ダーク・ファンタジー小説

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TIME LAG
日時: 2013/02/26 15:36
名前: カルメン (ID: UTKb4FuQ)

少女に自由はなく。

少女の未来という未来はどろどろだった。

少女の前にはアシアトがあり。

やむを得ず少女は、足を重ねた。



         プロローグ 完

Re: TIME LAG ( No.77 )
日時: 2013/04/03 10:00
名前: カルメン (ID: q4MzvCIN)

そのころ、日臨たちは————————

学校では沈黙を守っていた、最近異常なほどに時代と今々と仲が良かったためその二人の突然の失踪に問いただされたのが世見と日臨ということは言うまででもない。

同時の失踪がそのうえ生徒たちに恐怖を与えていた。


何度か今々のご両親が学校に来てたのは見たことがあるが、時代の母親は来てはいなかった。
愛情が薄いわけではない、どうやら母親は時代に強い信頼感を持っている様だ。その理由もしっかりしているらしい。

ところで、1年2人が居なくなり、タイムs内にも危険な空気が漂っていた。
そんなある日、日臨に1通のメールが届いた。
分気からだ。
世見にも一斉送信されていた。

最初は分気らしい笑える世間話から始まっていたのだが。
今回のメールは少しじれったいような、本題に入るのを躊躇っているような文面だ。

やっと本題に入ったかと思うと、その本題は1行だった。



  タイムsは危険と言う事が分かった、解散するほかないだろう。



まさか、誰もそんなことは考えもしなかっただろう。

Re: TIME LAG ( No.78 )
日時: 2013/04/03 10:20
名前: カルメン (ID: q4MzvCIN)

時代の母、年輪も日臨達と同じ危機感を一人で抱えていた。

いつもは二人で横になって寝ている寝室ももはやふとんもしかれていない。

昨日までは本気で帰ってくると思っていた。
しかし今、正直なところ希望はない。
もう5日になる。
時代はよく居なくなる、その度に置手紙をしていくから、その優しい文面に私は「待っていよう」といつも思わされていた。
少し急いでるような、でも心配かけるまいと一生懸命な文面じゃ、時代を信じなくてはと何度も思わされた。

時代が居なくなってしまいました。
貴方の電話番号くらい教えておけばよかった。私の電話じゃ出ないけど、時代の電話なら躊躇わず出てくださいね。
私はもしかしたら時代をほっときすぎていたのではないのでしょうか?「信じてる」なんて綺麗事並べてただけだったのです。
帰ってきたら、温かい飲み物をあげようかと思います。

            夫:子産森へ


玄関でチャイムが鳴った、もしかしてと思い扉をあけると。
「太一さん…?」
幼いころの私と子産森の大親友、瀬流原 太一(せるはら たいち)が訪ねてきた。



「やあ、大変そうだね。子産森がアクションを起こしたようだね。」

Re: TIME LAG ( No.79 )
日時: 2013/06/16 13:43
名前: カルメン (ID: mk2uRK9M)

今の所は我が家と呼ばざるを得ないな。

そんなこと考えながらexperiment time病院に返ってきた時代は安全な状況になるように行動した。

病院は賑わっていて、人に見られないようにするのは無理だが、できろだけ従業員に見られる事がないようにした。あと、監視カメラは避けて。


皐の作戦によると…
次皐にミッションが課せられた時、時代もタイムロードに入る。
と言っていた、私が恐る恐る
本部に連絡し、ロードを開いてもらいそこから帰る
という案を出した時。

血の気が引いたような顔で話しだした。

「時代革命の影響で、タイムロードの中身が荒れて望んだ時に飛べなくなったんだ、今あたし達が使えるタイムロードは正直小学生が作ったようなハリボテ、それで我慢してるわけ。」

「私がこの世界に来てしまったのはその為ですか?」

「そう考えてもいいけど、私が思うに何か運命的な…貴方は何かこっちに来て知らねばならないことがあるはずよ。時が貴方にこの世界に来て何か教わるように仕向けたのね。だったら自然に身を任せる、私は貴方と会ったこと、元の時間に帰すことを私は使命として受け取るわ、無意味にこんなことになるはずがないのよ。」

心強い、世見たち仲間とまでは行かないけど少し信用してみようと思った。

(少し前まで、仲間なんて必要としなかったのに。新しい感情がここにある!)

素直に喜べる自分を受け入れることができた、仲間っていいな。


その後に、瞬きした途端、後ろから糞医者に呼びとめられた。

Re: TIME LAG ( No.80 )
日時: 2013/06/29 10:29
名前: カルメン (ID: mk2uRK9M)

分気の長々としたメールになかなか返信ができずにいた

それは日輪も、世見も…

世見は結局、その日1日は知らんふりで通した
分気も受験生、気を遣わせるわけにはいかない
明日にでも納得のいく返信を出してやらないと…

そんな日の夜
家がめちゃくちゃなので
面識のない親戚の家のひと部屋で一人寝ようとベットに腰かけていた世見の横に音もなくストンと何かが座った

「…え」

いつの間にかカーテンが開き、窓が開きそしてそして…
振り返って途端に抱きつかれた
温かい手、レモンの匂い、胸まで伸びた髪。
どこをとっても…

「時代?」
「ふせーかい」

僕の肩に顔をうずめてそう言った
なら…

「ときしの?」
「アタリ」

顔をあげたら、やっぱり時代にしか見えない
でも
目が違う

「正しくは、時忍」
「何しに来た」

時代の顔なので少元気が出た、なんて時代に言ったら怒られる。

「あまりに君等タイムsがアクションを起こさんからつまらん、と父が言うから、もう全部話しちゃおうって思って…」
「やっぱりお前が二人を」
「だからそうと言っていたじゃないですか、時代はともかく、今々さんは今父の傍にいます。気を失ってますけど」
「どうする気だ」
「…」
「答えない気か?」
「…いやあ、答えますけど…そう言ったし。なんか時忍はもっと時代について聞いてくると思って世見さんの前に現れたのに…」
「二人とも大事だ」
「世見さんはあれですか?どっちがタイプなんですか」
「…な、何を言っているんだ」
「時忍はてっきり、時代が世見さんの恋人なのかと思って世見さんに今日時代の事を沢山聞かれるのを思い夜な夜なにやにやして、この日を迎えたのですが」
「な、なんてことを!」

世見は抱きつかれてるのをいいことに、凄い取りみだし様だ

「時代は時忍の親族の様なもの、血は繋がっていないけれど、さまざまな共通点がございます、その証拠に、匂い、体格、言動、体温、気持ち、特技、好み…全部同じ、そんな時忍から見て世見さんはタイプです」
「…」

話が一旦途切れたところで、時忍は世から少し距離を置いた。

「顔、真っ赤だよ世見」

時代と重なりもうパニック

「まあいいや、これから二人について話します。分気さんや日臨さんに言ってもらって構いませんよ」
「…」
「ふう…(ため息)ちなみに世見さん、時忍はタイムsではないです。そこが時代と違う点です、だから貴方の言うところ、目は時代ではないですから、私程度に発情されては困ります」
「…べ、別に…」
「この調子じゃ、時代を任せられませんねぇ、しっかりしてください」

Re: TIME LAG ( No.81 )
日時: 2013/07/23 21:58
名前: カルメン (ID: RXugjDaQ)

太一さん、本名玉本 太一(たまもとたいち)
時間と私が19歳のころに知り合い、やがて3人は親友となった。

「やあ、久しぶり」
数年前と変わらない、未だ若々しい太一は家の中にずかずかと入り込みリビングで腰かけた

「ちょ、ちょっと待ていて」
若干の動揺がありつつ、旧友との再会に素直に喜びの笑顔を作った。
「紅茶でいい?」
「時代ちゃんは?」

質問に思ったように帰してくれないのは、昔から変わらないな。
しかし、今の質問は笑って返せない。

「時代を知ってるの?」
「知ってるとも、今僕の女房が探してるからね。」

どういうことだろうか?

「ちゃんと話す、紅茶でいいから。ここに座ってくれないかな?」

太一は、向かいの席を指差す。
紅茶を作っていた手は止まり、私は座った。
動揺が隠しきれなかった。

「紅茶は…まあ、いっか。僕が結婚したことさえ、年輪は知らないよね。
僕が結婚した相手は、裏の仕事をしてるんだ。
だから、それについてはあまり話せない。名前は静夜って言って。裏の仕事では、会長って呼ばれてる。
時代ちゃんはそれに小さい頃から手をかしていたんだ。でも少し今回の仕事が時代ちゃん向きではなくてね、時間が関わっていて、仕事の最中に時代ちゃんを連れて行ってしまったんだ。
今全力で探してる、裏の仕事の事は、帰って来てから時代ちゃんから話してもらって。きっと包み隠さず話してくれるから。
学校でももう一人、行方不明者が出てるんだってね?
その子はね、一度君とは会ったことがあるんだ。
過去に時間が人体実験をしてるのを見てしまったんだよね?それを見て君は身ごもっている時代とともに自殺を図ったんでしょ?
その実験に使われた小さな女の子がその行方不明者の今々という少女なんだ」

時代はいま時間のもとに居る。それが分かれば十分だった。

しかし、気がかりなのは…

時代は生きているか。
過去に、今々という少女を使い人体実験をした男だ。
時代の命が…なんて、本当に考えたくない。


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