二次創作小説(紙ほか)

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ガンダム00+パラサイトイヴ(ゲーム1) 惨劇の7日間
日時: 2022/08/07 10:41
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

はじめまして、破壊神です。
私は、ゲームとアニメを混ぜたり、アニメとアニメを混ぜた話しを書くのが凄く好きなのですが、
おいてくれる所がなかなかなくて、有る人に頼んで、ここを紹介して頂く事になりました。

これからよろしくお願いします。

それではまず初めにあらすじの方をさせていただきます。

(あらすじ)

それは、12月の末。
ユニオンの首都では、クリスマスが近づくにつれ、町はかっきに満ちており、クリスマスの本番へ向けての準備が着々と進んでいた。

そんな中、有るホールでオペラが開かれていた。

皆は舞台に上がる為に準備をしていた。

そして、女優控室ではある赤茶色髪の女性が、準備をしていた。
「いよいよだわ。この日の為に、頑張ってきたんですもの! 必ず成功させて見せる! たとえ、悪魔に魂を売ったとしても!」

彼女が椅子から立ち上がると、突然、
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と激しい動悸が襲い、思わずふらついてしまうが、動悸は更に酷くなる
「ウ……ウア……く、薬を……」
と、彼女は震える手でそれを出して呑んだ。
だがこれが、これから起こる幕開けの前触れになるとは知らずにいた。

そして、そんな時、彼女の体内で、恐ろしい事が起ころうとしていた。

続いて、この作品のキャラクタ―達を紹介します。

(キャラクター紹介)

ガンダム00

刹那・F・セイエイ(ソラン・イブラヒム)

ガンダムエクシアのマイスタ―で、今回の事は王留美の誘いで来たが、本人はあまり乗る気ではなかった為、別荘でもずっと筋トレばっかりしていたが、そのオペラでの発火で腕を負傷してしまう。今回の出番は最後の方かも……

ロックオン・ストラトス(ニール・ディランディ)

ガンダムデュナメスのマイスターで皆の兄貴分。今回の事は、少しはゆっくりできるなと思っていた矢先、事件に巻き込まれ、危うく発火しそうになるが、どうにかそれは塞がれたものの、少々火傷してしまう。

アレルヤ・ハプティズム(被検体E-57)
人類革新連盟(人革連)の超人機関で、脳と体をいじられ、ハレルヤが生まれて狂暴だった為、処分となるが、どういういきさつか、ソレスタルビーイングに拾われ、ガンダムキュリオスのマイスターとなる。
今回の事件では、ほぼ、主人公で、アレルヤは「」ハレルヤは()という風に行かせていただきます。

ティエリア・アーデ
ガンダム・ヴァーチェのマイスターで一番厳しく、アレルヤを、ガンダムマイスターにふさわしくないと言っていたが、本人はこの事件はヴェーダにはなかったと若干困惑していた。

スメラギ・李・ノリエガ(リーサ・クジョウ)
戦術予報士だが、今回の事は全く分からず、本人も困惑気味で、全然連絡のないアレルヤを心配しており、ずっと起きていた。

王留美(ワンリューミン)
15歳で王家の当主となった、裏で色々あったもよう。今回のオペラに誘うが、こんな事件は予想しておらず、困惑していた。

パラサイトイヴ1(ゲーム)
アヤ・ブレア(主人公)
今回の事件の主人公で、どういうワケか、本人は全く平気で闘い、その最中、アレルヤとハレルヤに出会う。
本来なら、危険なハレルヤのはずが、何故か、彼女には気を許し、一緒に闘う事になるが、そんな中で、アレルヤの体を心配し、ずっと側にいてあげた。
金髪のショートに緑の目を持ち、ハレルヤには、(キャシャな姉ちゃんをほっとけるかよ)と言われてしまう。

ダニエル・Bo・ドリス(黒人男性で、黒いヒゲショートの頭で、がっしりとした体付きをしている)
アヤの上司で、父親の様に見ているのか、かなり意見が合う。彼の息子のベンには、スマナイと思っているが、中々言い出せず、今回の事件に巻き込まれてしまう。ハレルヤもアレルヤも良い奴だとして、デカ(刑事)にしたいと思っていた。

ベン
ダニエルの息子で、母親との仲を改善させようとするが、なかなかうまく行かず、そればかりか、一番可愛がっていた犬を目の前で、変異させられて、怖い目に遭った。

シルフド(オリジナルキャラ)
警察署の刑事で部長をしており、今回の事件の事は全く信じていなかったが、目の前で現実に起きて、ようやく目が覚めるが遅かった。

前田邦彦
日本から、ミトコンドリアの事を知って駆け付けて来るが、既に島を封鎖されてしまい、なんとか隙を見て島に入れ、その時に、アヤを見つけて、助けたおり、彼女に気があるのか、お守りを差し出すなど、していた。
そして、科学者のサガなのか、異常に陥ったアレルヤの細胞を調べようとしていた。

ハンス・グランプ
博物館にいるちょっと変わった博士であるが、ミトコンドリアの事となると、語りまくって、アヤ達をまいらせてしまうが、今回の事件では、何か知っていそうな人物だ。

敵Eve
オペラ歌手のメリッサピアスの中にいた細胞が反乱を起こし、今回の事件を招き、アレルヤの心臓、有る種を植え付け、そのミトコンドリアの花が咲いて死ぬか、私を倒して生き延びるか、見物だなと言い、本当のミトコンドリアを自由自在に操りやりたい放題だった。

女神
アレルヤの前にたびたび現れる謎の女神で、前進に、真っ白な薄い羽衣に、サンダルを履き、エメラルドグリーンの目を持ち、アレルヤを助けてくれていたが、本性は不明。
彼には
「神への感謝を持つ者」
と呼んでおり、彼の体が危ない時に現れるが、天使界の掟で対した事が出来ない。

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(第6章 アヤとイヴの細胞の違い! 分署にイヴの奇襲!?) ( No.7 )
日時: 2022/07/22 14:03
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

  太陽がマンハッタン島を照らすが、何所も人の気配が消えたようになっていた。

 そして、アレルヤとアヤは、太陽の光で起き上がると、それを確認した前田が言う。
「おはようございます。あ、ここ、シャワー使えますよ。お湯もちゃんと出るのは、確認しましたから」
「ありがとう。アレルヤ。起きられる?」
「う、う~ん……フワ~」
と、けだるげに起きると、先にアヤがシャワーを浴び、次にアレルヤがシャワーを浴びると、ふいに鏡が見え、その体に、赤いバラの様な物が見えた。
「こ、これは……! ウ!」
彼はガクリとなり、胸を押さえて動悸を起こし、また花が成長し、既に動脈の血液がうまく循環しなくなっていた。
「ウ! ウウ……ウア……ウウ」
そのうめき声を聞いたダニエルが風呂場に行くと、アレルヤが苦しんでいるのが見えた。
「お、おい! 大丈夫か!?」
「ウ!ウウ……アウ……」
「ドクンドクンドクンドクン」
動悸を起こして、彼は今にも倒れそうになっていた。
「お、おい!」
「アレルヤさん! 大丈夫ですか?」
「待って! アレルヤ。もう大丈夫よ」
と、彼女は、彼の心臓にヒーリングをかけて、なんとか正常に戻した。
「う! あ、アヤさん……スイマセン……昨日は」
「謝る事じゃないわ。前田。悪いけど、彼に軽めのカフェ・オレでも買ってあげて」
「あ、はいはい」
と、すぐ近くの自販機で、カフェ・オレを買って、戻って来た。
その間に、ダニエルは彼に服を着せてやっていた。
「はい。アレルヤさん。少しは落ち着かないと」
「スイマセン前田さん」
と、アレルヤがそれを飲むと、幾分か落ち着いた。
「あ~……甘くて美味しい」
と、アレルヤの心臓も幾分か落ち着いたところで前田が聞く。
「それで、今日はどうするんですか?」
「まずは、武器の調達だな」
「え? あの、署に戻るんですか?」
「違うよ。こっちだ」
と、ダニエルが歩きだすと、銃器を売っている店が有った。
「が、ガンショップー!?」
だが、肝心の鍵が閉まっていた」
「やれやれしょうがね~な~」
と、ダニエルは懐から銃をだした。
「え? ちょちょっとダニエルさんまさか!」
「そ。そのま・さ・かだ」
と言って鍵を壊し、皆は中に入った。
この行動に前田がアヤに、
「あ、あの人警官なんですか? ホントに」
と聞くが、苦笑するしかなかった。
「え~と僕は……」
(アレルヤ。変われ)
「え? わ!」
と、突然ハレルヤにチェンジされ、体が傾いた。
(戦うのは、もっぱら俺だから、俺が選ぶのが筋ってもんだろ?)
「まあ、確かにそうだけど……」
と言いながらも、ハレルヤは銃を選び、手に取って重さを確かめ、慎重に選んでいき、サバイバルナイフも持ち、アヤもハンドガンとサブマシンガンを念の為に持った。

そして、今度は薬屋で念の為の薬も買う。
アレルヤは、自分が倒れないように、鎮痛剤だけ買った。

一通りの買い物が終わってパトカーに4人が乗り込むと、前田が
「あ、あの、この近くに研究施設みたいな所はありませんか? ちょっと調べたい事が有るんですよ」
と言うと、何時の間にかハレルヤからアレルヤに戻っていた。
「それって、イヴがらみですか?」
「まあ、言ってしまえばそうなるかもしれませんね。ちょっと調べたい事が有るんですよ」
そして、皆が考えついたのは、博物館のあの博士の研究室だった。
「あ、ハンス・グランプ博士のとこなんかどう?」
「確かに、あいつも避難していれば、いないはずだ。ただ、開いてるかどうかな~」
と、言って、とりあえず、言ってみると、不思議な事に、開いていた。

しかも妙な事に、焼死体が1つ転がっていた。
「! これってイヴがまさか、ここに?」
前田は警戒するが、アレルヤはすぐに違うとわかった。

もしイヴがいるとすれば、アレルヤの心臓がおかしくなるはずなのに、なんともないのだ。
「とにかく研究室に行ってみましょう」
と、研究室に入ると、前田は、
「お~すごい。これだけの物が有れば、大丈夫ですね。では早速……」
と、前田は時運の地と何かを合わせて、電子顕微鏡を操作すると、早速見て見た。
「ほ~ほ~。なるほど。こうなる訳だな」
と、勝手に興奮する彼に、3人は置いてけぼりにされていた。
「あ、あの~」
「え?あ、これは失礼。これを見て下さい。実を言うと、アヤさんの服にジェル状の物が付いていたんです。
これを聞いて、皆はピンときた。
「もしかして、イヴの細胞の一部!?」
「可能性はあります。見てください」
彼は側に有るモニターを付けた。今映っているのは、私の細胞です」
と、皆が見て見ると、ミトコンドリアが、核を取り込んでしまったのが見えた。
「取り込まれたわ」
「イヴの細胞に、完全に支配されてしまったんです」
これにはダニエルが問うた。
「ミトコンドリアに、そんな力があるのか?」
「いえ、普通ならないはずなんですが、イヴのミトコンドリアははるかに進化しています。それに、ミトコンドリアは、ATPというエネルギーを生産する為に、酵素を必要とします。その際、ミトコンドリアは、核に酵素を要求するんです。核は、ミトコンドリアからのエネルギーの供給がないと、活動できません。だからミトコンドリアの要求には逆らえないんですね。どうやらイヴは、その関係を逆転させる能力を進化、または変異によって身につけてしまったんでしょうね」
「共生関係を、逆転?」
ダニエルが分からなそうに言うと、前田は続ける。
「これだけの細胞でこのパワーです。早く止めないと、大変な事になるのは、間違いないでしょう」
「じゃあ、どうして、僕と、アヤさんだけが無事だったんでしょうか?」
「そこまでは分かりかねますが……」
と前田が言った時アヤが、
「ねえ。私もやってみて」
「あ、ハイハイ。ではこちらへ。え~と……ほ~これはスゴイ。どうやら、核にエネルギーを与えているような感じです。どうやら闘える力はここにあるようですね」
「それじゃあ、次は……」
アレルヤが言おうとした時、
「人の研究室で何をしている!?」
と、どいうわけかそこには銃を持ったハンス・グランプがいた。
「博士! どうしてここに!? 避難命令が出ているはずだぞ!」
と、ダニエルが驚くが、彼は、研究室に勝手に入られた事を怒っていた。
「そんなのこっちの勝手だ。どきたまえ。全く人の顕微鏡を……! こ、これは……そうか、。だから発火しなかったんだな」
これは誰の細胞だ?」
「あ、私です」
と、アヤが言った時、博士はある事を思い出そうとしていた。
「君の顔、何処かで見て気がする。しかもかなり前。さて……」
と言っていると、何かが机から何かの資料がバサバサと落ちると、偶然それを見たダニエルが、名前を見て驚いた。
なんとその資料の中に、彼の元妻のロレーンばかりでなく、ベンの情報も有ったのだ。
「な! オイ! どういう事だこれは。ロレーンとベンの資料がどうしてここに有るんだし! 一体何をするつもりで、こんな物がここに!?」
と、危うくダニエルが博士を殴りそうになるのを止めた。
「落ち着いてください。ダニエルさん」
と言うと、アヤが博士に問うた。
「でも、確かにこういう資料は病院にしかないはずよね? どうしてあなたが持っているの?」
と聞くが、博士はまたパソコンに向かって何かを入力し始めた。

そして、皆がパトカーに乗り込むが、ダニエルは、まだ怒ったままだった。
「クソ~! あの博士の事、徹底的に調べてやる! ありゃ、どっかで何かやらかしてる可能性が高い」
「でも、どうやって 調べるんです?」
アレルヤが問うと、ダニエルは、
「博士だから、恐らく博士の名前で調べれば、なにかしら出てくるだろう。あの様子からすると、病院を調べて行けば分かるはずだ」
「うまく行くと良いですが……!」
「ドックン! ドックン! ドックン!」
突然すさまじい動悸に襲われ、彼は胸を押さえてなんとか耐えようとしていた。
「ウ、ウア……」
「アレルヤ。どうした!?」
「ウ、ウウ……ハ!」
彼の目にはとんでもない物が映った。

なんとそれは17分署に入っていくイヴの姿だった。
「ま、まずい……イヴが、警察……に……う!」
(アレルヤ。変われ。こっから先は俺がやってやるよ)
「ゴメンハレル、ヤ……ウ!」
と、うつむいた時、ハレルヤに変わると、不思議な事に、胸の痛みが取れ、ハレルヤは戦闘態勢に入った。

だが、彼等が警察に来たのは確かだが、イヴの気配は残っており、
近くに焼死体でなく、生きている同僚を見つけて、聞いてみた。
「おい。何が有った?」
「い、イヴが来て、アチコチウロチョロして、化け物を残して行っちまったんだ。ありゃ、何かありそうな感じだ。それより、ベンがあぶねえ。あの子、シーバを……」
と、言おうとした時、ハレルヤの目に、その時の情景が映った。
(マズイ! そのシーバってのが、上に行ってる! 俺はあいつを追う。アヤは、下にいる奴等を頼む)
「分かった! 終わり次第行くから」
(おう!)
2手に分かれると、やはりイヴはミトコンドリアを操って、様々な物をクリーチャーにしていた。

一方ベンはシーバの様子がおかしい事に気付き、心配になって追いかけていたが、その間、全くと言って良い程、クリーチャーに襲われなかった。
「シーバ。待ってよ。どうしたんだい? シーバってば~」
と、ドンドン上に上がって行く。

そして、ハレルヤは、ハンドガンとサブマシンガンを使い、見事にクリーチャーを倒すと、上へと急ぐが、間に合うのだろうか!?

(第7章 悲しきケルベロスと、アレルヤの異常進化!) ( No.8 )
日時: 2022/07/22 14:05
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

 ようやくハレルヤが上に着くと、全てが遅かった。

なんと、犬だと聞いていたのに、そこにはいたのは、巨大な怪物だったのだ。

真っ赤で大きな赤い目に首を3つ持ち、大きな目玉の下には、なにかの発射する為に進化したかのような口があり、背中には、黒く長い鞭の様な物を持っていた。
(チィ! 悪趣味な野郎だぜ! おいオッサン。その小僧を頼む!)
と、ハレルヤが向かっていくと、まずは下を向いている口を足で踏みつけて2発銃弾を撃ち込み、左右の顔には、マシンガンとハンドガンを同時に口が開いた所で撃ち込むが、これはかなりてこずり、その間真ん中の顔の口から、光線を撃って来て、慌てて避けるが、後から後から追って来る。
(チキショウ! こいつは1人だときついぜ!)
と言った矢先にマシンガンの音が聞こえた。

アヤが来たのだ。
(アヤ!)
「ゴメン! 遅れて!」
(遅えんだよ。俺は真ん中をやるから、左右のは頼むぜ!)
「分かった!」

そして、ケルベロスとなったシーバは2時間かけてようやく倒した。

すると、よほど疲れたのか、ハレルヤがアレルヤの姿に戻った。

と、その時、彼の背中に激痛が走った。
「う!……ウウ……」
「アレルヤ! 大丈夫?」
「せ、背中……い、痛い! ウウ!!」
と、彼が背中を抑えると同時に、心臓にも激しい動悸が襲った。
「ドックン! ドックン! ドックン! ドックン!」
「ウ、ウウ……い、息が……ハア、ハア、ハア……う、ウア! アアアアアアア」
と、彼が苦しみもがきだすと、、背中が異様に盛り上がり始める。
「アレルヤ! これ……」
と、あやが心配するが、彼は痛みに耐えられず、気絶しそうになるが、背中の激痛で、気絶する事が出来なかった。
更には、イヴの仕掛けた花はみるみる成長し、心臓を覆いつくし、花が咲くのも後わずかになっていた。

そして、彼の背中から、ドラゴンの様な翼が出て来て、彼はようやくそこで完全に気を失った。
「アレルヤ! アレルヤ! しっかりして! アレルヤ!」
と、アヤは何度も呼びかけるが、応答がなく、脈もかなり弱く、心臓も
「トクトクトク」
と、今にも止まりそうになっていた。
「いけない。このままじゃ、彼が本当に死ぬわ!」
と、言っていると、ようやく部長とベンに気付き、部長からコートを借りると、その上に彼の体を横たえ、楽な姿勢にすると、蘇生させようと、心臓マッサージと人工呼吸をを繰り返す。
「お願い! アレルヤ! 生きて! 目を覚まして! アレルヤ!」
と、彼女は必死に頑張った。

そこへ、前田とダニエルがやって来た。
「アヤ! どうした!?」
「アレルヤが死にかけてる。それに、背中に蝙蝠みたいな翼が出て来て、心臓も止まりそうで」
と、半ばパニック状態のアヤを落ち着けたダニエルが変わる。
「アレルヤ! 死ぬな!」
と、必死に心臓マッサージと人工呼吸を続けると、
「ゲホゲホゲホ」
と、ようやく彼が息を吹き返した。
「良かった! アレルヤ!」
と、嬉しさのあまり、アヤがアレルヤにキスをする。
これを見た皆はビックリしているが、アレルヤはまだ半分ぐったりとなった。
「アレルヤ!」
アヤが心配すると、すぐさまダニエルが脈を確認すると、かなり弱いがなんとか生きていた。
「後は様子見だな。しっかしなんなんだ? この蝙蝠みたいな翼は」
とダニエルが触れると、結構頑丈そうな感じだった。
「アレルヤ。飛べる?」
「分かりません。というか、もう、力が……」
と言って、彼はグッタリとしてしまった。

そこで、アレルヤを仮眠室に連れて行き、暫く様子を見る事にした。

だが、次にイヴの出現する場所がどこか分からない以上、手の出しようがなかった。

そんな時、前田が言った。
「う~ん……ん? あの~1つだけ思い立って事があるんですが、言っても良いですか?」
「え?」
「これは僕的な推理なのですが、この近くに、精子バンクがある病院はありますか?」
「そう言われても……私、病院行った事ないし……」
と言うとダニエルが
「それに、そんな物が置いてある病院となりゃ~かなりデカイ……! あるぞ一か所だけ!」
「何所なの? ダニエル」
「聖サンフランシスコ病院。確かあそこは、人工授精の精子が置いてある。だが前田、それと今回のと、関係あるのか?」
「要するに、イヴは時間を稼ぎたかったのではないでしょうか?」
「時間を稼ぐ?」
と、ダニエルが言うと、ベンが、
「じゃ、じゃあその悪い奴はどうしてシーバを?」
と言うと、ダニエルはベンを落ち着かせて言う。
「ベン。気持ちは分かるが、ここからはちょっとヤバイ話になる。部長。傷の具合は?」
「あ、ああそんなに動けんが、大丈夫だ」
「なら、ベンをお願いします」
「分かった」
と、2人が降りて行ったのを見て、前田は続けた。

「イヴの体は恐らく長くは持ちません。僕はイヴに直接会ったワケではないので分かりませんが、恐らくは子供を産もうとしているのではないでしょうか? 実は日本でもあったんですよ。これ程大きな事件にはなりませんでしが、とある生物学者が同じ要領でイヴを育てていたのですが、精子には、父方と母方という2つのタイプが有って、前のイヴは父方の精子で子供は出来ても失敗し、結局うやむやにされました。多分ですが、あの博物館にいたハンス・グランプも関わっていると思われます」
「何ですって!!」
「じゃあ、すぐに行かねえと!」
「そうしたいのですが、彼のこの状態では……」
「私は行くわ。アレルヤ。悪いけど、今回は休んでて、大丈夫。ちゃんと戻って来るから。ね」
「と、言うと、アレルヤの目がゆっくりと閉じて、グッタリとなった。
もう、彼も限界なのではとアヤは思ったのだ。
下水道で、イヴに直接心臓に何かを送られ、花が心臓部に咲き、更に彼女は言っていた。その花が完全に開いた時、命がないと。
しかも今回は、ドラゴンの様な翼まで出た。

もうこれでは、仲間の所に、返してやる事も出来ないのだ。
アヤはとりあえず、負担にならぬよう。胸元に柔らかい素材の布を折りたたんで入れ、翼は負担にならないようにしてやった。
「おやすみなさい。アレルヤ」
と、彼にキスをすると、彼女は出て行った。

一方の留美達は、ようやくアレルヤの場所を特定し、そこに紅龍とロックオンが向かっていた。
あのアレルヤが全然連絡をよこさない為、不安になったのだ。
そして、アヤ達とすれ違う格好で、署内の前に止まった紅龍の車から、ロックオンが降り、中に入ると、グチャグチャになっていた。
「な、何か有ったのか? ここ」
という声が聞こえ、ウェインが応対した。
「あれ? 島民は全員避難しているはずですが?」
「すいません。こいつ、ここにいますよね?」
と、ロックオンがアレルヤの写真を見せた。
「あ、ああ一応いるにはいるのですが、今ちょっと会うのは……無理ですよ。あの、そちらの連絡先だけ教えていただいてもかまいませんか? 彼に伝えて連絡する様に言っておきますから」
「あ、はい……あの~ここ、なんか有ったんッスか?」
「あれ? 知らないんですか? ニュースにもなったオペラの」
「あ、あ~あの時の」
「知ってるんですか?」
「知り合いと一緒行ったのですが、その時に、仲間の1人とはぐれてしまって、全然連絡がないから心配して、捜してたんです」
これにはウェインはちょっと困った。

詳しい話は聞いているが、今会わせるには無理が有ったからだ。
「すいませんが、今彼、そのオペラの犯人に何かされたらしくて、今休んでます」
と言うと、ロックオンに隠れていたハロがそろ~っと抜け出し、署内の情報をスメラギ達に送った。
「わかりました。お願いします」
「んじゃ、ここにお願いします」
「はい」
と、ロックオンは留美達の待つ家の電番を書き、署を出ると、署内のデータを送っていた。
「ハロ、アレルヤ見つかった?」
「アレルヤシンパイ。ミンナアレルヤのコトシンパイ」
と、あっちコッチ行って見ると、ようやくハロは、アレルヤを見つけた。

しかもその側には、男がおり、アレルヤから、何かを採取していた。
「う、ウウ……あ! ハロ! どうして、ここが……」
「ミツケタミツケタ」
「ハロから入電、見つけたそうです。でも、ちょっとこれ、見てください。ハロアレルヤに近づいて」
「リョウカイリョウカイ!」
とハロがアレルヤに近づくと、背中にドラゴンの様な翼を持っていたのだ。
「ちょ、何よこれ!?」
と、そこへまた入電んが有った。
「ロックオンからだわ。ロックオン。どういう事? アレルヤの背中にドラゴンの翼みたいなのが付いてるの。一体何がどうなってるの?」
「なんだって!? あ、そう言えば、今は会えないて言ってたのは、こういう事か」
「どうします?」
「向こうに、任せるしかないな。一応譲さんとこの電番を渡してあるから、何か動きが有ったら伝える様に頼んでおいたから」
「分かったわ。ありがとう。ロックオン」
そして、2人はブルックリンブリッジを渡り、別荘に戻ろうとしていた。

だが、この時、誰も気付いていなかった。
イヴが見ていた事に……
はたして、これからどうなってしまうのだろうか!?

(第8章 イヴを捜せ!) ( No.9 )
日時: 2022/07/22 14:09
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

署の方では、部長が動けなくなった為、ダニエルが指揮を取る事になり、この騒ぎの影響か、海軍や空軍、更にはフラッグやリアルドまでもが動き出していた。

そんな中で、一番大きな空軍の副官と艦長が言っていた。
「これ、我々の仕業じゃないですよね? なんで我々が?」
「警察からの要請だ。本来なら、我々が動く事自体が間違いなのだが、あのデータを見ただろ?」
「あ、ああ。オペラと伏せられていた、野外ステージの事件ですと……」
「警察内にイヴが侵入して大騒ぎになったそうだ」
「それで、我々は何を?」
と副官が不安そうに言うと、
「決まっているだろ? そのイヴと言う奴の捕獲だよ」
「え?殺さないんですか? あいつ、人に近づきもしないで液状化出来たり、火をつける事が出来るって聞きましたけど」
「フン! 我々の科学力をキッチリと教えてやるわ!!」
と、艦長は1人で強気でいた。

 一方その頃、アヤは1人で病院に行き、ある所で、母の名前と姉の名前を見つけるが、今は一刻も早く、イヴを見つけなければならないと、一度は地下に落とされるが、どうにか13階まで来た時には、既に精子バンクの入った容器はひっくり返されており、もしやと思って、エレベーターで屋上に行くと、案の定そこにイヴがいた。
「イヴ!」
「フフフフフ少し遅かったな。おや~? あの男はどうした?」
「とぼけないで! あなたのせいなんでしょ? 彼の背中にドラゴンの翼を持たせるなんて、一体何考えてるのよ!? 彼がどれほど苦しい思いをしたと思ってるの?」
「そんな事、私には関係ない」
「なんですって!」
「フフフフフお前の相手はこいつで充分だ」
と、また目を引からせると、デカい蜘蛛に女の体がくっついたクリーチャーが出てて来た。
「そいつを相手をしていろ。さて、私は……」
と、立ち去ろうとしたその時、一発の銃弾がイヴに当たった。
「ほほ~お前か。まさかそこまで進化を早めるとは。お前も、私の仲間に……」
(お断りだな。ただのドラゴンの飾りと思ったが、キッチリ飛べて良かったぜ)
「ハレルヤ。大丈夫なの?」
(もうなんともねえ。てか、事が大事になったらしいぜ)
「え?」
と、アヤが言った時、蜘蛛女にハレルヤ飛び蹴りをくらわし、糸で攻撃しようとしているのを、ハレルヤが捕まえ、それを振り回して、イヴにぶつけようとしたが、避けられてしまった。
(ケッ相変わらず、逃げ足は速いようだな)
これには流石のイヴも焦った。確かに進化を促したのは自分だが、まさかここまで進化するとは思わなかったのだ。
「フフフフフお前はそいつより、進化スピードが速いようだ。これは逆に楽しみになって来た。それで、仲間の元へは、戻れぬぞ。フフフフフハハハハハハハハ!!」
「グサ!」
「グア!」
笑っているイヴに、ハレルヤがサバイバルナイフを投げたのだ。
「き、貴様! 妊婦に何をする!」
(ヘッ! テメエのガキなんぜ、興味ねえよ!!)
と、続いてサブマシンガンを連射する。

その時、イヴはある音を聞き、にやりとなった。
「今回はここまでだ。お前達で間に合うかな?」
と、いきなり戦闘機のパイロットが発火して、戦闘機をこちらに落とそうとした。
「キャア!」
(こっちだ)
と、ハレルヤがアヤを横抱きにして、窓拭き用のゴンドラに乗せると、また敵が来るが、ハレルヤが全部やっつけてしまった。

そして、一番下まで行くと、ダニエルと前田が待っていた。
「ごめんなさい。間に合わなかった。イヴは既に精子のサンプルを入手した後だったわ」
「とにかく無事でよかった。話なら中でしよう」
「まさかアレルヤさんの翼がホントに使えるとは驚きですよ」
「僕もです。でも、ダニエルさんが来てくれたのは助かりました。ありがとう」
「研究も良いが、体も鍛えておかないと、女の1人もベッドに連れていけねえぞ」
とダニエルに言われ、前田は、顔を赤くしながら言う。
「な、何を言うんですか! 僕はそんな……!」
「ダニエル。あんまり前田をからかわないで上げて。それより、署の方は良いの?」
「実を言うと、どうしてもアヤに伝えなきゃならん事があったからな。あのグランプって野郎のことを洗ってたんだが……ワーナーが有力な情報を持って来たんだ。見て見ろ」
と、アレルヤとアヤに、小型のパソコンを渡した。
「これは?」
「データをもってくにゃ良いだろうって、ワーナーが言ってな」
と、言うと、画面が表示され、グランプの情報が表示された。
「それで今署では何をしているの?」
「イヴの捜索班と署の復興の2チームに分かれて動いてくれている。で、その情報ってのがな、お前も聞いたら驚くぞ!」
「え?」
「今はそれ所じゃないでしょ!? 完全体が誕生してからでは遅いです。急がないと!」
「分かってる。だから迎えに来たんだ」
と、ダニエルの言葉に、アレルヤはピンときた
「もしかして、今回の事件とこの情報が?」
「そ。まあ話した方が早いだろう思って一応はデータに入れたが聞いてくれ」

そして、署に戻り、ワーナーから直接話す事にした。
ワーナーは仕入れた情報を資料にして、話し始めた。
「実は以前。あの病院の医者が、患者のリストを横流しして解雇されてる事が分かった。それと、博物館を深夜メリッサが来ていた事が何回か目撃されている!」
「イヴが!? どうして?」
(やっぱ絡んでやがったか)
「ってハレルヤいつの間に!?」
と、アヤはビックリした。
するとダニエルは、
「全員分かれてNY内を捜索だ!イヴと野郎が合う前に抑えるんだ。恐らくあいつはも、完全体を作りたいに決まってる。急ぐぞ」
「了解!」
「イヴと、あの博士か……もしかして、あそこ……イヤ、あの様子だと、人目に付きすぎるし……」
「どうしたの? あら? アレルヤに戻ってるし」
「あ、ああハレルヤはこういう時はお前の方が良いだろうって言って、変わりました」
すると、アヤはさっきの続きを聞く。
「それで、何か思いついたの?」
「ただ、憶測の段階でですが、イヴは完全体を作ろうとしているんですよね?」
「え? ええそうよ」
「だとしたら、一番人気の少ない所での誕生を選ぶはずなんですが、そんな場所有ったかな~と思いまして……この辺りも土地勘無いし、変に仲間が来ると、逆に犠牲になる可能性もありますから……」
「そうね。じゃあ、下水道から当たって行きましょう」
「はい!」

こうして皆は町中をしらみ潰しに当たった。

そして、それからしばらくすると、前田が何か見つけたという報告がアヤに入り、アレルヤも一緒に向かうと、案の定、クリーチャーがいた。
「これがここにいるという事は……」
「近いって事かしらね」
と、2人はクリーチャーを倒すと、そこに前田がいた。
「何か有ったの?」
「これですよ?」
「これってまさか、イヴの肉片? どうしてこんな所に?」
「分かりませんが、調べてみる価値はあるかと思いますが……」
「じゃあ、僕とアヤさんとで調べてきます」
と言うと、前田アヤにある物を託した。

そして、2人が下水道に着くと、やはりそこにも、クリーチャーがいた。
(ハ~。こりゃこの島中にいるんじゃねえか? こいつ等みたいなのがよ)
「まあ、そう思った正しいと思う。皆は一応銃を携帯させてるから、大丈夫だと思うけど……」
(ンだよ。あの学者を心配してんのか?)
「ちち、違うわよ! ただ、今回の事件に巻き込んじゃったから、何か出来ないかな?って思ったの。でも、良かった閉じたり開いたりするような翼で」
(ま、そうだ……な?」
と、いきなりハレルヤがヒックリ返った。
「ハレルヤ? あら?このジェルって……」
(ん? こりゃ、あの時の奴等のモンかもな)
「! もしかして、野外ステージの?」
(ああ。何の為に、イヴがそれを用意したのかは知らねえが、気まぐれで作ったもんじゃねえ事は確かだな)
「行ってみましょう」
と、行こうとした時、ハレルヤが止め、サブマシンガンを構えた。
(用心しろ)
「え?」
と、ハレルヤ言った直後、あのワニが2頭出て来た。

すると、ハレルヤは、翼を一杯に伸ばし、凄まじいスピードでワニを真っ二つにした挙句サブマシンガンをぶち込んだ。
そして、残る一匹は、翼の突起上から光線で貫いて倒した。
だが、これは体に応えたのか、胸を押さえていた。
「ハレルヤ……大丈夫?」
(う……な、んでもねえよ……ウ!!」)
と彼は苦しみながら、薬を出して飲み、しばらくすると落ちついた。
「ハレルヤ。ごめんなさい。私には、これしかしてあげる事が出来なくて……」
と言って、ヒーリングをすると心臓も徐々に落ち着き、ハレルヤは元のパワーを取り戻した。
(済まねえ。助かった)
「さ、行きましょう」
(ああ)
と、2人はポンプ室に行くと、主電源を作動させ、野外ステージの観客達を、全て、流した。

ところが一直線にはいかず、立ち上がる様な感じになると、またどこかへ行ってしまった。
(チィあいつ等、今度は何所にいきやがったんだ!?)
「とにかく、地上へ戻りましょう」
「出れんのか?」
「ここまで来たのは初めてだけど、何もしないよりはマシでしょ?」
(ま、まあそうだな)
と、2人は地上への道を目指して走った。

(第9章 妊娠したイヴを捜して!) ( No.10 )
日時: 2022/07/22 15:00
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

 2人はどうにかクリーチャーと闘いながら地上へ出ると、そこには、アメリカ自然博物館が有った。
「まさかあそこへ?」
(可能性はあるな。確かワーナーの野郎が言ってたな。夜にあの女優が、何度も来てたって話。て事は、あの野郎が全ての鍵になっていやがるのは、間違いないな)
「行ってみましょう」
(少々遠いが、シャーネーか)

と、2人は途中で落ちてた自転車で博物館へやって来た。
「ここね。かすかだけど、イヴがいるわ」
(ああ。俺も……なんかビンビンに感じるぜ。まるで早く来いって言われてるみたいによ)
「え?」
(なんでもねえ。行くぞ)
と、アレルヤがあの警備員のいた扉から入ると、何故か開いていた。
(あれ? 開いていやがる)
「2回目に来た時には、既に開いてたわ。とにかくイヴを探しましょ」
(おお)
と、扉から入った時、白衣の後ろ姿が見えた。
(お、おい待て!)
と、ハレルヤが後を追いかけるが、扉に鍵をかけられてしまった。
(チィ! あいつ!)
「別の道を探して、セキリュティーオフィスに行けば、何かわかるかもしれないわ」
(の方がよさそうだな)
と、気を取り直し、2人は歩き出した。

そしてしばらく行くと、ようやく追いつけそうに思った時、今度は恐竜のクリーチャーが襲って来た。
しかも口から火で攻撃をして来る。
その時、ハレルヤの腕に痛みが走った。
(ツッう、なんだ!? アグ……)
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と、彼が動悸がひどく膝をつくと、それを待ってましたとばかりに襲ってくる。
「ハレルヤ!」
と、アヤが助けに入ろうとした時、一瞬ハレルヤの顔がニヤリとなり、なんと左腕に穴が空いており、そこからレーザー砲を撃てる様になっていたのだ。
「ええ!?」
(ほ~こいつあスゲーぜ!)
「す、スゲエぜっていうか、完全チートな気もするけど……」
と、彼女の服が少しずれ、あるアニメでおなじみのトンボが飛んで行った。

そして、更にハレルヤの体はより攻撃的に変化し、右腕には触手の様な物を出し入れし、更に捕らえた敵をビリビリにし、動けなくする事も出来る様になっていた。
(ハハハハハ~。こりゃ良いぜ! より戦闘向きになってら! こりゃ銃なしでも……)
「ダメよ! それだけはダメ! 中には効かないのもいるのよ! それから、その力……あなたには悪いけど、あまり使ってほしくないの。そのまま進化して、もし……」
(しねえよ)
「え?」
(俺がイヴみたいになったらどうしようって思ったろ?)
「……」
(当たりみたいだな)
「ごめんなさい」
(謝るな。大丈夫だよ。俺は俺だ)
と言うと、先に進みだすハレルヤの後を、彼女も付いて行った。

だが、分からない事が1つある。
どうして恐竜が襲って来たかだ。
「どうして、恐竜が襲って来たのかしら?」
(まあ、ここは博物館の中。それに、あいつも言ってただろ? ミトコンドリアは、その気になったら何でも出来るってよ。セントラルパークのあれ、覚えてるだろ?」
「え、ええ」
(あれと同じ原理だな。イヴならやりかねねえぜ)
「確かにあんなに巨大なミミズにしたり、ネズミに生体弾を撃たせる様に出来るのは、確かに、あいつだけだわ」
(おら、そうとう決まれがさっさと行く行く)
「ちょ、ちょっと~」
と、完全にハレルヤに主導権を握られてしまい、アヤはふくれっ面になっていた。

そして次の部屋へ行くと、巨大なサソリが行く手を塞いでいた。
「私を通さないつもりね」
(八ッ! こんなもん。俺達2人にかかりゃなんでもねえ。行くぞアヤ! 俺は前を抑える。お前は尻尾をやれ!)
「あ、はいってまた命令してるし~」
と、アヤは呆れながらも、気持ちを切り替えて、戦う。

そして、アレルヤの腕の1つが武器になり、そこから放たれる砲は、確実にそのサソリを弱らせ、アヤは尻尾が来た所をエナジーショットで攻撃し、2人係で、5分もしないうちに倒した。
(ヘッ! だから言っただろ? 俺達2人が力を合わせれば、怖い物ナシだってよ)
「ハレルヤあなた……」
(アン?)
「すっご~~~~~~~く意外に良い人だったわね」
(ズコ! なんなんだよその言い方!! てかなんでそんなに長いんだよ!)
と、怒るハレルヤが、なんだか可愛く思えてしまい、クスリと笑ってしまった。
(笑うとこかそこ!)
「フフフ」
と、頭の中からアレルヤの笑う声が聞こえた。
(て、おいアレルヤお前までなんだよ!)
「ゴメンゴメン意外だなって思ったんだよ。あんなに……いや、今はやめておくよ。ごめん」
(!……なんでだろうな? この姉ちゃんといると、安心するっつうかなんつうか)
「何よ! ほら、倒したんなら行くわよ」
(お、おう)
と、2人が走って行くと、早速待ってましたと言いたげに、クリーチャー達が襲って来る。

クリーチャーは全部で3体。
恐竜が1っ匹と緑色の変な奴は2匹。
(恐竜は俺がやる緑は頼むぜ!)
「OK!」
と、2人で倒し、コンビネーションは良く、ハイタッチまでするまで成長していた。

いつの間にやら、2人は名コンビで敵を倒していけるまでに成長し、アヤも自分の中に眠る力に気付き始めていた。

そして、進んでいる最中アヤが何かに気付いた。
「! 何? 今何か……キャ!」
(おわ! 地震か!?)
と、ハレルヤが言ったその時、上から3体のクリーチャーが落ちて来て、攻撃してくる。形状からして、アルマジロに近い物だとわかった彼は、すぐ様2体の中央に立ち、よく引き付けてから上にジャンプし、倒れた所に銃弾を叩き込んで倒し、アヤも壁にぶつかった所を狙って、技を出して仕留めた。
「なんだったの? 今の」
(わからねえが、かなりヤバイ奴って事は確かなようだな。行くぞ)
2人は走り、階段を上がって、扉に進むと、上と下に行けるようになっていたので、取り合えず、上に行く事にした。
(先に行くぜ)
と、ハレルヤが先に登って、安全を確認してから、アヤも上がって来た。

扉を注意しながらが開けると、さっきの青い恐竜の少し大きくなったのがいた。
(骨が折れそうだぜ)
「前は私がやるから、後ろをお願い出来る?」
(言うようになったじゃねえか)
と言いつつ、2人は攻撃を加え、ハレルヤは翼で上に飛ぶと、恐竜の上に乗っかり、その状態で、腕に生えている。生体砲をぶち込んだ。
「ギャアアアアア!!!」
と恐竜が叫び、アヤが今だとばかりにエナジーショットを決め、見事に倒した。

そして、進んで行けば進んで行くほど、クリーチャーの数も増え、2人はコンビネーションが上がり、ドンドン倒して行く。
それを知ったアヤは、自分の中に眠る力を解放して良いと判断し、ハレルヤには負けるが、彼女の力が分かるうちに、ハレルヤ自身も、回復技を覚えていく。
そして、お互いに回復させ、ドンドン先へ進んで行く。
すると、上からハレルヤの腕めがけて、何かが飛んできてかすった。
(うわ! な、なんだ?)
なんとそこら中に蝙蝠らしいクリーチャーが集まっていた。
そして、それを見たアヤは、銃を構えるが、ハレルヤは倒れそうになっていた。
「ハレルヤどうし……! 毒が……」
と、アヤは慌てて解毒するが、数が多くどうしようか困ったその時、彼はアヤを抱いて飛び、腕に紋章が浮かんでそれを光らせると、蝙蝠は見る間に消えた。
「すごい! でも、これは……何? 何か紋章?」
と思っていると、ハレルヤは、適当な所にアヤを下ろすと、グッタリとなり、彼女は必死に彼の解毒に力を注いだ。
(ハ~~)
「もう大丈夫ね」
(あ~。スマネエ。ドジっちまって)
「良いのよ。さ、行きましょう。立てる?」
(ああ。大丈夫だ。行こうぜ。イヴの居場所、掴まねえとな)

そして、しばらく進むと、下へ降りられそうな場所が有った。
「ここから外に行けそうね……え?キャ!」
(降りるんだろ?)
と言って、ハレルヤは翼を広げると、さっきより大きくなっており、完全に人間じゃなくなってしまっていた。
でも、彼は気にしていなかった。
イヴを倒せば、すぐに元通りになると思っていたからだ。

降りると、やっぱりクリーチャーがおり、2匹いたので、2人で1体を倒し、2人はその度に強くなっていくのが、なぜか分かるような感じがした。
「私、なにかしら。心の中で感じるの。強くなっていくのが。何でかしら?」
(ンなもん、場数をこなしてっからだろ? 時期に分かるっての)
「そ、そうね」
と、2人はクリーチャーを倒しながら、目的地に行こうとするのだが、仕掛けからが、遠回りをして行く事になってしまっていた。

そして、美術館内をウロウロして、クリーチャーを倒してほぼ2時間近くしたところで、セキリュティオフィスへの扉を見つけた。
「フウ。やっと着いたわ~」
(たく! あのオッサン今度会ったら絞めてやろぜ)
「警察官としてそれはダメ! ちゃんと罪を償わせなきゃ」
(つか、どうやってそれを証明スンだ? 証拠はないんだろ?)
「これだけ大事になったのなら、皆信じるわ。それにイヴのせいで、亡くなった市民も大勢いるしね」
彼女の言葉に、ハレルヤは何を思ったのか、アレルヤに主導権を渡した。

(第10章 暴かれたクランプの陰謀と、ハレルヤの異変) ( No.11 )
日時: 2022/07/22 15:14
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

 突然主導権を返されたアレルヤはビックリするがすぐ言いたい事が分かった。
「アヤさん。メリッサさん。お墓は?」
「え? ある訳ないでしょ? まだ死んでないのに」
「あ……そう、でしたね。スイマセン」
「良いけど、どうしたの? 急にハレルヤと変わるなんて」
と言うと、アレルヤは泣きそうになるが、必死にそれをこらえた彼を見て、大体の事が分かった。

彼は、イヴになってしまったメリッサが可愛そうで仕方なかったのだ。
だからせめて墓があるのなら、そこに彼女がこの世にいたいた事を覚えている人がいて欲しかったのだ。
「分かったわ。あなた、ハレルヤと違って、本当に優しい人ね」
ところが、彼は喜ばす、言った。
「ボクがこうして、ここにいる事はハレルヤのお陰です。でも、ハレルヤは僕と違って残忍で冷酷な時があるから、自分で押さえていられないのですが……」
「あら、そうなの? 全然なんともない人じゃない」
「そうみたいですね。どうしてだろう?」
「イヴは……見つけたわ。やっぱりここで妊娠してたのね」
(こりゃやっぱ、あの博士をボッコボにして、真相を吐かせるっきゃないぜ)
「ってもうハレルヤになってるし」
と、アヤは呆れるしかなかった。

ところが、セキリュティオフィスを出た時、2人は何かを感じた。
「この感じ!」
(下からだな。行くぞ)
「ちょ、ちょっと待ってってば!」
と、アヤが追いかけると、2人はとんでもないモノを目にした。

なんと、それは野外ホールの観客達が、ティラノサウルスの模型を登っていき、動けるようになってしまったのだ!
「う、うそ!」
(チィ! ややこしい事になりそうだぜ)
と、ハレルヤは、またアヤを横抱きにして飛び、そっと地面に降ろした。s
「まさか、外側からも操れるようになるなんて!?」
(これもイヴの仕組んだ事だってか? 上等だぜ!)
「え? ちょ、ハレルヤ!」
と、言うと、2人に気付いて、T-REXが襲い掛かって来た。2階の地面をかじったり、頭突きをしようとする。完全にこちらを敵と認識したようだ。
「やるしかないわ!」
(ああ。行くぜ!)
「あ、ちょっと待って。すぐそこよ。博士の研究室」
(チィ! ンじゃあいつは後でってワケだな)
「ごめん」
(謝るとこじゃなえ。俺等の本当の目的は、あいつをとっ捕まえる事に有るんだからな」
「ええ! 行くわよ!」

と、2人が、飛びこむと、そこにいたのは、なんと前田だったのだ。
「ワワワワワ。撃たないでください。僕ですよ」
(アン? お前、ダニエルと一緒だったんじゃないねえのか?)
「あ、ああ。ダニエルさんは病院です。調べたい事があるとか言って、後でここで合流すると言ってました」
(発火現象がねえとこ見ると、子供にも悪い影響が出るって事を知ってやがったんだな)
「あ、ああそうだ。ウェインさんに頼んで作ってもらった物が有ります。それをお2人に渡してくれと頼まれていたんです」
と、前田が出したのは、イヴと対等に戦える為の弾丸だった。
2人がそれを受け取ると、彼は、これまで手に入れた情報について話し始めた。
「まず、そこのディープ・ルリーザーにマヤというラベルが貼られた、血清チューブが有りました。更に、研究コードはイヴになっていました」
(オイちょっと待て! イヴは分かるが、マヤって誰だ?)
ハレルヤの質問にアヤが落ち込みがちに行った。
「私の姉よ。事故で死んじゃったけど」
(あ……ワリィ)
「ううん。もう大丈夫よその事は……それで、他には?」
「あ、ああそうでしたね。その保存されていたのは、肝細胞でした。どうやら博士はそれを過去に培養して実験に用いていたようです。
(実験……まさか!? イヴが完全体を作りやすくする為のか?)
「う~ん。そこまでのデータは残ってませんが、恐らく正解に近いと考えています。ミトコンドリアについて、何を言ってか、お分かりですか?」
(それがあの野郎ミトコンオタだぜ。全然話が通じねえって話だったよ。マジでな)
「なるほど。それに執着している博士なら、何かしらのアクションを起こそうとしている可能性は高いですね」
と前田が更に話を続けた。
「長期にわたって培養を行っていた様ですが、最近の研究は、もっぱら人口精子の開発だった様です」
と言うと、アレルヤが出て来た。
「あの、それって、もしかして、普通の精子とは違うんですか?」
「あ、そうです。あ、とういうか、アレルヤさんお久しぶりです」
「どうも。続けて下さい」
「あ~はいはい」
と、前田が続けようとした時、アヤがピンと来た。
「まさか、イヴがちゃんとした完全体を産む為に?」
「可能性は高いですね。彼は精子に含まれるミトコンドリアのDNAを取り除き、パラサイトの無い、純粋な、核のみの遺伝子を持つ精子を作る研究をしていた様です。
「やっぱり博士は、イヴに完全体を産ませる為に、協力していたという事か」
「と、みて間違いないでしょうね。更にはその人工精子を聖フランシス病院の精子バンクへ移し、人工精子を希望する人に受精させ、臨床実験を行っていたようです」
するとアレルヤが言う。
「じゃあ、あの時、ダニエルさんが見つけたデータは、その為の?」
「可能性の1つかもしれません。詳しくは分かりませんが……」
「人の研究室で何をしている!?」
という声と共に、皆が振り向くと、そこにはハンドガンを持った博士が立っていた。
「前田さん後ろに……ハレルヤ……」
(黒幕のお出ましって奴か?)
「ほ~。まさかあの短期間で、君がそこまで進化するとは驚きだな」
(でけえ世話だ! テメエだろ!? イヴを妊娠させる為にあれこれやったのは!)
「フフフフフどうあがいても、もはや手遅れだ。それと、イヴが言っていたぞ、ハレルヤの細胞が欲しいとな」
その言葉に、ハレルヤが分からなそうな顔をする。
(あん? なんで俺があいつに好かれなきゃなんねんだよ。大体、俺をここまでにしたのはあいつだぞ!)
「そのイヴの送った細胞で、君はそこまで進化出来たんだ。ハレルヤ君だったな。君は更に進化したくはないのかね?」
(ヘッまっぴらごめんだ。あんま変な事ほざくと消すぞコラ!!)
「フン。君達凡人には、理解できんよ。この私の崇高な研究はな」
「博士! この事件の首謀者として、あなたを逮捕します!」
と、アヤが銃を向けた時だった。
「ドックン!」
と、ハレルヤの胸に激痛が走った。
(う!……な、なんだ!? グ……ウウ……や、めろ……お、俺は……ウウ……)
「は、ハレルヤさん。どうしました?」
(い、イヴ……声が……直接……)
「フフフフフ。どうだね? イヴと1つになれば、君はもっと進化出来る。彼女と1つになりなさい!」
(ざ、ザケン……な……!」
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と、激しい動悸で、もう花はつぼみにまで成長していた。不意にハレルヤの目から光が消え、彼は何処かへ走って行ってしまった。
「待ってハレルヤ!」
「おっと! そうはさせん! イヴは今大事な時期なのだ。母体に傷をつけられちゃん困るんだよ。さて、見物だな。彼を取り込んで、どう変化するのかが」
「ハレルヤはただの人間なのよ。このままじゃ、日本と同じ過ちを繰り返すだけよ!」
「フフフフフフフフ。バカだな君は。イヴが欲しいのは、ハレルヤの力だ。体の方はいらんよ細胞さえ手に入れば、良いんだ。しかも彼は脳量子波というのが使える。これにイヴの力が加われば、無限の力を手にする事が出来るのだ! さて、イヴの進化が楽しみだ」
「博士、あなたは人間を何だと思っているの?」
「フン! 君だってイヴの同類ではないか。しかも、彼は、半分人間ではなくなってきている。もう、彼をイヴは必要としないだろう? さて、どうなっているかな?」
と、博士がメスを持ちて、襲い掛かった時、ダニエルが彼を殴り飛ばした。
「ありがとう。ダニエル」
「滑り込みセーフだったな。って、あれ? ハレルヤは?」
「そ、それが……」
前田が困って様に話すと、ダニエルは、
「イヴの所へ行った!? なんでまたそんな事に!?」
と言っていると、アヤは言った。
「彼、凄い進化してるって、博士は言ってたわ。恐らく、彼は気づいていたんじゃないかしら……」
「さっきまで胸と頭を押さえて苦しんだ後、部屋を飛び出して行っちゃいました。スイマセン」
と、アヤと前田が言うと、ダニエルは、
「それにしてもアヤ。どうして撃たなかった。奴の事を一番知ってるのはお前なのに……」
「ごめんなさい」
そして、博士は目を覚まし、ダニエルはこれまでの憎しみをぶち開けた。

だが、彼は警察官だという事を失わなかった為、撃たなかったのだ。
そして、アヤが切り出した。
「教えて。あなたの目的は、一体なんだったの?」
「簡単な事だ。完全なる、ミトコンドリア生物の誕生だ! それは母系遺伝子だが、実際には、ごくわずかではあるが、父系のミトコンドリアの遺伝子も含まれているのだ。日本での、彼女の姉と言うべき存在は、その為に失敗したのだ。その為に、反乱が起き、崩れ去った……そこで私はイヴの為に、雄のミトコンドリアDNAを持たない人工精子を研究し、成功した。イヴはメリッサの体を借り、受精に成功し、妊娠中と言うワケだ。恐らくハレルヤ君の細胞も打ち消す程の力まで備えた。完全なミトコンドリア生物を出産するだろう。
「それは、セキリュティ室で見たわ。でも、妊娠だけは許してしまったけど、出産なんて絶対にさせない!!」
すると、ダニエルも言う。
「アヤ。場所は分かるか!?」
「この建物の一番上にいるわ。行きましょ!」
「おお」
というと、また博士が言う。
「全く、人間とは、つくづく愚かな生物だな。何故、お前達がここまで侵入出来たと思っているのだ? もはやこれ以上、彼女の邪魔はさせん! イヴ! 聞こえるか!? もう充分だ! 私を気にしなくて良い!」
と、行った時アヤは前田とダニエルを窓から逃がした直後、博士は発火して死亡した。

その後、アヤは、T-REXを仕方なく1人で倒し、妊娠したイヴの部屋へ急いだ。


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