ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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——電脳探偵部—— 
日時: 2010/01/19 18:57
名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: 7MCr7M6.)

——電脳探偵部へようこそ……——
……はいっ! なんかねぇー暗い系で始まりましたけど、作者の性格は明るい方ですっどうも、こんにちは、空雲 海です! 宜しくお願いしますっ!

まず最初にご注意。
これを読むに当たって荒らしはやめて下さいね。
それでは、どうぞ電脳探偵部をお楽しみください。


たぶん目次(パート3)

反抗期(あるいはついに人間関係まで足を踏み入れた)
第一部 「電脳」なくてもいいんじゃね?って感じの依頼 >>1-5
第二部 デリート、実行(あるいは子供VS親)>>6-12
第三部 デリート、実行(あるいは前代未聞の連続デリート) >>13>>19>>27>>32-33
第四部 デリート、完了(あるいは負担のかかるデリートでした) >>36
あとがき >>37

秋といえば○○(あるいは文化祭でも部活動)
第一部 

瓜杉グループとの最終決戦(あるいはもうこれで終わりっ!?)
第一部 事件は唐突に

番外編 空雷先輩と雨雲先輩が電脳探偵部に入ったワケ
第一部 現在から過去へ

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Re: ——電脳探偵部——  ( No.42 )
日時: 2009/11/20 16:20
名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: u7zbXwTu)

「寒ーいっ!」
私は冷たい風に身を震わせながら、黒いマフラーに顔を隠れるように巻く。
自転車でいつも通うこの通学路。
空は晴天。季節は秋。今日は冬並みに寒い。

私は自転車を一生懸命漕ぐ。
だんだんと校舎が見えてきて、私はラストスパートをかける。
見えてきるのは、グラウンドにあるいろんな色のテント。
全クラス分のテントがいろんな所に張られている。
たぶん、空から見たらすっごく綺麗。
「もうすぐで文化祭かぁー……」


秋——それはいろんな行事が重なり合って一年の中で最も忙しくなる季節。
その大きな行事が文化祭。
私達の学校では、毎年文化祭が開かれて、準備で教室や廊下が慌しくなる。

三年生は高校生活最後の文化祭で気合いが入ってるし、二年生は気持ちが舞い上がっていた一年生とか打って変わって冷静に楽しみ、一年生は、高校生活初めての文化祭ということで、盛り上がる。

みんな、様々に店を出し、その日は晴れやかなパレードと化す。
みんなも楽しむし、教師だって楽しんでる。
授業日数が少なくて騒げるしね。


「おーいっ! お前ら遅刻ギリギリだぞぉー!」
「ごめんなさぁーいっ!」
私は生徒指導の先生の目線を受けながら校門を通る。
そして、いつも通り自転車を置き、そのまま教室に直行した。

三階に着き、私は教室の扉を開ける。
そこには、もう文化祭に向けての準備が始まっていた。
「来るのおっそーいっ!」
友達の春が一番最初に声を掛けた。
「ごめーんっ! ちょっといろんな事考えたら遅れちゃって」
「こっちの看板は出来たから、次こっち手伝ってっ」
「はぁーい」

私は春の言うとおり、看板の飾り付けを手伝う。
その看板にはもう「激ウマッ! 焼きそば屋っ!」という文字があった……。


私達、一年C組がやるお店は、「焼きそば屋」。
「激ウマッ!」なんて大口叩いてる割には、普通。
このネーミング誰が考えたんだろう……(居眠りしてたからわからない)。
ネーミングセンスを疑う……。

この焼きそば屋をするに当たって、まず作業班と調理班に分かれてやる事になった。
私は調理班が良かったんだけど、残念ながら作業班。うーん……春と一緒に調理班行きたかったんだけどなぁー。

作業班は主に看板とか教室の飾りつけとか、テントの確保とか。あと雑用全版も受け入れる。
調理班はその名のとおり焼きそばとおいしく、そして本当に「激ウマッ!」にする為、日々作っている。

作業班と調理班は、当日になったら調理班が主にやって、作業班がアシスタントとか接客とか、そういうのを全般にやる。
つまり、作業班ははっきり言って調理出来ないって事。なんかこんな事書くと本当に悲しくなってきた……。


「海晴っ!」
「はいっ!」
春の言葉で一気に目覚める。
「ちゃんとやってよっ! 文化祭まであともう少しなんだからっ!」
「わかった、わかった! ちゃんとやる!」

「作業班はちょっと人数少なくて人手不足なのに……」
そして、看板に向き直ってブツブツブツブツブツ……。
まぁ、春はこの作業班のチーフになってるから、みんなをまとめるのは大変で結構ストレス溜まってる。

私の親友がこんな状況になってるんだから、こんな呑気な事やってる場合じゃないよね……。
「よしっ!」
自分に気合いを入れて、また飾り付けに取り掛かった。

Re: ——電脳探偵部——  ( No.43 )
日時: 2009/11/20 17:00
名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: u7zbXwTu)

「海晴ちゃんは何やるの?」
「こっちは焼きそば屋やるんです」
「へぇー、そうなの」
「はい」
これは私と雨雲先輩の会話。

今は電脳探偵部の部室(あるいは使われなくなった備蓄倉庫)に空雷先輩、雨雲先輩、曇先輩が、同じ場所の同じ格好で集まっています。
「空雷の方は何やってるの?」
雨雲先輩が空雷先輩に言う。

「俺は入ってねぇー」
「なんで?」
「俺はこの学校では厄介者扱いだからな。入ろうとしても、入れてくれねぇーよ」
「それは残念」
「雨雲先輩は何をやるんですか?」
私は雨雲先輩に聞く。

「私んトコは、クレープよ」
「クレープ? へぇ! いいなぁー!」
笑顔が私の顔から広がる。
「いいでしょ? こっちは女子の方が力持ってるからね……」
そう言って、タロットカードを机に投げつけるようにして置く。

……。なんか雨雲先輩が言ったら怖い……。
「ちなみに私は調理班よ」
「いいですねぇー! 私んトコは作業班なんですよー!」
「あらそう。曇は何をやるの?」
雨雲先輩が曇先輩に話を振る。
ゆっくりとパソコンの画面から顔を上げる曇先輩。
「私の所は展示物です」

「何を展示するんだよ」
空雷先輩がガラクタ山から聞く。
「『絵』です」
「はぁ? 絵なんか飾ってどうすんだよ!」
「空雷はわかってないわねぇー」
雨雲先輩が指をチッチッチッと鳴らす。

「『絵』っていうのは文化祭では欠かせないキーワードになるのよ」
「そんなの、文化祭って言えば食うっ! 楽しむっ! 燃え尽きるっ! の三原則だろ?」
「その三原則なんて表面上。もっと深いところには大切な脇役がいるんだから」

雨雲先輩、「大切なキーワード」とか言っておきながら、「脇役」って言っちゃってますけど。
「先輩達」
そこに曇先輩が割って入る。
「今は文化祭で、全然デリート依頼が入って来てません。ので、部活動を一旦休憩したいと思います」

「いっやほぉーいっ!」
「やったぁー!」
私達は拳を高く突き上げる。
「ずっとデリート続きだったから、ちょっと休憩したいと思ってたのよっ!」
「マジで同感だぜぃ!」

雨雲先輩と空雷先輩が飛び跳ねて喜ぶ。
「まぁ、私もちょっと休憩したいと思ってたので、丁度いいですね」
曇先輩の言葉で、今日の部活動は終了し、文化祭が終わるまで、一時休止することになった。


だけど、私は知らなかった。
本当に電脳探偵部には「休み」という文字はないのかもしれない……と。


「こっち、飾りどうなったぁー?」
「こっちのエプロン全然枚数足りてなぁーいっ!」
「誰かちょっと手貸してー!」
私達のクラスも大詰めになり、みんな慌しく行ったり来たりしています。

「海晴ー、ここちょっと持って!」
「はいっ!」
そして、私達作業班も、急ピッチで作業が進められています。
今回は部活動のことを心配することもないし、思いっきり初めての文化祭を楽しむことが出来そうです。
「海晴っ! これ調理班に持っていくから、家庭科室までついて来てよ」

春がダンボール箱を指差して言う。
「いいよ、運ぼう」
「ありがとう」
私と春はダンボール箱を持ち上げ、教室から出て行った。
「大丈夫? 重くない?」
「大丈夫」

私が答えると、ニッコリと笑う春。
でも、これ本当に重い。一体何が入ってるんだろう。
その時っ!
「きゃぁっ!」
その時、そのダンボール箱は結構大きくて横向きに進んでいた。

だから、階段を横向きに降りなくてはならないこの状況、しかも不運な事に私は身長順で並んで三番目。
小さいというのはとても不利で前が見えない状態。
注意力のない私はそのまま——
「で、すってんころりんと転ぶんだけど、僕が助けて助かったと」

え?
私は顔を上げる。
そこには、ニッコリと微笑む王子様が待っていた……
「大丈夫!? 海晴っ!?」
のではなかった……。

Re: ——電脳探偵部——  ( No.44 )
日時: 2009/11/20 17:01
名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: u7zbXwTu)

今日はここまでっ!
土日分を補えるような量、書けなかった……。
それじゃぁ、また…・・・いつか(しくしく)。
バイバイッ!

Re: ——電脳探偵部——  ( No.45 )
日時: 2009/11/21 10:48
名前: 朝崎疾風 (ID: VZEtILIi)

王子様じゃなかったか〜
残念っ(え

Re: ——電脳探偵部——  ( No.46 )
日時: 2009/11/27 14:07
名前: 空雲 海 ◆EcQhESR1RM (ID: u7zbXwTu)

王子様じゃなかったんですよぉー!

で、ちょっと感想聞きたいなぁー。
どうだった? 前の連続デリート。


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