二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ポケットモンスター 平和の光と恐怖の闇 無事完結!
日時: 2013/02/02 19:35
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: .FDTdicQ)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3a/index.cgi?mode=view&no=10330

はい、どうもご無沙汰しております、パーセンターです
俺の小説もついに二作目(三作目だろ)となりまして、大分ここのシステムにも慣れてきた所です。
今回は、一作目で挫折した、ゲームのような冒険者のリベンジをしたいと思い、この小説を立てました。
まだまだ未熟で、文才も無いですが、読んでくだされば光栄です。

※注意!
・今までで一番のノープランです。7月3日現在、まだ登場人物をちょっとと町の名前しか考えてませんので。
・それ+高校が忙しいので、更新はかなりの低頻度になる事が予想されます。あしからず。
・荒らし…まあ常識のある人はしないでしょう。
・今作は、公式ではないポケモン(ユニサスやドラドーン等)が更に追加されています。URLを>>0に貼っておきますので、ご活用下さい。
・『一応』、前作から七・八年後のストーリーです。
俺の酉は◆sC9ueof0V6と◆AeB9sjffNs の二つです。これ以外は偽者でしょう。

これくらいですね。
後、今回の舞台はオリジナルのウチセト地方です。
ストーリーもほぼオリジナルで進めていきます。

それでは、宜しくお願いします。
登場人物 >>1 プロローグ >>2
ナデシタウン&ミサゴシティ編
>>7 >>12 >>15 >>18前半
アロンジシティ編
>>18後半 >>21 >>23 >>26 >>29
タイメイシティ編
>>30 >>33 >>36 >>37 >>38
ラビリンシティ編
>>41 >>42 >>45 >>46 >>55 >>60
アメジスジティ編
>>65 >>68 >>71 >>74 >>75 >>80 >>85 >>92 >>93 >>94 >>97 >>102 >>105
ブルムシティ編
>>111 >>115 >>118 >>119 >>120 >>123 >>124 >>125 >>129 >>130 >>131 >>132 >>133 >>136 >>139 >>140 >>143
ラビンタウン編
>>146 >>148 >>149 >>152 >>153 >>158 >>160 >>161 >>162 >>163 >>164 >>167 >>168 >>169 >>174 >>179 >>182 >>185 >>186 >>189 >>196 >>197 >>200
フローズンシティ編
>>201 >>204 >>205 >>206 >>209 >>210 >>213 >>216 >>217 >>218 >>219 >>222 >>224 >>227 >>230 >>233
ソルナシティ編
>>234 >>235 >>236 >>238 >>241 >>242 >>243 >>244 >>245 >>246 >>249 >>250 >>251 >>268 >>269 >>271 >>272 >>273 >>276 >>277 >>278 >>279 >>282 >>283 >>285 >>287 >>288 >>289 >>290 >>293 >>294 >>295 >>298 >>299 >>302 >>305 >>307 >>309 >>312 >>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>320 >>322 >>324 >>326 >>327 >>328 >>329
ポケモンリーグ編
>>330 >>331 >>334 >>335 >>340 >>342 >>344 >>345 >>346 >>347 >>350 >>353 >>354 >>355 >>357 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>365 >>366 >>367 >>370 >>371 >>372 >>373 >>374 >>375 >>376 >>377 >>378 >>381 >>384 >>385 >>386 >>387 >>388 >>389 >>392 >>393
エピローグ >>394
あとがき >>395

番外編 最強と無敵の紙一重の差
>>253 >>257 >>259 >>262 >>265

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Re: 第百三十九話 終焉 ( No.329 )
日時: 2016/06/28 13:18
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 6/orvAdG)
参照: グロってほどでもないですが、死の描写が苦手な方はお気を付け下さい

ガタノアの暴走は止まった。
マターが敗れ、最後の作戦も破綻したことで、イビルの壊滅は確実となった。
ソルナシティには、既に国際警察が到着している。七将軍、そしてマターも、逮捕されることになるだろう。
「さて、事態も解決したことだし、一件落着だな」
「とりあえずは、ここから降りようぜ。ここの雰囲気は俺には合わねえよ」
レオの言葉に続け、キラも口を開く。
「そうだね。ガタノアはいなくなったけど、私もここは好きじゃないな」
「私もです。何だか重々しい感じがしますね、ここは」
「だね。それに皆、疲れてるだろうし」
チヅル、フウカ、シアンの意見も一致し、最後の戦いの地を立ち去ろうとする五人。
しかし、
「待つのだ」
ウェイガがそれを遮った。
「事態は、もう少しだけ、解決していないようだぞ」
そして、ウェイガは奥を指さす。
その先にいるのは、

「待つのだ、マター!」
「貴様、何をするつもりだ」

グレースとザントの声が響く。
六人がそちらを見据えると、元の体を取り戻したマターが立ち、グレースとザントと対峙していた。
マターの後ろに広がるのは、遠く続いていく空。
つまり、マターは崖っぷちに立っているのだ。
「…消えるのですよ」
落ち着きと嘲りを取り戻し、マターは呟く。
「…何?」
「私は、貴方のような者たちに捕まり、国際警察に送り届けられるつもりはないのですよ」
「待て、早まるな! 今からなら、まだやり直せる。マター、お前の使命は、今までの罪を償い、更生することだ。お前は道を誤っただけだ、お前は十分な才能を持っている。お前は、まだやり直せる」
「チャンピオンよ、貴方は思い違いをしていますね」
グレースの言葉を、マターは一蹴する。
「私は、罪を償うつもりなど全くありません。今までやってきたことに、罪悪感など全くないのですよ」
「…貴様、ふざけるなよ」
マターのその言葉に、ザントは低い声で言い返す。
「貴様がやったことが、どれだけ重いことか分かっているのか。異次元への扉を作り、そこから伝説のポケモンを呼び出すなど、決してしてはいけないことだと、分かっているのか」
グレースと違い、ザントの言葉には、一切の容赦がない。グレースのような優しさが全くない。
そして、そんなザントの言葉を受けても、マターは怯まない。
「そんなことを言われる筋合いはありません。貴方たちにも、あるはずです。自分で正義だと思ってやったことが、誰かを傷つけていることがね」
マターは淡々と続ける。
「そして、それは、『悪』なのではないですかね。例え本人が正しいと思っていようと。人のためにしようと思ってやったことだとしても」
グレースにはともかく、その言葉はザントの心に突き刺さる。
そして、マターはさらにそれを食い込ませていく。
「ソルナのジムリーダー、貴方はかつて、大きな組織を築いていたそうですね。組織の活動の中で、自分の正義のために、他人を傷つけたことはありませんか?」
ザントが小さく舌打ちする。マターの目はグレースに向く。
「チャンピオンよ、貴方はウチセト最強のトレーナーとして、さまざまな活動をしてきたことでしょう。その中で、ウチセト全体をよりよくしていくためと判断し、一部の人間を傷つけたこともあるのでは?」
マターの言葉も、また正論だった。
「人間は、気づかないうちに人を傷つけたり、罪を犯したりもしてしまうのです。ですから、貴方たち、いや、それだけではない、この全世界の住人が罪人なのですよ」
マターの声は止まらない。淡々と、しかしはっきりと、言葉を紡いでいく。
「そう考えてみれば、罪人が罪人を捕まえ、裁くなど、あり得ないことなのです。ですから私は、逮捕されることを拒むのです。自分と同じ罪人に捕まるくらいなら、私は自分の信念を最後まで貫き通し、消えることを選ぶのです」
その時、遺跡全体が大きく揺れた。
ロイツァーとガタノアの力が途絶えたことにより、その役割を終えた遺跡が、消滅しようとしているのだ。
床が割れ、神殿が崩れていく。
「…ッ!レオ君たち、ここは危険だ、先にここを脱出しろ! マター、とにかく、お前も来い! ここにいては死ぬだけだぞ!」
グレースはレオたちに指示し、マターに向き直る。
そして、マターは両手を広げ、天を仰いだ。
「私が消えても、『悪』は決して消えることは無い。それをよく覚えておきなさい」
「チッ、マター、待て!」
ザントが一歩踏み出すが、遅かった。
マターは既に、後ろへと体を傾けていた。

「さらばです」

勝ち誇ったような笑みを浮かべ、マターは背中から崖へと落ちて行った。
「マター!」
ザントがサザンドラを出し、マターを追おうとするが、遺跡がついに限界を超え、崩れ出した。
マターの姿は、瓦礫に遮られ、そして、完全に見えなくなった。


ソルナ上空の大遺跡は消滅した。
その後、国際警察などがソルナシティやその周囲の海で大規模な捜索を行ったが、マターが発見されることは無かった。
そして、イビル七将軍は全員ジムリーダーに捕らえられ、身柄は国際警察に引き渡された。
ザントがソルナシティの住人を全員避難させていたため、重傷を負った人や死人は一人もいなかった。
マターの最後の行動が唯一の心残りだが、イビルは完全に壊滅し、イビルの騒動は、ようやく終わりを告げた。
「さて、皆、お疲れ様」
グレースが全員に言葉をかける。
「マターを捕まえられなかったのが残念だったが、イビル問題はこうして解決した。例を言う」
そして、グレースはレオたちの方を向く。
「さあ、君たちはこれからやるべきことがあるね。ポケモンリーグウチセト大会が、四日後、ついに開催される」
ポケモンリーグは、すべてのジムバッジを集めた者だけが出場できる、ポケモンバトルの最高峰の大会だ。
ポケモントレーナーは、ポケモンリーグに出場し、優勝するために、各地のジムを回るのだ。
「場所はここから少し北。海に浮かぶ島、イツク島だ。全員の健闘を祈っているぞ」

イビルの一連の騒動は解決した。
そして、最後の関門、ポケモンリーグが、遂に開かれる。




さて、イビル編も完結したことですし、あとがきを復活させていきます。イビル壊滅にしては、少々後味が悪い感じもしますが、とりあえずマターの野望は潰れ、ウチセトの平和は守られました。マターの言葉は、あるものを参考に書かせていただきました。そして、次回からは、最終章、ポケモンリーグ編が始まっていきます。場所は海に浮かぶ島、イツク島。モデルはもちろん厳島です。この小説のポケモンリーグは、アニメ形式でいこうと思います。それでは、次回もお楽しみに!

Re: 第百四十話 ポケモンリーグ ( No.330 )
日時: 2012/12/16 18:33
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Pa6wZ.rX)

ポケモンリーグ、ウチセト大会。
ウチセトのジムバッジを八つ手にした者のみが出場することを許される、ポケモンバトル大会の最高峰だ。
この大会に優勝することは、ジムリーダーやチャンピオンを除けばウチセト地方最強のトレーナーとなったことを意味する。それほど大きな大会だ。
イビル壊滅から二日が経過。大遺跡に乗り込んだメンバーは、自分たちのポケモンを休ませたり、自分も休んだりして二日過ごした。
レオは今、イツク島行きの船に乗っている。チヅルやキラたちもいる。
出場するには、大会日の一日前、つまり今日中には登録を済ませなければならない。
そのためか、船の中には多くの人たちがいる。全員とは言わずとも、ここにいる者の七、八割はポケモンリーグ出場者だろう。
「ついに来たぜ、ポケモンリーグ」
小さくレオは呟き、気持ちを高める。
もうすぐ、イツク島に到着である。


ポケモンリーグ会場を見るや、レオは唖然として立ち止まる。
もの凄く大きい。
建物は中央の巨大なコロシアム会場と、そこから四方につながる四つのコロシアムに分かれ、中央会場はポケモンセンター等も兼ねている。
「でけえ……!」
しばらくレオは言葉が出なかった。横にいるチヅルとキラも同様のようだ。
やがて、キラが口を開く。
「…へへ、こんな豪華なスタジアムで、正式にポケモンバトルが出来るのか。燃えるぜ」
そして、キラは二人の方を向く。
「さあ、チヅル、レオ、行こうぜ。とっとと参加登録済ませちまおう」
「…そ、そうだな」
「…そっか、登録しないとね」
幼馴染三人は、中央会場のロビーに入る。
登録所には既に列が出来ていた。結構な人の数だ。
とりあえず、三人は列に並ぶ。
「何て数だ…この中から勝ち残るのは一人だろ?」
「やる以上は優勝を目指したいけど、私たちより強い人たちだってきっといるはず」
「だからこそやってやろうぜ。優勝を争うのは俺たちだ」
しばらく待つと、レオたちの登録の番がくる。
「では、八つのバッジを出していただけますか?」
受付の女性にそう言われ、まずはレオが進み出る。自分のポケモンと共に手にした、八つのバッジを提示する。
「…はい、確かに確認しました。それでは、ポケモン図鑑を出していただけますか?」
レオはポケモン図鑑を差し出す。女性は何かの機械を取出し、図鑑にかざす。
そして、
「はい、これで受け付けは完了です。貴方の予選番号は、156番ですよ」
頑張ってくださいね、と女性はレオに図鑑とパンフレットを手渡す。
続いて、チヅル、キラも同様に手続きを終える。チヅルは157番、キラは158番。
レオたちは受付を終え、外に出る。
滅多にないほどの大きな大会ということで、会場の周りには、多くの屋台が建っていた。
売っている物は焼きそば、たこ焼きなど、一般的なものから、応援用のグッズや、ウチセトの名物が販売されている。
ウチセトの名物だけではない。ジョウトの名物・怒り饅頭、イッシュの名物・ヒウンアイスなど、珍しいものもたくさん売られている。
ここからは自由行動。とりあえずレオは、一番興味のあるヒウンアイスを買った。
ベンチに座り、アイスを食べていると、
「あら、レオさん!」
突然声を掛けられた。
レオが顔を上げると、そこにいたのはフウカ。手にした袋には怒り饅頭が一袋。
「フウカ! もう登録は終わったかい?」
「もちろんです。この大会のための、私のポケモンの最終調整もバッチリ。優勝するのは、私です」
「そうはさせないさ。優勝するのは、僕だからね」
レオの言葉に、フウカは微笑み、
「決勝で会いましょう。私たちが戦うのに、最高の舞台で」
「おう。お互い、頑張ろう」
そしてフウカは、レオに手を振り、その場を去っていった。
さらに、レオは少し離れた広場に、シアンを見た。
ノコウテイを出し、最終調整を行っているらしい。
そして、目の前を通ったのは、
「…!」
アメジスシティで会った少女、ナシカ。どうやら彼女も、ポケモンリーグに出場するようだ。
アイスを食べ終えると、レオは立ち上がる。
「よし!」
自らに気合を入れ、レオは歩き出す。
今日やることは、しっかり体を休めることだ。


そして、次の日。
大会参加者は、全員中央会場のコロシアムに集まっていた。
中央の聖火台に、火が灯される。
「皆様、お待たせいたしました! 只今より、ポケモンリーグウチセト大会を開催いたします!!」
会場全体から歓声が上がった。参加者だけではない、観覧席の客たちも手を叩き、大声を上げる。
「ウチセトのジムを制覇した猛者たちよ、強者揃いのポケモンリーグにようこそ! この中から一人、ウチセト最強のポケモントレーナーが選ばれます!!」
実況は、会場の歓声に劣らない勢いで叫ぶ。
「さあ、ウチセト最強の座を手にするのは、どのトレーナーか? 早速始めましょう!!」
その言葉と共に、一瞬、会場が静まり返る。
刹那、実況の声が響き渡る。
「ポケモンリーグウチセト大会、予選スタートです!!」
それと同時、会場を揺るがす大歓声が上がる。
「予選大会は三十分後に開始いたします。場所は会場外の簡易バトルフィールド。それでは、強者たちよ、最強を求めて戦い尽くせ!!!」
そう。
このウチセト大会の予選は、会場の外で行われる。
つまり、予選を突破しないと、この大きく立派なスタジアムには立つことすらできないのだ。
さらに、ベスト8が出揃うまでは、四方にそびえる四つのコロシアム。
中央会場のスタジアムには、ベスト8まで入らないと立ち入ることを許されない。
予選は六試合。一対一のポケモンバトルで、それぞれのバトルごとに違うポケモンを使わなければならず、最初に登録した六体のポケモンのみ使用が許可される。
三百人を超える参加者のうち、上位六十四人のみが本戦へ参加できる。
勝利数が同じ場合は、バトルの時間が短い人が上位となる。
参加者はぞろぞろと、外のバトルフィールドに向かう。
「よし、行くぞ」
レオも人の流れに乗り、会場を目指す。




ポケモンリーグウチセト大会、開幕です。まずは予選が始まりました。ウチセトのジムバッジを八つ手にした強者のみが揃う戦いですから、全員がアサツキのフシギバナやザントのサザンドラを倒した猛者ですが、レオはどこまで勝ち進めるでしょうか。是非とも、レオやその仲間たちに上位に進んでもらいたいところですね。次回は、予選です。それでは、次回もお楽しみに!

Re: 第百四十一話 開幕 ( No.331 )
日時: 2012/12/17 00:26
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Pa6wZ.rX)

簡易バトルフィールドはいくつもあり、次々と試合が消化されていく。
とはいえ、一人六試合もするので、流石に時間がかかる。
ちなみに一日目は予選で終了。ここで勝ちあがれなければ、本戦の舞台に立つことは出来ない。
レオの一試合目がやってきた。
フィールドの向こう側に立つのは、レオより少し年上くらいの、メガネをかけた少年。
「これより、93番と156番のバトルを始めます。使用ポケモンは一体。それでは、バトル開始!」
予選ではトレーナーの名前は聞かされない。
まずは93番がポケモンを繰り出す。
「出て来い、ニドキング!」
93番のポケモンは紫色の頑強な体を持つ、怪獣型ポケモン。背中にはびっしりと棘が生え、額からは立派な角が生えている。
ニドキング、ドリルポケモン。毒・地面タイプ。
(毒タイプ…ならバフォットがいいけど、地面技が危ないな。同じポケモンは一度しか使えないし、慎重に選ばないとな)
予選では六試合すべて違うポケモンを使わなければならない。その辺の駆け引きも重要だ。
レオはモンスターボールを取り出し、
「頼んだぞ、ロップル!」
レオのポケモンはロップル。毒技を半減し、エスパー技で効果抜群を突ける。
「行くぞ! ニドキング、襲撃だ!」
ニドキングは巨体に似合わない俊敏な動きでロップルに接近し、爪を振りかざすが、ロップルは軽やかなステップで爪を避ける。
イビル壊滅後、レオはフウカにロップルの戦い方を教えてもらったのだ。
「ロップル、瞑想!」
ロップルは精神を研ぎ澄ませ、特殊能力を高め、
「サイコキネシス!」
念力の波を放ってニドキングを吹っ飛ばす。
「ニドキング、冷凍ビーム!」
ニドキングはすぐさま起き上がり、冷気の光線を放つ。
「ロップル、放電!」
ロップルは電撃を撒き散らして冷気を相殺し、
「もう一度サイコキネシス!」
再び念力の波を放つ。
「ニドキング、シャドークロー!」
対して、今度はニドキングは影で作った爪で念力を切り裂き、
「襲撃だ!」
一瞬でロップルの前まで接近し、太い尻尾を振ってロップルを吹っ飛ばす。
「チャンスだ! ニドキング、冷凍ビーム!」
そしてニドキングは冷気の光線を放って追撃する。
「回避の余裕はないな…ロップル、受け流せ!」
体勢を崩しながらも、咄嗟にロップルは帽子で対応し、光線を受け流す。
「まだだぞ! ニドキング、ダストシュート!」
ニドキングはさらにゴミの塊を投げつける。
「ロップル、サイコキネシス!」
体勢を取り戻したロップルは、念動力でゴミの塊の軌道を逸らす。
「ここからだぜ! ニドキング、シャドークロー!」
ニドキングは影の爪を作り、爪を振りかざしてロップルを狙う。
「くっ、ロップル、放電だ!」
ロップルは素早く周囲に電撃を撒き散らす。
ニドキングにダメージは無いが、シャドークローを相殺するには十分。
「そろそろ反撃だぞ。ロップル、サイコキネシス!」
ロップルの念力は、重量級のニドキングを持ち上げ、操るだけの力は無い。
なのでロップルは、ニドキングの尻尾に念動力をかけ、尻尾を操ってニドキング自身の頭を連続で殴る。
「よし、ロップル、その辺にしてやれ! サイコキネシスで吹っ飛ばせ!」
ロップルは念動力を放ち、ニドキングを吹っ飛ばす。
「ニドキング、立て! まだお前の技はあれが通じるぞ、ニドキング、襲撃だ!」
ニドキングは一瞬でロップルの前に現れ、尻尾を叩きつける。
対して、ロップルはサイドステップで尻尾の一撃をかわすが、
「冷凍ビームだ!」
ニドキングは冷気の光線を放ち、ロップルの下半身を凍りつかせ、地面へと縫い留めてしまう。
「貰ったぜ。ニドキング、捕えろ」
ニドキングは尻尾で氷を破壊し、ロップルを捕らえ、頑丈な尻尾でロップルを締め付ける。
「四倍弱点でとどめだ! ニドキング、シャドークロー!」
ニドキングの爪が影をまとう。ロップルを切り裂こうとした、まさにその瞬間。
「甘いんだよ! ロップル、乗り移る!」
ロップルは魂をニドキングへと憑依させ、ニドキングの体の内側からダメージを与える。
ニドキングが悲鳴を上げ、尻尾の拘束が緩む。
「よっしゃ、ロップル、反撃だ! サイコキネシス!」
ロップルはニドキングの尻尾を操り、それを連続でニドキングに叩きつける。
「これでとどめだ! ロップル、最高火力でサイコキネシス!」
ロップルは力を振り絞って、最大の力を込めた念動力の波を放つ。
体勢を崩していたニドキングは避けられず、まともに念動力の波を浴び、盛大に吹っ飛ばされる。
「ッ、ニドキング!」
ニドキングは目を回しており、戦闘不能だった。
「よっしゃあ! やったぞ、ロップル!」
体格や力で勝るニドキングを打ち負かしたロップルは、満面の笑みを浮かべてレオの腕に飛び込んだ。
とりあえずは、予選は白星でスタートだ。




予選スタートです。ウチセトポケモンリーグの予選は、本編でも何回か書いた通り、同じポケモンは一度しか使えないため、ただタイプ相性のいいポケモンを出せば勝てるという考えが通用しづらくなっているため、そこの駆け引きも重要になってきます。さて、レオの初戦はロップルが見事勝利し、初戦を勝つことが出来ました。次回は、予選の続きかな。それでは、次回もお楽しみに!

Re: ポケットモンスター 平和の光と恐怖の闇 ( No.332 )
日時: 2012/12/17 00:49
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: 0aJKRWW2)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

 この作品が完結しそうで悲しいけど燃える最終章に突入していることで興奮気味な白黒です。
 遂にマターとガタノアを退けて、ウチセトに平和が戻ってきましたね。マターの最期には正直驚きましたが……他の団員達が後を追ったりしなくて良かったです。

 ガタノアを倒すなり戻すなりしたらもう終わりだと思っていたのですが、まさか最後にアニメ版仕様のポケモンリーグ戦を行うとは思いませんでした。小説でこういう形式のトーナメント戦をやるのも、面白そうですね。
 予選一回戦の相手はニドキングですか。実は彼には、エメラルドのバトルチューブでツボツボを完封してくれた恩人(恩ポケ?)なのですが、やはりロップルが勝ちましたね。
 それにしても、最初はサイコキネシス数発で沈むと思っていましたが、意外にそうでもなかったですね。やっぱり、ザント、アサツキを初めとする、ウチセトの強豪ジムリーダーを倒してきただけのことはあるということですか。
 予選では一匹ずつしかポケモンを使えないそうですが、正直残りのメンバーが苦戦するような映像が浮かびません。

 なにはともあれ、最終章というだけあって熱いバトルが繰り広げられそうでわくわくしております。一体決勝戦で戦うのは誰と誰になるのか……予想がつかないと同時に、楽しみです。

Re: ポケットモンスター 平和の光と恐怖の闇 ( No.333 )
日時: 2012/12/17 18:23
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Pa6wZ.rX)

>>白黒さん
ついに最終楽章です。ウチセトにも平和が戻り、ポケモンリーグが開催されます。
四天王やチャンピオンと戦うよりも、大きな大会を最後に持ってきた方が盛り上がるかな、と思いまして、こんな形にしてみました。

実はアーボスクかニドキングで迷っていました。
体格やパワーで勝るポケモンをロップルで倒す、という感じで設定していましたが、アーボスクだとロップルより他のポケモンたちの方が有利だと思い、ニドキングにしました。
あのツボツボは毒々と砂嵐しかダメージソースがありませんからねww
やはり全員が八人のジムリーダーを倒していますからね。そう簡単にやられる者たちではありません。

少し新キャラも出るかもしれませんが、さらなる盛り上がりを予定しております。乞うご期待です!


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