二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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薄桜鬼  沖田総司
日時: 2011/01/30 17:20
名前: さくら (ID: w/qk2kZO)


初めて書きます。
下手ですがどうぞ読んでやってください。


こういう方はお断り。
荒らし目当て


沖田好きな方はぜひどうぞ。
基本的沖田ですが、時々他のメンバーも出てくるかも…?


温かい目で読んでやってください。

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Re: 薄桜鬼  沖田総司 ( No.5 )
日時: 2011/02/20 21:57
名前: さくら (ID: Tzn/2JVm)

さんさんと降り注ぐ太陽の光が眩しい。
日差しが少し暑く感じるのは、初夏の訪れを告げている証拠だった。
京の都は穏やかで、子供の遊ぶ声、母親同士の日常会話、市を通りかかると活気のいい声が道をはさむ店から聞こえてくる。
まだ都を歩き慣れていないのか、千鶴はあちこちに視線をやっては感嘆の声を上げる。京の都は物珍しいのだろう。目が輝いている。

「千鶴ちゃん、そっちに行くと人ごみにのまれちゃうよ」
「あ、す、すみません」

人の流れに誘われるように千鶴はふらふらと人垣に圧されていく。脱線する彼女を引き止めて、総司は目元を和ませて駆け戻ってくる少女を出迎える。

「五条はこっち。そっちは四条。まだ京の地理は覚えてないみたいだね」
「はい。巡察以外には外に出ませんし。巡察の道のりも決まってますから」

総司と肩を並べて、千鶴は微笑んだ。好奇心に溢れた笑顔だ。

「僕から離れないようにね。迷子になっても知らないから」
「そ、そんなっ」

あ、また困らせちゃった。総司は自分の発言を思い返して後悔した。
困窮した声が後から追いかけてくる。それに気づくと総司は安堵した。大丈夫。どれほど自分が彼女を傷つける言葉を吐いても、彼女はいつだって追いかけてくる。

「それをわかってるから言っちゃうんだろうなぁ」
「?何か言いましたか?沖田さん」
「んーん。何でもないよ。あ、着いたよ。ここじゃない?土方さんが言ってた呉服屋」

ふと足を止める総司につられて千鶴も歩みを止める。
総司はついっと仰ぐと、道端に並ぶ家々のうちの一つを見つめた。

「間違いないみたいだね。それにしても、どうして呉服屋?」
「私の着物ができてるとか言ってましたよね」
「そこが気になるんだよな。どうして君なのさ?それも土方さんが使わせるくらいだから、何か裏がありそうだよね」

思索を巡らす総司を見上げる千鶴も小首を傾げる。彼女にも思い当たる節がないようだった。

「ま、言われたとおり服をもらえばいいんだよね。入ろうか」

そう彼女を促し、先に呉服屋へと入る。
のれんをくぐると番台に旦那らしき男が帳面を開き筆を走らせていた。
店内は思ったより静かで、奥からははたを織る音が絶え間なく聞こえてくる。表に出ているのは旦那と、腰掛をしている若い娘だった。

「いらっしゃい」

少し間をおいてから、人の良さそうな旦那が顔を上げる。筆を置くと優しい笑みを浮かべた。その声に娘は反応し客を出迎えるように、旦那と同じように笑みを浮かべる。

「頼んであった着物をとりに来たんだけど。名前は———」
「名乗らずとも大丈夫ですよ。お連れ様の着物やね」

総司の横に並ぶ男装した少女は恐縮そうに立っていた。旦那に優しい笑みを向けられ、困ったように総司へ視線を注ぐ。

「どうしてこの子の着物だってわかったのさ?」
「ここへ着物を仕立てて欲しいと言わはったお人が、えらいきれいなお人でしてなぁ。よう覚えてます。その人が「きっと着物をとりにくるのは長身の男と、少女みたいな青年だから」とおっしゃいまして」
「…土方さんが頼んだんじゃないんですかね?」
「そのきれいな人って、黒髪で、色っぽい、遊郭にでもいそうな女の人?」

総司が旦那に再度問い返した。男はへぇ、と微笑んだ。

「そのとおりどす。きれいな女の人でしたわぁ。採寸はもうお伝えしてもらいましたから、出来上がってますよ」

旦那がそう言うと娘へと目配せをする。娘は頷いて部屋の奥へと消えた。

「その、女の人って…もしかして」
「千姫と一緒にいる…君菊さん、だっけ?」
「どうして、君菊さんが?」

二人が首を傾げていると、奥から娘が包みを抱えて戻ってきた。二人の目で膝をつき、包みを音もなく開けた。
包みの中身に二人は思わず目を見張った。


Re: 薄桜鬼  沖田総司 ( No.6 )
日時: 2011/02/20 22:00
名前: (●A●) ◆ZAc0LgP5pA (ID: 0L8qbQbH)

さくら
来たよ!!最新がんば!!
いつ見てもおもしろいね!!
                          _,,、-—ー—--、,,
                     /⌒>★    ,     、★ミ⌒\
                    ././>★〃  湘子 、┛┗★ヽ::ヽ..ヽ
                   / /:::://:: ///イ  :l | i:.┓┏ ヽ |::..ヽ:...ヽ
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  .__/::| |雁子           |   │/  у/       //     |
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Re: 薄桜鬼  沖田総司 ( No.7 )
日時: 2011/03/02 14:37
名前: さくら (ID: Tzn/2JVm)

千鶴と総司は包みの中身を見て息を呑んだ。
二人の反応に満足したのか、店主はにっこりと微笑む。
その包みには、夏らしい青を基調とした色とりどりの朝顔が散りばめられていた長着があった。触ってみるとさらさらと良い手触りがする。高価な麻を使っているのだろう。
他にも色鮮やかな帯締めや帯留め、豪奢にあしらわれた帯。真っ白な足袋。着物の一式が揃えられていた。

「すごい…」

千鶴は思わず感嘆の声を上げた。久しぶりに女物の着物を見たせいか、彼女は目を輝かせて着物から目を離せずにいた。
そんな彼女を総司は少しの間見つめる。そこには男所帯である屯所にいつも気を張って働く彼女ではなく、町のどこにでもいる少女の表情があった。可愛らしいものを見つめる女の子のそれだ。

「こんなキレイな着物…すごく高そうですね」
「御代は…僕らの持ってるお金だけじゃ払いきれないだろうね…店主、御代はどうなってるの?」
「へぇ。御代はもう結構どす。依頼してくれはった人がもうお支払い頂きました」

旦那は満面の笑みを浮かべて、あぁ。と言葉を続けた。

「折角ですし、袖通しときますか?お体に会うかどうか分かりませんし。そちらの方でよろしおすな?」
「え、で、でも」

性別を偽っている千鶴が女物の着物を着るななど、どう考えても店主はもちろん、店のものにも怪しまれる。慌てる千鶴を見て、旦那は目元の皺をさらに深くして笑みを浮かべた。

「平気どす。依頼の人からあんたさんの事情は伺いました。どうぞ、奥で袖を通してください」

娘が立ち上がって千鶴を奥の部屋へと促す。判断に迷った彼女は総司にそっと視線を向ける。

「いいんじゃない?新調したのに合わなかったら大変だし。とりあえず奥で着替えてきたら?」
「…でも、こんな高価な着物。私が着て良いんでしょうか?」
「土方さんが君の着物って言ったんだから、君のでしょ。いいから着替えておいで」

総司の説得に申し訳なさそうに頷くと娘と一緒に奥の部屋へと姿を消した。総司はそれを見送るとふぅっと息をついた。
どうにも関節が痛んで、体が気だるい。店の畳と床の段差に腰掛ける。旦那は帳面を開いて仕事に戻った。
通りの喧騒と機を織る音以外何も聞こえなくなった店で、総司は思案にふけっていた。
土方が彼女に着物の引取りを伝えた理由はなぜか。着物の新調を直接頼みに来た君菊。二人の接点など考え付かないが、この二人が何かを企んでいることは確かだった。

「土方さんってわかりにくい人だからなぁ…」

直接言葉にして思いを伝えることが不得手な鬼の副長を思い浮かべる。不器用でぶっきら棒で、俺様で。

「あれ?」

総司は目を瞬いた。
どうして僕が彼女の同行を命じられたんだろう?
今日暇をもてあましている隊士はいるはずだ。なのにどうして自分が任されたのか。
土方のことだから何か考えあってのことだろうか。
しばらく総司は唸っていたが、考えるのが面倒になり、その疑問を途中放棄した。

「お着替え、済みましたえ」

奥の部屋から娘が出てきた。後から襖からそっと顔を出した千鶴は何故か顔を赤らめていた。総司が首を傾げると彼女は襖の陰に隠れる。

「あらあら、恥ずかしがることありまへで。よう似合ってます」

娘に背中を押されて部屋から姿を現した千鶴に、総司は釘付けになた。衣擦れの音と共に出てきた千鶴は俯いたまま、総司の前に膝を折る。

「どこも加減悪いとあらへんみたいやし、ぴったり合ってよかったどすなぁ」

赤面している千鶴に構わず娘は微笑んだ。

「へぇ…着物だけでこんなに見違えるとは思ってなかったな」

我に返った総司は目の前に座る少女に言葉をつむぐ。髪型は男装のままのせいか、すこし違和感はあるもののそれでも、着物だけで一気に女の魅力が溢れていた。

「…女の子の着物を着るのは久しぶりで…その、たぶん似合ってないと思うんですけど…」
「久しぶりだからって君の性別は変わらないし。僕は似合ってると思うよ」

俯いたままの彼女の肩がぴくりと跳ねる。耳まで真っ赤にして、千鶴はそろそろと視線を上げた。顔を上げると総司のどこか意地悪な笑みが待ち構えていた。
彼女がなぜ赤面しているのかは見当がつかないが、困っていることは良く分かった。

「もう着替え直すのも面倒だし、そのままで帰ろうか」
「え、でも!」
「結構どすえ。お客はんの着物持ってきます」
「きっと皆驚くだろうね。君がこんな姿してたら」
「で、でも!……っ」

抗議を上げようとするも言葉にならないのか、ぱくぱくと口だけを動かして千鶴は顔を真っ赤にした。
そんな彼女がたまらなくおかしくて、総司は吹いてしまった。

「クスクス…じゃ、帰ろうか。千鶴ちゃん」

赤面して歩みが遅い千鶴を促して、総司は屯所の帰路に着く。

Re: 薄桜鬼  沖田総司 ( No.8 )
日時: 2011/03/02 14:41
名前: さくら (ID: Tzn/2JVm)

(●A●)◆ZAcOLgp5pAさん。

す、すごい…!!!
ありがとうございます!!
がんばります!

Re: 薄桜鬼  沖田総司 ( No.9 )
日時: 2011/03/02 14:44
名前: あい (ID: 0L8qbQbH)

初めまして!頑張って下さい!
タメいいでしょうか?ダメならこのままですが…??
あのー…沖田総司って誰でしょうか?
沖田総語ですか??銀魂ですか??


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