二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ポケットモンスター 平和の光と恐怖の闇 無事完結!
日時: 2013/02/02 19:35
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: .FDTdicQ)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3a/index.cgi?mode=view&no=10330

はい、どうもご無沙汰しております、パーセンターです
俺の小説もついに二作目(三作目だろ)となりまして、大分ここのシステムにも慣れてきた所です。
今回は、一作目で挫折した、ゲームのような冒険者のリベンジをしたいと思い、この小説を立てました。
まだまだ未熟で、文才も無いですが、読んでくだされば光栄です。

※注意!
・今までで一番のノープランです。7月3日現在、まだ登場人物をちょっとと町の名前しか考えてませんので。
・それ+高校が忙しいので、更新はかなりの低頻度になる事が予想されます。あしからず。
・荒らし…まあ常識のある人はしないでしょう。
・今作は、公式ではないポケモン(ユニサスやドラドーン等)が更に追加されています。URLを>>0に貼っておきますので、ご活用下さい。
・『一応』、前作から七・八年後のストーリーです。
俺の酉は◆sC9ueof0V6と◆AeB9sjffNs の二つです。これ以外は偽者でしょう。

これくらいですね。
後、今回の舞台はオリジナルのウチセト地方です。
ストーリーもほぼオリジナルで進めていきます。

それでは、宜しくお願いします。
登場人物 >>1 プロローグ >>2
ナデシタウン&ミサゴシティ編
>>7 >>12 >>15 >>18前半
アロンジシティ編
>>18後半 >>21 >>23 >>26 >>29
タイメイシティ編
>>30 >>33 >>36 >>37 >>38
ラビリンシティ編
>>41 >>42 >>45 >>46 >>55 >>60
アメジスジティ編
>>65 >>68 >>71 >>74 >>75 >>80 >>85 >>92 >>93 >>94 >>97 >>102 >>105
ブルムシティ編
>>111 >>115 >>118 >>119 >>120 >>123 >>124 >>125 >>129 >>130 >>131 >>132 >>133 >>136 >>139 >>140 >>143
ラビンタウン編
>>146 >>148 >>149 >>152 >>153 >>158 >>160 >>161 >>162 >>163 >>164 >>167 >>168 >>169 >>174 >>179 >>182 >>185 >>186 >>189 >>196 >>197 >>200
フローズンシティ編
>>201 >>204 >>205 >>206 >>209 >>210 >>213 >>216 >>217 >>218 >>219 >>222 >>224 >>227 >>230 >>233
ソルナシティ編
>>234 >>235 >>236 >>238 >>241 >>242 >>243 >>244 >>245 >>246 >>249 >>250 >>251 >>268 >>269 >>271 >>272 >>273 >>276 >>277 >>278 >>279 >>282 >>283 >>285 >>287 >>288 >>289 >>290 >>293 >>294 >>295 >>298 >>299 >>302 >>305 >>307 >>309 >>312 >>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>320 >>322 >>324 >>326 >>327 >>328 >>329
ポケモンリーグ編
>>330 >>331 >>334 >>335 >>340 >>342 >>344 >>345 >>346 >>347 >>350 >>353 >>354 >>355 >>357 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>365 >>366 >>367 >>370 >>371 >>372 >>373 >>374 >>375 >>376 >>377 >>378 >>381 >>384 >>385 >>386 >>387 >>388 >>389 >>392 >>393
エピローグ >>394
あとがき >>395

番外編 最強と無敵の紙一重の差
>>253 >>257 >>259 >>262 >>265

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Re: 第百四十六話 その根性は炎の如く ( No.344 )
日時: 2012/12/21 23:53
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 9Qe5KE35)

「バフォット、メガホーン!」
「ドンカラス、不意打ち!」
バフォットは角を構えるが、突進する直前にドンカラスが背後に現れ、一撃を見舞う。
「怯むな! バフォット、もう一度だ!」
ドンカラスが戻ってきたところを狙い、バフォットは角を構え直して突進し、ドンカラスを突き飛ばす。
しかし、なぜか先ほどよりもダメージがあまり通ってないように見える。
「? 気のせいか……バフォット、メタルブラスト!」
更にバフォットは鋼エネルギーの砲撃を放つ。
「ドンカラス、熱風!」
対して、ドンカラスは熱い風を起こし、メタルブラストを相殺。
……と思われたが、確かに威力は弱めたものの、完全に相殺が出来ず、残ったエネルギー波がドンカラスに命中する。
(やっぱり、何かおかしい。奴の能力が変化してる)
やはり気のせいではなかったと、ここでレオは確信する。ドンカラスの能力に異変が起こっている。
「何さ考えてるかは知らねけど、そげな暇与えねェべ! ドンカラス、熱風!」
ドンカラスが再び熱い風を吹きつけ、バフォットはまともに熱風を浴びる。
やはり、先ほどと比べ、ダメージは減っている。
(待てよ。能力がおかしくなったのは、さっきのハリケーンからか。まさか……?)
本当にハリケーンが原因なのかは分からないが、考えうる可能性はそれしかない。
「試してみるか。バフォット、ぶち壊す!」
バフォットは地を蹴り、全力で突進する。
「ドンカラス、熱風!」
ドンカラスは執拗に効果抜群の熱風を繰り返す。
だが、バフォットの勢いは熱風に打ち勝ち、渾身の一撃をドンカラスに命中させる。
「もう一度ぶち壊す!」
吹っ飛んでいくドンカラスを追うように、バフォットはさらに突進を続ける。
「ならこれしかねえべや! ドンカラス、ハリケーン!」
再びドンカラスは暴風を巻き起こし、今度こそバフォットの突進は止まる。
しかし、吹っ飛ばされなかった。蹄を地面に食い込ませ、今度はしっかりと耐え切る。
「まだまだ! もう一発!」
バフォットの連続攻撃は止まらない。またドンカラス目掛けて突っ込んでくる。
「チッ、ドンカラス、ハリケーン!」
ドンカラスも再び暴風を巻き起こすが、ついにバフォットは暴風と競り合い、そして暴風を打ち破った。全力の激突が、ドンカラスに命中する。
「やっぱりな」
カンタロウに向けて、自信に満ちた表情と共にレオは言う。
「ハリケーンは確かに強力な技だ。それと同時に、追加効果がかなり多い」
その証拠に、とレオは続け、
「ハリケーンを放つたびに、ドンカラスの技の威力は落ちている。不意打ちの威力は変わっていなかったから、特攻が下がるんだろう。でも、特攻に対し、耐久力は上がる。今のバフォットの猛攻をまともに喰らい続けているんだ、普通のドンカラスの耐久力を考えればもう倒れていてもおかしくないのに」
ドンカラスはまだ耐えている。まだ倒れていない。
そして、レオの言葉を聞き終えると、カンタロウは高らかに笑う。
「ハッハッハ! なかなかやるなお前、その通りだべ! だけンど、オラのドンカラスには悪巧みがある。下がッた特攻も元通りだッぺ」
そして、
「ドンカラス、悪巧み!」
ドンカラスは体勢を立て直すと、何かを企んで脳を活性化させる。しかし、
「遅えんだよ! メガホーン!」
既にバフォットが角を構えて突進し、ドンカラスを吹っ飛ばしていた。
「とどめだ! メタルブラスト!」
吹っ飛ぶドンカラス目掛けて、バフォットは鋼エネルギーを発射する。
体勢を崩しているドンカラスをまともに捕らえ、ついにドンカラスは地面に落ち、戦闘不能となる。
「チッ、よーやッたべドンカラス。戻れ」
カンタロウは悔しそうにドンカラスを戻すが、すぐに余裕を取り戻し、
「まンずまンず、ついにオラのエースの登場だなや。覚悟するッぺ!」
カンタロウは最後のボールを取り出す。
「羽ばたけ、オオスバメ!」
カンタロウの最後のポケモンは、ツバメのような姿のポケモン。尾羽はピンと立ち、目つきは鋭く、頭頂部の羽毛は尖っている。
オオスバメ、ツバメポケモン。ノーマル・飛行タイプ。
そしてこのオオスバメ、首から赤い玉を提げている。カンタロウの趣味だろうか?
「何だありゃ。まあいいか、バフォット、メタルブラスト!」
バフォットは新たなる敵を見据え、吼えると、鋼エネルギーの砲撃を放つ。
「オオスバメ、守る!」
対して、オオスバメは守りの結界を作り出し、砲撃を完全防御。
「だったらバフォット、ぶち壊す!」
バフォットは地を蹴り、オオスバメ目掛けて全力で跳ぶ。
「オオスバメ、避けろ!」
しかし、オオスバメは素早く横に逸れ、バフォットの突撃を回避。
「メタルブラスト!」
着地すると、再びバフォットは鋼エネルギーの攻撃を放つが、
「オオスバメ、もー一回避けろ!」
再びオオスバメは軽やかな動きで鋼エネルギーを避ける。
「メガホーン!」
「守る!」
バフォットは猛攻を仕掛ける。硬い角でオオスバメを突き刺すが、オオスバメはまたしても結界を作り、完全防御。
「そろそろだべ……」
ふとカンタロウが呟いた、次の瞬間。オオスバメの首の玉が赤く輝きだす。
そして、

オオスバメは、炎に包まれた。

「!?」
思わず呆然とするレオ。何が起こったか、理解できない。
「来たべ! オオスバメ、ブレイブバード!」
炎をまとったまま、オオスバメは突貫する。
一瞬にしてバフォットを吹っ飛ばし、バフォットは壁に激突し、戦闘不能となってしまう。
「バフォット!? 何が起こった……? しかも今の威力は……」
「何があッたか、教えてやるッぺ」
オオスバメを包む炎は消えたが、腹部には火傷の後。
「オオスバメの首の玉は、持ッたポケモンさ火傷にさせちまう道具、火炎玉。だけンど、オオスバメの特性は、状態異常ン時に攻撃が跳ね上がる根性だべ」
つまり、とカンタロウは続け、
「今のオラのオオスバメは、攻撃力さ跳ね上がッてンだべ! これがオラのエースだッぺ!」
高らかに叫ぶ。
「なるほどな。ありがとう、バフォット。休んでてくれ」
レオはバフォットを戻し、最後のボールを取り出す。
「もうお前しかいないよな。頼んだぞ——」




レオ対カンタロウ、その三です。カンタロウのエースは、通称『焼き鳥型』とも言われる、火炎玉根性型オオスバメ。攻撃力が跳ね上がり、そこから繰り出される高威力の技で、相手をなぎ倒す型です。レオはこの強敵にどう立ち向かうのか?さて、次回は、レオ対カンタロウ、決着です。それでは、次回もお楽しみに!

Re: 第百四十七話 双方の火の鳥 ( No.345 )
日時: 2012/12/23 00:19
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 9Qe5KE35)

「頼んだぞ、フィニクス!」
レオの最後のポケモンはフィニクス。オオスバメの動きについていけるのは、空を飛べるこいつしかいない。
「おおーッ、すッげえ鳥ポケモンだなや。この鳥ポケモン同士の勝負、世界一の鳥使いとして、オラは意地でも負けられンッちゅーわけだなや!」
カンタロウは心から楽しそうに叫び、
「行くべ! オオスバメ、捨て身タックル!」
オオスバメは捨て身の突撃を仕掛け、フィニクスへと激突する。
威力がとてつもなく、フィニクスは吹っ飛ばされる。
「強い、しかも速い……! フィニクス、大文字!」
フィニクスは煌々と燃え盛る大の字型の炎を撃ち出すが、
「オオスバメ、守る!」
オオスバメは守りの結界を作り出し、炎を完全防御する。
「だったらエアスラッシュ!」
フィニクスは羽ばたき、無数の空気の刃を飛ばす。
「オオスバメ、サイコバレット!」
対してオオスバメは無数の念力の銃弾を放ち、空気の刃を突き破り、フィニクスに銃弾を撃ち込む。
サイコバレットの追加効果、自らが火傷になる効果も、根性の特性の前では関係ない。
「オオスバメ、ブレイブバード!」
オオスバメは勇気のオーラをまとい、猛スピードで突っ込む。
「フィニクス、ドラゴンダイブ!」
対してフィニクスは急上昇してオオスバメの一撃を回避、上空からさざましい殺気と共に、旋回して向かってくるオオスバメへと急降下する。
オオスバメとフィニクスが正面から激突し、お互いに吹っ飛ばされる。
「まだまだだべ! オオスバメ、捨て身タックル!」
オオスバメは捨て身の勢いで猛スピードで突撃、回避の暇を与えず、フィニクスを吹っ飛ばす。
「サイコバレット!」
さらにオオスバメは念力の銃弾をマシンガンのように放つ。
「くっ、フィニクス、大文字!」
体勢を崩しながらもフィニクスは大の字型の炎を放ち、銃弾を相殺する。
オオスバメのとてつもない猛攻には訳がある。
当たり前のことだが、持久戦に持ち込まれるとオオスバメは火傷で力尽きる。
その前に、相手を全力で叩き潰すのがオオスバメのバトルスタイル。反動ダメージなど、まるで気に留めない。
「フィニクス、ドラゴンダイブ!」
フィニクスは上空まで飛び上がり、すざましい殺気と共に急降下。
「オオスバメ、思いッきりぶつかるべ! 捨て身タックル!」
オオスバメも捨て身の勢いで突貫し、フィニクスへと再び正面から激突。
「サイコバレット!」
お互いに吹っ飛び、オオスバメは素早く体勢を取り戻し、無数の念力の銃弾を放つ。
「くっそ、フィニクス、大文字!」
フィニクスは煌々と燃え盛る大の字型の炎を放ち、念力を相殺。
「へッ、オオスバメ、ブレイブバード!」
オオスバメは勇気のオーラを身にまとい、突貫する。
「くっ、フィニクス、大文字だ!」
フィニクスは燃え盛る炎を放ち、オオスバメを迎撃。
オオスバメのオーラは消えるが、炎も打ち破られる。
「このままじゃらちが明かない。フィニクス、行くぞ!」
レオの言葉に、フィニクスは次にどうするかを理解する。
「フィニクス、龍星群!」
フィニクスは上空に龍の力を凝縮した弾を撃ち出す。
上空でエネルギー弾は破裂し、無数の流星となって降り注ぐ。
しかし。
カンタロウとオオスバメは、逃げも隠れもしなかった。

「根性ォォォォ! オオスバメ、ブレイブバード!」

オオスバメは自身を鼓舞するように啼き、今までで一番激しい勇気のオーラをまとい、全力で突貫する。
無数の流星がオオスバメに命中するが、それでもオオスバメの勢いは止まらない。
その勢いのまま、オオスバメはフィニクスに全身全霊の力を込めて激突する。
刹那、大爆発を起こし、砂煙と共に、二体の鳥ポケモンは落下する。
「フィニクス、頑張ってくれ! 立つんだ!」
「オオスバメ、根性見せッぺや! 絶対負けるでねェ!」
二人の声が、スタジアムに響く。
やがて、動きがあった。フィニクスがうっすらと目を開け、動かない体を必死に動かそうと体を震わせる。
しかし、オオスバメの動きは無い。龍星群を受け続け、ブレイブバードの反動を喰らったオオスバメの体力は、完全に限界だった。
そして。
「オラの負けだべ」
カンタロウは残念そうにそう呟き、オオスバメを戻す。
「お前とフィニクスが、オラとオオスバメの根性を上回ったッぺ。完敗だなや」
そして、突然カンタロウは笑いだす。
「ハッハッハ! レオ、お前はすッげー奴だなや! お前の熱い根性、尊敬するべ! オラさ倒したなや、絶対上に上がれるッぺや!」
そして、カンタロウはレオに近寄り、レオに手を差し出す。
レオもカンタロウの思いを理解し、カンタロウの手を握る。戦いの後の友情だ。
「お前なら優勝目指せッぺ。オラの分まで、ガンバるッぺや」
「ああ。優勝目指して、突き進んでやるぜ」
そして、バトル終了の礼を終えると、カンタロウはレオや観客に大きく手を振り、スタジアムを去っていった。




レオ対カンタロウ、決着です。激戦の結果、勝利を手にしたのはレオとフィニクス。ですが、途中のオオスバメの猛攻を見てると、どっちが主人公か分からなくなりますね。…僕だけでしょうか?とりあえず、レオは一回戦勝利。次に待ち受けるのは、どんな敵か。次回は、まだ二回戦には入りません。それでは、次回もお楽しみに!

Re: 第百四十八話 戦況 ( No.346 )
日時: 2012/12/24 00:34
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: zXm0/Iqr)
参照: 後書きのテンションがおかしいですがご了承ください

ポケモンリーグ二日目は、一回戦のみで終了するので、レオはもう今日のバトルは無い。
中央会場のポケモンセンターに、先ほど戦った三体のポケモンを預け、レオは他の試合を観戦しにいくことにした。
レオは一試合目だったので、観戦する試合は十分にある。
中央会場には、全てのスタジアムの予定表が映し出されている。
「もうすぐ始まるのは……お、武門スタジアムでチヅルの試合がもうすぐか。後は、シアンの試合も見ておきたいな。二、三回戦で当たるかもしれないし」
ポケモンリーグでは、一戦ごとに対戦相手がシャッフルされるため、発表されるまで次の相手が誰か分からない。
キラとフウカの試合は時間がいろいろと被っているため、とりあえず、レオは武門スタジアムへとチヅルの試合を見に行くことにした。


チヅルの試合は、なかなかのハイペースで進んでいく。
一体目、二体目は共に相打ちという、互角の戦いの中、今はお互いの最後のポケモンが戦っている。
「ググズリー、ぶち壊す!」
「エビワラー、マグナムパンチ!」
チヅルの最後のポケモンはググズリー、チヅルの相手はボクサーのような姿のパンチポケモン、エビワラーを出している。
ググズリーの全力の拳の一撃と、エビワラーのミサイルのような拳が激突する。
先ほどから、激しい殴り合いが続いている。どちらも一歩も引かない。
「ググズリー、地震攻撃!」
ググズリーは地面を踏み鳴らして地震を起こし、エビワラーを吹っ飛ばす。
「くっ、エビワラー、マグナムパンチ!」
「させないよ! ググズリー、インファイト!」
エビワラーは何とか体勢を取り戻し、ミサイルの如きパンチを放つが、ググズリーは拳をかわしてエビワラーの懐に潜り込むと、エビワラーに怒涛の連続攻撃を叩き込み、最後に必殺の拳で思い切りエビワラーを吹っ飛ばす。
「しまった、エビワラー!」
エビワラーは勢いよく吹っ飛ばされ、戦闘不能となる。
チヅル、一回戦勝利だ。
「よっしゃ、チヅル勝ったぞ。さて、次は龍門スタジアムに戻って、もうしばらくしたらシアンのバトルがあるな」
武門スタジアムを後にし、レオは龍門スタジアムへ向かう。


シアンのバトルは、シアンがなかなか優勢だった。
シアンのポケモン、ギギギアルは二体目だが、既にシアンの相手のポケモンは三体目。
シアンの相手のポケモンは、ゴーストタイプの手掴みポケモン、ヨノワール。
しかしこのバトルも、ギギギアルが押している。
「ヨノワール、炎のパンチ!」
「ギギギアル、トライアタック」
ヨノワールは炎を灯した拳を構え、殴りかかるが、ギギギアルは赤・黄・青の三色の光線を放ち、炎のパンチを相殺。
「ギアソーサー」
「くっ、ヨノワール、守る!」
ギギギアルは二つの歯車を投げつけ、対してヨノワールは結界を作って歯車を防ぐ。
「そこだよ、ぶち壊す」
結界が切れた瞬間を狙って、ギギギアルは赤いコアを高速回転させ、全力で突撃する。
「しまった、ヨノワール、守る!」
ヨノワールは慌てて結界を張るが、守るは連続で出すと力が落ちてしまう。
ギギギアルは結界を難なく破壊し、正面からヨノワールに激突、盛大に吹っ飛ばす。
ヨノワールは地面に落ち、戦闘不能となる。
「よし、シアンも勝った! あのギギギアル、なかなかのやり手だな……」
レオも周囲の歓声に合わせ、拍手。
もうすぐ、今日の日程も終わる。明日の対戦相手が、発表される。


時刻は夕方。
選手たちは、ぞくぞくと自分たちが戦ったスタジアムへ戻っていく。
「さあ、選手の皆さん、一回戦、お疲れ様でした!」
実況の声が響く。
レオがモニターを見据えると、
「レオ君、お疲れ」
後ろから声をかけられた。そこにいたのはシアン。
「シアン! 試合見てたぞ、ギギギアル強いな!」
「まあね。でもポケモンが強くても、トレーナーである自分が未熟だからね。まだまだだよ」
レオの言葉に、シアンは謙虚に返す。
そして、
「只今より、第二回戦の対戦相手を発表いたします!」
実況の声と共に、モニターの顔写真が動く。
「この組み合わせです……どうぞ!」
レオの相手は、ロングヘアーの黒髪で、ぼーっとした感じの少女。
シアンの相手は、茶髪のショートヘアーで、目つきの鋭い青年だ。
「次の相手はあいつか……どんなポケモンを使ってくるのか、楽しみだぜ」
レオは軽く頬を叩き、気合を高める。シアンの無表情な目つきも、若干鋭くなる。
とりあえず、今日は夕飯を取って、しっかり体を休めることが大事だ。
「さて、中央会場の食堂でカレーでも食うか!」
レオは中央会場に行き、明日に備える。
食堂に着き、レオはカレーライスを頼み、食べていると、
「レオー!」
チヅルが駆け寄ってきた。
「やばいやばいやばい! レオ、やばいんだって!」
人がたくさんいる食堂で、大声でレオに駆け寄るレオ。天然だ……。
「どうしたのさチヅル。後人がたくさんいるから、なるべく小さな声で——」

「私の次の相手、例の4番!」

「なにっ!?」
レオは慌てて振り返る。チヅルがいきなり、4番との戦い。
「一回戦もあの人すっごい強かったよ。ガブリアス一体で、一番手と二番手を倒して、三番手と相打ち。一体で今日の試合を終えちゃった」
やはりとんでもないトレーナーだ。何者だ?」
「なあチヅル。そいつの名前、何て言ってた?」
もう本戦なので、名前も明かしているはず。
チヅルは思い出すように少し考え、
「そうだ、思い出した」
チヅルの口から、4番の名前が明かされる。

「シュウヤ、って名前だったかな」

シュウヤ。それがあの4番の名前。
「へえー。聞いたことないけど、やっぱ強いんだな」
「とりあえず、負けても最高の戦いができるように頑張るよ。どうする、勝ったら?」
「それはそれで面白いんじゃないか? 頑張れよ」
「うん、任せといて!」
そして、チヅルは行ってしまう。
「さて、僕もとっとと飯食って、明日に備えるか!」
レオのやることは、明日の試合に集中するのみ。




さて、4番の正体が判明しました。シュウヤです。お気づきだと思いますが、漢字に変換すれば『秀夜』です。前作ではザントに敗れましたが、ここにいるということは、ソルナのジム戦でリベンジを果たしている、ということです。その強さは、既にここまでの話の中でわかるでしょう。新たなポケモン、今のところガブリアスですが、他にはどのようなポケモンを連れているのか、お楽しみください。そして、更なる盛り上がりを見せるポケモンリーグ、次回は、二回戦です。それでは、次回もお楽しみに!

Re: 第百四十九話 魔法少女(仮) ( No.347 )
日時: 2012/12/25 08:21
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: mKkzEdnm)
参照: 三、四話くらい話を勢いだけで書いていきますがご了承ください

ポケモンリーグ三日目。
午前中は第二回戦、午後からは第三回戦が行われ、第三回戦に勝てば、中央会場で行われる、準々決勝以降に出場できる。
レオは、龍門スタジアムの控え室にいた。
レオの第二回戦は二試合目。今行われている試合が終われば、いよいよレオの番だ。
その時、バトルフィールドの方から、大きな歓声が上がる。どうやら一試合目が終わったらしい。
「レオ選手、そろそろです。入場してください」
スタッフに案内され、レオは一試合目の相手と入れ替わる形で、バトルフィールドに向かう。
レオがフィールドに出ると、すぐに実況の声が響き渡る。
「さあ、第二回戦の一試合目に続き、次のバトルはどんな盛り上がりを見せてくれるのか!」
観客の歓声も大きく響く。
「それでは、東側、ナナネ選手! 西側、レオ選手! 前へ!」
レオはゆっくりと進み出る。一回戦よりは心の余裕がある。
対して、向こうから出てくるのは、黒髪のロングヘアーで、無表情の少女。ゴスロリっぽい服装が何故か微妙な違和感。片手には分厚い本を抱えている。
スタジアムに立った瞬間、その少女は訳の分からないことを言い出す。
「……私はナナネ。魔法少女・ナナネと呼んで」
「……はい?」
どんな顔をすればいいか分からないレオ。何て言えばいいかも分からないので適当に問い返しておく。
「自分のポケモンを手にする前は、私は本だけが友達の地味で薄暗いただの女の子だった。だけど、ポケモンが私の元に来たその時、私は魔法の力を手に入れ、この混沌とした世界を救う使命を託されたの」
(何だこいつ……?)
レオはとりあえず話を聞いておく。
「世界を救う力を手に入れるために、私はジムを回り、このポケモンリーグで優勝するの。ここで優勝すれば、私自身ももっと強くなれるはず」
ここまで来て、レオはようやく理解した。
(こいつ……妄想してんのか?)
そう。このナナネというトレーナー、実はとんでもない妄想癖を持っている。
「さあ、始めましょう。この大会で優勝して、私は更なる魔法の力を手に入れるの」
「話に全くついていけないけど、勝ちだけは譲れないね。優勝するのはこの僕だ」
レオとナナネは、同時にボールを取り出す。
「それでは第二回戦、ナナネ選手対レオ選手のバトルを始めます。使用ポケモンは三体。それでは、バトル開始!」
実況の声と共に、二人はポケモンを繰り出す。
「頼んだぜ、ハンタマ!」
「私の初めのポケモン、魔法をくれた貴方、この戦いで、私にさらなる魔法をちょうだい。パンプッチ、僕と契約して魔法少女になってよ!」
レオのポケモンはハンタマ、ナナネのポケモンはジムリーダーのスミレも使用していたかぼちゃポケモン、パンプッチ。
そしてナナネがポケモンを出すときの声は意味不明である。
「格闘技は通じないか……でもゴースト技はよく効くな。よし、ハンタマ、シャドーパンチ!」
ハンタマは拳に影をまとい、一気にパンプッチまで接近し、殴りかかる。
「パンプッチ、エナジーボール」
対してパンプッチは自然の力を込めた弾を放つ。
ハンタマの拳の一撃は弾を打ち消すが、影も消えてしまう。
「パンプッチ、シャドーボール」
続いてパンプッチは影で作った弾を放つ。
「ハンタマ、回避だ!」
「させないわ。連発よ」
一発目の弾を避けるハンタマ。しかし続けざまに影の弾が飛んでくる。
「落ち着いて避けろ。ハンタマ、ブレイズキック!」
次々と襲い来る影の弾を、ハンタマは身軽な動きで次々と避け、炎を灯したキックでパンプッチを蹴っ飛ばす。
「パンプッチ、負けちゃだめよ。ハイドロポンプ」
吹っ飛ばされたパンプッチはすぐに体勢を立て直すと、大量の水を放って反撃。
しかしハンタマはすばやく距離を取り、水を避ける。
「パンプッチ、落ち着いて。シャドーボールよ」
パンプッチは手にした葉っぱを振って、何発かの影の弾を放つ。
「ハンタマ、サイコバレット!」
対してハンタマは念動力の銃弾をマシンガンのように放って影の弾を打消し、パンプッチにも銃弾を撃ち込む。
「パンプッチ、避けて」
パンプッチは身を翻して銃弾をかわすが、
「逃がさないぞ! ブレイズキック!」
パンプッチが動いた先を狙い、ハンタマは炎を灯した足で蹴りかかる。
しかし。

「今よ。パンプッチ、サイコキネシス」

パンプッチは強い念力を操作し、ハンタマの動きを止め、ハンタマを思い切り地面へと叩きつける。
「追撃して。ハイドロポンプ」
地面へと叩き落とされたハンタマ目掛けて、パンプッチは大量の水を噴射する。
「やべっ、ハンタマ、避けろ!」
咄嗟にハンタマは後ろに跳び、何とか水を避けるが、
「エナジーボール」
パンプッチは自然の力を込めた弾を放ち、今度こそハンタマを吹っ飛ばす。
「パンプッチ、さらにサイコキネシス」
さらにパンプッチは念力の波を放つ。
「ハンタマ、跳べ! 回避だ!」
素早く体勢を取り戻したハンタマは、大きく跳び、何とか念力を避ける。
「よし、ハンタマ、シャドーパンチ!」
ハンタマは影の拳をまとって、一気にパンプッチまで接近し、パンプッチを殴り飛ばすが、
「受け流して」
パンプッチは手にした葉っぱを振るって、受け流すまではいかなくとも大分ハンタマの拳の力を弱め、
「ハイドロポンプ」
至近距離から大量の水を放ち、パンプッチを吹っ飛ばす。
「くっ、なかなかやるな……!」
ハンタマは受け身を取って素早く立ち上がり、体勢を構えなおす。




ポケモンリーグ大会、第二回戦。レオの相手は、ゴスロリの妄想少女ナナネ。ここから何話かの間、小説が勢いのみで書かれますのでご了承ください。また、ナナネがポケモンを繰り出す際にいろいろなアニメの台詞を使っていきますのでそれもご了承ください。それにしても、一回戦に続きレオの相手は個性が強すぎるトレーナーが多いですね。まあ書いたのは僕なんですけどね。次回は、ナナネ戦の続きです。それでは、次回もお楽しみに!

Re: ポケットモンスター 平和の光と恐怖の闇 ( No.348 )
日時: 2012/12/25 00:55
名前: 大光 ◆HynV8xBjBc (ID: XUGdPw3h)

そいつに騙されちゃダメだ!なんて冗談は置いといて、お久しぶりです、大光です。本戦一回戦の相手はかなりの強敵でしたが、二回戦も手強い相手の予感が.....。次回も!読まずにはいられないッ!......←無視してもいいです。


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