ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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未来が俺たちにくれた物
日時: 2011/12/14 22:58
名前: ケンチン (ID: r1bsVuJn)

どうも、ケンチンです。
前作で知っている人もいるかと思います。
今回は「未来が俺たちにくれた物」という題名で作っていきたいと思います。題名に特に意味はないんですがね。

よかったら1作目のDifferent Worldsも見てくれるとうれしいです。
といっても、まだ完結してないんですがね。執筆中ですが、ほぼ終わりに近づいています。no=16760だったかな。

さて、本作では3つの架空の国が登場します。

アリビオ
マタン
クルトゥス

スペイン語、フランス語、ラテン語からとりました。

メインはアリビオという国で、この中で主人公や他の登場人物があれこれやります。
位置は南ヨーロッパ、ギリシャあたりだと思ってください。

それではよろしくお願いします。

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Re: 未来が俺たちにくれた物 ( No.52 )
日時: 2012/06/23 22:44
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

こんばんは!
そういえば、ファミ通に載ってたかも・・・私は見てないけどさ。

なんかパニックになってきたね!
でも、大丈夫かな・・・今後のストーリー、楽しみにしてるよ!!

Re: 未来が俺たちにくれた物 ( No.53 )
日時: 2012/06/24 00:12
名前: ケンチン (ID: lmeOXcX7)

ファミ通最新号に載ってましたね。コールオブデューティー:ブラックオプス2というゲーム自体、すごく人気があって全世界の人たちが発売を待ち遠しにしてるようなゲームなんで、ちょっと複雑な気持ちですww ゲームのストーリーは「アメリカが開発した無人兵器がハッキングされて暴走し、街を破壊しつくしている。主人公はその中で戦い、騒動の発端を知っていくことに」的な感じなんですよね。

まあ、俺は気にせずそのままのシナリオで進めていきますけど。
次話は日曜あたりに。

第29話:接触 ( No.54 )
日時: 2012/06/25 00:29
名前: ケンチン (ID: lmeOXcX7)

まるでゴーストタウンだ。
周りの建物は廃墟と化し、俺たち以外誰一人としていない。
左にあるビルのガラスはすべて割れており、一部壁が崩れている。
異様な静けさが漂っていた。

この時、なぜか俺は嫌な予感がした。
何かが起こるんじゃないかと。

「静かにしろ」

突然デュラントが立ち止まった。
すると、何か近づいてくる音がする。
その音はだんだんと大きくなり、

「全員さがれ速く!」

デュラントが叫ぶ。
その直後、ロシア製装甲車BTR-80が前方交差点の中央に現れ、道をふさぐ。
装甲車にはクルトゥスの国旗が描かれていた。
真ん中のハッチが開かれ、クルトゥス陸軍兵士が15人ほど降りてくる。

「お前ら止まれ!!」

兵士の一人が止まるよう叫ぶが、俺たちは来た道を全力で走って戻る。

「ああ、もういい。殺せ!」

それを合図にこちらへ向けて一斉に発砲してきた。

「とにかく次の角まで走れ!!」

けたたましい銃声と共に、すぐ脇を銃弾が掠めていく。
さらに右の廃墟と化したビルには敵の銃座があり、
軽機関銃が俺たちに弾の雨を降らせる。
すでにビルの中に兵士がいたことを考えると、最初からここで襲撃する予定だったのだろう。
もう見つかっていたということだ。

なんとかT字路までたどりつき、建物の角にはいる。
ここならビルから狙われることはない。
俺、ディアナ、ララが角を曲がり、デュラントが入ろうとした時だった。

バスッ

鈍い音がした。
それと同時に

「ああああっ!!クソ!!」

デュラントのすぐ後ろを走っていたショーンが足を撃たれた。

「ショーン!!」

デュラントはすぐ振り返り、ショーンの襟をつかんで角まで引きずる。

「大丈夫か!?」

「痛てえ、痛てえよくそ!!」

「これで傷口を強く押えろ」

デュラントは包帯を渡し、建物の壁から少し顔を出して様子をうかがう

「ダニエルとミーナがやばい」

俺も壁から覗き込んでみると、
ダニエルとミーナが道の真ん中で車の陰に隠れてうずくまっている。
銃弾が飛び交っているので、今車から出るのは危険だ。しかもミーナは肩を負傷していた。

「これじゃ動けねえな。おいシュタール」

「はい」

「お前、ディアナとララ連れて先に行け」

「え?」

「おれはあいつらを助けだす。見殺しにはできない。それにお前にはやってほしいことがある」

「やってほしいことですか?」

「そうだ」

デュラントはコートの内ポケットから小さなメモリーカードを取り出し、俺に渡す

「こいつにはジェフが喋った内容と、偵察の時に拾ったやつらの会話が録音されている。」

デュラントは真実を聞きだした時、それをレコーダーに録音していた。
その時の音声などが入っているという。

「コピーを取っておいたんだ。もし俺がやられても大丈夫なようにな」

「俺はどうすればいいんですか?」

「それを持って国を出ろ。国境を越えてマタンまでいけ。
 それで真実を皆に知らせるんだ」

「できるかどうか・・・」

「自信を持て。このことは俺たちしか知らない。奴らのふざけた計画を
 破綻させるには、やるしかないんだ」

第30話:決意 ( No.55 )
日時: 2012/06/27 20:56
名前: ケンチン (ID: lmeOXcX7)

俺はディアナとララを連れてデュラントと別れる。
後ろの方ではまだ銃声が鳴り響いていた。

500メートルほど進むと最初の交差点に出る。

「まって!」

そこで俺は他の二人を止めて、左右の道を確認する。
すると最悪なことに、右から敵兵2名がこちらに向かってくるのが見えた。

まじかよ・・・

銃を握る手に力が入る。
おそらく迂回して俺たちを迎え撃つつもりなのだろう。
ここの交差点を渡るには、あの敵兵二人を殺さなければならない。
このまま渡れば当然見つかる。
なら殺すのが嫌だからってこのまま下がるのか?
デュラントに『やっぱり無理です』なんて言うのか?
そんなのはダメだ。俺は頼まれたはずだ。
真実を知らせるために、こんなところでビビっている場合ではない。

やれる。まだあいつらはこちらの存在に気づいていない。
止まって、銃を構え、狙いを定めるまで時間がかかるはずだ。
だから俺はあいつらを殺せる。殺すしかない。
いける、やるしかない、大丈夫、殺せる、殺せる、殺せる、殺せる。

「はぁ・・はぁ・・」

手は震え、体は冷や汗でべったり。
呼吸が乱れ、心臓が高鳴る。

「どうしたの?」

ディアナとララは様子がおかしい俺を心配している

「いける、そうだ。やるしかないんだ!」

そう自分に言い聞かせ、壁から身を乗り出し銃を構える。
いきなりの登場に敵兵二人は慌てて立ち止るが

ドンッ

俺は左の兵士に向けて発砲した。薬莢が宙を舞い、
撃たれた敵兵は声も出さずにその場に倒れる。
心臓に命中したらしく、即死だった。
もう一人はAK−74のボルトキャリアーを引き、
初弾を装填しようとする。
俺は再びG3ライフルを構えなおし、リアサイトと
フロントサイトを使って狙いを定め発砲した。

「ぐぁっ」

弾は腹部に命中。敵はAKを落とし、腹を押えて倒れる。

「や、やった・・」

2名を撃った後、俺はすごく安堵していた。
これでよかったんだ。

「お、お兄ちゃん、もしかして殺したの・・・?」

「ああ」

ララは少し驚いたようだったが

「そうなんだ。でも、仕方がないよね・・・」

少し複雑そうな表情をしていた。

「とにかく行こう」

俺たちは交差点を渡り、先へと進む。

第31話:室内戦 ( No.56 )
日時: 2012/07/03 23:34
名前: ケンチン (ID: lmeOXcX7)

「まいったな・・」

しばらく進み、L字を左へ曲がろうとしたが、
横転した路線バスやトラックで道がふさがれていた。
仕方なくつきあたりの建物に窓から入ろうとする。

まず俺が中に入り、続いてララを手助けし

「これそうか?」

「うん、大丈夫」

そしてディアナが窓枠に手をかけ入ろうとした時だった。
後ろの通路から足音が聞こた。
俺はとっさに振り向いてライフルを構え、
目の前に出てきたところを2発撃ちこむ。
弾は命中し、敵兵がその場で倒れる。

「こっちから出よう」

部屋の右側にもう一か所出口があったので
そこから出ようとした。
だが、こちら側にドアが開こうとしたので
俺はそれを蹴って無理やり閉め、
ドア越しにG3ライフルを撃ちまくる。
木製なので弾は貫通し、向こう側にいた
敵兵がこちらに倒れてきた。

しかし通路のつきあたり、30メートル先に
もう一人敵がいた。しかもRPG−7対戦車ロケットを構えて。

「ふせろ!!」

そう叫び、俺は銃を乱射しながら床に伏せようとする。
しかし、敵が被弾するのと同時にRPG−7を発射した。
秒速100メートルの速さで弾頭が俺たちの上を通過し
後ろの壁と天井のさかえ目に着弾する。
コンクリートの破片が飛び散り、
猛烈な爆音で耳鳴りがして痛い。

「全員大丈夫か!?返事をしろ!」

「私は大丈夫よ・・・ララちゃんは?」

「うぅー、大丈夫だけど耳がいたいよー」

伏せていたおかげか、皆無事だった。
RPG−7は通常、室内で撃つとバックブラストで
まる焦げになってしまうが、敵兵の後ろには窓があった。
密閉されていなかったので撃つことができたのだ。
俺は彼女たちを連れて部屋を出る。
通路のつきあたり、射殺した敵兵のレッグホルスターから
マカロフPMを抜き取りディアナに渡す。

「え?これは」

「ディアナ、もしもの時にこれを使ってくれ」

「もしもの時?」

「俺が死んだときとか、怪我で動けなくなったときにな。
 こいつで自分を守るんだ」

そういって俺はディアナに簡単な使い方を教える。

「シュタール、あなた死なないわよね・・・?」

「俺だって弾を食らいたくはない。だけどさ、
 俺は無敵じゃないんだ。死ぬかもしれない」

「そう・・よね・・・」

「そうへこむなディアナ。俺たちは約束したはずだ。全員で生きてここを出るって。
 だから誰一人死なせる気はないし、死ぬ気もない。そうだよな?ララ」

「そうだよ!約束したよね、お姉ちゃん!」

ララはディアナの顔を覗き込む

「そうよね。ありがとうララちゃん」


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