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- ——電脳探偵部——
- 日時: 2010/01/19 18:57
- 名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: 7MCr7M6.)
——電脳探偵部へようこそ……——
……はいっ! なんかねぇー暗い系で始まりましたけど、作者の性格は明るい方ですっどうも、こんにちは、空雲 海です! 宜しくお願いしますっ!
まず最初にご注意。
これを読むに当たって荒らしはやめて下さいね。
それでは、どうぞ電脳探偵部をお楽しみください。
たぶん目次(パート3)
反抗期(あるいはついに人間関係まで足を踏み入れた)
第一部 「電脳」なくてもいいんじゃね?って感じの依頼 >>1-5
第二部 デリート、実行(あるいは子供VS親)>>6-12
第三部 デリート、実行(あるいは前代未聞の連続デリート) >>13>>19>>27>>32-33
第四部 デリート、完了(あるいは負担のかかるデリートでした) >>36
あとがき >>37
秋といえば○○(あるいは文化祭でも部活動)
第一部
瓜杉グループとの最終決戦(あるいはもうこれで終わりっ!?)
第一部 事件は唐突に
番外編 空雷先輩と雨雲先輩が電脳探偵部に入ったワケ
第一部 現在から過去へ
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- Re: ——電脳探偵部—— ( No.62 )
- 日時: 2010/01/19 18:33
- 名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: 7MCr7M6.)
書きますっ!
- Re: ——電脳探偵部—— ( No.63 )
- 日時: 2010/01/19 18:42
- 名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: 7MCr7M6.)
ちょっと連絡です。
文化祭のデリートなんですけど・・・ちょっとやめさして頂きます。
だって、だって・・・。
なんか思いつかない。
だから、このまま・・・クライマックス?かな?
- Re: ——電脳探偵部—— ( No.64 )
- 日時: 2010/01/19 18:48
- 名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: 7MCr7M6.)
・・・やっぱりヤダッ!
文化祭も書きますっ! (いや、なんか冬のデリート全然書いてねぇーなぁーと思って)
だから、書きますっ! 大丈夫ですっ!
絶対、終わらさせますからっ!
- Re: ——電脳探偵部—— ( No.65 )
- 日時: 2010/01/19 19:19
- 名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: 7MCr7M6.)
「フッフッフゥ〜ン」
「…………」
「…………」
「…………」
なんか、やけにみんな沈黙を守ってるけど、どうかしたのかな?
「あのさ、柳川の身に何か起こったのか?」
「今日は、いやに機嫌がいいわねぇー、海晴ちゃん」
「どうせしょうもないことか何かで騒いでるんじゃないんですか?」
「だけどよぉー、いつもはダルそーな顔であの重たい扉開けるんだぜ? それなのに今日はどうした? まるであの扉が発砲スチロールみたいに軽くなって開いたぞ?」
「いつもは沈黙を守って入ってくるんですけど、今日は鼻歌歌ってますねぇ〜」
「一体何があったっていうのよ?」
なんかボソボソじゃべってるけど、気にしない気にしない♪
「もしかして——恋?」
「まっさかぁ! そんなはずないでしょ?」
「まぁ、あの柳川ですからね」
「アイツに色気なんてねぇねぇ」
ブチッ!
その時、私の何かがキレた。
「ちょっと先輩達っ! ちょっとは黙って聞いていたら何なんですかっ! 私だって恋ぐらいしますっ! 色気がないなんて言わないで下さいっ!」
……沈黙。
その時、静かに空雷先輩が言った。
「お前、恋してんの?」
……沈黙。
しまったぁ……。あんな事言ったら恋してるってバレバレじゃん……。
私は頭を抱える。
その動作に、即座に反応する雨雲先輩。
「えっ!? 本当に恋してるのっ!?」
「…………」
私は何も答えない。
「うっそぉっ! 本当に?」
雨雲先輩が私の肩を揺さぶる。
「へぇ〜! あの柳川が恋ですかぁ〜」
「ちょっとそれ、どういう事ですか?」
私は曇先輩に邪眼を向ける。
「っにしても! お前に恋っ! 似合わねぇーなぁー……」
「空雷先輩までっ!」
その時、雨雲先輩が私の顔を思いっきりはさんで、無理やり目を合わせる。
「あなたにもようやく恋ができるようになったのよ! これは重大な進歩よっ! アウストラロピテクスからこうやって人間になっていた人類と同じで、あなたもちょっとずつ進歩していってるのよっ!」
「それどんな例えですか、雨雲先輩」
「それで、相手はどんな男の子なんですか?」
曇先輩の問いに、雨雲先輩の手をやんわりどけながら言う。
「学部……学部 暦君です」
「すぐさま調べます」
曇先輩がキーボードの上に手を置き、滑らせる。
「ちょっと、曇先輩っ! 調べる為に聞いたんですかっ!?」
「いいわよぉー曇っ! 誰か私だって興味があるものっ!」
「俺もぉー!」
「雨雲先輩っ! 空雷先輩までっ!」
私がしゃべっている内に、みんなはパソコンの回りに集まる。
あぁ……。駄目だ。もう駄目だ。
こうなったら先輩たちは止められない。
その時、
「へぇー! 結構かっこいいじゃないっ!」
雨雲先輩が目を輝かせて言った。
「でも、真面目野郎だな」
曇先輩は、空雷先輩の言葉を、解りきったような顔で言う。
「当り前じゃないですか。柳川が選んだ男ですよ」
「そうですっ! 空雷先輩の考えで選んだわけじゃありませんからっ!」
私が言うと、また雨雲先輩が顔を手でサンドイッチの様に、はさんで言う。
「ようやくあなたにも春が来たのねっ! 恋の事なら私に任せてっ! どんな内容でも相談に乗ってあげるからっ!」
「あの、別に頼むわけじゃ——」
「ようやく電脳探偵部にも春が訪れるっ!」
雨雲先輩が私の顔から手を離すと、そのまま踊りだした。
……駄目だ、何も聞いてないや。
- Re: ——電脳探偵部—— ( No.66 )
- 日時: 2010/01/19 23:47
- 名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: 7MCr7M6.)
「明日で文化祭か——……」
私がつぶやくと、
「海晴っ! 口動かさないで、手動かしてっ!」
「はいっ!」
春の激が飛び、私は背筋をシャキンッと伸ばす。
まるで卒業生がやる仕草みたいに。
私たちの「激ウマッ! 焼きそば店」はもう九割がた出来てる。
あとは、もうほんの少しの飾りつけとかやってるけど、春はそれだけの作業でも気を抜かない。
おかげで、もうすぐで文化祭ってのに、準備始めたころの「ちゃんとやらなくちゃ」感はまだ残ってる。
だけど、今日は準備仕上げの日。
ちょっと早くに終わった調理班も新たに加わって、作業が急ピッチで進められている今、春のガムテープが貼り終わったらもう終わり。
その時、
「よーしっ! それじゃぁ、これであがりっ! みんなお疲れ様でしたっ!」
春が最後のガムテープを切ると、声を張り上げて言う。
その言葉に、教室にいた作業班全員がやったぁー!と歓声を上げた。
「お疲れさん、海晴。よくがんばったね」
春が肩をポンッと叩いて言った。
「うん。ありがとう」
私は笑顔で言うと、あっちも笑顔で返してきた。
無事、うちの店が終わったという事でみんなは帰り支度をしている。
うちのところは、六時で終わったけど、他はまだ結構やるみたい。
私は急ぎ足で教室を出る。
だけど、足が向かった先は出口じゃなくて——。
「ここか……」
二年B組という看板がうっすらと見える。
私は薄暗くなっている廊下にいる。
目の前は二年B組——そう。学部君のクラス。
「いるかな……学部君……」
その時、
「何してるのかな?」
「ひゃっっ!」
私はいきなり肩を叩かれる。
……廊下に私の大声が響き渡った……。
「あはははははははははははははははははははは!!!」
「何もそんなに笑わなくてもいいじゃないですか……」
学部君がお腹を抱えて大声で笑い転げている。
私は肩を叩いた犯人が学部君だと知って、大恥をかいたのは言うまでもない。
二年B組の教室に響き渡る笑い声。
「ごめんごめん。いや、そんなに驚くとは思わなくてね。ついびっくりしたのと、おかしいのは両方来ちゃったよ」
「驚きますよ、そりゃ。だっていきなり肩を叩かれるんですから。それに、あんな薄暗い廊下でですよ? 何かでそうで怖いじゃないですか」
「本当にそうおもってるのかい?」
学部君の黒くてビー玉のような純粋な瞳が私を見つめる。
「ええ……。ちょっと怖いですけど」
「それじゃぁ、ここの二年B組の教室についてまつわる話をしたら、怖い?」
ニヤリと笑う学部君。
「ちょっとやめてくださいっ!」
「あはははは。ごめんね。やっぱり、信じるタチなんだ」
「そうですよ。やっぱり、一人だとなんかやっぱ……変に想像しちゃうんです。あれ? そういえば……」
私は回りをキョロキョロ見回しながら言う。
「他のクラスメイトはどうしたんですか?」
「彼らはもう帰ったよ。なぁーに、僕だけ帰るのが遅れただけさ。あ、そうそう。言おうと思ってたんだけど、海晴ちゃんはどうしてこんな所に?」
私はその時、心臓の鼓動がいつもより大きくなるのを感じた。
「えっと、それは……その……学部先輩に会いに来たっていうか……いるかどうか確かめたくて……」
どうしよう……。しどろもどろになってるし、私絶対今、顔赤くなってるっ!
「海晴ちゃん、かわいいね」
「……えっ」
反動で学部君の方に振り向くと、学部君と目がガチッと合う。
私はすぐに目をそらす。
こんな言葉、男子から言われたの初めてだ……。
私は、相手に自分の心臓の鼓動音が聞かれないように胸を押さえる。
「そういえば、海晴ちゃんはもう文化祭、誰と行くか決めてるの?」
「えっ?」
私は考える。
そう言えば、なんか準備の事で頭がいっぱいで、全然そっちに頭回らなかったな……。
「せっかくの文化祭なんだからさ、楽しもうよ。僕と一緒に回らないかな?」
「えっ!?」
……なんかあたし、さっきから「え」しか言ってないような気がする……。
「……僕じゃダメかな? もしかして、先に先客が——」
「いっ、いいえっ! 居ませんっ! 私、学部先輩と一緒に回りたいですっ!」
さっきの学部君の笑い声より響いてるんじゃないかと思うくらい、声を出してしまう私。
だけど、妙に後悔感はなくて、すっきりした気持ちに似ている。
鼓動が大きく聞こえる。もしかしたら、自分の鼓動は相手に聞こえてしまっているんじゃないかって思うくらい……。
数秒の沈黙の後、クスリと学部君が笑う。
「ありがとう。そんなにキッパリ言ってくれるとは思わなかった。嬉しいな」
そう言って、満面の笑みを私に見せる。
その時、私は真冬なのに春の様な太陽の暖かい日差しが射したのを覚えている。
その日、私は学部君が送ってくれたおかげで、夜道はへっちゃらだった。
そして、晴れやかな文化祭が始まる——!
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