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作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 167ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン アラビアンナイト オールスター 先にロスヒ推奨
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*3*
【第一章】
『愛が絡むと人は神にも獣にも近付ける』
金の語り部
「二人の静かな出会いから早くも数年が経った」
リクヤ
「...んじゃ、行ってくる!」
金の語り部
「リクヤは父親の跡を継ぎ建築士となり、ちょうど今日...新米の称号から抜け出したところだった」
リクヤ
「出発まで時間あるな...いらない物でも売り払って金を増やすか」
リクヤは袋を手に持ち、外へと駆け出していく...
金の語り部
「一人前だろうが新米だろうが、一日は変わらない...小粒程度の資金を回収し、暇潰し程度に使い潰していく...」
...
金の語り部
「リクヤは二人の男と親しい関係を持っていた」
金の語り部
「だが別におかしなことでもない、誰だって交遊関係の一人や二人程度...」
金の語り部
「...なんだその顔は、不服か?」
金の語り部
「まあいい、リクヤには年上の友人が居た、それを覚えておけばいい」
金の語り部
「それぞれ、『ミラー・ヒロユェ』『ハマー・アリー』という」
金の語り部
「前者の名字が言いにくい?アラビア人なんだからそんなものだろう」
金の語り部
「この二人の素性は私も知らないが、リクヤと同じ平民であることは確かだ」
ハマー
「で、どうなの?建築士の仕事」
リクヤ
「え?まだ始まってもいないって、せっかちだなぁ」
ハマー
「え、そうだっけか」
リクヤ
「そうだって...」
ミラー
「まあいいじゃんか、いいの?仕事行かなくて」
リクヤ
「いつでもいいとか言ってたからな、王族相手だから引き延ばしたりは出来ないけど数時間程度ならって親父も...」
ハマー
「ふーん、だからここ来てるんだ」
リクヤ
「まーなぁ...それよりさ、またいらない物溜まったから買い取ってくれよ」
リクヤは袋から色々な物を取り出す
ミラー
「いらないものねぇ...まぁ、いつも使えないゴミは持ってこないから良いけど」
ハマー
「物持ちが良いんだから売らなくていいのに」
リクヤ
「そうでもないって...」
ミラー
「まあいいや、ほらコレ」
リクヤ
「どうも」
ミラーはガラクタを受けとると、金貨をリクヤへと手渡し、リクヤはそれを袋に詰める
...しばらくして、リクヤの父親がリクヤを呼びにやってくる
「おいリクヤ、そろそろ出発するぞ」
リクヤ
「ああ、分かったよ父さん」
ハマー
「んじゃ、行ってこいよ」
リクヤ
「ああ」
金の語り部
「カイドウ・リクヤの初仕事...ここから男の運命が変わっていく...」
金の語り部
「いや、まだそれほどでもないか」