二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 薄桜鬼×緋色の欠片
- 日時: 2012/09/26 13:48
- 名前: さくら (ID: cPNADBfY)
はい。
初めましてな方もそいうでない方もこんにちは。
またさくらが何か始めたで。と思っている方もいると思いますが
薄桜鬼、緋色の欠片好きの方には読んで頂きたいです
二つの有名な乙女ゲームですね
遊び感覚で書いていくので「なんやねん、これ」な心構えで読んでもらえると嬉しいです←ここ重要
二つの時代がコラボする感じです
あたたかい目で見守ってやって下さい
それではのんびり屋のさくらがお送りします^^
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.7 )
- 日時: 2012/10/02 21:31
- 名前: さくら (ID: cPNADBfY)
桜舞姫さん
はてさて、どの人がお相手になるのかは後々わかるかと
最近暇なので更新頑張りたい
来月からはまた忙しくなるんだけど…
書けるときに書いておかないとね!
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.8 )
- 日時: 2012/10/02 22:57
- 名前: さくら (ID: cPNADBfY)
夕日はすっかり暮れ、辺りは暗闇に包まれてしまった。
土方が屯所に戻ると、玄関で千鶴が待っていた。
辺りに隊士の姿がないのは千鶴が気を遣って人払いしたのだろうか。騒がれることなく帰館できた。
「山崎さんがお部屋で待っています」
「悪い。手間をかけさせたな」
千鶴が先導して女を抱えた土方を部屋まで案内する。
玄関から入って廊下の角を曲がってすぐの、小さな空き部屋だった。
「おう。悪いが山崎、ひとつこの女診てやったくれ。熱があるみてぇだ」
「あ、はぁ。雪村君からだいたいの話は聞きましたが…異国人…ですか?」
襖を開けて現れた女の格好を見た山崎は、少し硬直した。どうやら髪の色や格好から異国人と思ったのだろう。
「いや、なりはこんなんだがちゃんと日本語を喋ってやがったし、目の色は俺達と同じ黒色だったぜ」
異国人を見たことがない山崎にとって、体の作りが違う人間を診察するのは気が引けた。異人を知ればそうでもないのだが、何しろ異国となると戸惑ってしまう。わからないことは怖いと思ってしまうことと同じだ。
「では、私は白湯を持ってきますね」
「あぁ、頼む。あと水ももってきて欲しい」
千鶴は頷くと静かに部屋を出て行った。
あらかじめ敷かれた布団の上に女を横にさせると、土方は山崎に向き直った。
「診察が終わったら声をかけてくれ。部屋の前で待ってる」
土方の声に山崎は一つ頷くと、意を決したように診察にとりかかる。
その邪魔をしてはいけないと土方は部屋を出たところで、会いたくない面々が廊下の向こうから歩いて来た。
「あーっ土方さん、醤油は!?」
「いくら待っても土方さん返ってこねぇから俺たち三人だけで先に食っちまったぜ」
「醤油がなくても秋刀魚なんか食えるだろうが。そう言うな」
藤堂、永倉、原田がぞろぞろとやって来て土方に絡みだす。
やはり醤油がないと夕食時に駄々をこねたらしい。土方は今になって自分の失態に気付いた。
「悪い。買ってこなかった」
「えぇ?じゃぁ何で外に行ったんだよ?」
「…それは」
気分転換のつもりで歩いていたら、女が襲われていてその女が只者じゃないと判断してここまで連れてきた、などといずれ説明するつもりだが、当の本人は熱を出している。
診察中に騒ぐわけには行かず、言葉を濁している土方の前に白湯と水を別々の桶に入れて運んできた千鶴が戻ってきた。
「あれ、千鶴ちゃん。そんなもん持ってどこ行くんだ?」
「その部屋は確か誰も使ってねぇよな」
「そう言えばこの部屋無人のはずなのに、明かりがついてる」
こういう時だけ目敏い彼らは土方の言及を止めて、部屋の前に近づく。
すかざず土方が待ったをかけた。
「後で説明するから、ここには入るな。これは副長命令だ」
いくらどこの馬の骨と知れない女とは言え、女だ。診察中他人が、それも男が踏み入られては困ることもある。
ここで詳しく説明することもできず、土方はとりあえず千鶴だけを部屋に入れて、あと出入り口の番人に徹した。
「そんな言い方されると余計気になるじゃねぇか。教えてくれよ、土方さん」
「副長命令だっつってんだろ。あぁそういや俺たちこんなことしてる場合じゃねぇだろ。酒、飲むんじゃなかったのか」
「あぁ!そうだった!!早く左之さんが買ってきてくれた酒飲まないと!」
土方の事情を何となく察した原田が助け舟を出した。そのおかげで他二人の気が反らすことができた。
三人はまたぞろぞろと広間の方へと帰っていった。
嵐のように面倒くさい彼らが消えて、ほっと胸を撫で下ろした土方は、あることに気がつく。
「総司と斎藤は?」
今日彼らは夕刻から巡察のはずだった。もう帰ってきてもおかしくない時分だが、会っていないだけでもう屯所には戻ったのだろうか。
だが先ほどの永倉の言い方からすると屯所には戻っていないようだ。
気になって玄関まで戻ると、脱ぎ散らかされた草鞋の数が少ない。
「まだ巡察に出ているのか?」
稀に夕刻の巡察が長引くことはある。捕り物をしていたり、何か事件が起これば夜になることも今までにあった。
今回もそうなのかもしれない。
そう納得すると、部屋から千鶴が出てきた。
「あの、土方さん。診察が終わりました」
「あぁ今行く」
部屋に戻ると山崎が水に浸した手拭を絞って女の額に乗せているところだった。
「どうだ」
「風邪による発熱ではないようです。喉も腫れていませんし…恐らくは疲労からなるものかと…何か精神的に追い詰められているのやも知れません」
「はっきりしたことはわからねぇか…」
「明日、良順先生をお呼びしますか?」
「あぁ、そうだな。今夜一晩寝かせて、病状が悪化するようならそうした方がいいだろう」
二人の会話を聞いていた千鶴はほっと安堵の笑みをこぼした。
「何だ。何にやけてやがる」
「いえ、土方さんなら病人でも口を割らせるのかと思っていたんですが…それがないようで安心しました」
「俺だって流石にそこまではしねぇよ。今回はこの女が目覚めない限り話が進まねぇしな。待つしかねぇだろ」
そっと女に視線を向けると熱にうかされているのと同様に、何かにうなされているようにも見えた。
「あの、土方さん」
「何だ」
「この方のお世話、私が引き受けてもいいでしょうか?」
「あぁ、お前が良いなら頼む。今夜傍に付いてやってくれ。病状が悪化するようならすぐ教えてくれ」
千鶴が世話役を申し出たのも納得が出来た。
当初彼女もここに連れて来られて寂しい思いをしたに違いない。その時の自分と重ねているのか、千鶴のその表情は真摯だった。
それに女のことは女に任せるのが一番だ。元より世話を頼むつもりだった土方はその場を千鶴に任せ、退出した。
事件が起こったのはその明朝。
静まり返っていた屯所に慌しい足音が響いた。
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.9 )
- 日時: 2012/10/04 20:35
- 名前: さくら (ID: cPNADBfY)
騒がしい足音に、土方は床から上体を起こした。
いくつもの足音がだんだんと近づいて来る。
おそらく喧騒の主は昨日巡察に出たきりの隊士達だろう。日付が変わっても帰ってこなかった彼らに何かが起こったことは明らかだが、どこへ行ったか確証がないため援軍を送ろうにも送れない。
ただ待つだけとなった土方は沖田と斎藤を案じていた。
「近藤さんがいない今になって…忙しいことだ」
近藤は今屯所にはいない。そのため新撰組の舵取りは今土方に一任されている。そんな時にかぎって事件やら騒動が立て続きに起こる。土方は頭痛を訴え始めたこめかみを押さえて、着物を着替えた。
「副長。起きていらっしゃいますか」
「斎藤か」
「はい。ただ今戻りました」
「入れ」
静かに入室してきた斎藤は、普段表情を表に出さないが今日は疲れ切った顔で、報告を始めた。
「昨夜、巡察を終えて戻ろうとしたところ、町中で武士相手に喧嘩をしていた者がおりまして…」
「武士相手に喧嘩?どんな輩だ?」
「それが…」
斎藤は珍しく言葉を濁した。土方が先を促しても言葉に出来ないのか困ったような顔をした。不逞浪士の類ではないようだ。
「その輩は捕らえたのか」
「はい。総司が広間に連行したところです」
斎藤の言葉を聞いてすぐさま立ち上がり、土方は広間へと向かった。自分の目で確かめた方が早い。斎藤はその後ろを付いて行く。
「何人捕らえたんだ?」
「二人です」
「二人?二人を捕らえるのに朝まで手を焼いていたのか」
土方の言葉に斎藤は押し黙った。その反応を見て土方は相当の腕の持ち主なのだろうと思った。沖田と斎藤は新撰組の中でも一、二を争うほどの剣豪だ。その二人の手を煩わせるなど土方は信じられなかった。
「…その輩は武士ではないようで…おかしな技を使うのです」
「おかしな技?」
土方はどこか嫌な予感がした。
「それが人間ではないような怪力の男と風のように逃げ足が速い男で…逃げる二人を捕らえるのに思わぬ時間がかかってしまいました」
本当に疲れているのだろう。斎藤の低い語調から疲労が滲んでいた。
「怪力男と風男だ?面倒なことにならきゃいいけどな」
溜息をつく土方の脳裏にあの女の姿がちらつく。まさかな。
広間に近づくに連れ、その喧騒は大きなものになった。言い争っている声が、外に居ても聞こえる。
「さて、一体どんな輩だ?」
痛みを訴える頭を叱咤して土方は広間の障子を開けた。
土方はまた目を丸くしてしまった。
複数の隊士に囲まれ、中央に座らされた二人の顔は仏頂面で機嫌が悪いのかそれとも生まれつきか、鋭い眼光で土方を睨んできた。
一人の男は長身の沖田と並んでも劣らない、しっかりとした骨格で、赤みがかった短髪の持ち主だった。
もう一人の男、座しているためはっきりとはわからないが、藤堂よりもしかすると身長が低いのかもしれない、小柄な男はも髪が肩までに切り揃えられていた。
袴でもない、裾や袖口が小さい服に身を包んでいる二人はまさに異国人だった。何よりも不振に思ったのは髪の長さ。通常であれば男は髷を結うために髪を伸ばす。
それがこの男二人は髷どころか髪をばっさりと切ってしまっている。
その異様な出で立ちに土方が目を丸くしていると。
「あはははっ。土方さん固まってるー。僕等も最初は驚きましたけどねぇ。大丈夫ですよ、言葉は通じます」
固まっていた土方を指差して爆笑する沖田は、捕らえた二人を逃がすまいと入り口を塞ぐように後ろに座っていた。
二人は腕を縄で縛られ、自由を奪われている。そこまで強いる必要があったらしい。どうもこの二人が妙な技を持っているとは考えにくかった。
良く見れば捕らえた二人も沖田も満身創痍の格好だった。衣服は泥で汚れ、肌にはかすり傷がいくつもある。どのような追走劇だったのか、容易に想像できた。
「…また妙な連中を連れてきやがって…」
「妙とは何だ!!」
土方が嘆息したことに腹を立てたのか、小柄な青年は勢い良く吼えた。
「ったく!!ちょっと暴れただけで追い掛け回しやがって!!この縄ほどけ!!」
「武士相手に喧嘩ふっかける奴も珍しいがな。原因は何だ」
「彼らが言うには町を歩いていたら異国人だ何だの罵られて手を出したそうです」
二人に代わって答えた沖田は、呆れ半分に説明した。
「先に手を上げたのはあっちだぜ!?刀なんざ抜かれたらやり返すに決まってんだろ!正当防衛だっ!」
小柄な青年は噛み付かんばかりの勢いで抗議する。まるで今自分が捕まっている意味がわからないというように。
だがその喧嘩の情景を思い描いてみた土方は納得した。武士と面妖な輩が暴れていたなら、真っ先に怪しい方を取り押さえるだろう。
「なるほど。それで、捕まえようとしたら逃げたってわけか」
斎藤に目線を送ると肯定の頷きが返ってきた。やれやれ、と土方は首を振った。
見たところ攘夷志士や不逞浪士でもないらしい。それならば少し懲らしめて放免する方がいい。面倒ごとは御免だ。
「おい」
それまで黙っていた赤髪の青年が口を開いた。青年に視線が集まる。
「今、年号は何だ」
その問いに周りは眉をひそめた。こいつは何を言っているのだろう。
「慶応、二年だが」
土方は静かに答えると、青年は何が可笑しいのか口端を吊り上げた。
「先輩聞きましたか?俺たち二人そろって頭がおかしいんすかね?どうやら幕末にいるみたいですよ」
男の瞳が不気味に輝いた。
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.10 )
- 日時: 2012/10/07 20:20
- 名前: 紅 聖夜 (ID: pUqzJmkp)
さくらさん、初めまして。僕は紅 聖夜といいます。
さくらさんの小説、すごく面白いです!!
僕は薄桜鬼も緋色の欠片も大好きなので、読んでみたらすぐ話に引き込まれました。
これからも更新頑張ってください、応援してます\(*⌒0⌒)♪
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.11 )
- 日時: 2012/10/09 10:07
- 名前: さくら (ID: cPNADBfY)
紅 聖夜さん
はじめまして、さくらです
おもしろいだなんて滅相もない汗
何だか話がゴチャゴチャしてわかりにくい部分もあると思います
でも嬉しいです
ありがとうございます
私も薄桜鬼と緋色の欠片は大好きなんですが、緋色の欠片のゲームをプレイしたのがずいぶん前だったので記憶があやふや…←
今説明書や画集を片手に小説書いてます笑
頑張って更新しますんで、また読んでやって下さい
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29
この掲示板は過去ログ化されています。