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*8*
雄吾
「ただいまー」
詩伍郎
「おかえり、はー疲れた」ゴクゴク
家に帰ると、詩伍郎はスポーツドリンクを飲んでくつろいでいた
雄吾
「どうしたのおじさん」
詩伍郎
「いやー、マスコミが雄吾についてしつこく聞いてくるものでね、応対するの大変だったよ」
雄吾
「えっ、大丈夫!?変なこと聞かれてない!?」
詩伍郎
「大丈夫大丈夫、俺もお前を育てている者としての責任がある」
雄吾
「………」
詩伍郎
「ていうか、こんなことで喉やられてちゃ歌手なんかなれないからな!見てろよ〜」
詩伍郎
「おーれの愛車はァ〜♪夜道が似合う交差点をぉ〜♪」
雄吾
「ははは、おじさんは相変わらずだ」
詩伍郎
「お前こそ大丈夫だったか?学校で変な奴に絡まれなかったか?」
雄吾
「変な人はいないよ………ああ、ただ」
詩伍郎
「ただ?」
雄吾
「僕が天才なのは、このベルトの力なんだろ?とは言われたよ」
雄吾
「この人は悪意がないことは分かってるんだけどね」
詩伍郎
「ふーん………まぁ、そうだよなぁ、実力がお前くらいになれば嫉妬くらい誰でもする」
雄吾
「そういうものかな?」
詩伍郎
「天才って、令和になっても原理がよく分からないからな」
詩伍郎
「天才はどうして天才なのか?類まれなる才能の秘訣はどこなのか?」
詩伍郎
「何事も理由付けが必要なんだよ、それがないのが天才だ」
雄吾
「なるほどねぇ」
詩伍郎
「でも俺は分かってる、どうして雄吾が音楽の天才なのか」
詩伍郎
「それは………お前が10年以上も必死に努力した、音楽が大好きな子だからだ」
雄吾
「………おじさん」
詩伍郎
「雄吾、お前は天才だから凄いんじゃない、才能を正しいことに使えているから凄いんだ」
詩伍郎
「愛弓も天国で喜んでいるはずだ」
雄吾
「………うん、きっとそうだ」
詩伍郎
「雄吾、ヒーローになるのもいいがこれはお前の人生だ、やりたいようにやればいいし、辛くなったらいつでも俺に言いな!」
詩伍郎
「俺はお前を信じてる!さて、風呂湧いたぞー」
詩伍郎は風呂に入るために浴室へと入っていき………雄吾はソファーに寝転がり、フォルテドライバーを持ち上げる
雄吾
「やりたいようにやればいい、僕はいつもそのつもりだよ」