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＊92＊
詩伍郎は梨子と話したことを雄吾に説明した
雄吾
「ああ、そういうことねおじさん」
カルマ
「言花梨子は48の最下位の人ですね」
カルマ
「まぁ、最下位といっても最初なのでプロデューサーの匙加減でしか無いようですが」
雄吾
「はっきり言うとおじさん騙されてるよ」
詩伍郎
「はい？」
雄吾
「だってアイドルの言うような事だよ？嘘に決まってるじゃん」
雄吾
「アイドルは嘘を売って生きているんだ、嘘で塗り固めて嘘で染める」
カルマ
「偏見まみれで雄吾坊っちゃまらしくもないですね」
雄吾
「アイドルは歌の仕事じゃない、だから音楽時代で消し飛ばされたんだよ、RND48のみんなはそれを分かっていない」
詩伍郎
「でもファンだっているんだぞ？」
雄吾
「僕はおじさんの事を思って言ってるんだよ、最下位の人間だからアピールしたいんだよ」
詩伍郎
「…………む、まるでアイドルだから悪いヤツみたいな言い方するね雄吾は」
詩伍郎
「DJもそうだが、犯罪してる訳でもない仕事に目くじら立てることも無いのになぁ」
雄吾
「…………」
詩伍郎
「………む、そんな冷たい顔するなよぉ、今晩唐揚げにするから」
カルマ
「今晩はハンバーグの予定でしたが………」
雄吾
「いいよ、もう………とにかく！あまり信じすぎない方がいいよ」
………
詩伍郎
「雄吾があんなにアイドル嫌いだとは思わなかったよ………」
カルマ
「商法が酷いだの言ってましたからね、歌をタレントの為に利用されるのが許せないのでしょう」
カルマ
「それはそれとして………詩伍郎様は純粋すぎる、いえ………信じすぎる所があります」
カルマ
「もし、裏切られた時………後悔しますよ」
詩伍郎
「え？裏切る？どこの誰が？」
詩伍郎
「俺の知り合いは裏切るような酷いやつじゃないんですから、そういうのはやめてくれません？」
カルマ
「失礼しました」
カルマ
「……………そういうところですよ」ﾎﾞｿｯ
詩伍郎
「あ、そういえばカルマさん………えーと、きょうの料理は俺が作ります、唐揚げには自信があるので！」
カルマ
「いえ、副菜なども作らなくてはならない為………」
詩伍郎
「あー、じゃあ2人で作ります？」
カルマ
「はい？」