二次創作小説(紙ほか)

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艶恋短編集 「艶がーる」
日時: 2019/07/30 21:33
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

はじめまして徒花桜といいます。小説は別のサイトをおかりして書かせていただいています。
ここでは幕末の時代に基づいた話を短く区切らせて書いていきます。
話の元になるのは艶がーるという話です。
簡単に艶がーるというものの説明をしていきます。

幕末を舞台にした女性向けのゲームでカメラで写した瞬間幕末にタイムスリップしてしまいそこで様々な幕末の志士たちと出会い恋をするというものです。

ここではタイムスリップしてしまうと言う話はなしにしてただ一人の少女の恋の話を書かせていただきます。物語の主人公はお団子屋の娘になります。

その恋の相手は幕末の志士。古高俊太郎と言う人になります。
ちなみにあくまでも作者の創作になりますので細かい間違いなどあったとしてもスルーをしてください。

Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.48 )
日時: 2019/07/24 22:37
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

「島原での会合なんやけど信用でける女子を一人連れて来られまへんか?」

島原の女で無い方がいいのだとか。信用でき頭の回転が速い女がいい。

「心当たりはありますよ」

桂はただ目の前にある景色を眺めていう。京の町は本当に美しい。

できるなら戦火で焼くことがないようにしたい。

「そうどすか?・・では頼んます」

いうだけ言い古高は帰っていく。

この動乱の中で咲いたただ一凛の花今はまだ蕾。しかしいずれ大輪の花を咲かせるだろう。

桂の中にもその花の種は根付いていた。誰も信用せず疑り深い人だった。

そんな彼が唯一気に掛ける存在が紫衣だ。古高と同様に孤独の中戦っていた志士の一人だ。

桂はその足で仕立て屋に向かう。

「紫衣をですか?」

いぶかし気に桂を見てくる。この楓に許しを得られないといけない。

「別にいいですよ。場所はどこですか?」

桂は楓に簡潔に説明する。島原と聞きさすがに顔をしかめた。

「島原ですか・・・佐伯さん・・わかりました」

特には何も言わない。嫌味が飛んでくるかとみがまえていたが何もなかった。

「すまへん。楓はん・・無理を言うて」

女のふりをして楓に謝罪をいう。ふうとため息をついた。

「いいえ。今日中には連れてきてください」

必ずと約束をした。島原の本場は夕方から夜にかけてだ。

「では・・夕方には迎えにいきますよって」

と言い分かれた。

佐伯と言うのは桂小五郎の偽名だった。




Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.49 )
日時: 2019/07/25 23:00
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

「この国が開ける日を待っている」【第十一話】

紫衣は迎えが来てくれると聞いていたので支度をして待っていた。

そこにいたのは別人であった。ぽかんと口を開ける。

「あれ?おねぇさん」

きょろきょろしてその人を探す。目の前にいる人はどうみても男の人だ。

どういうことなのか。首を傾げる。佐伯さんは男の人だったのか。

説明をしてくれた。訳があるようで普段は女の姿でいるのだが本当は男なのだという。

驚いて楓の後ろに隠れてしまった。しばらくして舞華と枡屋がそこにいた。

どうやら共にいくらしい。枡屋はくすくすと楽しそうに笑っている。

「説明してなかったんどすか?」

この人は枡屋という大店の若旦那だと聞いていた。この人も訳アリなのだろう。

「君にしか頼めないんだ」

声も変えられるようだ。それは間違いなく男の声だ。楓がそっと耳打ちをした。

「体の力は抜いてくれる?」

こくりと頷く。言葉はなく。見た目は男でも中身は佐伯さんだと思えばいいと言われた。



Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.50 )
日時: 2019/07/26 21:11
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

「あの・・失礼なことをしたのでは・・・」

紫衣は小さな声で隣にいる人に聞くときちんと答えてくれる。

「いいんだよ。私が偽りをつげていたのだからね」

はぐれないようにと手を差し伸べられる。

その手は確かに男の人の手だ。ごつごつしている。刀を扱う人の手だ。

「佐伯さんは、もしかして・・・武士・・・」

しぃと指を一本立てて鼻先をちょんとつつかれた。口にしてはいけない。

仕立て屋というのは名を偽り身分を偽り現れる人が多い。枡屋と言う人もそうだ。

舞華も懸命に口をとさしている。

「男の人の佐伯さんも素敵ですね」

彼は曖昧に笑う。体の線は細いように見えるがその着物の下は筋肉がついているに違いない。

綺麗な顔だ。大門を越えた。とある部屋の中にて二人はここで待つように指示を受ける。

何も聞いてはいけないし見てもいけないと言われた。

私の耳を優しくふさいだ。

「すまへん」

「いいえ」

彼に首を振り何も言わなくていいと伝えた。

Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.51 )
日時: 2019/07/27 18:03
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

その店は長州の人たちがそこに集まっていた。会談を開くために。

隣の部屋では壬生浪士組がこの店に入っていくのが見えた。

舞華ははっとして立ち上がる。続いて紫衣も立ち上がる。

大切な人を守るために何が出来るのだろう。いっせいに散っていく。

後に残されたは桂と高杉と古高だった。

「高杉はんは奥に」

「紫衣と舞華はこちらに」

それぞれに指示を出してきた。最初は古高を次に桂が引き継いだ。

二人の娘は中に入り襖をすいと閉める。

・・・・。

御用改めだ。壬生浪士組がこの店に乗りこむ。

ここにいたのは藤堂、永倉、原田の部隊だった。

「御用改めだ。手向かいすれば容赦なく斬り捨てる」

一部屋一部屋見て回っていた。ついにここだと当たりを引き当てる。襖に手をかける。

中より女の鋭い声が返ってきた。

「お客はんの前や。無礼をせんといてください」

その声に気おされて一度襖の前から引いた。




Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.52 )
日時: 2019/07/29 22:46
名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)

鋭い声を上げたのは襖の陰で佐伯こと桂だ。

その声に気おされて壬生浪士たちは一度襖の前から引いた。

「許せ」

一言こぼして桂は紫衣を壁に追い詰めると着物の襟を緩めてくる。

次には自分の着物も豪快に崩していく。

桂は襖を右にスパーンと開けて次に左にスパーンと開ける。勢いよく開けられる部屋。

・・・・。

彼らが目にしたのは一人の女が壁によりかかり男は壁に押し付けるようにしていた。

男は鋭い目をして壬生浪士たちを見ていた。

「興が醒めたな」

そう言いながらも桂は乱れた着物を正していた。藤堂は動揺して目を泳がした。刀は下がっている。顔は思わず背けている。

桂は背中が見えるほどはだけさせていた。それを着直して元に戻している。

紫衣は壁によりかかって襦袢一枚となっていた。紫衣は目を伏せていた。どうみても客と遊女が戯れているうように見える。

「ここに不逞浪士が集まっているときいた」

「宿内を改めている最中である」

凍える眼差しを彼らに向ける。

「好きにいたせ」

そういうと目の前にいる女の打掛を手にとり体を隠す。





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