複雑・ファジー小説
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- 絶望色のPartyNight(参照1300突破!)
- 日時: 2014/08/13 13:20
- 名前: 深玖 (ID: Hyf7mfn5)
こんにちゎ!
これから、小説書ぃてぃこぅと思ぃまーす☆
初めてなのでお見苦しぃ部分も多ぃかと思ぃますが、
応援して下さぃ(はぁと)
ちなみに、用語解説はリア友の緋賀アリスちゃんに書いてもらいましたー☆
マジ感謝です。
追記・ちょっと見てない間に参照数がとんでもないことに……
>>03 プロローグ
>>36 登場人物紹介
>>38 用語解説
>>10 第1章
>>42 第2章
>>78 第3章・プロローグ
>>79 第3章 アイとミク〜その青春〜(読み飛ばしOK)
>>105第3章 あとがき
>>107最終章 第1節 桃果と私
>>115 第2節 突撃!聖マリアン女学院
>>120 第3節 微笑みの貴公子と爆弾
- Re: 絶望色のPartyNight(参照240突破。コメ下さい) ( No.67 )
- 日時: 2012/08/28 19:26
- 名前: 緋賀アリス (ID: tVCgD/M1)
連載再開おめでとう!!
う〜〜んマニキュアこぼすシーンが欲しいかな??
ワシもそろそろ連載再開するお
- Re: 絶望色のPartyNight(参照240突破。コメ下さい) ( No.68 )
- 日時: 2012/08/29 10:52
- 名前: 深玖 (ID: cm34dabg)
>>緋賀アリスさん
やっぱりマニキュアは重要要素ですよね。
- Re: 絶望色のPartyNight(参照250突破。コメ下さい) ( No.69 )
- 日時: 2012/08/29 13:20
- 名前: 深玖 (ID: YD0nNCEn)
同日 PM7:00
そんなこんなで、アタシとヒロキは制服で都心の街をうろつくことになった。本当はこんなことやりたくなかったけど、ヒロキが「僕達付き合ってるんだよね?」などと言ってくるので仕方がなかった。あいつは変なところでしつこいから。
周りを見渡せば確かに制服を着た初々しいカップル達がたくさんいた。ああいうのを「甘酸っぱい思い出」っていうんだと、今日初めて分かった。当然だがアタシとヒロキはそんな可愛らしい子達とは全然違う。アタシはミクとは違って奥手な方なので男性経験はあまり豊富ではないが、ヒロキはこの齢で何十人もの女に何百万円も貢がせてる男だ。初々しさの欠片もない。しかもアタシはヒロキのことを好きだと思ったことは1回もないんだから、アタシ達はカップルですらない。ただ一緒に歩いてるだけだ。それ以前にそもそもの問題として周りのカップルは皆授業終わりにデートしてるんだ。アタシ達みたいに学校サボって暇だからぶらぶらしてる不良とは違う。
そのことが分かっているのかいないのか、ヒロキはとにかくノリノリだった。「僕の服一緒に探してよ!」とか言ってイケてる服屋にアタシを連れ込んだりした。興味がないアタシからしたらいい迷惑だ。しかも「この服似合う?」とか一々聞いてきてウザかった。ぶっちゃけヒロキは何でも似合うので「似合うんじゃない?」とか適当に言っておいた。女子の買い物に付き合う男子ってこんな感じなんだろうなと思った。
ヒロキが満足行くまで服を買ったあとは、2人でファミレスでご飯になった。で、今に至る。
- Re: 絶望色のPartyNight(参照250突破。コメ下さい) ( No.70 )
- 日時: 2012/08/29 13:41
- 名前: 深玖 (ID: YD0nNCEn)
アタシはソーダを飲みながら、ヒロキの顔を眺めていた。ヒロキは大量の買い物袋を見て随分ご機嫌だ。こんなヒロキ見たことない。というかもうこれは制服デートじゃないだろう。放課後にこんな大金使う高校生がどこにいるんだ。(ちなみにアタシは何も買わなかった)
しばらくすると、すぐにアタシが注文したパスタとヒロキが注文した味噌鯖定食が運ばれてきた。ヒロキは意外にも和食好き……それより、ファミレスにこんなメニューあったんだ。
アタシは気になっていたことがあったのを思い出し、ヒロキに聞いてみた。
「ヒロキ、さっき推薦取れるって言ってたけど、学校サボってて取れるの?」
「こう見えても一応勉強はしてるよ。親父のコネもあるしね」
「…………」
ヒロキはもっと思いやりをもった方がいいんじゃないか。今日もアタシを連れまわして。
「ヒロキのお父さん、偉いお医者さんなの?」
「地元では結構有名みたい。兄貴も優秀だから将来安泰だね」
「あ、そういえばお兄さんいるんだっけ。どんな人?」
「どんな人って言われてもな………普通だし……」
ヒロキが珍しく個人情報を喋るのでつい聞きすぎた。でもヒロキのお兄さんがちょっと気になる。
「あ、ごめん。アタシ1人っ子だから、他人の兄弟の話聞くの好きなんだ」
「へー、アイ1人っ子なんだ。……兄貴は今大学2年なんだけど、地元のすごい良い大学行ってるんだ。兄貴はちょっとヘタレだけど努力家で、結構かっこいいんだよ。あと小6の妹も地元に……まあ、あいつは腹違いだからどうでもいいけどな。」
「そうなんだ……色々複雑なんだね……」
「アイのお父さんとお母さんはどんな人?」
「普通の会社員と主婦だよ」
「へー」
「……………」
やはりヒロキには思いやりが足りない。そこで、ちょっと意地悪して恋話を振ってみた。
「ねえねえ、ヒロキの初恋の人ってどんな人?」
「…………」
「?」
ヒロキは俯いた。でも照れているようには見えない。……何か嫌な思い出でもあったのかな。
「……アイ……」
「え?」
「アイの初恋の人は誰?」
「え、え、えっと………」
まさかアタシが聞かれるとは思わなかったので、必死に昔のことを思い出した。
「えっと……小1の時同じクラスの……」
「へー♪」
やっぱり恥ずかしいから強引に話題を変えよう。
「ところでさ!ヒロキのお父さん偉い人なんでしょ!!よくヒロキが東京来るの許してくれたね!!!」
「親父は厳しく育てられたから自分の子供には放任なんだよ。……アイ、怒ってる?」
「怒ってない!!!!」
やっぱりヒロキはアタシの理解の外だ。
- Re: 絶望色のPartyNight(参照250突破。コメ下さい) ( No.71 )
- 日時: 2012/08/29 14:18
- 名前: 深玖 (ID: YD0nNCEn)
同日 PM 8:00
食べ終わった後、ヒロキがアタシを駅まで送ってくれることになり、アタシとヒロキは駅まで続く大通りを歩いていた。流石にもう学生の姿はなく、周りにいるのは大人達ばかりだった。それにしても、夜でもこの町は明るい。
「あ、そうだ、アイ」
「何?」
「次のレイプは10日後、ミクの両親を襲うってことでいいよね?」
「……うん」
アタシもミクのお父さんやお母さんを巻き込むのは気が引けたが、同じ人物を2回も襲えない以上、これ以外の方法はなかった。
アタシの前を歩くヒロキは沢山の買い物袋を提げ、ふらふらだった。街灯の光がエナメルの袋にあたり、きらきらと反射している。いつもより少し乱れた茶髪が目を引いた。
「アイにはさんざん付き合ってもらっちゃったねー」
「………アタシは散々だったわよ」
「あ、アイが知りたがってた僕の初恋の人だけどさ……」
すると、ヒロキは立ち止まってアタシの方を振り返った。
「………取られちゃったんだよ。地元にいた時、1番の親友に裏切られて」
そう言うと、寂しげに笑った。
「え……」
「……つまんない話、聞かせちゃったね。このことは内緒だよ?」
そう言うとヒロキは今まで通りアタシの前を歩きだしたので、アタシは慌てて追いかけ、ずっと気になっていたことを聞いた。
「待って、ヒロキ!」
「………何?」
「今日は……なんで突然デートなんて言い出したの?」
「制服デート、高校卒業前に1回やってみたかったから」
「やったことなかったの?」
「相手が皆年上だったからね。……地元にいた時はデートなんてしなかったし。」
「ふーん……」
ヒロキも色々考えてるんだな。
だんだんと駅が近づいてきた。すると、ヒロキはアタシを見て言った。
「今日、付き合ってもらったお礼。……ベタだけど」
「?」
次の瞬間、アタシの視界からあんなに明るかった街のネオンや街灯は消え、真っ暗になった。そして唇に何か温かいものが……あ、あれ?
唇を奪われたと理解するまで数秒かかった。
「いいよね、別に。付き合ってるんだから………じゃ、またね!」
ヒロキは自分の家へと歩いて行った。アタシはしばらくポカーンとしていたが、急に恥ずかしくなって駅まで全速力で走ったのだった。
今日はヒロキについて色んなことが分かった。
なかなか複雑な家族構成。
お兄さんのこと尊敬してるってこと。
名医のお父さん。
あと、泥沼化したらしい初恋。
でも、今日アタシが1番痛いほど分かったのは、
ヒロキがモテる理由。
今まではあんな男に貢ぐ女の気が知れなかったけど、今日やっと納得した。
アタシはすっかり晴れた星空を見上げながら帰った。
……家に着いたらお母さんにまた怒られるかな。
あ、ちなみにアタシはヒロキに貢ぎたいとは全く思わなかった。
だってアタシは、ヒロキのこと嫌いだから。
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