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【コラボ】アラビアンナイト外伝「ピースフル」(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 167ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン アラビアンナイト オールスター 先にロスヒ推奨 
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王城では

ソラミ
「あははは...この間と同じなのに、リクヤ様のために羽織るこの白いドレス...」

ソラミ
「ふふふ...私はこの時を...ずっと待ってましたの...」

イスナ
「.....階級もなくなり、晴れてあの男と結ばれる、姫の友人としては喜ばしい限りです、ですが」

イスナ
「あまりにも上手くいきすぎています」

ソラミ
「え?」

イスナ
「あの男のような立場の人間はどこにだっています」

イスナ
「あくまで、立場という目で見た場合です」

イスナ
「数多くの人間が失敗することもあれば、成功することもある」

イスナ
「彼自身、ここまでこぎ着けるのに相当な苦労があったかと思われます」

ソラミ
「でも、私のために...リクヤ様が...」

イスナ
「姫...失礼ながら、出る杭は打たれるという言葉をご存じでしょうか?」

ソラミ
「何?」

イスナ
「才能がある者、成功した者はとにかく憎まれるという言葉です」

イスナ
「この国の人間は、出てきた杭を必要以上に打つ習性があります」

ソラミ
「それが差別?」

イスナ
「差別なんてものは簡単に言えば『自分より上や下のものがいい思いをするのが気に入らない』ですからね」

イスナ
「ある意味、私やリクヤとやらしか接しなかったからこそ貴方はそんな思想にならなかったのかもしれないですが」

ソラミ
「うん...そうかも」

ソラミ
「イスナ」

イスナ
「なんでしょう?」

ソラミ
「他人が裕福だとか、あの人が自分よりいい生活してるとか...そこまで、気になることなのかな?」

イスナ
「はあ...そこばかりは、個人の主観になりますからね...」

ソラミ
「そう...なんだ、リクヤ様は違うかな?」

イスナ
「私が見た限りでは他人よりも金、でしたからね」

ソラミ
「イスナ...」

イスナ
「失礼」

ソラミ
「リクヤ様は私にとっての全てなんだからぁ...」

イスナ
「...まぁ姫が幸せならなんでもいいか」

...

「うわぁ凄い!ほんとにアトロスそっくりだ!」

イクサー2
「おい、こんなところで何をしているイクサー3」

「げっ、お姉様!」

イクサー2
「覗きなんかしてないでこっちに来い!見られたらどうする!」

「やだーっ!挨拶回りなんてめんどくさいだけじゃないかーっ!」

イクサー2
「いいから来い!...全く、何故私がこんなことを...」

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