二次創作小説(紙ほか)

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艶恋短編集 「艶がーる」
日時: 2019/07/30 21:33
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

はじめまして徒花桜といいます。小説は別のサイトをおかりして書かせていただいています。
ここでは幕末の時代に基づいた話を短く区切らせて書いていきます。
話の元になるのは艶がーるという話です。
簡単に艶がーるというものの説明をしていきます。

幕末を舞台にした女性向けのゲームでカメラで写した瞬間幕末にタイムスリップしてしまいそこで様々な幕末の志士たちと出会い恋をするというものです。

ここではタイムスリップしてしまうと言う話はなしにしてただ一人の少女の恋の話を書かせていただきます。物語の主人公はお団子屋の娘になります。

その恋の相手は幕末の志士。古高俊太郎と言う人になります。
ちなみにあくまでも作者の創作になりますので細かい間違いなどあったとしてもスルーをしてください。

Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.23 )
日時: 2019/07/08 20:48
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

せっかちな男はすぐさま襖を開けてる。派手な着流し姿の男が現れた。

「で?どうであった?」

「首尾よく運んどります」

にやりと口角を上げた高杉は部屋の中に足を踏み入れる。そこにどかんと座る。

片手に三味線が握られていた。べべんとかき鳴らす。

「そういえば・・あの娘・・団子屋の娘だったか」

独り言をもらした。ふとその声を拾い手を止めた。

ぴたりと止めた俺にからかう視線を向けてくる。

慌てて取り繕うためになんのことやとそ知らぬふりを続けた。

京の言葉をあやつり優雅に盃を傾ける。酒を喉の奥に流しこむ。

「実はな・・その娘にあった・・名前は確か・・・舞華だったか」

思わず高杉を睨む。

「ふっ。なんだ?気になるのか」

面白がっているとわかる顔だ。

「そういうわけやない。そやけど・・わてはあの店の常連どす」

「そうだったな」

くっくと喉の奥で笑い手酌で酒を注ぎあおる。次には笑みを消した。

「古高殿。舞華は泣いていたぞ。町の中でな。何があったのかと聞いても何も言わん。心当たりはあるのだろう」

「へぇ。いつもあのこを泣かしてまう。ほんま。ろくでもない男や」

Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.24 )
日時: 2019/07/08 21:05
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)


暗い色をたたえた瞳に影を落とす。盃を握る指に力がこもる。

「すまない。古高殿に頼りっきりで」

高杉はくしゃりと顔をゆがませていく。彼ばかりが悪いわけではない。これを決めたのは俺自身だ。

ここまできて後には引けない。我らをないがしろにする幕府が悪い。

いつか堂々と会える日がやってくるのだろうか。

『俺はいつか地獄に落ちるだろう。いつも貴方の幸せを祈っているよ。俺を救ってくれたのは貴方だ』

願うだけなら許されるだろうか。貴方を愛している。舞華。島原の夜はふけていく。昼間しか会えない。俺を許してほしい。

Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.25 )
日時: 2019/07/09 22:25
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

「紅を差して恋する貴方に逢いにいく」【第五話】

私はとある仕立て屋さんに向かい歩いていた。そこは珍しく女の子がお店をしている。

「こんにちは」

「いらっしゃい」

かわいい声で出迎えてくれたのは仕立て屋さんをしている一人の女の子。

実は二人でしているのだがもう一人は人見知りで表には出てこない。

何度か通いようやく事情を話してくれた。楓ちゃんは口が堅いのだ。

もう一人の女の子は紫衣ちゃんという。腕は確かなのに残念だ。

依頼の品物を手にしてそこに座っていた。着物は綺麗にたたまれて差し出してくれる。

薄い青紫色で桜の柄が刺繍されていた。

「ありがとうございます」

「奥にどうぞ」

楓ちゃんが奥の部屋に案内してくれる。

「舞華ちゃんに似合うと思います」

「無理を言ってごめんなさい」

楓は気にしなくていいのだとからりと笑う。基本的に依頼は断らない。

その時若い男がやってきた。


Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.26 )
日時: 2019/07/09 22:51
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

「あれ?舞華ちゃん」

その時背中を向けていたので気が付かなかった。

「知っているのですか?」

楓は若い男がうんといいながらも目で舞華の背中を追いかけていたのでとがめるようにいう。

紫衣が奥よりお茶を手にしてやってきた。しかし無言で湯呑を差し出した。

人見知りと知っている男は何も言わずずずとお茶をすする。

「詮索は無用ですよ」

市井はわかっていると返事を返したがなかなかそこから動かずに座りこむ。

仕立てを依頼に来たようには見えない。

「帰らないのですか?」

「僕もここで人を待っているんだよ」

しばらくして舞華がこちらにやってきて紫衣が調節をしていた。髪の毛に簪をさした。

鏡をみせてどうかなと聞いていた。

市井は目を丸くさせた。次にはこう褒めたたえる。畳に座り舞華に見惚れていた。

「おお!!かわいい」

Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.27 )
日時: 2019/07/10 18:13
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

そういえばと私は思い出して袖から口紅を取り出す。

「口紅?」

こてんと紫衣が首を傾げる。小指でちょんと赤い色をつける。唇に色をのせていく。

「よく似合っている」と皆に褒められると照れてしまう。両手で頬をおさえる。

丁度良く枡屋が現れる。

「こんにちは」

彼もここの常連だった。挨拶をかわす。市井がすっくと立ち上がる。

「枡屋さん」

舞華が彼より先に声をかけそばに寄り添う。そんな二人をえ?え?と何度も見比べている。

目はこれでもかというようにひんむく。

「ええっーーーー」

頭を抱えこんで声を上げたままうずくまる。

「市井・・・・」

うるさいよと言うような非難の目を彼に向けている。

「ちびっとまっとて」

彼に向ける目とは違いとても優しく温もりを込めた声音でいい次には低く凛と張る声で彼の名を呼ぶ

「はい」

するといい返事を返した姿勢を正す。小さく折りたたまれた紙を枡屋は彼に渡した。

受け取る彼はすぐさま袖にしまう。彼は最後までびしとしたままでいたのは2人が店を出ていくまでであった。


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