二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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とある魔術と科学の十字路
日時: 2010/10/13 02:24
名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)

こんばんは??おはようございます??泉海斗です。
禁書についての作品を書いていましたが、データが吹っ飛び消えてしまうということで投稿ができなくなっていました。そこで今一度新しく書こうと思いこの作品を投稿します。皆様からのコメントが執筆の力になります。たくさんの閲覧・コメント待ってます。
それではとある魔術と科学の十字路をどうぞ!!
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第1章 朝のやり取り
 ピピピっと目覚まし時計がなる。
「うーん」
この部屋の主である少年がうめき声を上げて起き上がる。しかし少年が眠っていた場所はなぜか風呂場だった。まだ眠いのか目が半開きである。特徴としてはファッション雑誌でも参考にしたのかツンツンヘアーである。身長は170の中であり、中肉中背の少年。彼の名は上条当麻。かつておきた第3次世界大戦を止めた陰の立役者である。しかしそれを知る者は少ない。まあ、彼にとっては誰も死ぬことなく集結したので自分の功績などどうでもよかった。上条は洗面所で顔を洗い、すっきりとした状態で居間へと移動する。そこにはやりかけの宿題の乗ったテーブル、本棚、テレビ等がある。さらに彼のものであるはずのベッドの上には銀髪の少女がすやすやと眠っていた。
「もう食べられない・・・むにゃむにゃ」
「まったくどんだけ食べる夢見てんだか・・・」
上条はあきれながらもほっとしている。彼は記憶喪失である。それも一昨年の夏休み前の記憶がまったくないのである。それは目の前で幸せそうに眠っている少女を悪しき鎖から救うためにとった代償であった。しかし少年はそれを知ってもけして彼女に文句を言わなかった。むしろそれだけで彼女を救えたのなら本望だと思っていた。他人のために自身を投げ出せるくらいの覚悟が彼は常に持っているのだ。今日から新学期。つまり上条当麻最後の高校生活が始まろうとしていたのだ。
「今日はさすがに遅刻できませんよね・・・」
遅刻したくてしているわけではなかった。彼の右手に宿る・・・そう皆には知られているが彼はそうではないと思っている幻想殺し(イマジンブレイカー)のせいで彼は不幸体質なのだった。今のところ何もおきていないが、逆に何もないことが彼を不安にさせていた。
宿題をさっさと終わらせようと座り込む。すでに炊飯器にはスイッチを入れているために適当な時間になったらおかずを作ろうとしていた。昨年は特に大きな事件に巻き込まれることなく過ごすことができた。まあ、魔術関係でいろんなところに飛ばされたことはあったがかつてほどの大きな事件ではなかった。そんなわけでいろんな国を回り、旅行できた。そのときいつもくっついてくるのが今眠っている少女である。彼女の名はインデックスといい、イギリス正教のシスターである。必要悪の教会(ネセサリウス)に所属している。それと同時に上条勢力という一部の者にしか知られていない組織に所属していた。上条勢力・・・それはけして合間見えることのない科学と魔術を扱う人々を合わせた組織だった。その名のとおり上条当麻がその組織のリーダーだった。彼にはまったくそんな組織があることをまだ自覚しているわけではないが、それを知る者たちからは恐れられていた。何とか終わらせ似かかる宿題。順調に進む宿題。これは何とかなると心中喜びに浸っていた。
「にゃー」
突然現れた猫。上条が住んでいる部屋で飼っている猫である。名前はスフィンクスといい、インデックスが拾ってきたのだった。すっかり子の家にいついて早3年。すっかり慣れてしまっていた。そんなスフィンクスが突然テーブルをジャンプでまたいだのだ。そしてテーブルにはコーヒーの入ったコップがあった。そして上条は不幸体質である。結果は自明だった。がっちゃーんっというコップが倒れる音がした。それと同時に。
「ぎゃああぁぁぁぁ!!俺の終了まじかの宿題がああぁぁぁ!!」
頭を抱えて嘆く上条。スフィンクスはしてやったりという顔である。まったく飼い主に申し訳ないという気持ちは持っていなかった。
「不幸だ・・・」
いつもの常套句が飛び出す。仕方なく見えるところをルーズリーフに写すことにした。謝れば担任も許してくれるだろうっとそう思う上条だった。何とか写し終えた上条は早速朝食を作ろうと冷蔵庫を開ける。しかしそこにあったのは調味料だけだった。確かにここにおいていたつくり置きのおかずがなくなっていた。
「なんで何もないんでせう??」
「おはよーとうま。お腹すいたー」
「インデックス・・・お前起きてからの最初の一言がそれなのか??それとお前ここにおいてあった物、どうした??」
「昨日の夜小腹が空いたから食べちゃった」
かわいく舌を出して言う。お前はペコちゃんかと突っ込みたかったがお腹の虫がそれをさえぎる。
「腹減った・・・」
仕方なくご飯だけのチャーハンを作ることとなった。インデックスは文句を言っていたが。
「あなたのせいでおかずがなくなってしまったのですから少しは申し訳ないと思いなさい!!」
「だったらもっと買いだめするべきかも。お金だったらたくさんあるでしょ??当麻だって学園都市からたくさんお金貰ってるし、私だってイギリスから貰ってるもん」
「いくら買いだめしてもあなたがすぐに食べてしまいますから困ってるのですよ。もう少し抑えることを覚えなさい」
「それは私にとって苦行かも」
「それでも少しは上条さんの家計を考えてくださいよ。食事以外にもいろんなことに使いたいだろ??インデックスだって欲しいものあるんだしさ」
「それもそうかも。また新しいマンが欲しいかも」
「だったら今日は入学式だけだからごごはどっかに遊びに行くか??」
「行きたいかも!!」
上条の提案に身を乗り出して賛成するインデックス。帰ってくるまでおとなしくしているようにと言い残し、上条は高校へと向かった。

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Re: とある魔術と科学の十字路 ( No.1 )
日時: 2010/10/14 01:33
名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)

おはようございます。
執筆完了しましたので投稿します。
皆様からのコメント楽しみに待っています。
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第2章 入学式
  上条当麻が通う高校では今まさに入学式が行われていた。しかし上条は式の最中でありながら退屈そうにあくびを隠れてしていた。彼だけでなくほかの上級生はほとんどだった。そんな上条の隣に座る少年が話しかけてきた。
「カミヤン、ここだけの話やけどな??今回はえらいかわええ子が入学してくるらしいで??」
「なんだよ青髪??お前は相変わらずそんなことしか考えていないのか??」
「そんなこととはひどいでカミヤン。ここの学校の女子はみな上条属性に汚染されてるんやで??こんな状態で彼女作れるかいな」
「なんだよ人を病気みたいに言いやがって」
「だってそういうもんやろ??上条属性って」
上条の淡白な反応に憤慨した青髪だったが、そんなことはすでに頭から抜け落ちているのかきょろきょろと新入生を眺めてはめぼしい子を探してた。まったくこいつは変態だと苦笑いしながら上条は無視した。すると今度は反対側から声がかかる。
「そんなこというなよカミヤン。青髪も俺達も新しい出会いを求めてるだけだぜい??」
「まあ、そういうもんなのか??俺だって出会いが欲しいぜ」
ため息をつきながら上条は己の右手・・・幻想殺し(イマジンブレイカー)のせいでそのようないわゆる赤い糸まで消してしまうことにうんざりしていた。しかしそんな上条の周りでは真っ黒なオーラが立ち込めていた。それはもてない男たちの上条に対する嫉妬であった。
「カミヤン・・・それは俺達の前では禁句だにゃー」
サングラスの奥でギラリと目が光った。それをみて思わずびくっとしてしまう上条。周りを見渡すと皆が上条を睨みつけていた。その中には下級生・・・つまり出会いのない2年生までもが含まれていた。しかし上条はその真意をまったく理解しておらず、どうして皆が自分を睨んでいるのか分からずにいた。ただ自分が何か悪いことでもしたのではないかと不安になってしまった。仕方なく土御門に救いを求める。
「それは自分の胸に聞いてみることぜよカミヤン。ここで気づかないというのならば・・・俺達がカミヤンに神の裁きを与えなければいけなくなるにゃー」
まったく恐ろしいことを言われて必死に混乱する頭で答えを模索していた。しかし不幸体質の上条が答えを見つけられることはなく、無事に終わった入学式の後、2・3年の男子にリアル鬼ごっこをさせられたのだった。
「不幸だああああぁぁぁぁぁ!!」

そんなこともあって今は放課である。新入生は親に写真を撮って貰ったり、早速できた友達とアドレス交換をしたりおのおの過ごしていた。そんな新入生たちを見ながら端でたむろっているのは3馬鹿トリオ(デルタ・フォース)の上条・土御門・青髪だった。上条は早く帰ってインデックスを連れて行かなければ課光貴の刑に処されてしまうのだが、青髪と土御門に連行されてここに来ていた。どうやらじかに見てターゲットを搾り取ろうということだった。まったく面倒なことをするものだと上条はあきれて何もいえなかった。上条たちはボーっと向こうにいる少女たちを見ていた。そんなとき唐突に青髪が口を開く。
「今年はなんとあのお嬢様学校で有名な常盤台からもここに何人か来てるようやで??清楚なお嬢様・・・ああ、僕こんな高校生活を求めてたんや」
「そうなのか??」
「青髪が言うんだぜい??それも女に関することなら信用率マックスだぜい??」
もっと別のところで信用を勝ち取れることをしろよと心の中で上条は青髪に向かって言っていた。すると向こうからうわさをすればなんとやら、なんともお嬢様らしき容姿の美少女たちが歩いてきたではないか。青髪が見逃すはずもなく、すぐに飛んで行き。
「僕と付き合ってください!!」
「「馬鹿だ!!」」
自ら撃沈しに行くようなものである。あまりに興奮しすぎて焦って飛び出してしまったのだ。しかし後の祭りである。いった言葉は確実に彼女たちの耳に入っただろう。
「ごめんなさい。私立ちまだ入学したばかりで先輩のことをよく知らないもので」
真ん中の少女がもうしわけなさそうに言うと左右にいた少女たちも首肯する。青髪は驚愕の表情となり、その場に崩れ落ちてしまった。仕方なく解放しようと上条たちが出て行くと。
「あ、あんた」
いきなり指を指されてあんた呼ばわりされた上条。んっと振り向くとそこには。
「な・・・なんでお前がここにいるんだ??御坂」
そこに立っていたのは最新の学園都市順位第4位超能力者である御坂美琴だった。

「私が行きたい高校がここだっただけの話よ」
ちょっと顔を赤らめて言う美琴。しかし本当の理由である上条に会いたいからとはいえなかった。そうなのかといわれたことを鵜呑みにするところが上条の鈍感なところである。しかし尊にとっては今はそれでよかったと思っていた。
「何でや・・・なぜカミヤンがもと常盤台のお嬢様と知り合いなんや・・・」
絶望しているような顔をした青髪。彼女と会ったのは2年前のことであり、出会いとしては最悪だった。ただスキルアウトから守ろうとしたら演技をぶち壊した尊を怒らせ電撃でスキルアウトたちを倒したのに上条だけが無傷だった。それが美琴のプライドを傷つけ、そのときから会うたびに決闘を申し込んでいた。しかし今はただ上条と長く一緒に遺体からの口実でしかなかった。しかしそれも上条が知る由もなく、それは美琴にとっては残念極まりないのだった。そんなことを説明するとカミヤンらしいでと冷やかされた。ようやく開放された上条。その隣には真新しい制服姿の美琴が立っていた。現在上条は帰宅してインデックスと出かけようとしているのだが。なかなか美琴がはなれなかった。
「ねえ、あんたこれから暇??」
「悪いけどこれからインデックスをつれて遊びに行く予定があるんだ」
それを聞いた美琴は落胆の表情を見せる。しかしそんな顔をされると上条も無視して置けない。そんなわけで。
「なら、おまえも行くか??」
おおくいたほうが楽しいだろうと考えた結果上条は言ったのだ。するとそれを聞いた尊ははっと顔を上げるとまるで欲しかった玩具を買ってもらったときの子供のように嬉しそうな顔をした。
「行く!!ていうか連れて行きなさい!!」
はっと顔を赤らめ、指を指しながら命令口調で言った。上条もなれたものでやれやれと苦笑いしながら美琴と一緒に歩を進めるのだった。そして今日も楽しい午後になりそうだと考えていた。

Re: とある魔術と科学の十字路 ( No.2 )
日時: 2010/10/15 10:17
名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)

おはようございます。
泉海斗です。
とある魔術と科学の十字路の自輪が完成しましたので投稿します。
皆様からのたくさんの閲覧と感想をお待ちしております。
ではどうぞ!!
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第3話 忍び寄る影たち

 とある喫茶店では男女合わせて7人が座っていた。それぞれ注文の品を待ちながらの会合のようだった。
「よく集まってくれたね、みんな」
一番背の高い少年が仕切りだした。どうやらこの少年がリーダーらしい。鋭い目つき、茶髪の髪をなでながら話を続ける。
「君たちに集まってもらったのはほかでもない。とうとう準備が整ったのだ」
「それはよかったじゃない??ようやくあなたの努力が報われるのだから。涼」
金髪の長い紙が特徴の少女が紅茶の入ったコップに口を付けながら言う。この中でリーダーと同じくらい大人びていた。
「まあねアリス、それよりみんなの協力が今回のことに必要不可欠なんだ。今日までどおり、僕に力を貸してくれはしないだろうか??」
6人を見渡しながら言う
「俺はかまはないぜ??暇つぶしにはもってこいだろう??」
真っ赤な髪をワックスで立てた少年が言う。顔には戦いでついたものだろうか、なまなましい傷の名残があった。
「紅也・・・助かるよ。お前のその人間離れした戦闘能力があればほかのの力者なんて目じゃない」
「当たり前だろ??あんなやつらゴミでしかない。あの一方通行だって時間制限あるんだからそれさえクリアすればただの人間だ」
足を組んだ状態でテーブルにどかっと置く。その衝撃でパフェを食べていた少女の顔についてしまう。
「ひゃあ!!何するんですか!!せっかくのパフェが台無しじゃないですか!!」
サイドポニーの少女が紅也を小さな手でぽかぽかと叩く。そんな少女を見て紅也は腹を抱えて笑う。それに顔を真っ赤にさせて涙目になる少女。
「あっひゃっひゃっひゃ!!おもしれー」
「うぅ・・・ひどいです紅也さん・・・」
そんな紅也にどてっぱらにナックルパンチが食い込む。どがああぁぁぁんっという大きな音を立てながら紅也は店の壁にめり込む。紅也はさかさまの状態で壁にめり込んでおり、こちらを向いて叫ぶ。
「何すんだ馬鹿玲奈!!肋骨いっちまうだろ!!」
「紅也だって何してんのかな??こんなにもかわいい千尋を泣かせるなんて・・・。そんな紅也を私は許さないんだからね!!」
肩まで伸ばされた栗色の髪の少女。3人の少女の中では中間くらいの年に見える。千尋という泣いていた少女はまだ小学生くらいしか背丈がない。そんな千尋に頬ずりしている玲奈。顔を真っ赤にして縮こまる千尋。
「うるさいよ・・・もう少し静かにしてくれない??」
隅のほうで本を読んでいる少年。黒髪で毛糸の帽子をかぶった黒縁めがねと秀才ぶり少年は発揮している。そんな彼の目の前にはノートパソコンが展開されていて、スクリーンにはどこぞやのネットショッピングが開かれていた。
「オタクで引きこもりのやるがよく言うZE!!」
バンダナでとさか頭の少年がハイテンションで言う。そんな少年のテンションについていけないのか、顔をしかめる眼鏡少年。そんな彼らを見かねて涼仲介にはいる。
「まあまあこれからみんなで仲良くまたやって組んだからこんなところで喧嘩はよしてくれよ。な??拓馬に圭吾」
「しょうがないな涼がいうなら」
「了解だZE !!」
 ようやく仲直りした2人を見てほっとする涼。しかし、そんな間もアリスはどこぞやのファッション雑誌を見ながら紅茶を愉しみ、玲奈は千尋に抱きついて遊んでいるし千尋はされるがままになっていた。これでは話し合いができない、そう踏んだ涼は仕方ないと踏んでテーブルを強く叩く。ダァンっという大きな音に回りは驚きながらこちらを見る。それは6人も同じだった。しかし彼が怒っていることを感じ取り、おとなしくする。顔は笑っているが、彼らはその笑顔を退くにある彼の素顔を知っているからこそおとなしくなるのだった。
「ごめんね。ちょっとカッとなっちゃったよ」
テーブルにできた拳方のへこみ。相当怒っていることを象徴していた。
「それじゃあこれからのことについて話を始めるよ」
ようやく本題にはいることとなった。

Re: とある魔術と科学の十字路 ( No.3 )
日時: 2010/10/16 00:18
名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)

こんばんは。
泉海斗です。
とある魔術と科学の十字路の次話投稿をしたいと思います。
皆様からのコメント待ってます!!
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第4話 暗部組織・活動開始
 
 がたんっというドアが開けられる音がした。白髪の少年がゆっくりと薄暗いビルの通路を歩いている。ここはとある組織の重要拠点として、学園都市上層部からじきじきに借りているところである。しかし外から見ればただのおんぼろビルでしかないのだが。カツンカツンと言う足音がおくまで響いていく。まったく人気のないところ。前まで一体どんなことに使われていたのかまったく分からないというくらい何もなかった。目の前にカードキーの送入機があった。そしてその近くには扉がある。白髪の少年はポケットからカードキーを取り出し、それを挿入する。ピーっという音とともに赤いランプが緑に変わり、鍵が開けられた。中にはいるとそこにはすでに3人の少年少女たちがソファーに座っていた。
「ようやくご到着だにゃー」
土御門元春が今しがた登場した少年に言う。しかし手元のコーヒーが冷め切っていることから相当待っていたことになる。それに気づいた少年は。
「すまねえぇなぁ・・・」
めんどくさそうに謝罪を入れる。隣に座る少年が嘆息し。
「まあ、一方通行の遅刻というのは今までに何度もありましたからね」
なんともいつものごとくみたいな感じで言う。腕組みをしていた少女も。
「どうせ愛しの打ち止めと番外個体と一緒にいちゃいちゃしてたんでしょ??」
「おい・・結標。てめぇ、殺されてぇのカァ??」
一方通行は手元にテーブルに乗っていたコーヒーの入ったカップをベクトル変化で取り寄せる。グイッと口に液体を放り込む。苦いコーヒーがまだ眠気の残っていた頭を覚醒させる。
「まったく以前よりも使用時間が大幅に伸びたんだろ??厄介だぜい」
「そうですね、今までは制限を頭の回転で補っていましたからね。それに合わせてあの黒い羽、そして以前の能力の回復」
「まったくあなたはどこまで強くなれば気が済むのよ」
3者は一方通行の大きすぎる力について言う。それを聞いていた一方通行。その質問に返す答えはただ1つだった。
「大切なやつを守れるまでダァ」
それを聞いた3者はやはりという顔をする。聞くまでもない質問だった。あれから彼には表情の種類が増えた。いろんな顔をするようになった。泣くことは消してないが、少し悲しみを含んだ顔、起こったときは以前以上の迫力がある。そしてぎこちないが以前とはまた違った笑顔・・・心からの笑顔あった。そして彼には守るべき存在もある。だからこそ彼は強くありたいと思っていた。
「そろそろ本題に入りませんか??」
そう切り出したのは海原光貴だった。そうだなっと土御門はゆっくりと立ち上がる。それと反対に一方通行はどかっとソファーに座る。立っている土御門を3人は見ている。
「それじゃあ始めるぜい??上層部・・・学園都市学長からの指令だ」
その瞬間子の部屋に異様な緊張感が走った。

それと同時刻。とあるレストランの一角を4人の少女たちが占領していた。しかしレストランだというのにテーブルにはどこかで買ったのか鮭弁、さば缶、B級映画の雑誌、開封されたお絞りがあるだけだった。
「今日の鮭弁ははずれかしらね」
残念そうにその鮭を箸でつまんでいる少女。学園都市第4位の麦野静利だった。その隣ではさば缶を一生懸命空けている少女。フレンダがあいたさば缶を麦のから受け取った箸で食していた。
「私のさばもいまいちですよ」
不満そうに箸をガジガジと噛むフレンダ。麦野も問題の弁当を仕方ないといわんばかりの表情で食べている。
「まったく浜面の馬鹿は買いもスキルが超不足しているのです。この雑誌にも超めぼしい映画が載ってないのです」
バタンと雑誌を閉じるのはレベル4の絹旗最愛だ。浜面のやつ帰ってきたら超しばくのですなどと恐ろしいことを言っている。そんな怒る絹旗の肩に手を乗せるのは。
「あんまり浜面のことを責めないでね、きぬはた」
「超甘いです滝壺さん。浜面に甘い態度ばかり取ってるとあいつは超調子に乗ります」
「そうね、浜面のやつ少しは使えるようになったと思ったのに以前と同じじゃない」
「そうよね、それにしてもいつまでドリンクバーから戻ってこないのよ」
今彼女たちから罵倒されている少年、浜面仕上がまだ5人分のドリンクを取りに行ったっきり戻ってきてなかった。
「わたしも手伝いに・・・」
そう言って立ち上がろうとする滝壺に静止をかける絹旗。
「だめです滝壺さん。こういう雑用は超浜面のやつにお似合いなんです」
その言葉に大きく肯定を表す麦野とフレンダ。それに対してなかなか首を縦にふれない滝壺。さすがに自分の彼氏を馬鹿にはできなかった。
「こんなに滝壺さんから心配される浜面のやつも超うらやましいのです。浜面のやつには超もったいないです」
それに対しても肯定する麦野とフレンダ。しかしそんな罵倒される浜面という少年だが、今こうして彼女たちが一堂に集まることができているのは彼のおかげだった。再起不能とされていたフレンダを腕利きのいい病院へと紹介し、自身が傷つけてしまい片手かためを失っていた麦野にも同じく病院を手配した。そのおかげで彼女たちは以前と同じ生活ができるところまで回復した。それに関して彼女たちは彼に感謝していた。今までのことを考えると、彼の組織・・・アイテムの中での扱いからして口にして言うのはどうかと思われたためにただそっけなく返すくらいしかしなかった。しかしそれだけでも彼にとっては嬉しいことだった。絹旗に関してもこうしてみんなで一緒にいられるようにしてくれたのは浜すらであり、滝壺は自身が能力の後遺症で苦しんでいたときに命を欠けて守ってくれたので感謝していた。そうして今では彼らは恋人同士となっていた。それでも浜連れのアイテム内での身分は奴隷と捉えても過言ではなかった。しばらくするとと例に5人分のコップを載せた少年が戻ってきた。浜面仕上であった。
「浜面超遅いです」
「そうばっさりと言うなよ絹旗。これでも急いだほうなんだぜ??」
「はまづらぁ、今日の弁当おいしくないぞ??」
「前みたいにおっかない呼び方はよしてくれよ麦野。それに弁当に関しては俺よりも作ったやつに文句を言え」
「浜面、さば缶・・・」
「さば缶も然り」
「まだいいかけだよ!!」
フレンダが言おうとしたところで浜面が割り込んでつっこんだ。それが気に入らなかったのかフレンダは憤慨していた。しかし彼らの表情は明るかった。しかしそんな時間もすぐに終わりを告げる。
「それで??」
浜面が切り出す。
「話って何だ??」

Re: とある魔術と科学の十字路 ( No.4 )
日時: 2010/10/16 00:18
名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)

続きです!!
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 ここはとあるオフィス内。会議場だろうか広い部屋にテーブルが置かれ、たくさんのイスが並べられていた。そこには1人の少年とスクリーンに映し出された人物がいた。
「エイワス・・・やつらが動き出したというのは確かなのか??」
『アレイスターが言うんだ。それは間違いないだろう』
「それにしてもお前は余裕だな。いつ殺されるかも分からないのに」
『そう簡単には殺されはしないさ。それにすでに暗部に対してやつらの撃退命令が出ているだろう』
「自身の手は血に染めずに、ほかのやつの手を染める・・・か」
『まあそういうことの為に作らせたんだからね、今の暗部組織たちは』
「壊滅したものもあるし、人数不足のところもあるからな。垣根のやつがいるスクールだって2人だろ??」
『それでも彼らも暗部組織です。やらないわけはないでしょうね』
そうかと話を切り、手元のファイルされた資料を手に取る。そこには。
“暗部組織・ドラゴン・メンバー”
そう書かれていた。そしてそこに乗せられている4人の名前と顔写真。彼の知るものばかりだった。こんこんっとノックの音がする。返事をするとそこにはオレンジ色の髪をした少女がいた。
「時間だよ??そろそろ行かない??」
「そうだな、遅れると上層部もうるさいからな」
エイワスが移っていたスクリーンを消すと、少年は立ち上がり、入り口へと移動する。
「行くか・・・」
ドアが閉められ、2人の足音が遠ざかっていった。


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