるとは・・・
「優也!あいつ!捕まったのか!」
だが、殺された訳ではない。

完璧なルールを説明しよう。
1、乗り物禁止。
2、開始の時、くじを引き「殺人」以外は、牢屋行き。殺人の場合、捕まった瞬間死刑
(光希達のように、指名手配犯なら捕まった時、くじを引いて殺人以外であったら牢屋。殺人の場合即死刑。)
3、死刑泥時間は、5時〜6時。
4、死刑泥期限は、1週間。
5、牢屋の人が、逃走者に助けられた場合、警察は一時停止。
6、1分後、警察は動き出し逃走者を狙う。
7、牢屋の者が助けられたら、再び1週間延長。
8、全ての逃走者が捕まれば、ゲーム終了。牢屋のものは全て死刑となる。
9、武器の使用は認めない。
10、逃げる範囲は、日本ならどこでもOK。外国はNG
11、1日ごとに警官の数は増える。
12、牢屋の者は、助けられるまで、外には出れない。

優也のくじは、万引き。
牢屋行きだ。殺されるよりかは、マシだ。
そして、捕まったものは、涙を流していた。
警官から、死の恐怖を思い知らされたのだ。
あの雨は、捕まった者の涙なのかもしれない・・・
光希達は、秀太の家へ向かった・・・

真章!第10章、料理と思い出話とお風呂 ( No.88 )
日時: 2011/12/11 18:45
名前: たむこう (ID: /srgSQSM)

光希達は、秀太の家に戻った。
「あぁ、疲れた。死にかけたし・・・」
光希は、ため息をついた。
部屋が明るくなる。

「ご飯にしよう。なにがいい?なんでも作れるよ。」
秀太は、エプロンを手に取った。
「なんでもいいや。」
「分かった。」
秀太は、料理を作り始める。

美沙は、テレビの前でボーっとしていた。
「大丈夫か?美沙?」
「うん!大丈夫だよ!心配しないで!」
「なら、いいけどさ」
そして、また美沙はボーっとした。

風呂が沸いた声が聞こえた。
ココのルールは、男子が先に入るお決まりだ。その次が女子。
なぜなら・・・・・・・まぁ、なんでもない・・・
飯が出来たらしい。
今日の飯は、普通のご飯。
おかずは、野菜。
光希と美沙は、料理の置いてある机へ向かう。

秀太の作る料理は上手い。
光希は、焦げたチャーハンしか作れない。
「うめぇ・・・なんで、こんなに美味いんだ?」
「僕が小さかった頃、おばあちゃんに料理の作り方を教えてもらったんだ。まぁ、もうおばあちゃんは居ないけどね。」
秀太は、食べ物を口に入れながら言った。
「そうなんだ。いい思い出だな。」
「うん!優しいおばあちゃんだったんだ。」

そして、3人は、ご飯を食べ終え、テレビの前でゲラゲラ笑っていた。
「ねぇ、2人とも!お風呂入らないの?」
「あぁ、じゃあ、入ってくる。」
光希が、風呂場へ向かう。
「あぁ〜、いい湯だな〜」
そして、秀太。
その次、美沙。

3人は、個人の部屋で、夜を過ごす。
すると、光希の部屋にノックの音が飛び込んだ。
「は〜い、誰?用件は?」
「美沙だけど、入っていい?1人じゃあ寂しくて」
「あぁ、いいよ。」

美沙が、光希の部屋へ上がり込んだ。
「へぇ!光希の部屋の方が広いかも」
「そうかな?」
「うん、広いよ!5cmくらい。」
「あんまり変らんやんけ!」
漫才みたいな事を、始めだした。

今は、夜の1時。
夜が深くなっていく。


真章!第11章、うろちょろ町歩き ( No.89 )
日時: 2011/12/11 20:42
名前: たむこう (ID: /srgSQSM)

光希と美沙は、眠りから覚めた。
天気は晴れ。
昨日の雨が嘘のようだ。
秀太が、光希の部屋にノックをした。
「あぁ、美沙さん!光希さんの部屋にいたんですか。」

そう言って、秀太は2人を朝食に誘った。
朝食は、パンと目玉焼き。
もちろんお約束の目玉焼きの言い合いが始まる。
今日は、秋葉原に5時まで、散歩へ行くらしい。
「よし!行こうか!」
光希達が秋葉原に着いた。

しかし、まったくとは言わないが人が少ない。
なぜなら、死刑泥参加生徒が秋葉原の中心で殺されたからだ。
それが、トラウマとなって外へ出たくない人が増えたのだ。
それはそうだろう。人の首が飛ぶのを直接見たら、俺も外へ出たくなくなる。

しかし、さすが秋葉原だ。
それでも、にぎわっている。
コスプレをしている人がいたり、オタ芸をしている人もいる。
これが大都会だ。
光希は、かわいい女の子に目を奪われている。

「すげぇ、こんなに広いんだ。秋葉原ってすごいんだなぁ」
秋葉原はまるで、若者が集まる施設のようだ。
美沙は、クマのぬいぐるみを買ったりしている。
3人は、ふらふら秋葉原をフラついている。
その時、3人の前に1人の少年が歩いてきた。

「おぉ!高校生らしき人物達発見!」
その少年は、大阪人だ。
死刑泥参加者を探していたらしい・・・

真章!第12章、謎の少年現る! ( No.90 )
日時: 2011/12/12 02:09
名前: たむこう (ID: /srgSQSM)

目の前に、大阪弁を使う高校生が現れた。
「君、誰なの?」
光希がその少年に質問をする。
「わいのことか?わいは、桜野 庄司や。あんた等は?」
桜野 庄司:大阪出身。17歳、大阪から走ってココまで来たらしい。
柏原の近くの高校に行っていた。

「お、俺は、渡辺光希。こっちが、田中秀太。そんで、こっちは、多田美沙。よろしく」
「おぉ!よろしくな〜!ところで、出身は、どこ?」
「俺は、広島。この子も」
美沙のことだ。
「あぁ、僕は東京。この近くに住んでるんだ。」

「そうなんや!ええなぁ、秋葉原に近くて、メイドカフェ行きまくりやん!」
秀太の家から、秋葉原まで約10分。
庄司は、メイドカフェと言った瞬間、顔が赤くなった。
光希は、時間を確かめた。
朝の10時2分、まだ時間はたくさんある。
秋葉原にいる人たちは、光希達をじーっと見つめている。
庄司の服装は、レジスタンスのようだ。

「あの〜、そのコスプレはなんですか?」
メガネをかけた少女が、庄司に質問する。
「えっ?これ?あぁ、これか!これな〜、酔っ払ったサラリーマンのコスプレ!ええやろ!」
周りが静かになった。
光希達は、庄司をなんだこいつ目線で見ている。

メガネの少女は、苦笑いをして、庄司から離れる。
光希達の周りには人が寄ってこない。
こいつのせいだ!誰もがそう思っている。
「おい!なに、静かになっとんねん!おかしいやろ!これ〜!」
確かに、ギャグでもない発言をしただけでこんなに静かになるなんて・・・おかしい・・・

そして、光希達は変な奴と秋葉原を散歩をした。
「あっ!なんか、手に十字架書いてある!しかも、今の時刻10時か!」
「分かったか?・・・わいは、十字架を見た。あぁ、もう10時か・・・」
しらけた。
もう何処かに行ってくれ!そう願う光希達であった・・・
「おもろいやろ〜!」
・・・・・・・

真章!第13章、寒いギャグと寒い冬 ( No.91 )
日時: 2011/12/13 00:34
名前: たむこう (ID: /srgSQSM)

庄司がギャグを連発している。
大阪人なのに、面白くない・・・
「あ、あの〜、庄司さん?」
美沙が口を開いた。
「ん?なんや?」

「ギャグを言うのはいいんですけど〜もっと面白いのを言って下さい」
いや、どうせなら、ギャグを止めて欲しかった。
「おぉ!そうか!面白いのが聞きたいんか!じゃ〜ね〜」
「ちょっと待った〜庄司、もうギャグ言わなくていい」
「えっ!言ったらアカン?」
「アカン」
「そっか〜、布団がふっとんだ。」
「えぇ・・・」
冷たい風が吹く・・・庄司のせいなのかそれとも、冬の風なのか。

ふと気づけば、2時過ぎだ。
庄司のせいで時間も吹っ飛ばされかけた。
「庄司、もうちょっと落ち着けないか?」
「俺の辞書に落ち着くなんて文字はない。」
「あぁ、そうなんだ・・・」

4人は、まだ町をぶらぶらしている。
「そういえば、庄司。お前、くじで何が出た?」
光希達は、まだ庄司の罪を教えてもらってない。
「へ?くじ?あぁ、あれか!」
庄司は、カバンをあさる。
「これやろ?」
くじを渡してきた。

「そんな・・・マジかよ・・・これ・・・」
光希は、美沙と秀太にくじを見せた。
2人は驚いた。
そこに書かれていたのは「殺人」なぜ、殺人なのに元気なのかが分からない・・・
「どうしたん?」
「お前・・・、殺人なのに、なんで元気なんだよ!」
「殺人?それがどうしたん?」
「殺されるんだよ・・・警官に・・・ルール聞いてなかったのか?」
「寝てたからな!」
「はぁ・・・・」
光希たちはため息をついた。

まったく・・・呆れるほどバカだ・・・
自分の命がかかっているのに、ルールを聞かないなんて・・・
「何で聞いてなかったんだ?」
「えっ?寝てたから」
光希たちは、目を点にした。

「お前、アホか!何寝てんだよ!おい!」
光希が怒鳴る。
「えぇ!だって、眠かったし!」
まったく・・・バカの中にアホまで、埋め込まれてたなんて・・・

寒い風が強く吹く・・・
死刑泥まで、残り時間約3時間・・・


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