複雑・ファジー小説

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絶望色のPartyNight(参照1300突破!)
日時: 2014/08/13 13:20
名前: 深玖 (ID: Hyf7mfn5)

こんにちゎ!
これから、小説書ぃてぃこぅと思ぃまーす☆
初めてなのでお見苦しぃ部分も多ぃかと思ぃますが、
応援して下さぃ(はぁと)
ちなみに、用語解説はリア友の緋賀アリスちゃんに書いてもらいましたー☆
マジ感謝です。

追記・ちょっと見てない間に参照数がとんでもないことに……

>>03 プロローグ
>>36 登場人物紹介
>>38 用語解説
>>10 第1章
>>42 第2章
>>78 第3章・プロローグ
>>79 第3章 アイとミク〜その青春〜(読み飛ばしOK)
>>105第3章 あとがき
>>107最終章 第1節 桃果と私
>>115     第2節 突撃!聖マリアン女学院
>>120 第3節 微笑みの貴公子と爆弾

Re: 絶望色のPartyNight(コメント下さい!絶対返します) ( No.62 )
日時: 2012/08/27 13:50
名前: 深玖 (ID: ifv3pdsf)

   同日 AM 9:30

 例の事件を担任教師から聞いたアタシは、ホームルームが終わるなり学校を飛び出した。向かう先はヒロキのマンションだ。授業なんて受けてる場合じゃない。
 絶対におかしい。マイケルが死んでゴルゴ先生は未遂?そんなのおかしい。
 ヒロキのマンションの中に駆け込むと、そこにはもう園部さんが来ていて、ヒロキと何やら話し込んでいた。アタシは園部さんに向かって叫んだ。
「園部さん!一体どういう……。」
「本当にごめん、アイちゃん」
 すると園部さんはアタシに向かって頭を下げ、今回の事件の顛末について語り出した。
            ○
 園部さんは実はとある特殊能力を持っていた。それは「穴があるから入れるんだ(略してアナル)」というものだった。それは相手を強制的に性奴隷にできるという、ある意味最強の能力だった。(ただし男性に限る)その能力を使い、ミクの彼氏であるゴルゴをレイプしようとしていた矢先、突然1人の少年が割って入ったのだそうだ。
 その少年こそが、ミクの元彼、壬生 舞蹴だった。

Re: 絶望色のPartyNight(コメント下さい!絶対返します) ( No.63 )
日時: 2012/08/27 14:18
名前: 深玖 (ID: ifv3pdsf)

「なんだお前は!?」
 園部は叫んだ。すると、その少年はこう返した。
「壬生舞蹴。ヒーローさ。ゴルゴ先生に触るんじゃねえ!」
 それを見たゴルゴは安心したようにこう言った。
「お前、B組の壬生!助けに来てくれたのか!」
「はい、ゴルゴ先生!」
マイケルは力強い笑みをゴルゴに投げかけると、園部と対峙した。その様子を見て、園部はマイケルという男が自分のレイプしようとしている男を愛しているのだと、すぐに感じ取った。だが、だからといってここを退くわけにはいかなかった。
「お前、マイケルとかいったっけか。……久しぶりだな。」
「あんたが俺をレイプしたんすよね?」
「……あぁ。まあそうだ。」
マイケルは園部を強く睨みつけている。そこで、園部はマイケルにわざとこう問いかけた。
「なんでこの先公を守ろうとするんだ?ただの教師だろ。それとも、俺への復讐のためか?」
すると、マイケルはこう言い切った。
「確かに、あんたにはいつか復讐したいと思ってます。でも…でも今はゴルゴ先生を守りたい!なぜなら……」


「ゴルゴ先生を愛しているからです!」


「…………壬生……」
「ゴルゴ先生、今貴方がミクと付き合ってることは知ってます。それでも好きなんです!だから、俺と同じ目には遭わないでもらいたい!」
マイケルはそう叫んだ。それを聞いた園部は、それでもマイケルに反論する。
「………お前の気持ちはよく分かった。だが、やっぱり俺は退けねえんだ。仕事だからな。それと……」
園部はポケットから取り出した煙草を吹かしながら、こう言った。
「ちょっとお前には、個人的に言いたいことがある。」
「……なんすか。警察への口止めっすか?」
「……いや、そんなことじゃない。」
園部はマイケルを強く見つめ返しながら、こう言った。
「お前、元カノ裏切ったんだろ?」
「………!」
「俺は、人の恋愛にどうこう言えるような立場じゃねえ。……まあそもそも、悪いのは俺だしな。それでも、これだけは言える。」
園部ははっきりとした口調でこう言い放った。

「惚れた女裏切るような奴に、他の奴を愛する資格なんてねえ。何があっても、好きだった女だけは泣かせるんじゃねえよ」

マイケルはその言葉に俯き、唇を噛み締めながらも、こう言った。
「………確かに、俺は最低っすよ。ミクを悲しませた上に、慰めもしないで別の人に夢中になって。俺、何やってんでしょう。でも、だからこそ、ミクには彼氏を2回も失ってほしくないんですよ。こんなの自己満足かもしれない。それでも……」


「絶望は止められるんだってこと、あいつに教えなきゃならない!」


その刹那、マイケルの左腕が赤く輝きだした!
「………あんたにはここで消えてもらいます!雑魚の意地(ザ・プライド・オブ・ZAKO)!」
 「雑魚の意地(略してプラザ)」とは他人の特殊能力を無効にする特殊能力。ある意味最強の能力だったが、その代償は———


自らの、命。


園部が気がつくと、マイケルは床に倒れ伏していた。ゴルゴの姿はなかった。先ほどの隙をついて逃げたのだろう。
「流石は元傭兵部隊隊長……ってか」
園部は煙草の吸い殻を踏み潰しながら、屍となったマイケルを見下ろした。
「お前はさ、無鉄砲すぎんだよ……。死ぬことはねえだろ……」
園部は踵を返して立ち去ろうとするが、帰り際に、こう呟いた。

「……でも、お前みたいな奴、嫌いじゃねえぜ。」

             ○

Re: 絶望色のPartyNight(コメント下さい!絶対返します) ( No.64 )
日時: 2012/08/27 14:39
名前: 深玖 (ID: ifv3pdsf)

「こういうわけなんだ。本当にすまなかった。」
 園部さんは全てを話し終えると、こう言った。アタシは壮絶な戦いの様子を聞いて、ただただ驚いていた。
「い、いえ……気にしないで下さい……」
こうとしか言いようがなかった。まさか自分とミクの為にこんな超能力バトルが繰り広げられていたなんて。
「ありがとう、アイちゃん。それでだな、最近この辺りの警察署に優秀な女刑事が入ったそうなんだ」
「………女刑事?」
「名前は大蔵といって、変装の達人で有名なんだ。普段は社長秘書のような格好をしているとかなんとか。そいつが今回のレイプ事件について嗅ぎまわってるらしい。あいつにバレたらもう終わりだからな、同じ人物が犯行を行うのは良くないんだ。それに……俺はマイケルに特殊能力を消されちまったからな。」
「そうですか………」
「でも、安心してくれ。俺と同じ特殊能力を持った代役を呼んであるんだ。」
「代役?」
すると、別の部屋から理知的な20代の男性が入ってきた。
「こいつは俺の知り合いなんだ。信頼できる男だぞ。」
「置海 龍二(おきうみ りゅうじ)だ。よろしく。」
「よ、よろしくお願いします………。」
置海さんは確かになかなか信用できそうな人だ。すると、横からヒロキが口を挟んだ。
「へー置海さんかー。変わった名前じゃん」
「これは偽名だ。」
………そんなにはっきり言わなくても……。
すると園部さんは鞄を持って、帰る支度を始めた。
「もう帰っちゃうんですか?」
「俺はもう用無しだろう」
園部さんは玄関の方へと歩き出したが、帰り際にこう言った。
「復讐もほどほどに、な」
「?」
「……なんでもねえ、それじゃあ、元気で」
そして、園部さんは玄関のドアの向こうに消えていった。

Re: 絶望色のPartyNight(コメント下さい!絶対返します) ( No.65 )
日時: 2012/08/28 11:08
名前: 深玖 (ID: 0L0ONGC.)

   同日 PM3:30

 恋桜高校ができる前は、その敷地はとあるテーマパークになっていた。一時期はたくさんの家族連れやカップルで賑わう人気スポットだったが、バブル崩壊の影響でその遊園地を運営する会社が倒産し、廃園となった。その跡地に高校を建てることが決まった時、遊園地の全ての施設が取り壊されることになった。
 しかし、1つだけ残っているものがある。それは、校舎裏の桜の木だ。「桜の木の下を訪れたカップルの愛は永遠に続く」という噂が広まり、多い時には1日何十組ものカップルが訪れたという。その木を切らないでくれと、遊園地のオーナーがこの学校のオーナーに土下座までして頼み込んだのだそうだ。それを見たこの学校の当時のオーナーは感動し、決まりかけていたこの学校の名称を無理に変更した。この周辺の地名にちなんで「高田の森高校」と名付けられる予定が、「恋桜高校」という少女趣味な名称へと変わった。普通のブレザーになるはずだった制服も、女子のリボンとスカートの色が「桜」にちなんで桃色になり、男子の赤いネクタイと不釣り合いになった。
 その影響かどうかは分からないが、恋桜高校は地元の人間なら誰もが知るDQN校になった。桜の木の伝説もまだ残っているが、この木を授業を抜け出して見に行くカップルはキスだけでは済まないらしく、落書きやらで木の周りは酷いことになっていた。なので、普通の学生はこの木に近づこうともしなかった———



(こんな所に呼び出して、何考えてるんだろ、ゴルゴ……)
 私は彼氏のゴルゴを待ちながら、この木について考えていた。この木の裏のあだ名は「ヤリ桜」。……まあ、この高校自体も「ヤリ桜高校」って言われてるくらいだし。……あの遊園地のオーナーは、このこと知ってるのかな。
「ミク、待たせたね」
 ぼーっとしていると、ゴルゴがやってきた。
「……!ゴルゴ……!!!」
私はその姿を見て、彼の厚くて頑丈で強くて堅い胸板に抱きついた。ゴルゴはそっと私を厚くて頑丈で強くて堅い腕で抱きしめる。
「ゴルゴ、大丈夫だった?」
「あぁ……壬生が助けてくれたおかげだ。特にケガもしないで済んだ。そっちこそ大丈夫か?今朝倒れたんだろう?」
「うん……」
私は今朝倒れたせいで、1時限目の授業は受けられなかった。でも、その間ゴルゴは授業をサボってずっと私のそばにいてくれたんだ☆
ゴルゴは腕をほどくと、神妙な面持ちでこう言った。
「ミクに大事な話が2つあるんだ。」
「……え?」
「落ち着いて聞いてくれ。今度……」


「他の学校に転勤することになった」


「え!?どうして!?」
ゴルゴまで私の前からいなくなっちゃうの?ピョー(涙)
「今回の事件もあったし、あまり長くこの学校にはいられないんだ」
「そんな……。どこの学校に行くの?」
「聖マリアン女学院中等部だ。この学校なら、ここからも近いし……」
「全然近くないよ!そんな……」
 確かに、聖マリはここからすぐだ。でも聖マリは誰もが知るお嬢様校で偏差値も高くて……こんな学校とはゼンゼン違う。しかも、聖マリの女の子はプライドが高い。恋桜の制服を着た人間が、敷地内どころか通学路をうろつくのだって許さないだろう。いじめも多いらしいし……。

Re: 絶望色のPartyNight(コメント下さい!絶対返します) ( No.66 )
日時: 2012/08/28 11:30
名前: 深玖 (ID: 0L0ONGC.)

「ごめん、ミク。でも、もう俺は来週から聖マリの中2の娘達に家庭科を教えることが……」
「うるさい!どっか行ってよ!」
私は耳を塞いでうずくまった。シンジラレナイ(泣)親友の為にDQN校に入ったのに、元彼はレイプされて、しかもフラれて、やっとできた彼氏もどっか行っちゃうなんて。私、どうすればいいの?
「あの、ミク、もう1つの大事な話っていうのは、壬生のお通夜の…」
「昔の男の話なんてしないで!マイケルとゴルゴなんて大っ嫌い!」
私は思わず駆けだした。
「ミク、待っ……」
私は振り返らないで駅に向かってひたすら走った。突然、雨が降り出し、周りの風景をグレーに染め上げた。土砂降りの中、周りの人は皆雨宿りを始め、道路にいるのは私1人になった。その川のような道路の真中で、私は思いっきり泣いた。

   同日 PM5:30
「…………」
 アタシは無言で紅茶を啜りながらヒロキの広い部屋のソファに座っていた。ヒロキは横でテレビを見ている。置海さんはもうとっくに帰っていて、部屋には2人っきりだ。高校生(一応)の男女が部屋にいるのだから、何かドキドキなイベントが発生するフラグだが、残念ながらアタシはヒロキのことが嫌いなのでそのようなフラグはばきばきに折れていた。
 置海さんが帰った後にアタシも家に帰ったら母親からの説教に遭い、しかも雨まで降り出してなかなか外出できなかった。やっと雨が小ぶりになったのでヒロキの家に避難してきたのだ。
 ヒロキは退屈そうに携帯をいじり始めた。アタシもなんだか手持無沙汰だったので、世間話でもふってみることにした。
「ねえ、ヒロキ」
「……何?」
「ヒロキ、高3なんでしょ?勉強とかしないでいいの?」
「僕はもう、余裕で推薦とか取れるから問題ないんだよ」
「…………」
 ヒロキのことがもっと嫌いになった。でも、これでめげてはいけないので別の話をふってみた。
「……さっき、お母さんに怒られちゃったんだ」
「たまには家に帰らないとダメだよ」
「ところで、ヒロキの実家はどこにあるの?」
「四国の方だよ」
「へー。やっぱり農家とか?」
「違うよ。開業医だよ。継ぐのは兄貴だけどね」
「…………」
 なるほど、もうヒロキとアタシは一生分かりあえないだろうな。
そんなことを思っていると、ヒロキの方から話を振ってきた。
「ねえ、アイ」
「……何?」


「制服デートしようよ!」










「…………はぁ!?」


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