*:..。o○ 恋色CHANGE ○o。..:* 作者/柚(★`o口o*) ◆IHLbs/YhoA

あなたの心が離れていくのが怖くて――
ほんの少し離れてしまっただけでも大きく感じる――。
あなたにとったら何でもないことかもしれない――。
でも、私には大きなことなの――。
だってあなたと別れる事なるのを予想してしまったから――。
貴 方 を 思 う と 不 安 で 心 が つ ぶ さ れ そ う な の ――――― 。
*Story14*
修学旅行から三日たった・・・・・・。
今日で元の体に戻れるのはおしまい。
長いようで、短かった。
特に、美紅都の事を考えてると、速く時間が過ぎる。
今日は学校がある日。私は早めに起きた。
征服に急いで着替えてキッチンに向かい、純の分も、お弁当を作る事にした。
せっかく彼女になれたんだ。これくらいしなければ・・・・・・。
野菜を切る音、水が出る音、物音一つしない静かな朝の家に鳴り響く。
ご飯をお弁当箱につめて、布で包み、お弁当を二つ、お弁当用の鞄に入れた。
時計を見れば学校に行く時間。スクールバックとお弁当用の鞄を持ち、玄関に向かおうとした時、
家のベルが鳴った。私はお弁当を崩さないように急いで玄関に向かった。
ドアを開けると純が目の前に立っていた。そして笑顔で「おはよう」と、言った。
私は純に「おはよう」と、言い返した。
「一緒に学校に行かない?」
純は私を迎えに来たらしい。
私達は学校に向かった。
純は重たそうに口を開いた。
「昨日、いきなり本当にごめんな。許可も得てないのに・・・・・・。」
「あっ、その事はもう良いよ。正直嬉しかったし。」
私は言った。この言葉は、半分本当で半分嘘だ。
まだ少し、不安が残っている。
いろいろ話をしている内に、あっという間に学校に着いた。
純は教室に入ると、鞄を置き、修平と話し始めた。
授業は修学旅行の感想や、まとめだった。
一人一冊ずつ、ガイドブックを作る事になった。
私は、その間ずっと、美紅都の事を考えたり、純を見てたりした。
お昼休みになった時、純はパンを買いに行こうと、教室を出ようとした。
私は、この時、純を誘おうと思った。「一緒にお弁当食べよう。作ってきたんだ。」って、
でもその言葉は打ち砕かれた。
隣のクラスから、美紅都が現れた。
満面の笑みを浮かべ、純にこう言った。
「純君の分もお弁当作ってきたから、二人っきりで、二人だけで一緒に食べよう!!」
美紅都はお弁当を差し出した。仕方なさそうに、純はそれを受け取った。
「あ、ありがとう。明日からは別にいいから。」
純は私の方を向いて、「ごめん」と仕草をとり、美紅都と、どこかに向かった。
「毎度!!美希、どうしたんや?浮かない顔して・・・・・・。」
拓哉が話しかけてきた。私は拓哉に聞いた。
「私、お弁当二つ作ってきたんだけど、いる?」
拓哉は嬉しそうな笑顔を浮かべて言った。
「嘘やろ!?ありがとうな!!よし!一緒に食うか!!」
私は拓哉にお弁当を差し出し、学校の裏庭に行った。
「ほんま嬉しいわ!!ありがとうな!!」
拓哉はにこにこしていた。
私達は裏庭に着いた時、信じたくないものを見た。
純と美紅都が一緒にベンチに座ってお弁当を食べている。
許せないけれど、ここまではましだった。
純がお茶に手をのばそうとした時、美紅都が何の予告もなしに、純にキスをした。
私はその場で修学旅行の時、美紅都が行った事を思い出した。
「純の心も変わるかもしれないし・・・彼氏彼女を決めるのは純の勝手でしょ?」

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