二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【ポケモン対戦小説】BOHパ対戦記録譚
- 日時: 2016/12/29 15:48
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: U7ARsfaj)
- 参照: https://www.youtube.com/watch?v=cSKjiY3FnrQ
はじめましての方は初めまして、そうでない方はこんにちは、モノクロです。
本作品は前作『バトル・オブ・ホウエン対戦記』に続く続編作品です。前作ネタなどもあると思いますが、今作だけでも内容は分かるように努めています。
前作の続編ということで、基本形式は前作と変わりませんが、今作はポケモン対戦をするにあたって、BOH——バトル・オブ・ホウエン縛りで対戦します。
バトル・オブ・ホウエン縛りというのは、前作品で題材にしたインターネット大会『Battle of Hoenn〜バトル・オブ・ホウエン』に出場可能なポケモンのみを使用する、という意味です。バトル・オブ・ホウエンに出場できるのは、ホウエン図鑑に登録されているポケモンのみ、作中に出て来るのもそれらのポケモンだけです。
では、次にこの作品の根本について説明しますと、言うなれば『ポケモン対戦小説』です。
対戦小説とはなにかと言いますと、『ゲームにおけるポケモン対戦そのもの』を題材とした作品で、動画投稿サイトに投稿される『ポケモン対戦実況動画』を小説風に書き起こしたものです。
なので本作には、種族値、努力値、個体値といった三値、ABCDSVといった略式記号、ガブ、バナ、クレセドラン、ゴキブロス、ドロポン、月光乱舞といった略称愛称蔑称などなどの、ポケモン廃人が多用する専門用語が多発します。できるだけ初心者の方にも分かるような作品を心掛けたいのですが、基本はある程度その手のことを知っている前提なので、ご了承ください。
作品の向上には全力を尽くすので、分かりにくい、もっとこうしてほしい、などの要望があればいくらでも申し付けてください。
そして、もしもこの作品で、対人戦やランダムマッチに興味を持った方がいたら幸いです。雑談板にモノクロの雑談スレ『DM第4相談室』というスレッドがあるので、よろしければお立ち寄りください。フレコ交換やフレ戦希望なども受け付けています。
勿論、普通に雑談したいという方も歓迎しますよ。
ちなみにこの映像板では同じものを題材としている作品に、モノクロも合作として参加している『俺と携帯獣のシンカ論』。舞台は違えど世界観を共有している、タクさん著の作品『ポケモンバトルM・EVO』があります。よろしければそちらもご覧ください。
というわけで、自称前置きが長いカキコユーザーのモノクロが、最後に注意書きを残して本編へと移ります。
※注意
・本作における対戦はほぼ“ノンフィクション”です。バトルビデオを見返して文字に起こしています(しんどい)。
・対戦相手の名前は改変して使用しています(物語の都合とプライバシーの問題に配慮)。
・対戦相手への誹謗中傷はおやめください(♂のメガクチートにじゃれつかせます)。
・ポケモンが喋ります(ポケモンしか出ないから仕方ない)。
・擬人化要素(イラストを描いて頂きました。許可を貰えたらそのうち紹介したいです)。
・茶番(前作より増量)。
・メタ発言(特に後語り)。
・にわか発言&下手くそプレイング(モノクロへの批判はOK!)。
・分かりにくい解説と文面(簡潔になるよう努めております)。
・BGMの種類増加(選出画面のURLのリンクからBGMに飛びます。種類はポケモンに限らず)。
・BOH縛り(詳細は冒頭の通り)。
・後語り担当は作者代理(名前はまだない)。
以上のことを留意して、どうぞ、モノクロのポケモンたちによるポケモン対戦を、お楽しみください——
オリキャラ募集的なものをしています。詳細は三戦目以降の後語りにて。投稿条件はこの作品が理解できること、ということで。
目次
零戦目「プロローグ」「を装ったあらすじです」
>>1
一戦目「確率世界」「と呼びたくなるほど理不尽です」
>>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10
二戦目「ランダム対戦」「はレートもフリーも魔境です」
>>14 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19
三戦目「永遠の宿敵」「は旧友にして戦友です」
>>20 >>21 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28 >>29
四戦目「ポケモンなしで対戦とは笑止千万」「ポケモンなら拾いました」
>>30 >>31 >>32 >>33 >>34 >>35 >>36 >>37 >>38
五戦目「後輩」「私のことですか?」「それは違うよ」
>>39 >>40 >>43 >>44 >>45 >>46 >>47 >>48 >>49
六戦目「先輩」「その中は百合の園でした」
>>52 >>53 >>55 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62 >>63 >>76 >>77
七戦目「トンベリ君」「の憂鬱です」
>>91 >>94 >>95 >>96 >>97 >>101 >>104 >>105 >>106 >>107 >>108 >>109 >>110 >>111
バトル・オブ・ホウエンパーティー名簿一覧
>>78
タクさんより『BOHパ対戦記録譚』のタイトルロゴ(または表紙絵)のイラストを頂きました。
>>54
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- Re: BOHパ対戦記録譚 【ポケモン対戦小説】 ( No.41 )
- 日時: 2015/03/28 14:23
- 名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: 8JrAMFre)
この名前でコメントをするのは初めてですね。元カルマのマルガリータです
大海天をリメイクしたのは良いものの、本当にこんなので良いのかと自問自答していたら、もう3月が終わりを迎えていたことに気付きました←
なのでまだssは把握していないんですが、ホウエン限定のポケモン募集(?)みたいなのをやっているんですね。そのうち僕も応募してみようかな、と思っています
- Re: BOHパ対戦記録譚 【ポケモン対戦小説】 ( No.42 )
- 日時: 2015/03/29 12:45
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: RHpGihsX)
マルガリータさん
おっと、先にコメントされてしまいましたね……そちらのリメイク作にコメントしに行こうと思っていたんですが、作成中だったようなので終わってからの方がいいかなと思い、後回しにしていました。
まあそれはともかく、モノクロも学校に関するしがらみがほとんどなくなり、半ば自堕落な生活を送りつつちまちま執筆していたら今はこんなんです。
ストーリーなんてこの作品にはあってないようなものなので、気楽に読んでくだされば結構です。小ネタは結構はさんでいるつもりですが。
あぁ、やっていますね、募集。。ホウエン図鑑に載っているポケモンであれば、ホウエン初出のポケモン限定、というわけでもありませんが。
ただ現時点でも結構な数のポケモンが既に埋まってしまっているんですよね……ジュペッタとか、チルタリスとか、ライボルトとか。
なので、募集はお早めにすることをお勧めします。数少ない募集なので、できるだけ融通は利かせるよう配慮したいとは思いますが……
- 選出画面 ( No.43 )
- 日時: 2015/03/31 04:52
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: RHpGihsX)
- 参照: https://www.youtube.com/watch?v=KpSc-PeD028
「さて、そんなわけでこんな面子だが、今回も対戦するぞ」
「それにしても酷いパーティーバランスね……ゴーストの通りが半端ないわ」
「まあ、即席で偶然とはいえ、誘ってるんだけどな。今回はミスティをエースにするぞ」
いつもならエースはちーちゃんなのだが、今回はいないため、代わりのミスティがその枠に収まることとなったようだ。
というか、形としてはミスティがその枠を奪い取ったようにも見えるが。
「今回のパーティーはゴーストを誘う。加えて、雪姫やスパコンピは火傷を貰いやすいからな。だから今回は、そういうゴースト連中を誘って、ミスティの起点にするぞ」
「メガシンカしたあたしなら、状態異常技は効かないし、ゴースト相手には強く立ち回れる……流石先輩です! そこまで考えてパーティーを組んでいたなんて!」
「つーか、面子がこれだけしかいないから、そういう風に戦うしかねーんだが……」
「言っても無駄でしょうねぇ、ミスティさんなら」
その辺はもはや共通認識。自分がちーちゃんとトンベリを追い出したとも思っていない様子だ。
さらに雷切に酔っているような言動の数々。もはやまともに状況を判断しているのかすら怪しい。
「あたしで積むってことは、キモ……ラグナ先輩はやっぱ、ステロ欠伸型ですか?」
「今なんて言おうとしましたかぁ?」
「そうだな。ついでにココロがスカーフ、雪姫は襷、スパコンピはチョッキだ」
「テンプレだねぇ」
だがしかし、テンプレは強いからテンプレなのだ。これはこれで動きやすい。
「そういやミスティ。お前、炎技はあるだろうな?」
「はい! 先輩に言われて、あっつい大文字を持ってきました!」
「そうか、ならいい」
「持って来たって、技をそんな道具感覚で……」
「このパーティーのナットレイ突破方法はそれしかねーからな。あのベイブレードが見えた瞬間、即決でこいつを投げるぞ。まあ——」
いつもならちーちゃんが焼き千切ってくれるんだがな、とつい零しそうになるが、寸でのところで押しとどめる。
そして言いかけた言葉を紛らわすように、一度咳払いして、
「さて、お喋りはこの辺にしとくか。スパコンピ、マッチングできたか?」
「1621400121968100191610867312136」
【ライアンPT
・バクーダ[♂]
・リーフィア[♂]
・オーダイル[♂]
・エムリット[—]
・グランブル[♂]
・ユレイドル[♂]
Analysis end】
「対戦相手はライアンさん。パーティーは……うーん、なんとも言えねー感じだねぇ」
「攻守のバランスはなかなか整っているようには見えるがな。とにかく選出を考えるぞ」
「とりあえず目を引くのは、メガシンカするバクーダと、準伝説のエムリットよね。メガ枠は他にないから、メガバクーダで決まりかしら」
「エムリットは……なにすんのかねぇ」
「3UMAの落ちこぼれですもんね」
一般的に、すべての種族値が平均的で、尖った能力のないポケモンは冷遇される。なぜなら、種族値が平均的ということは、なにをやっても半端だからだ。
一つのことに特化させた方が効率が良いというのは、実際の産業や工業でも言えること。そしてポケモンでも同じ。一つの能力に特化させた方が、仕事がしやすい。苦手なところは、他でカバーすればいいだけなのだから。
そして3UMAと呼ばれるシンオウ地方の準伝説エムリットは、HPと素早さが80、それ以外がすべて105という尖りのない種族値をしている。
「種族値自体はそれなりに高水準なんだが、タイプと特性がまったく同じ3UMAでも、攻撃面はエムリット、防御面はユクシーがいる。だから中途半端なこいつは不遇気味だが……」
しかし、それが逆に厄介なのだ。
不遇ということは、あまり見ないということ。あまり見ないということは、なにをしてくるのか分からないということ。
はっきり言って、このエムリットの型がまったく予想できない。
「エムリットと言えば、3UMAの差別化技で、癒しの願いを覚えたはずだが……復活させたいようなエースがいるようには見えねーよな。精々、力ずくが解禁されたオーダイル程度か」
「そもそもあたしたちのパーティーに投げて来るかが疑問よね。別に特別刺さってるわけじゃなさそうだし、他から見てみましょう」
「他か……とりあえず、バクーダは来るか?」
「炎がガン刺さりなパーティーだからね」
このパーティーはいつもそうだ。どう足掻いても、炎が弱点となる。
「そうなると、ラグナは必須か。草二体は相手できないとしても、それ以外の奴は止められる」
「HAHAHA、了解ですよぉ!」
【選出確定
ラグナロク——[♂:ラグラージ]】
「そしてラグナじゃ相手できない草に強いスパコンピも入れとくか。鋼とエスパーの通りは悪くねーし、一応、全体に等倍以上で通る打点はあるしな」
「今回の相手だと、ラグとパコだけで受け回せるわね。確かに入れた方が良さそう」
「4249362」
【選出確定
ラグナロク——[♂:ラグラージ]
スパコンピ——[—:メタグロス]】
「残り一体ね。どうするの?」
「そうだな……型が不明なエムリットに引っ掻き回されるのが、この場合は一番困るか……?」
恐らくはサポーターだろうが、奇をてらったアタッカーという線もなくはない。
サポーターであれば、ココロのスカーフトリックや雪姫の挑発で妨害できるのだが、逆にアタッカーだとなにをされるかわかったものではない。
ならば、どちらでも対応できるポケモンをチョイスしたいところ。そしてそのポケモンが、今回はいるのだ。
「相手がサポーターなら、電磁波とかステロとかは持ってるだろうし、メガシンカすればSも抜ける。ミスティ、お前が行け」
「了解です! 先輩のためなら、たとえ火の中水の中、虫の中でも妖精の中でも筋肉の中でも戦います!」
「元気ねぇ……」
【選出確定
ラグナロク——[♂:ラグラージ]
スパコンピ——[—:メタグロス]
ミスティ———[♀:アブソル]
All select】
「今回の戦術としては、ラグナで場作りしつつ、スパコンピと合わせて相手の攻撃を受け回し、削れた相手をミスティで処理するか、どこかで隙を見て舞い、全抜きするかってところか」
「どちらにせよ、ミスティさんが掃討役となるわけですねぇ」
「まっかせてください! あたし、先輩のために頑張りますよ! 気合! 入れて! 行きます!」
なんにせよこれで選出は確定した。重い相手も未知の相手もカバーできるような編成だ。
後はただ、戦うのみ。
「えーっと、そんじゃ、ライアンさん」
『対戦、よろしくお願いします!』
- 対戦パート1 ( No.44 )
- 日時: 2015/03/31 04:57
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: RHpGihsX)
【ポケモントレーナーのライアンが勝負を仕掛けてきた!】
【行け、アブソル!】
「対戦開始だな。先発はミスティだ」
『Information
ミスティ(DM:アブソル)
性格:雷切を敬愛、思慕、心酔しており、それ以外はなにも見えていない盲目乙女。なにやらちーちゃんに対して当たりがきつい模様。
性質:メガシンカ後の対補助技性能と高水準な攻撃能力、素早さを生かして戦う。脆いが積めるので、どこかで積めば全抜きも可能。
攻撃性能[A] 防御性能[D] 機動性能[B] 多様性[A]
好きなもn:先輩!(即答ですか)
End』
「普通にラグからじゃないのね」
「エムリット読みだな。なにをしてくるかは分からねーが、3UMAというと、どうしても場作りのイメージがあるもんでな」
アグノムは高速からの両壁ステロ大爆発、ユクシーは高耐久で粘るステロ欠伸と、どちらも先発で場作りするのに向いた性能だ。
そのイメージに引っ張られてか、エムリットも出るなら先発サポーターだと思ったのだが、
【ライアンはバクーダを繰り出した!】
「……完全に読み外したな」
「どーすんのこれぇー」
「下がれミスティ! どう考えてもお前じゃ倒しきれねぇ! ラグナを盾にすんぞ!」
「了解です! キモイけどラグナ先輩にパース!」
「HAHAHA! お任せですよぉ!」
【アブソル、交代! 戻れ!】
【行け! ラグラージ!】
いきなり交代する羽目になってしまったが、先発を読み外したのだから仕方ない。
【バクーダのバクーダナイトと、ライアンのメガバングルが反応した!】
【バクーダはメガバクーダにメガシンカした!】
「やっぱりメガシンカね。メガ枠はバクーダだけだから、そうだとは思ったけども」
「火力がやべーんだよな、メガバクーダは。交換読みを兼ねた大地の力とかだと、ちっと面倒かもしれねーが……」
【バクーダの原始の力! 効果はいまひとつのようだ……】
[ラグラージHP:177/207]
意外や意外、相手の選択は、タイプ一致の炎技でもなければ交換読み大地の力でもなく、威力たったの60の原始の力。
交換読みにしても、今回のこちらのパーティーに、岩が特別刺さるポケモンはいないはず。いても雪姫だが、それでも炎技でいいはずだ。
「大文字採用で、外しを嫌った……? いや、単純に押しミスか?」
「どちらにせよラッキーじゃない。ラグはこれから何度も受け回すことになりそうだし、消耗が少ないのはいいことよ」
とにかく今は、次の行動だ。
交代で有利対面を作りだせたのはいいが、相手とてバクーダの弱点ぐらいは当然把握している。ゆえにこの場面、素直に波乗りを撃っていい場面ではない。
「相手としても、ここでむざむざバクーダを捨てはしねーだろ。こっちでバクーダを唯一倒せるラグラージを処理するために、リーフィアかユレイドルは連れて来ているはず。ここは交換読みも兼ねて、ステロを撒いとくか」
「欠伸じゃなくていいの?」
「まだ相手は全然消耗してねーし、手の内も割れてねぇ。普通の積みエースより突破力が劣るミスティは、もう少し消耗させてから出したい」
そしてその消耗を加速させるためのステルスロックだ。リーフィアはユレイドルが出て来ても、それらにはスパコンピ後投げで事足りる。ならば、ミスティが戦いやすいように、少しでも相手を削っておきたい。
「ステロさえ撒けりゃ、サイクル回すうえではこっちが有利になるからな」
「ここは欠伸でも良かった気もするけどねー。雷切君の、隙あらばとりあえず場作りしておこうっていう考え方は、ご主人様に似てるよねー」
「うるせーよ、あいつに似たわけじゃねぇ」
「じゃあ誰に似たの?」
「んなこたどうでもいいだろ。ほら、そろそろ相手も動くぞ」
【ライアンはバクーダを引っ込めた】
【ライアンはリーフィアを繰り出した!】
相手は読み通り交代。
そしてこちらは、その交換読みのステルスロックだ。
「ふぅんぬっ!」
【ラグラージのステルスロック! 相手の周りに尖った岩が漂い始めた!】
ラグナロクが相手の周りに尖った岩をばら撒く。これで交代するたびに、相手のダメージを稼げる。
「常々思ってたんだけど、ラグナ先輩、それどっから岩出してるんです?」
「気になりますかぁ? ならば教えましょう!」
「いや、久々にキモイ笑い声聞いてどーでもよくなりました。やっぱいいです」
「HAHAHA……ミスティさん、雷切さん以外は先輩を先輩とも思ってませんよねぇ」
「当然でしょ、なにを今更」
(相手がラグとは言え、そんなことをストレートで言えるこの子ってある意味凄いわよね……)
良くも悪くも雷切にしか興味がないようだ。
いや、悪いことばかりか。
「なんでも構わねーが、とりあえず交代だラグナ。こっちから打点はねーし、リーフィアの攻撃は受けられねぇ」
「了解ですよぉ! スパコンピさん、お願いしますねぇ!」
「4249362」
【ラグラージ、交代、戻れ!】
【行けっ、メタグロス!】
ラグナロクに代わり、今度はスパコンピ。先に三体ばらしてしまうのは気が引けるが、脆いミスティに代えるのは流石に危険なので、情報のアドバンテージ以上に安定を優先する。
「さて、リーフィアと言えば物理受け……ゴツメ型だとスパコンピで突破できねーかもな」
「ここに来て!? 今更そんなこと言わないでほしいわ……」
一時期、リーフィアを愛用していた身から言わせてもらうと、物理受けリーフィアはエアームドのように、嵌められる相手はとことん嵌めてしまう。
そしてその嵌めの対象にメタグロスは含まれている。冷凍パンチもないのでHBゴツメ型は突破不可能だ。
「だが、そのためのミスティだ。ミスティ後出しは流石に危険だからさっきは出さなかったが、こいつには大文字を搭載してある」
「本当はナットレイ用だけど、あのしなびたレタスも燃やしてあげるわ」
「しなびたレタスって……」
「それに、ブイズは補助技が多彩だ。このリーフィアだって、物理受けとは限らねぇ。それもついでに見極めたいが……」
と思っていると、相手のリーフィアが動き出す。
- 対戦パート2 ( No.45 )
- 日時: 2015/03/31 05:02
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: RHpGihsX)
【リーフィアの日本晴れ!】
【日差しが強くなった!】
「日本晴れ……? 天候技か」
「リーフィアの特性は葉緑素かリーフガード、どっちも晴れ状態の時に発動するけど、お相手さんは晴れパなんかな?」
「どうだろうな。バクーダなんかは恩恵を受けるが、オーダイルもいたしな。メガラグみてーに、自分で活用するだけのセルフ晴れ型なのかもしれねぇ」
日本晴れで強化するタイプのリーフィアは、ほとんど特性が葉緑素だ。
二倍に跳ね上がった素早さから、殴りかかってくる戦法が多い。晴れのターン制限があるので、少なくともゴツメで粘るタイプではないと思われる。
「なんにせよ、まだ相手の型が分かんねーな。とりあえず一発殴ってみっか。コメパンでもいいが、バクーダへの交換も見て思念の頭突きだ」
「424936212700613187」
【リーフィアは身代わりを使った!】
【リーフィアの身代わりが現れた!】
[リーフィアHP:割合的に3/4]
相手のリーフィアの選択は身代わり。覚える攻撃技が非常に少ないリーフィアならば、覚えていても不思議はないが、
「身代わり……身代わりか。安全に剣舞するためか? それとも……」
悩む雷切。身代わりは汎用性が高い技だが、それゆえに相手がそれでなにをするのかが読めない。
もう少し殴る必要があるようだ。
【メタグロスの思念の頭突き! リーフィアに代わって身代わりが攻撃を受けた!】
【リーフィアの身代わりは壊れてしまった】
ひとまず身代わりは破壊しておく。これが残っていると色々面倒なのだ。
「さて、相手は居座って身代わりをしてきた。つまり、こちらになにかしらの打点、もしくは仕事があるのかもしれねぇ」
「リーフィアのグロスへの打点っていうと、叩きか、パワハ穴掘りとかですか?」
「そんなとこだろうな。相手が居座る気なら、こっちも最大火力でぶん殴ってやるか。殴り合いならスパコンピは簡単には負けねぇ。ここはコメパンで……あ」
「どうしましたぁ?」
「間違ってバレパンの指示出しちまった」
「ちょっと」
【メタグロスのバレットパンチ!】
[リーフィアHP:6割ほど]
スパコンピの弾丸のようなスピードの拳が叩き込まれるが、ダメージは微々たるもの。流石に硬い。モノクロ、痛恨の押しミス。
しかしバレットパンチで1割程度ということは、コメットパンチでもさしたるダメージは期待できなかったかもしれない。
ゴツメではなかったが、このダメージ量は、ひょっとするとHBの物理受けの可能性さえ出て来た。
が、その可能性が間違いであることは、すぐに発覚する。
【リーフィアのバトンタッチ!】
【ライアンはバクーダを繰り出した!】
【バクーダに尖った岩が食い込んだ】
[バクーダHP:割合的に7/8]
「バトンか……まさか攻撃技なしの、剣舞身代わりバトンか?」
「攻撃技がないなんてリスキーな構成はそうないと思うけど、晴らして身代わり張ってバトンして、超火力噴火をお見舞いするとかかもよ?」
「それなら太陽神みたいに、トリル晴れで使った方が手っ取り早いじゃない」
「そこはロマンだよ、みすちー」
「なによ、みすちーって……」
しかし相手がバトン型であるということは理解した。それならば単体性能よりも、他のポケモンがいてこそだ。最後の一体まで追い込めれば、もしくはバトンできないような状況にすれば、その力も発揮されないはず。
「問題はここだな。相手が晴らしてきたってことは」
「ソーラービーム、あるかもしれないわね」
「あんなの喰らったら、僕でも耐えられませんよぉ……リンドもありませんし」
多くの炎タイプが習得し、炎タイプ苦手とする水、岩、地面タイプに刺さる草技、ソーラービーム。
高威力命中安定の強力な技だが、溜め時間があるせいで採用されるポケモンは少なく、採用される場合は大抵晴れパでだ。
だが、今の天候は晴れ。相手が晴れを軸にする編成をしていたならば、バクーダにソーラービームを習得させている可能性は十分ある。
「ここは択か? ソラビ読み居座りか、炎技読みラグナバックか……」
相手がバトンするリーフィアのためだけにわざわざ晴らしたとは考えにくい。どう考えても、このメガバクーダのサポートだ。
そうなるとやはり、ソーラービームを持っている可能性は高いだろう。そしてこちらのラグラージが既にばれていて、初手で対面したバクーダへの引き先にしているので、ここでまたバックすると思われても不思議はない。
なのでここは、ラグナロクに戻したいところだが、
「ラグナに退いたところで、またリーフィアを出されるだけだ。特性は葉緑素だろうが、素早さ判定ができていない以上、リーフガードの可能性も捨て切れねぇ」
「うーん、あたしは葉緑素だと思いますけど……」
だが仮にリーフガードだとすると、欠伸が効かず、リーフィアに対してできることがまったくなくなってしまう。
つまりリーフィア交換を読んだ交換をしなければならなくなるのだが、リスキーなのでそれはあまりやりたくないところだ。
「うーむ……スパコンピは地震でメガバクーダに打点がある。不一致とは言え威力100で効果抜群だし、あるいは……」
「流石にこの体力だと、地震じゃ落ちないと思うけど……それにパコって、確かA極振りじゃなかったわよね」
「Hもだが、素早さに100近く回してるから、結構削ってるな。だがメガバクーダも見た目以上に脆い。それに、もしも噴火で来れば、抜群と言えども削った後で威力も落ちる。さらにこっちはチョッキ、耐える可能性もある」
可能性をこうして列挙していくと、生き残る可能性が高いように思えるのだから不思議だ。
そして一見した可能性が“多い”という見解のみで、行動を選択するということにも繋がってしまう。
「よし、ここは地震だ! ラグナに退いても、どうせリーフィアがやって来て妙な択になるからな」
「択ゲーに持ち込むより、多少のリスクを負っても殴りかかるプレイング……やっぱりマスターに似たんじゃないかしら?」
というか動かしているのはモノクロですしね。
クチート使いの癖に択ゲーに持ち込まれるのは嫌いです。特にこちらが退くかどうかを迫られる択は、
【メタグロスの地震! 効果は抜群だ!】
[バクーダHP:確定耐えっぽい1割未満]
ともあれ、まずはスパコンピが地面を激しく揺さぶってメガバクーダを攻撃。
効果抜群だが、やはり不一致地震では削りきれない。だがAを極振りしていれば、落ちていそうな残り方だ。
「まあ努力値振りについて今更どうこう言っても仕方ねぇ。問題は、次の相手の行動だ」
「ソラビなら生き残る、炎技なら死ぬ」
「噴火で来れば耐える可能性も十分あるがな。さぁ、どう来る——!」
【バクーダの火炎放射! 効果は抜群だ!】
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