二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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薄桜鬼×緋色の欠片
日時: 2012/09/26 13:48
名前: さくら (ID: cPNADBfY)



はい。
初めましてな方もそいうでない方もこんにちは。
またさくらが何か始めたで。と思っている方もいると思いますが
薄桜鬼、緋色の欠片好きの方には読んで頂きたいです


二つの有名な乙女ゲームですね
遊び感覚で書いていくので「なんやねん、これ」な心構えで読んでもらえると嬉しいです←ここ重要


二つの時代がコラボする感じです
あたたかい目で見守ってやって下さい

それではのんびり屋のさくらがお送りします^^

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薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.97 )
日時: 2013/07/03 13:32
名前: せな (ID: YohzdPX5)

初めまして!せなと申します!!初コメ失礼します(*^o^*)
いつもはらはらドキドキしながら読ませて頂いてますー!!
羅刹隊も出てきて更新されたらすぐ読んでます(笑)(拓磨の具合もかなり気になります…(´;ω;`))
それではこれからも楽しみにしていますので更新の方頑張ってください( *`ω´)

Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.98 )
日時: 2013/07/04 23:36
名前: さくら (ID: 4BMrUCe7)

せなさん

はじめまして
コメントありがとうございます

羅刹がでてきたことでいっきにシリアスに入っていきます
さて、拓磨は無事なんでしょうか

楽しんで読んでもらえたらたいへん嬉しいです
それではこれからも付き合ってやって下さい^^

Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.99 )
日時: 2013/07/04 23:41
名前: さくら (ID: 4BMrUCe7)

痛い。腕を千切られそうなほど握られ、珠紀は叫ぶことすら出来ない激痛に呻いた。

「お、ちゃ…」

オサキ狐が珠紀の影から飛び出すが男には何の害にもならなかった。すぐに傷は癒え、何事もなかったかのように珠紀を掴み上げる。
男が珠紀の腕を掴み珠紀を地面に叩き付けた。そうして珠紀の腕から溢れ出した血を目の当たりに歓喜の声を上げる。
一体これは何だ。この男達は何故突然襲ってくるの。
珠紀は頭を強く打ち付けたせいで、ぼんやりとする視界で白髪の男を見つめる。
血の臭いに誘われ他の男達が近寄ってくることがわかった。だが、体中が痛くてどうしようもできない。唇を動かすが声にならずに、男達の絶叫で掻き消される。
いや、恐い、恐いよ、拓磨、拓磨———!!
薄れ行く視界の先で男達が腕から滴る血に口をつけている光景が見えた。
あぁ、拓磨は無事かな…そうだといいな…
途切れそうになる意識の中でそれだけを願った。

『どうか、気を強く持って———』

意識の中で少女の声が響く。この声は確か———

「珠紀っ!!!」

再び瞼を上げたときには男達の姿はなく、青い炎が視界に広がっていた。
視線を動かすと心配そうに覗き込む祐一の顔があった。

「良かった…」
「私…」
「腕の傷は止血した。頭を強く打ち付けたんだ、動くな」

珠紀はぐらぐらとする視界の中で青い炎に踊る人影を見て目を丸くした。

「大丈夫だ。死なない程度に調節はした…だが奴等はすぐに傷が回復してきりがない…珠紀はここを動くな。オサキ狐」

祐一はオサキ狐を近くに呼ぶと、珠紀を任せたと言って立ち上がった。
珠紀は止めようとしたが、思うように声にならず視線だけで訴えた。駄目だ、力を人に使っては———そこで珠紀の意識は途切れてしまった。
祐一の体が青い炎に包まれたかと思うと、三つの尾を生やし、耳も同じく白い獣のそれに変貌する。
金色の瞳で炎に焼かれて尚生きている男達を睨むと両手を空に掲げた。

「焔よ。異形の者を焼き尽くせ———っ!!!」





突風の音が屯所に響く。空を仰げば北の方角に青い炎が見えた。

「一体、何の騒ぎだ…!!」
「副長」

土方が騒ぎに気が付いて部屋の外へと出たとき、斎藤が姿を現した。

「相談したいことが」
「どうした」
「拓磨の姿が見当たらないそうです。恐らく、北の倉に…」

この暴風と青い炎が北の方角から勃発しているところから土方は薄々気が付いていた。
北の倉で何かが起こっている。そしてそれは以前から危惧していたことだ。
土方は舌打ちすると斎藤に告げた。

「幹部全員に声をかけろ。おそらく俺達でしか処理できないことが起こってる。北の倉に急げと伝えてくれ。平隊士には近づくなと言っておけ」
「はい」

斎藤と土方はそこで別れ、土方は北の倉を目指す。

「くそっ…嫌な予感がする…」

土方はそのまま走り出した。




地獄と化した北の倉一帯は羅刹化した男達で溢れていた。
祐一は巨大な炎の渦を作り上げ、男達に見舞う。だが、何度やっても男達が死ぬ気配はない。ただ同じ動作を繰り返し、とにかく手負いの珠紀には近づかせないように炎で彼女を囲みながら、襲い来る羅刹を焼く。
一体この男達は何なんだ。
重度の火傷を負ってもなお、男達は怯まずに炎に飛び込んで珠紀を狙おうとする。
このおぞましい光景は何だ。戦慄を覚えながらも祐一は再び炎を手に男達にそれを浴びせた。
するとそこへ息の上がった真弘が翼をはためかせて祐一の隣に降り立った。風を操って拓磨を引き連れ、珠紀の隣に寝かせてやる。さっきの場所では羅刹が雪崩れ込んできて安全ではなくなった。
炎の壁に守られたここならば安全だ。真弘は倒れた二人を見つめて歯噛みする。

「はぁ、はぁ…こいつらキリがねぇな…」
「さっきの男は?」
「気絶させておいた。けど…また起き上がってくるだろうなぁ…あぁ、こいつらは一体何なんだよっ」

真弘は風を作り出し、祐一の炎に向けて放った。風を使い、炎の勢いを増幅させて男達を一気に撒こうとした。
だがそれも虚しく男達は何度でも立ち上がる。

「何か弱点はねぇのか…っ!!」

玉依姫が倒れた今、自分達の力の領域はここまでが限界だ。玉依姫の力があってその本領を発揮できるというのに、二人は自分の体力だけが頼りだった。
何度攻撃しても立ち上がってくる男達にただ体力と気力を削がれていく。
祐一と真弘は顔を見合わせた。
彼らも人間だ。人間相手に本気を出すことはあまりしたくなかった。だが、このままではこちらがやられてしまう。
二人は同時に構えた。そして残る力を最大限に溜め込み、一気に放った。
爆風が青い炎を巻き込み、台風のように辺りを飲み込む。

「何だよ、おい…」

二人以外の声が背後から聞こえて、振り返った。
唖然としている土方、原田、藤堂、永倉はこの惨状よりも真弘と祐一の格好を見つめていた。

「お前ら、その格好は何だよ…」

Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.100 )
日時: 2013/07/08 20:43
名前: さくら (ID: 4BMrUCe7)

「お前ら、その格好は何だよ…」

永倉が指をさして呟いた。青く渦巻く炎を背に、真弘の小さな背には漆黒の翼を掲げ、耳は鴉のように羽が生えている。祐一は三つの白い尾を携え、頭部には獣の耳がついていた。
二人は顔を顰める。
彼らの目には侮蔑と畏怖、そして困惑の色が浮かんでいた。
こんなことは慣れていた。幼い頃に友人をうっかりとこの姿で怯えさせ、以来その友人は口をきいてくれなくなった。そんなことはこれまでしょっちゅうだ。だから慣れていた。だが慣れてはいても経験したくないものだ。
今の彼らもその友人と同じ心情なのだろう。きっと自分達が化け物に見えているに違いない。

「…後で説明する。今はこいつらをどうにかしないと…」
「珠紀、拓磨…」

真弘が自嘲の笑みを浮かべて珠紀と拓磨に視線を落とす。原田は駆け寄って二人の安否を確認した。

「何の騒ぎですかぁ?」

床に就こうとしていた沖田が眠たげに現れた。だが、羅刹の大群が炎に踊っている様を見て眠気も飛んだらしい。子供のように目を輝かせ、近くに居た土方に駆け寄る。

「土方さん、これ、殺してもいいってことですか?」
「あ、あぁ、そうだな。騒動を聞きつけて平隊士がいつここに来るかもわからねぇしな。始末しろ」

土方の言葉に喜んだ沖田は真弘達の姿を目の端で確認してからすぐさま羅刹に斬りかかった。

「これ、君達がやったの?」

青い炎を指差して沖田は率直に尋ねた。祐一がこくりと頷くと沖田はにっこりと微笑む。

「これじゃいつまでも彼らに致命傷は与えられないよ。彼らを倒したいなら、心臓を刺すか———っ!!」

会話の間にも羅刹が炎の海から飛び掛ってきた。沖田は表情を一切変えずに腕を横に薙いだ。
赤い鮮血と男の頭部が飛んだ。

「———首を飛ばさないと死なないから。他の攻撃は何をやっても無駄。わかった?」

血の雨を降らせながら解説されても何も頭に入らない。真弘はただ呆然とすることしかできなかった。祐一は心底珠紀が気を失っているときで良かったと思う。こんな光景、彼女には見せられない。
沖田が先陣を切ったことで他の幹部も刀を抜く。今真弘と祐一の姿がどうのこうのと言っている場合ではない。
次々と羅刹を倒していく新撰組の姿を二人はただ見つめることしかできない。
この光景は一体何なんだ。人が平気で人を殺している。
どうしてこんなところにこの男達は閉じ込められていたのだ。
真弘は羅刹に斬りかかる土方へ視線を移す。
ここに近づくなと言ったのは土方だ。ということはこの男達がここにいることを知っていた。否、上層部の彼だから知っていたはずだ。ここに異形の者がいたことは。
だからここに接近することを彼は禁じた。“こうなる”ことがわかっていたから。
真弘は底知れない憤りを感じた。
青い炎が消える頃には全ての羅刹を倒していた。
死屍累々。まさにそんな言葉が似合う惨劇と化していた。肩で息を繰り返していた幹部達は無言でその死体を片付け始める。
まるでこれが日常と言わんばかりの一連の動作に祐一と真弘はただ目を丸くすることしかできない。

「全く今日は何て日だ。酔いが醒めちまった。あいつらの姿も…」
「おい」

永倉が刀を収めてぼやいた。それを原田が遮ろうとしたが、永倉は口にせずにはいられなかった。

「あれどう見たって化け物の姿だろ…」

永倉が二人に視線を投げて口走る。藤堂も黙って二人を見た。真弘は苛立って永倉に掴みかかった。

「そうだよ、化け物だよっ!!だがな、俺よりもこの倉にいた奴等の方がよっぽど化け物じゃねぇのか!!拓磨と珠紀を襲って喰おうとしてたんだぞっ!!?」
「真弘」
「止めんな、祐一!仲間がやられたんだぞ!?それなのに俺達が化け物だぁ!?ここに閉じ込めてた奴等は何だってんだっ!!!」

原田が間に入って止めに入るが、真弘の怒りは収まらない。

「土方さんよぉ!!あんたここに近づくなって言ってたよな!!それってこいつ等を閉じ込めてるから、こいつらの存在を隠すために俺達にそう言ったんだろ!!」
「真弘」

祐一が真弘の肩を抱いてその暴れる体を止める。噛み付かんばかりの勢いで真弘は土方に言葉を投げると、土方の口から思わぬ言葉が返ってきた。

「こいつらを解放したのはお前達か」
「…はっ?」

土方の言葉が信じられないのか真弘は目を剥いて言葉を失った。

「倉には錠前をしていた。頑丈なやつだ。鍵がないかぎり、その倉を開けることはできねぇはずだ。お前達がやったのか」

土方が祐一と真弘に一瞥の視線を投げる。まるで化け物のお前達なら簡単に壊せるだろう、というように。
真弘の堪忍袋の緒が音を立てて切れた。

「———っざけんな!!!俺達は襲われてたんだぞ!?さっき見ただろ!!!げんに珠紀や拓真が被害受けてんだぞ!!?それを、どう考えたらそんな疑いかけられなくちゃいけねぇんだっ!!」
「じゃぁ何で近寄るなと言っていた倉に来た」

土方の淡々とした話し方が真弘の神経を逆撫でする。拓磨と珠紀が倒れているのが目に入らないのか。真弘は祐一の束縛を振り解いて土方の胸倉を掴んだ。

「拓磨の姿が見えなくて、屯所内を全部探し回って、探していない場所がここだったんだよ!そしたら白髪に眼鏡の男が拓磨を刺して喰おうとしてたんだっ!!他の奴等が倉からどうやって出来てたなんざ知らねぇ!!気付いたら珠紀がこいつ等に襲われてたんだ!!」
「山南さんが?」

土方が視線を投げると藤堂が頷いて山南の倉に向かう。

「山南さんがそんなことするわけねぇだろ。嘘を言ってるのか」

怒りを通り越して驚きが真弘を襲う。こいつらはどうして言っていることを信じない。
土方は目を見開く真弘の腕を払った。

「…あぁ、そうかよ…」
「真弘。今は口論している場合じゃない。珠紀と拓磨を早く医者に診せなければ」

真弘は幹部の顔を見渡して嘲笑した。ここにいる奴等は姿が違うだけで言葉に耳を貸さないのか。
たかが背に羽根を生やしただけでこうも態度が違うと真弘は呆れかえってしまった。

「よーくわかったよ…こんなところにこんな奴等を閉じ込めておいて…だんまりはどっちだよ」

真弘は腕を宙に向けた。幹部の面々が何をするのかと警戒心が伝わってきてさらに笑いが込み上げる。

「平気で人を殺すし…お前等も化け物だ…」

真弘が虚しく呟いたあと、爆風が起こった。幹部達は顔を腕で覆い、突風をやり過ごす。
そして風が収まるとその場にいたはずの真弘達の姿がなかった。珠紀や拓磨もだ。
ふっと視線を上げれば、宙に浮く真弘たちの姿があった。

「あいつら…」
「空を、飛んでる…!?」

目を丸くする一同を眼下に見て、真弘は白み始めた空を睨んだ。

「とりあえず大蛇さんのところに行くぞ。確か大蛇さんを世話してるのは医者だったはずだ」
「わかった」

風の膜で珠紀と拓磨を包み込み、二人は風に乗って大蛇の元へと急いだ。

Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.101 )
日時: 2013/07/09 23:44
名前: アゲハ (ID: db3Hcctt)
参照: 期末しんどかった・・・。

お久しぶりです!
アゲハです!
知らない間に、面白い展開になっててびっくりしました!
更新、がんばってください^^


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