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仮面ライダーフォルテ(完結)
作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 227ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON2 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 
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【第3曲】
「歌とは平和のためにある」

詩伍郎
「雄吾!映画館に行こう!」

雄吾
「え?映画館?おじさん観たいものでもあるの?」

詩伍郎
「いや俺の友達が映画に出たらしくてさ、ぜひ見に来てくれってチケットと手紙くれたのよ」

詩伍郎
「【エリナは我が手の中に】…………名前からして多分ラブロマンスものだな」

雄吾
「ラブロマンスかぁ………僕、そういうのよく分からないけど、おじさんの友達にも興味あるからなぁ」

詩伍郎
「よし、じゃあ出発!」

………


雄吾と詩伍郎の住む水鏡町は美しい音で溢れている。
車の騒々しい音は改良によって消え、カラスや犬の煩い鳴き声は品種改良によって鳥のように綺麗な音となった

音楽時代により全てが美しい音を放ち、毎日がハーモニーのように鳴り響く美しい町となったのだ

詩伍郎
「俺が若い頃は、ブオンブオンワンワン鳴ってたんだが………すっかり変わったなぁ」

雄吾
「これも音の時代によるものだよ」

雄吾
「雑音なんてものは人間にとって迷惑で、害しかない存在なんですからそれでいいんだよ」

詩伍郎
「そういうものかねぇ………」

雄吾
「あっ、映画館が見えてきたよ」

詩伍郎
「おー、久々にあいつに会うの楽しみだなぁ」


…………

映画館の中には、綺麗な白いスーツを着た男が立っていた

「お久しぶりです、詩伍郎先輩………」

詩伍郎
「おー!誰かと思えば蒼薔薇かぁ!」

雄吾
「蒼薔薇?」

「初めまして、君が衣真雄吾くん?」


「僕は青原慎(あおはらまき)蒼薔薇っていうのは昔からのあだ名で………」

詩伍郎
「昔でいう宝塚的な?そういう演技が昔から上手くてな、顔もイケてることがあって蒼薔薇って呼ばれてたんだ」


「今日は僕の映画を見に来てくれてありがとう、他にも色んな人を誘ったんだけどなかなか来てくれなくて」

詩伍郎
「でも凄いじゃないか、芸能界デビューだぞ」


「ははは、僕なんて脇役みたいなものだよ、ほら入って入って」

詩伍郎
「おう!映画なんてもう何年も見てなかったから楽しみだ!」

雄吾
「…………おじさん、気をつけてよ?騒いだりとかしないように」

詩伍郎
「おいおい、おじさんは歌手だぞ?マナーは心得ている」

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