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【コラボ】アラビアンナイト外伝「ピースフル」(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 167ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン アラビアンナイト オールスター 先にロスヒ推奨 
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*4*

金の語り部
「女の視点も見ていく」

...

ソラミ
「.....」

金の語り部
「フネイ・ソラミは数年前リクヤらが作った家に住んでいた」

金の語り部
「何も語らず、何も言わず...静かに座る」

金の語り部
「そんな生活をソラミは送っていた」

ソラミ
「.....」

金の語り部
「ソラミは明るい性格ではなかった...いや、これは違うな」

金の語り部
「明るく振る舞える環境ではなかった、階級の都合上会話をする相手も少なく、友人と呼べるものがいなかったのだ」

金の語り部
「数年前、顔を見ただけの男の記憶だけがソラミの唯一の安らぎであったのだ」

ソラミ
「.....」

「姫」

外で静かに景色を眺めるソラミの背後に、鎧をつけた女性が現れる

金の語り部
「王族と話せる者は王族、あるいは貴族のみ...しかし例外として、王族に関わる仕事を持つ者もいる」

金の語り部
「代表的なものが王族を護衛する兵士だ」

ソラミ
「イスナ」

イスナ
「どうしましたか」

ソラミ
「いえ、特に意味は」

金の語り部
「イスナ・アトロゥス...ソラミを護衛する兵士。」

金の語り部
「不思議なものだ、イスナは今ここで顔を見たのに妙な親近感が湧いてくる、それも人間にだ」

金の語り部
「私はあくまで語り部で、奴等から見えてはいないのが難点だがな」

金の語り部
「イスナの事はよそう、今はソラミだ」

ソラミ
「あっ、そうだ」

ソラミ
「建築士は」

イスナ
「はい、今日までには来いと言わせてありますが...」

ソラミ
「そう...なら、いいけど」

イスナ
「しかし何故なのです姫」

イスナ
「何故わざわざ数年前にこの城を作った時と同じ人物を指名して?他に一流の者はいくらでも存在しているというのに...」

イスナ
「それに、作らせる物も...」

ソラミ
「良いのです、あれで」

ソラミ
「...あれで、良いので」

イスナ
「はぁ...」

金の語り部
「ソラミはそう呟きながら、ただ空を見ていた...」


ソラミ
(あの男...どんな人物なのかも分からないあの人、せめて、またあの人の顔を見ることが出来るなら...)

金の語り部
「さて、舞台は整ったか...」


金の語り部
「どうした、進展がなくて退屈か?」

金の語り部
「まだ最初の段階ではないか...もう少し座っているんだ」

???
「......」

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