*:..。o○ 恋色CHANGE ○o。..:* 作者/柚(★`o口o*) ◆IHLbs/YhoA

できるだけ 好きな人には迷惑をかけたくなかったのに―――。
どうしてこんな事になってしまったの―――?
どうして全部うまくいかないの―――?
楽 し い 恋 が し た い だ け な の に ―――――― 。
*story3*
誰もいない北校舎に悲鳴が響いた。
「なんで 俺がそこにいるんだよ!!」
私の姿をした純が叫んだ
「わかんないよ。どうして私が純で 目の前に私がいるのか・・・。説明してもらいたいよ・・・。」
私は何がなんだかわからなかった。夢であってほしいと強く願った。
私の姿をした純は鏡の前に立って固まった。
「俺が・・・。女?!」
私の姿をした純は目を丸くして言った。
「なんで 俺が美希の姿になってんの!?なんで俺が目の前に!?」
私はやっと理解できた「入れ替わり」私は 純と入れ替わったらしい。
「多分・・・。入れ替わったんだよ。私達。」
私の姿をした純は呆然としていた。
「嘘だろ・・・?ってか 俺の姿で「私」とか言うなよ!」
純は 今にも意識を失いそうに言った。
「ごめん。それより 私の姿で「俺」とか言わないでよ!!」
しばらく私達はその場に座り込んだ。
何分たっただろうか。純は落ち着いた様子で話しかけてきた
「起こってしまった事は仕方ない。」
「起こってしまった事って、どうすんの!?」
私は今にも泣きそうに言った。
「とりあえず。今日 お前は俺の家に帰れ。」
「えっ!?じゃぁ。純はどうすんの??」
私は聞いた。すると純は重そうに口を開いて言った
「お前の家に帰るしかない・・・。」
「ちょっと!それだけは勘弁してよ・・・!」
「じゃぁ、俺はお前の姿で俺の家に帰って「ただいま!美希になっちゃった」とでも言うのか?!」
純は早口で言った。言われてみればそう思う。
「じゃぁ、とりあえず。二人共私の家に行こう?とりあえず話そう。」
「わかった。ここでズットいる事は無理だしな。」
急に保健室のドアが開き 修平がやって来た。
「純。帰ろう 早くしないと学校しまるぞ?」
「あぁ、ごめん。」
純が言った。修平は少しだけ驚いた。
だって 私の姿をした純が答えたから。
つまり。他人から見れば 私が返事をした事になる
「あっ 美希。お前には別に話しかけてないけど・・・。」
純は「そうか!」と気が付いたような顔をした。
その時わかった。私が修平と帰らなければ行けない事に。
私が返事をしようとした瞬間。純が喋った。
「修平。俺と美希 どうやら入れ替わったらしいんだ。」
信じてもらえるはずのない事を純は言った。
信じてもらえないと思ったら 修平は・・・。
「嘘・・・?大変じゃん。って事は 美希が純で 純が美希・・・?」
「まぁ。そういう事!」
修平は信じてくれた。下校のチャイムが鳴り。私達は急いで校舎を出た。
そして三人で一緒に帰った。
とりあえず 三人で私の家で話をした。
「純。家でいる時は女口調で話してね?学校でもだよ?」
私は純に話しかけた。すると純も同じように。
「じゃぁ。お前もそうしろよ!」
「わかってるよ!」
私達が話している光景を見て修平が言った。
「なんかまるでドラマでも見ているようだな。」
まさにその通り。私も純も ドラマの様な気持ちだった。
気づくと6時半。そろそろ母親が帰ってくる時間だった。
「純。そろそろ母親帰ってくるから家の事言うね。」
私はそう言うと純はメモを用意した。
「私は二階の廊下の真ん中で 着替えは部屋の右側の棚にあって お風呂は一階の奥。」
純は急いでメモをとっていた。私はそれに合わせて早口で言う。
「朝は7時に起きる事。ペットの猫にちゃんと餌をやる事。いい?」
私はそういい残すと純の家に向かった。
修平には誰にもこの事を言わないようにと注意をして 帰ってもらった。
私は一度だけ純の家に泊まった事があるから家の事はわかっていたけど。
純の事が心配で中々落ち着けなかった。
今日は純に告白しようと思ってたけどもうそんな事 忘れていた。

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