二次創作小説(紙ほか)
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- 艶恋短編集 「艶がーる」
- 日時: 2019/07/30 21:33
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
はじめまして徒花桜といいます。小説は別のサイトをおかりして書かせていただいています。
ここでは幕末の時代に基づいた話を短く区切らせて書いていきます。
話の元になるのは艶がーるという話です。
簡単に艶がーるというものの説明をしていきます。
幕末を舞台にした女性向けのゲームでカメラで写した瞬間幕末にタイムスリップしてしまいそこで様々な幕末の志士たちと出会い恋をするというものです。
ここではタイムスリップしてしまうと言う話はなしにしてただ一人の少女の恋の話を書かせていただきます。物語の主人公はお団子屋の娘になります。
その恋の相手は幕末の志士。古高俊太郎と言う人になります。
ちなみにあくまでも作者の創作になりますので細かい間違いなどあったとしてもスルーをしてください。
- Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.8 )
- 日時: 2019/07/04 17:05
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
高杉さんは私に片膝をついて問いかけてきた。
「舞華・・・俺からも聞く・・・どうしてここにいたんだ?」
混乱したまま答える。地面に座り込んだままでいた。
「どうしてここに・・・といわれましても・・・それは私が知りたいです」
「道に迷ったのかっ!?」
あんに迷子かと言われたので恥ずかしくなって下を向く。腰も抜けているため動くことはできずにいた。
「俺たちをつけてきたわけじゃないんだな?」
再度確認をされたのでそうだと答える。偶然だった。
使いの帰り道に迷子になりとほうにくれていると壁に押しつけられていた。
その頃の彼は片手を口でおさえていた。合わせる顔がないようだ。
「枡屋殿。戻ってこい」
おーいと高杉に声をかけられて我に返る。
- Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.9 )
- 日時: 2019/07/04 16:46
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
「すまへんどした。怪我はありまへんか?」
私は首をぶんぶんとふる。
「どっちだそれは」
高杉に笑われてしまう。腰が抜けていると伝えたらさらに笑われた。
「恐ろしい想いをさせてもうてすまへんどした」
しゃがみ枡屋は片手を差し出されたのでその手におずおずと重ねる。立てそうもない。
それに気が付きひょっいと抱き上げられた。驚いて着物に縋り付く。
「お姫さんを傷つけるところどした」
いつものように優しい笑みを唇にのせていう。
「あの・・私をいくつだと思いですか?」
「・・・」
無言となって見つめ合う。もしかして本当に小さな子供と思われていないだろうか。
上からじぃと彼を見つめる。この顔は幼い印象をあたえる。
「いくつだ?」
高杉も小さな子供と思っていたらしい。
- Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.10 )
- 日時: 2019/07/04 17:09
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
枡屋さんを見ると固まっていた。様子がおかしい。目が丸くなっていた。
「まっとくれやす・・・わてはてっきり・・・」
その年齢に愕然とする。そんなに子どもではない。いくらなんでもそれはない。
「私は16歳です」
「まじで」
「はい」
枡屋さんに抱えられていた私は落とされかけた。ずるりとした。小さく悲鳴を上げた。
「すまへん」
「うそだろう」
・・・・・。
私は何も知らずにいた。この人たちがどれだけ危険な場所にいたのか。
ひどいと頬を膨らませる枡屋さんはくすくすと笑い店まで送ってくれるという。
高杉も楽しそうに笑っている。彼はただの商人と信じていた。後になって知る。
古高俊太郎というもう一つの名前のことを。彼は長州の間者の元締めだった。
壬生浪士組は血眼となり彼を追っていた。そんなこととは知らず私は呑気に笑っていた。
全てをかけた恋をするなんて想いもよらなかった。
- Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.11 )
- 日時: 2019/07/12 21:07
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
ここではこの小説に出てきます人たちを乗せていきます。
主人公は
橘 舞華「たちばな まいか」
16歳の女の子。団子屋の娘。オリジナルの設定。恋人は古高俊太郎
友人その壱
楠 楓「くすのき かえで」
同じ年。仕立て屋をしている。表の仕事。オリジナル。武術に優れている。
友人その弐
立川 紫衣「たちかわ しい」
同じ年。仕立て屋で奥の仕事をしている。人見知り。
友人その参
藍沢 雪花「あいざわ せつか」
同じ年。島原の新造をしている。ここにいるのはとある人に頼まれてのこと。せつかはある人に想いを寄せている。
一橋慶喜
彼は徳川慶喜という人でここではけいきと呼ばれている。最後の将軍。とある店の若旦那で楼主藍屋秋斉と親しい間柄。実は兄弟という。
藍屋秋斉
島原の楼主をしている。表の顔で裏の顔はけいきの陰であり参謀であった。
ごくたまに幕末の志士たちも顔をのぞかせています。団子屋であったり仕立て屋であったり島原であったり。新選組ともバトルもあります。長州の志士たちもこの話に乗せていきますのでよろしくお願いします。
- Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.12 )
- 日時: 2019/07/05 14:00
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
「どこにいても貴方だけを想う」【第三話】
枡屋と舞華は逢瀬を重ねていた。ここは仕立て屋の二階の空部屋の一つをかりていた。
邪魔をしないように客人たちは出かけていた。
「すまへん。あんさんと会える日がいつもこの時刻となってもうて」
「気にしないでください。私こそお父さんがすみません」
そう舞華の義理の父。実は本当の父ではない。
身寄りがないために代わりに親代わりとなってくれていたのだがこの父は舞華を本当に我が子みたいにかわいがってくれていた。
一悶着あった。親の仇かというような目で俺を睨みつけていたのを思い出し遠い目をした。
時刻は昼。逢瀬をするには調度いい。暗くなる前には必ず返すという約束をかわしていた。
「怒らないで聞いてほしんや」
「はい」
優しい目をして彼を見ていた。自覚はなかったのだけど後になって教えてくれた。
恥ずかしくなる。両手で顔を隠す。するとこの人は可愛い顔が見えないので隠さないでという。
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