コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 日時: 2011/01/04 22:13
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
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- Re: ざけんじゃねぇ!! — 起 — ( No.21 )
- 日時: 2010/12/11 09:59
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
戦争。
防衛軍隊との戦争。
あれはよく分からなかった。ただ記憶に残ってるのは、・・・・その人たちの悲鳴や遺言ばかりだ。
俺は気がつけば街中に立たされていた。試験管から出されて、やっと初めて外に出られると思ったら・・・戦争の始まりの合図なだけだった。
ビルのさまざまな窓辺から、スナイパーが置かれて、そこにいた人間は、持ち上げて構えて、中央にいる俺を戸惑いなく打ち付けた。
痛かった。初めて味わった空気。初めて味わったアスファルトの地面。初めて味わった太陽の光。初めて味わった・・・激痛。
血があふれ出ることは止まらず、手で抑えても、血で汚れるだけだった。
時がたてば、初めて味わった・・・激怒。憎しみ。恨み。それが爆発したときには、俺の周りにあったビルは、すべて倒壊していた。
目の前が真っ白なほどの砂煙ができ、コンクリートの塊もあちこちに飛び散っていた。
よく見れば、血や、●の塊も。
そこを踏みつぶし、人間とは・・・ただの袋という生物なんだと実感した。
筋肉・・・?そんなもの・・・俺の目の前では関係なかった。感情にのみこまれていた俺は、撃たれた胸を見て考えた。
俺の思いや感情次第で、細胞を回復させたり、攻撃にさえできるのだと。
なんという素晴らしい生物なんだろう。自分はなんというすばらしい人間なんだろう。こんなのあいつらにはできない。普通の人間にはできない。・・・ざまぁみろ!
笑いは止まらなかった。そこで次々と銃弾を打ってくる馬鹿な兵隊さんたち。
RPGや、手榴弾なんて効かない。どんなにデカイミサイルが来ようと、それを受け止めてあいつらにお見舞いするだけだ。
長かったのか分からない。覚えていない。でも、その時のおれにとって、生まれた瞬間に人を殺す喜びを味わったのは、刺激が強すぎた。
はじめてみた人間は、俺を殺しに来る敵なんだと思っていた。・・・だが、俺が殺し損ねた人間が目の前に転がった時、その人間は言った。
「すまなかった」と。
なぜ謝るのか? 殺しているのになぜ謝るのか?訳が分からねぇ。頭ん中ムカついて、そいつを惨殺に仕立て上げた。
俺はこのままイカレタ人間になっていくと思った。このまま殺し続けて、狂った人間に。
けど、そんな俺を変えてくれた奴がいた。
いや、助けてくれた奴がいたんだ。
俺の二番目に作られた、スラナス。
性別の生殖は女性として作られた、二号だ。
- Re: ざけんじゃねぇ!! — 起 — ( No.22 )
- 日時: 2010/12/11 09:59
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
牢獄の中・・・・。
カビの匂いが激臭で、寝ることはできなかった。
まだあの試験管の中の方がよかった。でも春山先生は、理解してくれなかった。同じことを言うと、頬を叩く。俺ならこいつを殺すことができるが、こいつは自分の体内に、能力を無効化にするチップを埋めており、その周囲にいる能力者はただの人間となってしまうのだ。
それもそのチップは極秘で作られていたため、他のものがこれを作ることはできない。
俺はあいつの前だと、ただの犬だ。異論を言えば殴る。あいつの今の所在地は分からない。俺は抜け出したから。
事の発端は俺の二番目が作られてからだ。
二番目に作られたあいつは、名前を「スラナス」と付けられた。
俺と同じ神属性。神属性なんて元は細胞分裂を膨張させて作り上げた攻撃と回復タイプなだけだが。
だがあいつには、それ以外に使命があった。
それは、他の属性を生みだすことだった。
春山には「大丈夫。彼女は少し実験するだけだよ。君は安心しなさい」と言われただけだ。
「そうだよ。私は平気だよ。」とスラナスは言った。
俺達は、牢獄の中で他愛もない話題で盛り上がった。
本当に、友達ってこういう奴なんだなって思った。
うれしかった。この施設から出たら、もっと友達を作ろうと思った。
だが・・・殺人鬼の俺を変えてくれたスラナスは、亡くなってしまった。
春山特有の「優しいおじいちゃん口調」で俺は彼女の実験の事をとらわれただけだった。それに、その時の俺は頷いてしまったんだ。実験の事を。・・・・今となっては糞笑いが止まらねぇ。
春山が言った「少しの実験」そんなものどこにもなかった。俺は、実験室の隙間から見てしまったんだ。
スラナスがどのような実験をされていたかを。
ただの・・・拷問だった。
スラナスが行われていた実験は、俺達の体の中に流れているVANエネルギーが、どれくらいまで入るか同課の実験なだけだった。
VANエネルギーとは、その能力者が消費するマジックポイントのようなものだ。
普通なら、VANエネルギーをすべて使いきれば、バテるか、睡魔によって倒れるかどちらかだ。
VANエネルギーは、その人の鍛錬によって上昇していく。だが、他人により増加されることは、人体に大きな影響を及ぼす。もちろんいちばん影響されるのは、人間の脳だ。
スラナスは日に日に頭痛がひどくなっていった。
彼女は痛い痛いと毎日隣の牢で嘆いた。
気がつけば・・・彼女は牢に戻ることはなかった。
俺は探した。彼女を。牢から出られる時間帯になればすばやく飛び出て、実験室や保管室やいろんなところを調べまくった。
行きついた場所は・・・ゴミの溜まり場だった。
彼女は・・・捨てられていた。息はなかった。
声は出なかった。その日は一度も声は出なかった。
やがて月日がたち、春山が報告しに来た。
「彼女の実験は成功した。・・・大丈夫。彼女はこの施設ではなく、普通の一般市民として、幸せに暮らしている」と。
俺はこの日を境に、施設から脱走したんだ。
警察に報告しようと思った。
だがこの国は遅かった。国民のすべては脳を初期化され、新しい偽りの記憶を植え付けられていた。
能力も・・・・使えるようになっていた。
だから俺はもう・・・・同じレベル8を殺して、生き残る方法しかなかった。
- Re: ざけんじゃねぇ!! — 起 — ( No.23 )
- 日時: 2010/12/11 10:00
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
「・・・・これが、君の犯罪行為を行った動機か?」
そうだよ・・・。
なんなんだよその眼。てめぇら何もしらねぇくせに。
「ふざけるなぁッッ!!」
顔面を殴る。めちゃくちゃイテぇ。
はははっ!
もうみんな終わってろ。
- Re: ざけんじゃねぇ!! — 起 — ( No.24 )
- 日時: 2010/12/11 10:00
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
俺は・・・この世界の元凶。
なんでだよ・・・・。
俺は別にこんな狂ってる人間で生まれたくはなかった。普通の人間でいたかった。
普通の親がいればそれでよかった。
だが確かに・・・レベル8の人を殺して幸せになれるとは限らない。今更になって・・・申し訳ないと感じる。
どうせ殺すなら最後まで殺せばよかったのかもしれない。だが・・・・。
あの奈津美といった女の顔は・・・スラナスに似ていた。公園に呼びだしてすぐにでも殺すと思った。・・・そんな思いも、女の顔が光に照らされ、似ていると感情が揺さぶられ、すぐには殺せなかった。
こんな俺でも、躊躇があるなら、躊躇という感情があるなら、もう一度しっかりと生きたいと思った。
その想いだけは・・・本当だと、自分も感じてるから。
目の前には、牢やがある。俺が入る牢屋だ。
鎖がほどかれ、扉があらわになり、警察は俺の手を取って、扉の中へと入れ込んだ。
「懲役1年だ。よかったな死刑ではなくて。お前の親が春山研究大臣だったからだぞ? 罰が軽くてよかったな。・・・お前ならまだ、更生できるかもな」
そう言って警察は鍵を掛け、去って行った。
更生・・・生まれ変わる、か。
こんな俺にそんな言葉は居合わせてはいけねぇよ。
何人という命を奪った俺が、受け取る言葉じゃねぇよ。
もう疲れた・・・。
俺はこれからどうすればいい?
しっかり生きるためにはどうすればいい?
今の俺には、眠るという行動しかできない。
・・・・静かだな。ほんと、なんの音もしねぇ。
まだ、あいつに殴られた両頬が痛い。
検察官に殴られた所じゃない、尾崎浩太って奴に殴られた頬がだ。
・・・・俺も・・・情けねぇな。
と、いきなり天井の壁がデケェ音を立てて崩れた。
・・・・幼稚体形の女の子が立っているが。
「ふにょ〜〜〜ん!! レベル8のイコールちゃん、だっけにょん?!」
頷くしかねェのか? (ちゃんいらねぇだろ!)・・・分からねぇ(汗)
とりあえず頷く。
「やったにょ〜ん!! 三つの内の一つのカギ。見つけたにょん! 大事にしてやるから、ここから逃げるにょん!」
おいおい。誰だこいつは!?
そいつは勝手に俺の腕を掴んで穴が開いた天井へと導いた。
「とにかく、こいつなんとかしてにょん!」
天井の上(屋上)に着地すると、変な物体が浮かんでいた。
真ん中に眼玉があり、色は黒の球体。
「うち、一応君の術師だから! その魔物倒したら君の物語が始まるにょん!結構強いから頑張って!」
わ、わけわかんねぇ〜〜〜!!
俺がただ球体を見つめていると、そいつの体から触手のような手がいっぱい出てきた。
最後に奇声を上げ、俺とのまっとう勝負をかける。
「「キュァアアアアアアアアアアアアアア!!」」
っちっくしょ!
やるしかねェのかよ!!
- Re: ざけんじゃねぇ!! — 起 — ( No.25 )
- 日時: 2010/12/11 10:03
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
第九話「ハゲ」
球体は俺の目の前まで接近してくる。
その直後に手の形をした触手がこちらに伸びる。
その触手を踏み込み、高く跳び上げ、俺はそのまま球体の真ん中を右手で貫く。
「「ギャァアアァァアアアアアアアッッ!!」」
大きな奇声の絶叫が俺の鼓膜を揺らす。イテぇ。めちゃくちゃイテぇ。このまま耳が不自由になっちまうんじゃねぇだろうなぁ?
貫いた右手に力を入れ、天使達の細胞組織で内部破裂させようと思ったが、どうやら・・・この球体の中は、どんどん加速して俺の能力を奪っていくらしいな。
力を入れても、まるで効果はない。
・・・・なら、これはどうだ?
俺は、VANエネルギーを右手に集中させる。
そのまま増殖を繰り返す。
「さあ、てめぇの消す計算と、俺の増殖の計算、どちらが早いか、やってみるかぁぁッ?!」
81000!
よっしゃ!このまま!!
っな!?
・・・・2000。
徐々に消されていく・・・。俺の能力が・・・!!
くそぉっ!!
増殖の計算が追い付かない。消費の計算の方が速すぎて、俺の脳じゃたどり着けない。
ふざけるな・・・。人類の拠点だぜ?
俺は、人類の拠点なんだ。俺の脳で追い付けなかったら、この世界の滅亡を表してんのと同じだ。
別にあいつらを構うわけじゃないが、この俺が、こんなふざけた形をした異生物に負けんのは、ぜっっってぇ無理。
仕方がねぇよな・・・。だったらこっちも・・・。
「全力で行かせろや!こんちくしょおおおおおおおおおおお!!」
VANエネルギーメーター:
1%2%3%”5%6%15%23%32%55%66%!!
イコール、=VANエネルギー、拡散確率:99.9%
おし!行ける!!
両手を黒い形をした球体野郎に、まるごとぶち込んで、増殖拡散させる。
直後に、爆風が周りを包んだ。
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