二次創作小説(紙ほか)
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- ガンダム00+パラサイトイヴ(ゲーム1) 惨劇の7日間
- 日時: 2022/08/07 10:41
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
はじめまして、破壊神です。
私は、ゲームとアニメを混ぜたり、アニメとアニメを混ぜた話しを書くのが凄く好きなのですが、
おいてくれる所がなかなかなくて、有る人に頼んで、ここを紹介して頂く事になりました。
これからよろしくお願いします。
それではまず初めにあらすじの方をさせていただきます。
(あらすじ)
それは、12月の末。
ユニオンの首都では、クリスマスが近づくにつれ、町はかっきに満ちており、クリスマスの本番へ向けての準備が着々と進んでいた。
そんな中、有るホールでオペラが開かれていた。
皆は舞台に上がる為に準備をしていた。
そして、女優控室ではある赤茶色髪の女性が、準備をしていた。
「いよいよだわ。この日の為に、頑張ってきたんですもの! 必ず成功させて見せる! たとえ、悪魔に魂を売ったとしても!」
彼女が椅子から立ち上がると、突然、
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と激しい動悸が襲い、思わずふらついてしまうが、動悸は更に酷くなる
「ウ……ウア……く、薬を……」
と、彼女は震える手でそれを出して呑んだ。
だがこれが、これから起こる幕開けの前触れになるとは知らずにいた。
そして、そんな時、彼女の体内で、恐ろしい事が起ころうとしていた。
続いて、この作品のキャラクタ―達を紹介します。
(キャラクター紹介)
ガンダム00
刹那・F・セイエイ(ソラン・イブラヒム)
ガンダムエクシアのマイスタ―で、今回の事は王留美の誘いで来たが、本人はあまり乗る気ではなかった為、別荘でもずっと筋トレばっかりしていたが、そのオペラでの発火で腕を負傷してしまう。今回の出番は最後の方かも……
ロックオン・ストラトス(ニール・ディランディ)
ガンダムデュナメスのマイスターで皆の兄貴分。今回の事は、少しはゆっくりできるなと思っていた矢先、事件に巻き込まれ、危うく発火しそうになるが、どうにかそれは塞がれたものの、少々火傷してしまう。
アレルヤ・ハプティズム(被検体E-57)
人類革新連盟(人革連)の超人機関で、脳と体をいじられ、ハレルヤが生まれて狂暴だった為、処分となるが、どういういきさつか、ソレスタルビーイングに拾われ、ガンダムキュリオスのマイスターとなる。
今回の事件では、ほぼ、主人公で、アレルヤは「」ハレルヤは()という風に行かせていただきます。
ティエリア・アーデ
ガンダム・ヴァーチェのマイスターで一番厳しく、アレルヤを、ガンダムマイスターにふさわしくないと言っていたが、本人はこの事件はヴェーダにはなかったと若干困惑していた。
スメラギ・李・ノリエガ(リーサ・クジョウ)
戦術予報士だが、今回の事は全く分からず、本人も困惑気味で、全然連絡のないアレルヤを心配しており、ずっと起きていた。
王留美(ワンリューミン)
15歳で王家の当主となった、裏で色々あったもよう。今回のオペラに誘うが、こんな事件は予想しておらず、困惑していた。
パラサイトイヴ1(ゲーム)
アヤ・ブレア(主人公)
今回の事件の主人公で、どういうワケか、本人は全く平気で闘い、その最中、アレルヤとハレルヤに出会う。
本来なら、危険なハレルヤのはずが、何故か、彼女には気を許し、一緒に闘う事になるが、そんな中で、アレルヤの体を心配し、ずっと側にいてあげた。
金髪のショートに緑の目を持ち、ハレルヤには、(キャシャな姉ちゃんをほっとけるかよ)と言われてしまう。
ダニエル・Bo・ドリス(黒人男性で、黒いヒゲショートの頭で、がっしりとした体付きをしている)
アヤの上司で、父親の様に見ているのか、かなり意見が合う。彼の息子のベンには、スマナイと思っているが、中々言い出せず、今回の事件に巻き込まれてしまう。ハレルヤもアレルヤも良い奴だとして、デカ(刑事)にしたいと思っていた。
ベン
ダニエルの息子で、母親との仲を改善させようとするが、なかなかうまく行かず、そればかりか、一番可愛がっていた犬を目の前で、変異させられて、怖い目に遭った。
シルフド(オリジナルキャラ)
警察署の刑事で部長をしており、今回の事件の事は全く信じていなかったが、目の前で現実に起きて、ようやく目が覚めるが遅かった。
前田邦彦
日本から、ミトコンドリアの事を知って駆け付けて来るが、既に島を封鎖されてしまい、なんとか隙を見て島に入れ、その時に、アヤを見つけて、助けたおり、彼女に気があるのか、お守りを差し出すなど、していた。
そして、科学者のサガなのか、異常に陥ったアレルヤの細胞を調べようとしていた。
ハンス・グランプ
博物館にいるちょっと変わった博士であるが、ミトコンドリアの事となると、語りまくって、アヤ達をまいらせてしまうが、今回の事件では、何か知っていそうな人物だ。
敵Eve
オペラ歌手のメリッサピアスの中にいた細胞が反乱を起こし、今回の事件を招き、アレルヤの心臓、有る種を植え付け、そのミトコンドリアの花が咲いて死ぬか、私を倒して生き延びるか、見物だなと言い、本当のミトコンドリアを自由自在に操りやりたい放題だった。
女神
アレルヤの前にたびたび現れる謎の女神で、前進に、真っ白な薄い羽衣に、サンダルを履き、エメラルドグリーンの目を持ち、アレルヤを助けてくれていたが、本性は不明。
彼には
「神への感謝を持つ者」
と呼んでおり、彼の体が危ない時に現れるが、天使界の掟で対した事が出来ない。
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- (第1章 謎の女と対戦。アヤとの出会い) ( No.2 )
- 日時: 2022/07/22 13:39
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
アレルヤは別の階段から降りていた。
超兵の足は流石で、周りの人達からも見えないスピードで移動していた。
だが、その時、アレルヤの心臓が
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と、何かに突き上げられる様な痛みを感じた。
「ウ……ウア……アウ……む、胸が……さ、裂ける……う……」
と、彼が苦しんでいると、突然自分の奥底にいた、ハレルヤが言った。
(変われ!)
「え? ハレ……アウ……」
(さっさとしろ! 本気で殺されるぞ)
と、ハレルヤになると、本当に治った。
(フッ俺は大丈夫みて~だな)
と、ステージに向かおうとした時、誰かいるのに気づいた。
(……ん? 女? 発火してねえのか?)
彼はそっと気付かれぬ様に、ステージに近づくと、銃を構えた。
流石はハレルヤで銃を所持していたのだ。
(さて、どうでるかだ)
「ハ、ハレルヤ……」
(今はそこに居ろ)
「ハレルヤ気を付けて、あのドレスの人から、何かを感じるんだ」
(同じだな。俺もだ)
そして、その女性と、オペラ歌手との戦いが始まった。
(ヘッそういう事なら、俺も混ぜろよ)
「え!?」
と、アレルヤがビックリしていると、女優が言うと
「ん? ほ~そういうわけか。貴様は体や脳を改造されている。そのせいで発火しなかったのか」
(さあな~ ワリィな女。こいつは俺の獲物だ。あいにく、ウチの奴をさんざっぱら苦しめた女でな。俺がやんねえと気がすまねんだ!)
「な、何勝手な事を言っているの!?」
(来るぜ)
「え? キャ!」
「次はお前だ!」
(へ、こんなもん。超兵なら楽勝だぜ)
と、彼は完全に彼女の動きを読み切って、思いっきり蹴り飛ばした。
「うあ! あう! く!……貴様! 何者だ!!」
(テメエに言う名前なんぞ、ないんでね~。おいそこの嬢ちゃん。警官なんだよな? とっととコイツを捕えたらどうだ?)
と、言われた彼女。アヤ・ブレアはポカンとしていた。
まさかあれほどまでの力を出せるとは思わなかったのだ。
「あ、はい……ってなんであなたが仕切ってんのよ? というか、今日は非番で、デートだったから、これしかないわよ!?」
(ケッ! 使えねえ奴!)
「何ですって!?」
「ちょ、ちょっとハレルヤ失礼だってば」
と、アレルヤは言うが、ハレルヤは
(ま、確かにこんな所に手錠なんか持ってこれなね~よな~)
と言った次の瞬間、オペラ歌手が、後ろから、アレルヤめがけて光線を撃つが、銃を後ろに向けて撃った。
そして、光線も軽々とかわし、アヤも慌てて避けた。
「凄い。あんな位置から撃たれたのに……」
と、思っていると、オペラ歌手は言った。
「今宵はミトコンドリアの解放される日だ。今回はこの程度で許してやろう。フフフフフ」
と、まるで、浮遊するみたいに消えてしまった。
「あ、ちょっとま……」
と、アヤが言おうとした時、彼女目に、何かが映った。
それは、病院の手術室みたいな所で、左のベッドに金髪に青い手術着を着て寝ている少女がいた。
「な。何これ? あれは、誰? 私は……」
(おい……おい起きる……おい!)
「え? あ、ご、ごめんなさい」
(たく、事件中にボケっとしてんじゃねえ!)
「ゴメン。あいつは?」
(あっちだ)
2人が走っていくと、そこには穴が開いていた。
「この下ね」
(だな。よし、行こうぜ)
と、行った時、既に応援が到着した。
「応援が来たみたい。弾丸を補充しましょう。それに、あなたのは、変わった銃だから、私達のを貸すわ」
(それしかなさそうだな)
「あ、そう言えば、あなたの名前、まだ聞いてないわ」
(レディファースト)
「ムッ! アヤ・ブレア。アヤで良いわ。あなたは?」
(俺様はハレルヤだ。ハレルヤで良いぜ)
とりあえず、銃を補充したら、あいつを追いましょう。
(へいへい)
と、2人が外に出ると、完全に真夜中になり、しかも突入しようとした景観は黒焦げになった。
(ケッ! やれやれ等に見られたら、何言われるかわからねえなこりゃ)
と、ハレルヤが困っていると、アヤが、
「はい。オートマティックだけど、使えるわよね?」
(上等だぜ)
「さ、行きましょう」
(へ~いへい……って、何しきってんだコラ!)
「あら? 私は刑事であなたは協力者なんでしょ?」
(……)
これには流石のハレルヤも黙るしかなく、
アヤの後に続いた。
これから始まる事を知らずに……
- (第2章 イヴの変異と、呪われたアレルヤ) ( No.3 )
- 日時: 2022/07/22 13:48
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
2人は、楽屋に降りたが、廊下には誰もおらず、ドアには鍵がかかっていた。
「ダメね。どこも鍵が……」
と、進もうとしたアヤを、ハレルヤが止めた。
「ハレルヤ?」
(見ろ)
「え?」
と、彼女が見ると、それはただのネズミだった。
ところが、突然ネズミが苦しみだし、異様な化け物に変異したのだ。
口の歯は鋭く、体は大きく、尻尾は3つに分かれており、なんと3匹もいた。
「う、うそ! 何よコレ!?」
(あの女の仕業だな。ま、これならこっちも遠慮はいらねえぜ」
と、ハレルヤはガンガン倒して、先を急ぎ、いきなりの事で、完全にアヤが置いて行かれる格好になってしまった。そして、扉の1つが開いた。
すると、いきなりハレルヤがアレルヤになった。
それは、する必要がないと考えて、ハレルヤがアレルヤに体を戻したのだ。
そして、目の前には焼死体が転がっていた。
「これは……」
「! ハレルヤ?」
「え? あ、ああスイマセン。ちゃんと説明しておくべきでした。僕はアレルヤです。よろしく」
「そうだったの。あれ? でも、ハレルヤは、あなたと交代したのかしら」
「おそらく戦闘がないからだと思います。彼は、戦闘の無い時は、本当に外に出て来ないので」
と言いながら、2人は何か使えそうな物ないか探していると、楽屋の鍵を見つけた。
「何所の鍵かしら?」
「1つずつ当たってみるしかありませんよ」
「そうね」
と、1つずつ当たってみると、一番奥から左下の部屋の扉が開いた。
「随分大きな部屋ですね~」
「主演女優の部屋みたいね」
「え? なんでわかるんですか?」
「ただの感よ」
「え?」
と、アレルヤは目が点になった。
まさかただの感だけでここが女優の使う部屋だと思うとは、全然考えてなかったのだ。
そして、アレルヤは、デスクの上に置いてある日記を見つけた。
なんとそれは、メリッサの日記だった。主演公演が一番自分がやりたかった事。倒れながらも頑張った事、そして、掴んだ主役の座の事が切々と書かれ、アレルヤの目から涙が零れ落ちた。
「メリッサさん。こんなに一生懸命頑張っていたのに、どうして急にあんな事に……」
と、彼はその日記を抱くと、鍵が落ちた。
それを見たアヤは、彼に声をかけた。
「アレルヤ……優しいのね。その優しさ、失っちゃダメよ」
「はい」
と、言っている2人の側から、ピアノの音がした。
「ピアノの音?」
「この奥からよ」
「もしかして、この鍵で」
「開くかもしれないわ。やってみましょう」
そっとアヤが鍵を差し込み回すと、
「ガチャ」
という音がした。
「やっぱり」
「開けるわよ」
「ええ!」
と、アレルヤがセーフティーを外し、銃を構えた。
そして、2人で扉を開けても、メリッサはピアノを弾いているだけだった。
と、その時、アレルヤの心臓が、
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と、激しい動悸が襲った。
「ウ……ナ、何……ウウ……」
「アレルヤ! どうしたの? 大丈夫?」
「ハア、ハア、ハア」
(変われアレルヤ。こっからはお前にゃ無理だ。もうそいつは、メリッサなんとかじゃねえ!)
「ご、ゴメン。ハレ……ルヤ」
と、ガクリと膝をついたと思うと、すぐさま銃を持って立ち上がった。
(ヘッ。いい加減に姿を見せたらどうだ? もう持たねえだろ!? 分かるんだよ俺には……さっさと姿を見せな!)
「どういう事?」
(まあ見てな)
「え?」
2人が彼女を見ると、
彼女は苦しそうに言う。
「わ、私はメリッサ……私は……め、メリッサ……う……む、胸が……あ、熱い……」
と、言った時、突然彼女の口調が変わった。
「私はイヴ。核の支配は終わった。これよりミトコンドリアの解放が始まる」
と、メリッサは鍵盤を壊し、突然大きくなり、髪の毛は4っつに塊、赤いドレスは破け、足は何かの角の様な形に変わり、手は腕より大きくなった。、その代わりに、手の爪がかなり長くなった。まさに、クリーチャーへと姿を変えたのだ。
「うそ! なんで!?」
(そこまでは分からねえが、俺はアレルヤの心臓にダメージを与えられてご立腹だ。楽には逝かせねえぞ!!)
と、ハレルヤが飛びかかると、イヴも避けるが、ハレルヤの方が速く攻撃する。
そして、レーザーを打つが、彼はそれを冷静に見定めて攻撃し、アヤもそれに習う。大体何度か見ている内に覚え、ついにイヴが言った。
「フフフ。やるではないか。だが、それはその男の力であって、お前ではない。お前に時間を与えよう。進化と、ミトコンドリアの時間を」
というと、アヤの目にまたあれが映る。今度はそこに、医者が登場したのだ。
「な、何なの?コレ……これは……誰なの? 医者? なんなのこれ?」
と、アヤが言っていると、遠くで声が聞こえた。
(おいアヤ。アヤ! 起きろよアヤ!!)
という声で、やっと現実世界に意識が戻った。
(たく、敵の前でなにやってんだよ)
「ごめんなさい。あ、イヴは?」
(ピアノ後ろに穴開けて逃げってたぜ)
「そう。ごめんなさい。行きましょう」
(の前に、ちょっと待ってろ)
と、ハレルヤは、隣の部屋に有った長い布を持って来た。
「どうするの? それ」
(こいつをピアノに巻きつけておけば、帰りが楽だろ? 幸いこいつは固定されているみたいだしな)
「なるほどね。さ、行きましょう!」
(ああ)
そして2人は下水道に下りると、すぐさまイヴを追いかけるが、ここでもカエルやネズミがいて、倒すのに苦労するかと思いきや、ハレルヤの力で、くぐり抜けた。
そして、その時、アヤの目に、水色の手術着姿の金髪でブルーの瞳をした小さいな女の子を見つけた。
しかもこれが初めてではなく、楽屋に降りる時も見ていたのだ。
「あの子……」
(あん? 誰もいねえぞ?)
「あ、ゴメン。イヴはこの先よ」
(て事は、こいつだな)
と、ハレルヤがレバーを倒すと、鉄格子が上に開き、入れる様になると、ようやくうイヴを見つけた。
「パーン!」
という音が鳴り、イヴがそちらを振り返るとイヴの顔に傷が付いていた。
(あ~ワリィな~外しちまったぜ~。もうちょっと右にすれば、頭にぶち込めたのによ~)
「わざとでしょ!? どう見ても!」
すると、イヴは、怒りの顔でこちらを見た。
(お~コワ! で、どうするんだ?)
すると、
イヴが掌をハレルヤに向けて言った。
「消えろ!!」
と、凄まじいスピードで、手のひらから赤い槍の様な物に4つの小さな歯が付き、それを思いっきり、心臓に突き刺さると、すぐに歯の部分はなくなり、イヴの細胞が、ハレルヤの心臓部に広がると、
(ウワアアアア!!)
と、彼は悲鳴を上げながら、それを外そうとするが外れず、しばらくすると、彼の目から光が消え、
ガクリとなって、その場に倒れた。
「ハレルヤ! ハレルヤ! 大丈夫? お願い目を開けて!!」
アヤは必死に呼びかけるが、全く動こうとしなかった。
「自業自得だ。己の力を過信した罰を受けるが良い。お前の命は後7日。先ほど植え付けた種は、私の細胞をたっぷり入れてある。その種が発芽し、花が咲くと、その者は、死ぬ。生きたいのであれば、私を怒らせない事だな。まあ、どちらにしろ、放っておいても、私を倒しても、そいつは助からぬ。さて、私は色々と忙しいので、ここで失礼する。お前達のミトコンドリアで、どこまで戦るか見物だな。コイツは相手をしよう」
イヴはそう言いながら、自分の体を液状化させて、鉄格子をアッサリと超えて、何所かへ行ってしまった。
すると、光を失ったハレルヤの目が開いた。
(う、うう……あ、アヤ……すま! う!)
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と、彼は酷い動悸に襲われ、今にも破れてしまいそうな勢いだった。
すると、下水から、ワニがハレルヤの血を求めてやって来た。
「キャア!!」
と、アヤが珍しく悲鳴を上げると、ワニの歯に、電気が帯びて、こっちへ襲って来ると、ハレルヤが立ち上がり、
(お前は尻尾をやれ。こっちは引き受ける!)
「え、ええ!」
そして、15分の格闘の末、ようやくワニを倒した。
すると、いきなり、ハレルヤがアレルヤに変わり、突然倒れた。
「アレルヤ!」
アヤは、彼の胸に触れると、
「……トク……トク……トク」
と、今にも止まりそうになっていた。
「大変! 急がなきゃ! 彼が本当に死んじゃう!」
彼女はアレルヤを背負い、必死で平らな所に来ると、そこで、彼に人工呼吸と心臓マッサージを繰り返し、必死にアレルヤの目が開く様にと、願いながら続けた。
すると、
「ドクン……ドクン……ドクン」
と、少々弱いが、無事に心音は戻り、彼の目が開いた。
- (第3章(謎の天使と、ミトコンドリアの呪い) ( No.4 )
- 日時: 2022/07/22 13:50
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
「ウ……ウウ! あ……」
「良かった気が付いたのね。もう少しよ。頑張れる?」
「す、すい、ま、せ……ウ!」
「ドックン! ドックン! ドックン!」
アレルヤの心臓内部で、さっきの種が彼の命を糧に、育とうとしていた。
「ウウ!……ア……」
「アレルヤしっかりして! もうすぐよ」
アヤは彼を励ましながら、外へ出た。
すると。案の定、あの質問に入った。
「あなたですね。発火しなかった警察官とは」
「お願い……今は、そんな時間はありません。彼を何所か安全な所で治療しないと。記者会見は後程連絡を入れます。お願いだから、彼の為にも静かにしてあげて下さい!」
と、アヤは言うが、彼等にとっては飯の種と思い、取材を続けようとしたその時、
「ボカ」
とレポーターが殴り飛ばされた。
「な、何をするんだ!? 彼女は警察官なんだぞ」
「あいにく俺も、警察官なんでな」
「ダニエル!」
「ワリィ遅くなった」
「彼を早く! 出血がひどくて、挙句、心臓に何かされているみたいだから」
急いで言うアヤに、ダニエルが彼を抱くが、グッタリとしている。
「お、おい……」
急いでダニエルが脈を確認すると、かなり弱っていた。
「やばいぞ。おい、シッカリしろ!!」
彼は心臓マッサージと人工呼吸を数回行った末、ようやく脈が元に戻った。
しかし、彼等にとっては飯の種でしかなくカメラを向け、フラッシュをたく。
「今はヤメテ! 彼、死にかけてるのよ!!」
アヤの悲痛の叫びで、どうにか記者は黙り、引き下がった。
だが、どこへ連れて行こうか迷った挙句、彼は軍事関係の病院に入院させる事にした。
その事を知ったアヤはホッとするが、内心ではドキドキしていた。
実は、軍関係者の中に対ガンダム調査隊が、偶然来ていたのだ。
その時、偶然、なんとグラハムが、
「フム。ガンダムの匂いがする」
と言ったのだ。
「え?」
ハワード・メイスンとダニエルが聞くと、ビリー・カタギリは頭痛いのポーズを取る。
「気にしない方が良いよ。彼の口癖だから」
という彼に、ハワードとダリルの頭に?マーク飛び交った。
そんな中、アレルヤはずっと胸を掴んで苦しんでいた。
「ウ、ウウ……ウ……ア……く、苦しい……だ、ダメだ……アウ……」
「ドク、ドク、ドク、ドク」
と、メチャクチャなスピードで鼓動を繰り返す彼の心臓は、何時張り裂けてもおかしくなかった。
更には、イヴの飢えた種の成長は速く、もう、アレルヤの心臓は本当に張り裂けそうになっており、いつ死んでもおかしくない状態だった。
その時ふと、月明かりが映ると、そこから、こちらへ飛来する物が見えた
「な、何?……ウ……ウア……」
心臓の痛みと苦しさに耐えるので彼は必死だった。
そこへ窓をすり抜けてやって来たのは、天使だった。
「え?」
と、彼が彼女を見ると、天使は体を怖がらせないように、アレルヤの胸にそっと手を置くと、
中の細胞を落ち着かせた。
「ア、アア……」
「もう大丈夫です。今の私にはこの位の力しかありません。それに、あなたはここにいてはいけません。下手をすると、秘密が明るみに出てしまいます。大丈夫。あなたの最も信頼する方の元へお連れします。申し訳ありませんが、仲間の元へ、今は帰れない体になってしまいましたが、そのうち、きっと、帰る事が出来ます。そして、あなたの体を治す事も……だから、それまでは、我慢して下さい。
あまりに美人だったせいか、彼は少し赤くなっていた。
「は、はい……僕、どうせ……あ」
と、アレルヤが何かを言う前に、天使の口が彼の口をふさいだ。
「ンン……」
「これでしばらくは持ちます。大丈夫よ。アレルヤ。神への感謝の言葉を名に持つ者よ。私を信じて。さあ、行きましょう」
「はい」
と、天使は有るカードを残して、アレルヤを抱きあげると、アヤが務めている署の仮眠室に降り立ち、そこに、彼を寝かせると、天使は姿を消した。
あの天使はなんだったのだろうか? そしてアレルヤの呪いと、イヴのやろうとしている事とは一体何なのだろうか!?
翌朝、警察にアレルヤがいると聞いて、すぐさまアヤが様子を見に行くと、眠っているように見えたが、どこか苦し気な表情だった。
「うなされてる。アレルヤ。私よ。アヤよ。お願い。目を覚まして!」
と、彼女が彼に障ると、何かが見えた。
「え? 何? 今の」
「ウ、ウウ……」
「あ、大丈夫?」
「あ、アヤ、さん……ここは?」
「17分署の仮眠室。一体何があったの?」
彼はとりあえず、言える事を言った。
「て、天使?」
「はい。その天使が、僕をここまで連れて来てくれました。軍関連の施設だと、僕の正体がバレるからと。この羽が……」
「まんざら嘘でもなさそうね。分かったわ。とりあえず、私は仕事が有るから。あなたはそこにいて。部長には、私とダニエルが上手くごまかしておくから」
「はい……スイマセン。なんか色々と……」
「気にしてないわよ。それじゃ」
そう言って扉が閉まり、彼が眠りにつこうとした時、また、
「ドックン! ドックン! ドックン!」
とまたしても動悸に彼は苦しむが、全く治まらず、しかもどこかの野外コンサートホールでイヴが観客達、と言うより、観客たちのミトコンドリアに語り掛けているのが見えた。
「! い、今のは……まさかイヴの、次の標的!? でも、どうして?」
(来いって事だろ?そりゃ)
「ハレルヤ……」
(あいつはお前に会いたいんじゃないか? 出なきゃ、こんなメッセージをよこさないだろ?)
「君にも、見えたんだね」
(ああばっちりな)
この事について、2人は迷った。話すべきかどうかを。
すると、仮眠室の扉が
「コン、コン」
となる。アヤ達の記者会見が終わったのだ。
「はい」
「終わったよ。大丈夫。あなたは協力してくれた民間人って事にしておいてあげたから」
「スイマセン。介入して、こんな事になるなんて……僕は……」
とアレルヤが言葉を探していると、ダニエルが、次の動きを伝えた。
「俺達は、これからある博士に会いに行く。来ないか?」
「分かりました。行きます。こんな所じゃ、ロクに休めないし」
そして、3人は博物館に着いたが、ダニエルが大バカした。
休館日を調べていなかったのだ。
「あ~しまった! 休館日忘れてた」
「ズコー!」
と、アヤとアレルヤが同時にズッコけた。
「ちょっとダニエル~」
(たく頼りないオッサンだぜ)
と言われ、これは立場が悪いという顔をした。
まさか自分が自信満々で行くと言っておきながら休館日と来れば、誰でもこういう顔になる。
「いつ入れ替わったの?」
(さっきだ。とりあえず、俺としても話しぐらいは聞かせてもらわねえとな)
「も~。あんまり変な事しちゃダメよ~。悪いけどアレルヤ君に戻りなさい。あなたじゃ博士がへそ曲げちゃうわよ?」
(へいへい。信用ね~の)
と、アレルヤに入れ替わり、警備員に話を付けて入れてもらった。
そして、頑丈にしてあるロックを解除すると、警備員が言う。
「あ、そうだそこのノートに名前を書いて置いてくれ」
「あ、これですね。ああ、そこに書くだけで構わないよ」
「これで良しっと」
と、アレルヤが後を追いかけると、博士の部屋話を聞いているが、なんだかチンプンカンプンなオタクなのか、ミトコンドリアは何でもできるなどと言い出す始末で、こっそりPCの画面を見ると、ミトコンドリアについてに研究をしていた。
そして、結局DNAとミトコンドリアの事を延々と聞かされ、皆は疲れながら帰る事にした時、アレルヤの心臓が締め付けられる様になり、彼は苦しむの声を上げた。
「アウ! アアアア……」
「お、おい!?」
「アレルヤ!?」
「おいどうした!?」
「ウ、ウウ……む、胸……苦し……い、イウは……アウ……や、がい、ステー……」
と、そこまで行って気を失うかの様に倒れ、心臓の内部では、もうあの細胞がかなりのスピードで育ち、根を伸ばそうとしていた。
「ダニエル急いで。彼の命が……]
「分かった」
と、彼は車を路肩に止め、アレルヤ心臓を触ると、かなりひどい」
「こりゃひでえ! 急いで病院に……」
「だ、大丈夫……です。ハレルヤに、変われ……ウウ!!」
と、なっていると、ようやくハレルヤが出て来た。
(全く遅えんだよ対応が。この近くで野外コンサートをやってるとこ、有るか?)
「あ、ああセントラルパークに……って、お前行く気なんじゃ!?」
(ビンゴ! とりあえず、署に戻ろうぜ。武器の強化とか必要だろ?)
「あ、ま、まあな」
「ダニエル急いで署へ」
と、3人は所に戻ると、すぐ様武器をチューンしてもらい、ハレルヤはサバイバルナイフとサブマシンガンを持った。
「そして署で調べてみると、今日本来なら、メリッサのソロコンサートの日だったのだ。
ところが、これを見て、一番動揺したのはダニエルだった。
彼には離婚した妻と子供がおり、警察署に来て、チケットを渡しに来ていたのだ。
「ロレーンとベンが行っているはずだ。急ぐぞ!」
(了解だぜオッサン)
「行きましょう! イヴを止めなきゃ」
そして、3人は、セントラルパークの野外音楽劇場を目指した。
はたしてイヴを止められるのか!?
- (第4章 溶かされた人々と、アヤとイヴの関係とは?) ( No.5 )
- 日時: 2022/07/22 13:54
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
彼等は、まず地図で場所を確認すると、その場所へ目指す前に、散らかったり、焦げた人間の遺体をどけると、
野外ステージへの鍵が有った為それを手に入れ、いざ入ろうとすると、イヴは気づいていたのか、前には、セントラルパークにいた動物達が、異様な姿になって邪魔をしに来た。
「動物達が……」
(これがあのハンスってオッサンの言ってた、ミトコンドリアは何でもできるってか? ハッ! 上等だ!)
「ちょ、ちょっとハレルヤ!」
と、アヤは止めようとするが、既にハレルヤの戦闘ボタンがスイッチオンで暴れまわる。
だが、イヴとてバカではなく、冷凍ビームを吐いたり、尻尾をブーメランがわりに使う猿などもいたのだ。
「自分の体の一部を武器に出来るみたいね!」
(ハッ! あんのクソ女、上等だぜ。オラ――――――!!!)
と、ハレルヤは殆ど銃器を使わず、サバイバルナイフで切り裂いていく。
そして、アヤも負けじと戦っていると、今度は蛇が木の上からアヤに襲いかかろうとした時、ハレルヤがトンファーで蛇を撃退した。
「あ、ありがとう」
(もたもたすんな! 行くぞ!)
「ええ!!」
そして、2人はようやく野外ステージに着くと、鍵が掛かっていたが、鍵で開けて中に入ると、人が椅子に座り、ステージにはイヴがいた。
「イヴ!」
(待て!)
ハレルヤが本気の目で見ると、イヴが言う。
「よくぞ集まった我が同志達よ。数億年の長きにわたった、ミトコンドリアは人間の体内でしか生きられないと思っている。だが、今宵でそれは覆される。さあ始まるのだ。ミトコンドリアの解放が!」
という声と共に、イヴが歌い出すと、観客達の体が溶けるのを見たハレルヤが、アヤを抱いた。
「ちょ、ちょっと」
(見ねえ方が良い)
「え?」
そして、観客達がドロドロに溶けて、それが意思を持ったかのように、ステージに集まり、それが一斉に何処かへと姿を消した。
(もう良いぜ。終わったよ。チッ! 悪趣味で下劣な奴だ!)
「ね、ねえ。何が有ったの? どうして私には……」
(てめえが見るにゃ、ちょいとむごすぎッて事だ。それより、やっこさんのとこ行くぜ!)
「あ~ちょっと待ってよも~!! 私の方が先輩なのよ~」
と、文句を言って後を追うと、そこでアヤはまた白昼夢を見た。ベッドの上にいる2人の自分の子供の頃にそっくりでそこに立つ男しかも何かをあ考えている。一体なにを……」
と、考えていると、ハレルヤが、
(アヤ。おいアヤ!)
「あ……」
(行くぞ)
「あ、うん」
そして、2人はバックステージに上がると、そこにイヴがいた。
「イヴ。ここの人達に何をしたの!?」
「フン! お前には関係のない事だ。それに、どうしてこちら側のお前が人間の味方をする?」
「そんなの、決まっているわ。私はれっきとした人間だからよ!!」
「そう来たか。ではそちらの奴聞こう。お前は何故私に反応で苦しみながらも戦おうとする? 下手をすれば、お前の心臓など、ミトコンドリアに命令すれば、簡単に殺す事も……」
「パーン!」
と、乾いた音が鳴る。ハレルヤが撃ったのだ。
「貴様! どういうつもりだ? まだ話の……」
(てめえとくだらねえ話しをするつもりなんてねえ! 奴等を何に使うつもりだ? どうせ頭の良いテメエの事だ。何かに使おうって魂胆だろう?)
「ほ~ただのバカだと思っていたが、頭は良い様だな」
(ハッ! そりゃお互い様だ。さっさと始めようぜ)
「あいにくだが、こちらは時間がない。悪い今日が今宵はこれにて退散だ。それとそこの女には話がある。馬車の所で待つ」
とだけ行って、イヴは出て行ってしまった。
「どういう事? どうして私だけに?」
(そりゃ色々あるからじゃねえか? もしかしたら、あの劇場へ行く気になったのも、全てミトコンドリアの仕業とか言いそうだしよ。とにかく行って、全て吐かせてやろうぜ)
「そうね」
と、2人は、馬車のある位置を確かめ、急いでそちらに向かうが、イヴがあちこちにミトコンドリアで姿を変えられ、体の一部を武器に使ってくる奴さえ現れた。
(チィ! キリがねえぜ)
「……このままじゃ、イヴが何をするか分からないわ!」
と、2人が困っている頃、イヴの方は、2人の様子を見ていた。
「フフフ。あの男、なかなかやるな。私の施した花が咲き始めているというのに、あれほどの動きだ出来るとは。フフフ。これはますます面白くなって来た」
と、イヴの目が光ると、地面がわずかに揺れた。
「キャ!」
(なんだ?)
と、2人が驚くと、地面の中かから巨大ミミズが3体も出て来た。
「キャー!!」
(な、なんだ!?)
そして、ミミズと2人は協力して戦う。
すると、ハレルヤはある事に気付いた。
(……そういう事か!)
と、ハレルヤは口めがけて、署を出てくる時、くすねておいた手榴弾を投げ込むと、中で爆発し、跡形もなく消えた。
(八ッ! イッチョ上がり!)
「あ、あんたってば……ハア~」
と、アヤが呆れていると、今度は。アヤの後ろから、いきなりミミズが噛みつくように出て来たが、アヤは反応が遅れてしまい、ハレルヤがどうにか助け、手榴弾を投げ込んだ。
(たく! 何ボサっとしてんだよ!? てめえは!)
「ご、ごめん。大丈夫?」
(ヘッ。ちっとすっただけだ。さて、残る1つは……そこか!)
と、ハレルヤが最後の手榴弾で片付けた。
「これで全部ね。ごめんなさい。なんか足引っ張っちゃって」
(ま、こんだけデカけりゃ、普通の銃でどうにかなる相手じゃねえよ)
「まあ、そうね」
(オラ、もうこの先だ。行くぜ!)
「ええ!」
2人が走って行くと、馬車の車の部分にイヴがいた。
「フフフ。貴様達にしては早かったな」
「イヴ。これ以上、何をする気なの? あなたの目的っていったい何なの!?」
「フッ! どうやら少し話す必要が有りそうだな。乗るが良い。その男には、こいつをくれてやる」
と、さっきの倍以上のミミズが現れた。
(おいおい俺だけこいつの相手をしろってのか!?)
「フフフ。よく言うな。お前の進化は早い。まさか僅かな時間でそれだけ進化が出来るとは、お前は気づいていないようだがな」
(あんだと!? 進化進化ってうっせえぞ! ババア!!)
と、言った時、
突然ハレルヤは、心臓が握られた様な痛みを感じ、膝をついた。
(ウッ! アア……テ、テメ、ウ……」
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と激しい動悸と共に、イヴの仕掛けた花の呪いが広がり、心臓を覆い隠そうとしていた。
(ウ、ウア……テ、テメ、ナニ……アウ……ウウア……ア……)
「フフフ。感じるが良い。私の仕掛けた花が成長していくのをな。もうそのモードになっても、普通には出来ぬぞ」
と、イヴが指を鳴らすと、それが合図になったかのように馬が燃え出し、凄まじい勢いで走って行った。
その馬車の上で、イヴはアヤに問う。もう一度聞く。貴様は何故人間側に着く? お前のその能力は、人間の物ではないぞ?」
「そんなの関係ないわ! あなたこそ、何を企んでいるの!? ハレルヤが言ってたわ。あいつはもっとデカイ事をするって。そのデカイ事って一体何なの!? 言いなさい!」
その言葉に、イヴは苛立った
「フン! お前とは、話が合わんようだな。ならば、力づくで教えてやろう!」
と、イヴは上空へ行くと、空中から攻撃を加え、隙をついて接近戦をする。
それに見抜けたアヤは、イヴにダメージを与え続けた。
「チィ! こいつの進化もか! 今日はこの辺にしておこう! その代わり……」
「ハッ!」
と、アヤが気付いた時には、イヴは自分の心臓に触れて、目を光らせると、アヤは気を失い、馬は真っ黒になって倒れ、車の方は、ちぎれてひっくり返り、アヤは投げ出されてしまった。
そして、そこへ更にイヴが近づくと、彼女に手を伸ばした。
「ドクン! ドクン! ドクン!」
と、アヤの細胞が反応を起こすが、彼女は起きようとしなかった。
「フフフ。さて、奴の方は……」
と、イヴが見に行くと、ミミズは溶け、そのすぐ側に、アレルヤが倒れていた。
「ほ~……中々の進化だ。フフフフフこれは面白くなりそうだ。さて私も準備に入るか。この体では、到底荷が重い。次に会う時が楽しみだ。フフフフフ」
と言って、イヴは姿を消した。
そしてそこへ、あの天使がやって来た。
「大丈夫ですか?」
「ウ、ウウ……ア……あ、あなたは、この前の……ウ! む、胸が……ク……苦し……」
「イヴに何かをされたのですね。大丈夫。今抑えてあげます」
と、天使はそう言うと、アレルヤはその天使に身を任せると、疲れや痛みが取れて、元気になった。
「ありがとう……ってあれ? もういない……そうだ。ダニエルさんに知らせなきゃ」
と、アレルヤは入口に戻ろうとした時、ベンが走っているのを見た。
「あれはダニエルさんの」
と、彼が後を追いかけると、ようやくダニエルに再会するが、彼は泣いていた。
「ダニエルさん。あ、この子が」
「ああ。俺の息子のベンだ。ママは? ロレーンはどうした?」
と、ダニエルがせっつくのを見て、アレルヤが代わりに聞く。
「何が有ったんだい? おおよその見当はつくけど、よく君だけ何もならなかったね」
「ベン。話してくれ。出来る範囲で構わない」
「う、うん……実は僕もママと一緒にここに来たんだけど、途中で気持ち悪くなって、帰りたいって言ったんだけど、ママは何も言わないで、僕からドンドン離れて行っちゃって。たくさん人がいたけど、僕はココから離れたくて逃げていたら、パパの姿が見えて、走って来たんだ」
「そっか。ダニエルさん。ここをお願いします。僕はアヤさんを捜しに行ってきます!」
と言って、彼は、馬が走っていた場所から走り出した。
- (第5章 アヤの苦悩と、アレルヤの優しき心) ( No.6 )
- 日時: 2022/07/22 13:57
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
アヤを捜していたアレルヤは、黒焦げになっている馬を見つけた。
「……なんてむごい事を……アヤさん。アヤさ~ん」
と、アレルヤが彼女の名前を呼ぶと、とある住宅の一室から、1人の男が出て来た。
「あ、あの~」
「え?」
「そのアヤって人、中にいるんですが、お知り合いの方ですか?」
「あ、はい。えと、あなたは?」
「あ、ああそうでした。私、日本から来た科学者の前田邦彦(まえだくにひこ)です。ミトコンドリアの事件と聞いて来てみたら、島が封鎖されてい困っていたら、隊員の1人が発火したので、その隙にここへ来ました。それで、偶然彼女を見つけて、ここに来たのです。きれいではありませんが、ベッドとか家電がそのままだったので、相当慌てていたんでしょうね~ まあ、彼女を温めるには丁度良いかと思いまして」
「そうだったんですか。ありがとうございます。僕はアレルヤと言います。偶然。彼女と同様で、イヴと闘えるのは、僕と彼女だけなんです」
「そうなんですか」
「はい。あ、そうだ。ダニエルさんに知らせなきゃ」
と、彼は、彼女の居場所を借りたスマホで送り、すぐさまベンを連れてやって来た。
「アヤは?」
「大丈夫です。ただ彼女、イヴに触られた後が有るので、それが影響してなければ良いのですが……」
と、アレルヤが、アヤを見ると、彼女はうなされていた。
「相当悪い夢を見ているようだ。ナントカしてあげないと……」
と、アレルヤは、奥のクローゼットから、毛布と布団を取り出すと、彼女にかけた。
「ウ……ウウ……わ、私は……ハア、ハア、ハア……同類……じゃ……な……」
「! アヤさん。アヤさん!」
「うわ! ハア、ハア、ハア」
と、彼女は飛び起き、胸を抑えると、
「ドックドックドックドック」
と、まるで動悸を起こしたようになっていた。
「ア、アア……」
「アヤさん。大丈夫ですか?」
「あ、アレルヤ……私、私!」
と、いきなりアヤが抱き付いて来た。
「うわっと! もう大丈夫ですよ。ここは安全です。皆いますよ」
と、アレルヤが声をかけてやると、アヤはようやく落ち着いた。
「アヤ。何が有ったんだ?」
「ダニエル……あら? どうしてベン君が?」
「どうやら彼だけ、逃げられたみたいなんです。ただ、母親の方が……」
「そう……」
「アヤ。何が有ったんだ? 詳細はアレルヤから大体聞いたが、お前がそうなるって事は、奴がらみか」
ダニエルの言葉に、彼女の体がブルブルと震えだす。
彼女は立ち上がるが、下を向いたままだった。
「私も、同類かもしれない」
「同類?」
「イヴに体を触られた時、私の中の何かが言うの。目覚めよって。でも、すぐに振りほどいたけど、その後体が熱くなって、気が付いたら、その人が私を助けてくれたの」
「あ、どうも。前田です。ミトコンドリアの事件を聞いて、渡米して来ました」
「もしかして、署にミトコンドリアがどうとか言ってたのは……」
「あ、はい。私です。一報を入れておいた方が良いと思ってたんですが、門前払いで……」
「そうか。悪かったな。ダニエルだ。アヤが世話になった」
「あ、いえいえ。たまたま見つけただけですよ。幸い化け物が居なくて良かったです」
そうこう言っていると、彼女の目から涙が溢れだす。
「アヤ?」
彼女は、必死に涙をこらえようと頑張るが、やはり、言ってしまう。
「私も、同類かもしれないの……だって、私とハレルヤだけが、なんともないなんておかしいじゃない!! それに、言われたの。親類よりも、他人を選ぶのか?って」
これには皆が驚いた。つまりそれは、アヤとイヴに、何らかの繋がりがあるかもしれないという事になるからだ。
「ちょ、ちょっと待て。それって、つまり、イヴとお前が、何らかのつながりが……」
「最初は私もそう思ったわ。でも、あのハンス・グランプに会った時、映像がガラっと変わって、見えたの。水色の入院着を来た金髪の子供を見る、あいつの後ろ姿が」
「なんだと?」
ダニエルは驚くが、アレルヤはすぐにわかった。戦闘中やアヤが突然ストップしてしまった事が数回。
つまりそれが、イヴと何らかの関わりを持っているのではと言う事になるのだ。
「そう言えば、アヤさん。戦闘中に急にボーっとしちゃう事ありましたけど、まさかあれがそうなんですか?」
「分からない。ただ、イヴと私が何が特別な何かでつながっているんじゃないかって事よ……もしかしたら、私が、今度は……」
と、言おうとした時、アレルヤが、彼女の体をもうふで包み座らせた。
「あ……な、何を」
「その格好じゃあ寒いでしょ? まずは温まらないと。あなたは、同類なんかじゃないですよ。それに、メリッサさんも必死に耐えていたようですが、イヴに体を乗っ取られて、あんな事になった。もしかしたらですが」
と言い、アレルヤはアヤを引き寄せる。
「ちょ、ちょっと……」
「大丈夫ですよ。それに、化け物と言うなら、それは、僕の方ですから……」
「え?」
「実は僕、子供の頃の記憶が殆どなくて、そればかりか、ハレルヤの事は、知っていますよね? 彼は、僕の脳量子波を処置された時に、生まれたんです。でも、その頃の彼は狂暴で、何回も問題を起こして、彼は似は本当に振り回されてばかりで、二十歳の誕生日の日、仲間の1人が祝ってくれたけど、嬉しくなかった」
「え? あなたいくつ?」
「2月に二十歳になったばかりです」
「ええええええええ!?」
と、アヤは慌ててアレルヤから離れた。
「ちょちょちょちょっと待って! 私より年下じゃないの!? てか、なんでそんな風に平気で言えるのよ!?」
と、顔が真っ赤になって怒っており、ダニエルも目が点になる。20代中盤ぐらいに思っていたからだ。対する前田も全く同じ思いだったが、アヤの方は相当ビックリしたようだ。
そして大体の話しを聞いたダニエルは、ベンを連れて署に戻り、前田は自販機でコーヒーを買いに行った。
「フウ……アレルヤ」
「はい?」
「さっきは、ゴメン。本気でびっくりして」
「……実は僕にも同じ経験が有りますから。そんな時、仲間の1人が慰めてくれたんです。戦士としては不要でも、人間としては、一番忘れちゃいけない事だって。そう言われて、僕は今までやって来れたんです……」
「アレルヤ……」
と、2人の間を、寒い風が駆け抜ける。
「う!……寒い!」
「中に戻りましょう。こんな所じゃ、体に毒ですよ」
「うん。あの……お願いがあるの。今日だけ、側に、いて……私、イヴに……」
「分かってますよ。ハレルヤもOKしてます」
と言われて、アヤは、アレルヤを選び、2人は布団に入ると、2人は寄り添って眠りについた。
アレルヤから伝わる優しい心がアヤを癒し、アヤはお返しにとばかりにヒーリングをかけると、2人は本当に幸せな夜を過ごしていた。
「お待たせしました~……って……」
と、2人は寄り添って眠っており、危うく缶を落としそうになるのを慌てて拾い、隣の部屋にいた。
その頃、留美の別荘では、皆がアレルヤの身を案じていた。
オペラに行くのに、通信機はダメだと言ったのは、スメラギで、まさかこんな事になるなんて、思わなかった。
「通信機、持って行った方が、良かったわね……」
「ミス・スメラギのせいじゃねえよ。たく、アレルヤの奴、ここの電番知ってるはずなのに、なんで電話してこねんだ?」
「マイスターとバレた可能性は、想定したくないが、あいつの性格を考慮する……と!?」
「セツナフキンシンフキンシン。アレルヤカエッテクル。デンワアル。ハロシンジル」
「全く! 彼はガンダムマイスターにふさわしくない!
と、ティエリアが言うと、留美は、
「スイマセン。元をただせば、あのオペラで、あんな事が起こるなんて、想定もしていませんでしたし……彼の性格を考慮すると、巻き込まれた可能性は十分にあります。ただ、あの島には……」
と、紅龍がテレビをつけると、マンハッタン島を封鎖し、島民全てが避難する事になり、町は大パニックになっていた。
そして、17分署の人間だけが、島を守る為に残る事になり、ダニエルは、明朝、彼等に話す事にして、ベンを警察署内で預かってもらえる事となり、とりあえず、2人の着替えを用意し、ダニエルは車の中で待機する事にした。
そして、対ガンダム調査隊は、マンハッタン島に行くかどうかでもめていた。
カタギリは、
「今回の件ではガンダムは、出て来たくてもむりだよ。それより、資料の整理を手伝ってほしいんだけど……」
「くっ! この屈辱……許さんぞガンダーム!!」
「ヘックショ!!」
と、マイスター全員がクシャミをした。
もちろんアレルヤは、起きて、鼻をかんでから、ゴミ箱に捨てた。
「イヴ。噂でもしてるのかな~?」
と、言っている頃、一番高いビルの上で、イヴは全てを見渡した。
「フフフフフ。味わうが良い。そして、悟れ。私とお前が、同類だという意味に……」
と、言って、ニヤリと笑っていた」
そんな中、アレルヤの心臓の鼓動と、アヤの鼓動が重なり、2人は本当に、お互いを思うまでになっていた。
そして、これから2人が分かち合っていく事を誓うかの様に。