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*7*
【第2曲】
「仮面ライダーには雑音が付きまとう」
雄吾が仮面ライダーと発覚した翌日のこと
詩伍郎の元には大量のマスコミが集まっていた
「仮面ライダーの少年との関係は!?」
詩伍郎
「叔父です、ちなみに彼の母親の兄です」
「少年の家族はどちらに!?」
詩伍郎
「あー、母はその、聞かないでください………父は今、海外に」
「少年は普段、どのような生活を?」
詩伍郎
「プライバシーに関わるような発言はちょっと困ります」
詩伍郎はこれもファンとの挨拶の練習とポジティブシンキングに考え、冷静に受け答えしていた
詩伍郎
(仮面ライダーって凄い人気なんだな………雄吾も大丈夫かな)
………
雄吾
「おはよう」
教師
「ああおはよう、仮面ライダーフォルテ、………いいや、雄吾君!」
雄吾
「先生、やめてくださいよ、いつも通りでいいです」
男
「でもさー、実際すげぇ事だよな」
男
「俺達の学校から天才どころか日本を守るヒーローが誕生してるんだから」
女
「そうねー、私もエリートになれたらヒーローになれるかしら」
雄吾
「そうでもないよ、僕は偉いからライダーになったんじゃない、なりたいからなったんだ」
教師
「ふむ、立派だ………今日は合唱コンクールに向けて練習だ!!」
……
男
「あのさ、雄吾」
雄吾
「何?」
男
「お前が天才なのってさ、そのベルトのおかげなんだろ?」
雄吾
「え?どうして?」
男
「…………ああ、いや、なんでもない、もしかしたらと思っただけだ、平凡なやつの淡い期待だよ」
男
「もし、街を守れるヒーローになれるんだったらなってみたいよ…………俺だって」
雄吾
「……………そういうものかな?」
男
「そういうものだよ、寝ても醒めても音楽なお前には分かんないと思うが」
雄吾
「ええ?僕だって音楽以外のことは考えるよ………」
男
「へぇ、例えば?」
雄吾
「お………菓子の事とか」
男
「歌詞のこと?ははっ、やっぱり音楽バカだ」
雄吾
「ち、違う!そういうことじゃなくて!」
男
「………雄吾」
雄吾
「何?」
男
「合唱コンクールはお前が頼りだ、俺達クラスメイトは足引っ張らないようにお前のアシストに専念するよ」
雄吾
「………そっか」