ダーク・ファンタジー小説
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- リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ
- 日時: 2015/04/03 18:45
- 名前: 蘭子 (ID: jk5mSNBu)
ねぇあそばなぃ??
そう、クールな柴木 ヤマト君に言われた。
それから地獄の日々が始まった。
リレーしょーせつなので、勝手に続きをかいってってくださぁーい。
因に、鬼game と言う小説は、本気で更新してるんで良かったら、見てねぇーーーー
- Re: リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ ( No.161 )
- 日時: 2015/08/20 01:50
- 名前: Garnet (ID: NGqJzUpF)
こんばんわ!
夜分遅くに失礼しますm(_ _)m
Garnetという者です。
実は結構前から読んでただなんて、言えない言えない←
実は参加したいと思ってただなんて、言えない言えない←←
………入れてください!!←←←オイコラ
次のレスで書いてもよろしいでしょうか?
結構真剣に書きます。
おしまいを意識してやります。
で、では、取敢えず、今晩は、御休みなさい。
- Re: リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ ( No.162 )
- 日時: 2015/08/20 10:50
- 名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: e6h1dNNB)
( ° ▽°)ノ
いいと思うよ!!
(驚き過ぎてる)
- Re: リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ ( No.163 )
- 日時: 2015/08/20 20:45
- 名前: Garnet (ID: bAREWVSY)
では、書かせて頂きますね!
少々お待ちを…。
(スマホからなので タイピングスピード激遅〜(T T))
- Re: リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ ( No.164 )
- 日時: 2015/08/23 20:23
- 名前: Garnet (ID: J/brDdUE)
「ほんっと、渚が馬鹿な所為で迷惑掛けちゃって、ごめんね?ヤマトくん」
「い、いいえ……渚くんは何も悪くないですよ」
視線を少し上げれば、バックミラーに映った渚くんの母親、凪子さんと目があった。改めて見ると、結構化粧が濃い。白い肌に浮かび上がる真っ赤な口紅が、ぼくには不気味にみえた。
此のピカピカな車もメルセデスだし、鳴神家はかなりの金持ちみたいだ。
————ていうか、そんなことは昔から知っているじゃないか。
スリープ状態にした渚くんのゲーム機を握り締めて、ぼくは窓の外へと意識を向けた。信号の少ない大通りに出ると一気に視界が開けて、遠くまで広がる青空が眩しい。
世界というものは、どうしてこう、他人事のように回り続けるのか。人っこひとり死んだところで、どうってことないかのように。まあ、だからと言って、何処かの国の独裁者が死んだときのように煩くされるのも困るけど。
「えっと……確か、綜合病院は、三つ目の信号を——あぁもう、病院なんて、行かないもの。こんなに家の近くにあるなんて、知らなかった」
凪子さんがぶつぶつ言いながらサングラスを掛ける。自分の息子が一大事だというのに、なんて呑気な母親だ。どうせ、ゲーム機のことを話したって、聞く耳を持たないだろう。
流れていく景色の中に、小さな女の子が、青い風船を風に浚われてしまったのが見えた。無意識に唇が緩い弧を描く。
…………そうさ、どうせ、周りは真相を知らぬままになるんだから。渚の両親は勿論のこと、下木や横月も。
それに、ゲーム機のタイムリミットの件については、心配するに及ばない。手離してはいけないというのは、ゲーム機が発している無線が持ち主に届かなくなるからなのだ。つまり、電波が届く範囲内———此のゲーム機は旧式だから、せいぜい半径7メートル以内———に渚が居るのなら問題は無いのだ。またアイツに電波を当ててやれば、カウントもリセットされる。
医療機器への影響については、運次第となるが。
そして、このオマケを解除するには、渚の過去について"此奴ら"が認め、ぼくが此の世界を終わらせねばならない。
随分とややこしくなってしまったが、全て計算通りだ。
もしも、これで渚が死んでしまおうとも、"本物"は無事なのだから構わない。
「……待ってろよ。必ず、復讐を遂げてみせるから」
§
ぼくたちは病院に到着し、ナースステーションで待っていた医師から話を聞く為、渚くんの病室の隣にある部屋に入った。
よくテレビとかで出てくるやつだ。白っぽくて光る壁に、レントゲン写真を貼って、残念ながら……とか何とか言う。まあ、渚くんの場合は、そんな事にはなっていないんだけど。
だから、部屋は薄暗くないし、レントゲンを貼っつける所の電源も切ってある。
「先生、それで、渚は……」
右隣に座る凪子さんが、キャスター付きの白い長机に乗り出して、担当医の茂浦先生に尋ねた。
机がガタリと揺れる。
茂浦先生は、ずり落ちてきた眼鏡をそっと押し上げると、手元の資料を弄りながら答えた。
彼は四十代前半ほどで、痩せ気味の体格をしている。手は、酷使していそうな割に、とても綺麗だった。
「実は……目立った外傷や、直接の原因と思しき疾病等が、今の処見つかっておりません。ただ、渚くんの頸部に治りかけの傷があったり、つい先日に頭を強打している恐れがあったりと…、彼の意識が戻らないのには、少々深いところに何かがあるのではないかと、私は思うのです」
先生の言葉に、少しドキッとした。
「あ、あの……それって」
ぼくは、ゲーム機を包んだタオルを机の下で握りながら、恐る恐る、先生の言葉を待つ。
「……重大な病気を引き起こしている可能性は極めて低いです。良性てんかんの場合も考えられます。ですが……これは、例えばの話ですが、脳の血管が切れて脳溢血になってしまう可能性も、傷口から入った菌が身体へ回ってしまっている可能性も、決して否めない」
「そ、そんな……」
先生は、冷静な口調の割に、恐ろしいことを言っている。
確かに、平気な顔して首を切る辺り、自傷癖があると疑うのは当然だ。渚くんの腕には、幾つか傷痕が残っているし。
凪子さんが、どうにかならないのですか、というように先生を見詰めるけれど、彼も、目を細めてじっと彼女を見詰めるだけだった。
ぼくも、渚くんが……本物が大丈夫なのは解っているものの、指の震えは一向に収まらない。
此も台本通りの事。ぼくが駄目になってはいけないんだ。
「今日は、他の患者さん達大勢が検査なので、CTや血液検査は明日になりますが、よろしいですか?」
先生は、荷物を纏め、立ち上がった。
凪子さんも、少しふらつきながら立ち上がり、はい、と頭を下げた。ぼくも慌てて椅子から立つ。
「面会時間は20時までとなっております。何かありましたら、ナースコールをして頂ければ向かいますので。では、失礼します」
ぼくたちは、呆然と、先生が出ていくのを見送った。
§∽§
「アンタが笑うから、皆不幸になるの」
「のっぺらぼう」
「サイッテー。わたしのこと、馬鹿にしてたの?」
「なぎなんて、大嫌いだ!!」
お母さんが、"元"友だちが、汚ない台詞を吐き捨てる。
「渚くん……ぼくは、ずっと、君の友だちだから。ずっと、ずっと」
哀しみの涙と、煙にしみた涙が溢れる。
燃え盛る炎と煙の中に置き去りにされたぼくを、君は、身を挺して助けに来てくれたよね。
笑えないぼくを、黒い感情を、過去を、君は全部受け入れると言ってくれたよね。
真っ白に霞む目の前から、君の手がそっと伸びてきて。
ぼく、あの時に初めて笑えたんだよ。
——————ヤマトくん。
ぼくは昔から、愛想の無い子だと、大人たちに囁かれていた。挨拶をしても、何かをプレゼントしてあげても、笑顔を見せないんだと。
でも、当時の———5才のぼくは、どうして笑顔を振り撒かなくてはいけないのか、全く解らなかった。
面白くもない、嬉しくもないのに、笑っている。そんなことをするのが嫌だった。
「渚、挨拶は、ちゃんと、しなくちゃダメでしょ」
家でお母さんと二人きりになると、毎度、そう言われる。ちゃんと、いい子にしてたのに。
嫌いな食べ物も残さず食べたし、平仮名や片仮名も、4才のときに全部読み書き出来るようになった。
お父さんと喧嘩ばかりしているお母さんに、少しでも笑って欲しかったから。一寸だけでも、偉いね、って褒めて欲しかったから。
でも、ぼくには、そんな願いも叶えられなかった。
そして、ある秋の夜、トイレに起きたぼくは、いつものように喧嘩している両親を見た。
今まで、『リコン』という言葉は何度も耳にした。その言葉を聞いた次の日には、決まってお母さんは家出する。帰っては来るけど、いつも心配になってしまう。
「お前がちゃんと見てやっていないからだろ?!」
「わたしだって、家事が山程あるの!わたしにばっかり押し付けないでよ!!」
ああ、ぼくのことか。
真っ暗な廊下に立ち竦んで、霞ガラスの向こう側で怒鳴り合う彼等に、涙が流れる。
ぼくが、確りしないからいけないんだ。
いつもなら……其処で、さっさと用を足して部屋に帰るのだけど、今日は、そうはいかなかった。
「渚が笑わないのも、母親のお前の所為だ!!」
ギイッと右足を踏み出した瞬間に。
「何よ?!わたしの育て方が悪かったって言うの?!」
一番、聞きたくなかった言葉が。
お母さんは、何も悪くない。
お父さんも、何も悪くない。
悪いのは、ぼくだ。
「お母さん…お父さん…」
重たい重たいドアを、思い切り押して、ぼくは、二人のいるリビングに入った。
ぎょっとした、青ざめた顔で、お母さんが見てくる。
「どうしたんだ、渚。早く寝なさい」
ワイシャツ姿のお父さんがそう言いながら近づいてきて、ぼくの肩を掴んだ。見てないよな、聞いてないよな、と耳元で小さく訊ねながら。
そのままぐい、と身体を回そうとしてくるけど、ぼくは其の手を振りほどいて、お母さんのところへ歩いていった。
「お母さん、ごめんね」
髪が乱れて震える彼女を見上げながら、作り笑い。
口角を上げて、目を細めれば出来上がり。
「笑えば、いいんでしょう?」
あの日、ぼくはビスクドールになった。
- Re: リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ ( No.165 )
- 日時: 2015/08/24 10:28
- 名前: 凜太郎 (ID: kct9F1dw)
意識が強引に戻される。
目を開けると、下木君と三井さんが笑っていた。
三井「よかったぁ〜。いきなりぶっ倒れるしもうすぐ15分だから正直焦ったよ!」
下木「うんうん。無事でよかった!」
そう言って僕の手を握ってブンブンと振る。
ちょっと、痛いよ。
下木「あ、ごめんね。そういえば、ヤマト君戻って来ないね」
三井「そうだね。多分今は病院なんじゃない?病院でさすがにゲームをするわけにはいかないでしょ」
なるほど。
迷惑かけちゃったし、さすがにそろそろ現実に戻りたいよ・・・。
三井「そう言っても私達にはどうしようもないし・・・このゲームにはクリアとかないから正直どうしようもないのかもね」
下木「まぁ所詮は子供だしね。気長に待とうよ」
そうだね・・・。
僕は、またむりやり口角をあげて笑ってみせた。
2人はそれを見て安心したように微笑んだ。
そうだ、みんなが仲良くしてくれるのは、僕自身じゃない。
もう1人の、僕だ。
この、無理に笑顔をつくることを覚えてしまった。
人形と化した、鳴神渚でしかないんだ・・・。
三井「ん?どうしたの?考え込んで・・・」
あ、ごめんボーッとしてた。
でも、ヤマト君遅いね。
下木「んー。そろそろ戻ってきても良い頃なんだけどね」
まぁ用事があるのなら仕方ないよね。
僕はまた、笑顔をつくった。
ヤマトside
ベッドに寝かされ、たくさんの機械に繋がれた渚くん。
僕はそれを眺めながら、溜め息を吐く。
なんで君が不幸になって、僕が無事なんだろう。
僕なんかが、幸せになっていいわけないのに・・・。
『ねぇ、どうしてこんなことするの?僕が何をしたっていうの!?』
『お前が何をしたかって?んなの決まってるだろ。生きていること自体が、お前は罪なんだよ』
吐き気がした。
僕は近くのトイレに駆け込み、胃袋の中の物をぶちまける。
「はぁ・・・ハァ・・・・・・うぐぅ・・・」
フラフラとトイレから出て、適当に近くにあった椅子に腰かける。
「僕なんか・・・君と仲良くする資格なんてないんだ・・・・・・」
一人、呟く。
途端に、眠気が襲った。
僕は瞼を閉じて、眠りについた。
−−−
「なんでお前なんか生きてるんだよ」
「お前さえいなければ・・・」
「もう消えてくれ・・・」
お父さんはいつも僕にそう言う。
お母さんは僕を庇って車に轢かれて死んだ。
それ以来お父さんが僕を育ててきたけれど、忙しい仕事の中で子供を育てるというのは大変なことだ。
ストレスから毎夜酒を飲みまくり、ビールの瓶が家中に転がっている始末。
そんな中で、ある日お父さんは我慢ができなくなったのかある日言った。
「もう、死んでくれ・・・・・・」
いきなり僕の部屋に、包丁を握りしめて入ってきた。
「なんで!?なんで僕を殺そうとするの!?僕良い子にしてたじゃん!」
「そんなこと関係ねぇんだよ!もう死ねよクソガキが!」
僕は父さんから逃げて部屋から飛び出した。
直後、ビール瓶に足を滑らせて僕は顔から転んだ。
慌てて振り返ると父さんがこちらにゆっくりと向かって来ていた。
「ねぇ、どうしてこんなことするの?僕が何をしたっていうの!?」
「お前が何をしたかって?んなの決まってるだろ。生きていること自体が、お前は罪なんだよ」
そう言って包丁を振り上げた。
僕は咄嗟にビールの瓶を彼の頭に殴りつけた。
お父さんはその場に蹲った。
僕はそのまま割れた瓶を彼にぶっ刺した。
それは、僕が5歳の時のことだった。
あの事件は、年齢と状況のことから2週間の自宅謹慎で済んだ。
それから母方の叔母さんのところに預けられて、渚くんに出会った。
彼は周りから表情の変化が少ないことでイジメを受けていた。
僕は彼に親近感が湧き、彼を庇った。
それから仲良くなった。
でも、もう潮時なのかもしれないね。
やっぱり、優しい君と、血で汚れた僕なんかが仲良くしていいわけないのかな・・・。
閉じた少年の目から、一筋の涙が零れた。
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