*:..。o○ 恋色CHANGE ○o。..:* 作者/柚(★`o口o*) ◆IHLbs/YhoA

修学旅行で楽しい思いで作りたかったのに――。
また新しい悩みが増えてしまった――。
いつになったら楽しく過ごせるの――?
私 は そ の 日 が 待 ち 遠 し い ―――― 。
*story7*
「そろそろ出発するのでバスに乗ってください!」
今は朝の7時。今日は待ちに待った修学旅行。
バスの席はもちろん親友の愛奈の隣。
元の姿になったし、いつも通りに話せるのが嬉しい。
「楽しみだね~。そういえば愛奈は携帯持ってきた?」
私が聞くと愛奈は何かをたくらんでいるように言った
「もちろん。もって来たよ、携帯がなきゃ修学旅行なんていけないよ。」
愛奈らしいいつもの回答。昨日の事がまるでなかったかのように。
「私。眠たいから寝るね?ホテルに着いたら起こして。」
私はそういい残すと、ゆっくり目を閉じて眠った。
「美希!起きて!!着いたよ。」
愛奈の怒鳴り声が聞こえた。どうやらホテルに着いたようだ。
「あっ、ありがとう。」
私はそう言うとバスから降りた。先生の指示に従い、一週間前決めた部屋にむかった。
今までの修学旅行とは違い、部屋が良かったので思わず声に出して言ってしまった。
「あっ、意外に広いし綺麗じゃん。まぁ、それにしても眠たいなぁ・・・。」
部屋は二人部屋。もちろん愛奈と同じ部屋だ。
「美希。アンタ7時から夕方までずっと寝てたのにまだ眠たいの?」
愛奈は笑うように言った。気づけばもう夕方の6時だった。
意外にも遠い所まで来たらしい。
私と愛奈はベットを整えたり、お風呂にお湯を入れたり・・・。
修学旅行のしおりに書いてある事をして、暇を潰した。
「そろそろご飯だ・・・。食堂行こう。」
愛奈にそう言われ、食堂に向かった。ご飯はそこまで言うほどおいしくはなく。
ごく普通の食事だった。食事を終えると先生が皆を外に集めた。
「皆。肝試しをやるよ!山の奥にある神社の手作りお札を取ってきてね。チームわけはくじ引きで!」
先生がそう言うと、皆はくじを引き、ぞくぞくと二人一組のペアができて行った。
「美希!愛奈は純君とペアになったよ!美希は誰と??」
愛奈は私に聞いてきた。愛奈は純と同じペアになって気まずくないか、心配だ。
「私は・・・あっ、修平とだ・・・。」
私がそう言ったとたん。愛奈は目を輝かせて言った。
「いいな!!修平君と!?うらやまし~。」
あれ・・・?純が好きだったんじゃないの?どうやら変わったみたいだ・・・。
「よう。美希、さっさと行こうぜ?」
話しかけてきたのは修平、私は修平と、少し早歩きで山に入っていった。
「キャ―――!!!!」
急に大きな音がして、私は声を上げ吃驚して修平にしがみついてしまった。
「何・・・?大丈夫?ただ鳥が羽ばたいただけだし安心して。」
修平は少し笑顔で言ってくれた。
「ありがとう。優しくしてくれて・・・。」
私がそう言うと修平はあたりまえだろ?って感じの顔をして私に言った。
「あたりまえだろ、だって俺、美希の事好きだし。」
え・・・?その言葉に私は耳を疑った。
「嘘でしょ・・・?」
私は思わず聞いてしまった。
「本当に好きだけど・・・?」
修平がそう言うと、急に修平が私を抱きしめた。
胸がどきどきした・・・。きゅんってなった・・・。
もしかしてまた恋をしてしまったのだろうか・・・?
でも、少し純に恋をしてしまった時と、何か気持ちが違うようだった・・・。
その気持ちは「友達だから許せる」って感じだった。
「ごめん・・・。いきなり・・・。」
修平が私に謝った。
「ううん。別にいいよ・・・。」
良くなんてないような良いような・・・。
不思議な気持ちだった。好きになったのかもしれなかった。だけど
好きにはなれなかった。

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