二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ポケットモンスター 平和の光と恐怖の闇 無事完結!
- 日時: 2013/02/02 19:35
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: .FDTdicQ)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3a/index.cgi?mode=view&no=10330
はい、どうもご無沙汰しております、パーセンターです
俺の小説もついに二作目(三作目だろ)となりまして、大分ここのシステムにも慣れてきた所です。
今回は、一作目で挫折した、ゲームのような冒険者のリベンジをしたいと思い、この小説を立てました。
まだまだ未熟で、文才も無いですが、読んでくだされば光栄です。
※注意!
・今までで一番のノープランです。7月3日現在、まだ登場人物をちょっとと町の名前しか考えてませんので。
・それ+高校が忙しいので、更新はかなりの低頻度になる事が予想されます。あしからず。
・荒らし…まあ常識のある人はしないでしょう。
・今作は、公式ではないポケモン(ユニサスやドラドーン等)が更に追加されています。URLを>>0に貼っておきますので、ご活用下さい。
・『一応』、前作から七・八年後のストーリーです。
俺の酉は◆sC9ueof0V6と◆AeB9sjffNs の二つです。これ以外は偽者でしょう。
これくらいですね。
後、今回の舞台はオリジナルのウチセト地方です。
ストーリーもほぼオリジナルで進めていきます。
それでは、宜しくお願いします。
登場人物 >>1 プロローグ >>2
ナデシタウン&ミサゴシティ編
>>7 >>12 >>15 >>18前半
アロンジシティ編
>>18後半 >>21 >>23 >>26 >>29
タイメイシティ編
>>30 >>33 >>36 >>37 >>38
ラビリンシティ編
>>41 >>42 >>45 >>46 >>55 >>60
アメジスジティ編
>>65 >>68 >>71 >>74 >>75 >>80 >>85 >>92 >>93 >>94 >>97 >>102 >>105
ブルムシティ編
>>111 >>115 >>118 >>119 >>120 >>123 >>124 >>125 >>129 >>130 >>131 >>132 >>133 >>136 >>139 >>140 >>143
ラビンタウン編
>>146 >>148 >>149 >>152 >>153 >>158 >>160 >>161 >>162 >>163 >>164 >>167 >>168 >>169 >>174 >>179 >>182 >>185 >>186 >>189 >>196 >>197 >>200
フローズンシティ編
>>201 >>204 >>205 >>206 >>209 >>210 >>213 >>216 >>217 >>218 >>219 >>222 >>224 >>227 >>230 >>233
ソルナシティ編
>>234 >>235 >>236 >>238 >>241 >>242 >>243 >>244 >>245 >>246 >>249 >>250 >>251 >>268 >>269 >>271 >>272 >>273 >>276 >>277 >>278 >>279 >>282 >>283 >>285 >>287 >>288 >>289 >>290 >>293 >>294 >>295 >>298 >>299 >>302 >>305 >>307 >>309 >>312 >>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>320 >>322 >>324 >>326 >>327 >>328 >>329
ポケモンリーグ編
>>330 >>331 >>334 >>335 >>340 >>342 >>344 >>345 >>346 >>347 >>350 >>353 >>354 >>355 >>357 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>365 >>366 >>367 >>370 >>371 >>372 >>373 >>374 >>375 >>376 >>377 >>378 >>381 >>384 >>385 >>386 >>387 >>388 >>389 >>392 >>393
エピローグ >>394
あとがき >>395
番外編 最強と無敵の紙一重の差
>>253 >>257 >>259 >>262 >>265
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- Re: ポケットモンスター 平和の光と恐怖の闇 一応復活 ( No.159 )
- 日時: 2011/09/06 16:46
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: xmMqk/NJ)
ふう、やっとパソコン復帰…
いやーすいません、あれからパソコンが吹っ飛んで(比喩です)、更新できませんでした。
今日か明日からはちゃんと更新していこうと思いますので、ご安心下さい。
- Re: 第五十六話 魂を狩る死の霊 ( No.160 )
- 日時: 2012/11/11 23:14
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
「さあ、ネクロシア、まずは怒りの炎!」
ネクロシアは憤怒の如き激しい炎を撃ち出す。ギラティナのものより大きくはないが、それでもかなりの威力だろう。
「リーティン、かわしてエアスラッシュ!」
リーティンは飛び上がって空気の刃を避け、葉を振って空気の刃を放つ。
「大丈夫だ。ネクロシア、シャドークロー!」
ネクロシアは、影のように黒く長い爪で空気の刃を引き裂く。
そのまま突き進み、影の爪をリーティンに振りかざす。
「くそっ、リーティン、グラスミキサー!」
咄嗟にリーティンは葉を振り、木の葉の渦を発生させ、その渦をネクロシアに叩きつける。
だが、ネクロシアは爪を交差させて木の葉の渦を受け、グラスミキサーを耐え切った。
「このくらいならどうという事はない。ネクロシア、電磁砲だ!」
ネクロシアは電撃の砲弾を撃ち出す。
「リーティン、弾き飛ばせ!」
リーティンは葉を振って、砲弾を打ち返す。
勢いよく飛んだ電気の砲弾は、放ったはずのネクロシアを逆に捕らえた。
しかも、電磁砲を受けると必ず麻痺する。ネクロシアは体が痺れ、動きが鈍ってしまった。
「ちっ、麻痺させようとしたのが裏目に出たか…だが麻痺くらいなら立ち回り方でどうとでもなる! ネクロシア、サイコバレット!」
ネクロシアは念動力を銃弾のように連続で撃つ。
リーティンは葉で防御しようとしたが、それよりも早く念動力の銃弾がリーティンを捕らえ、吹っ飛ばす。
「どうだ、こいつのサイコバレットは。この技は自分が火傷を負う可能性があるけど、こいつは既に麻痺してる。火傷は受けないぞ」
スミレは得意げにそう言い、
「ネクロシア、シャドークローで追撃だ!」
ネクロシアは影のように黒く長い爪を構えて突進する。少しスピードが落ちているのは、麻痺によるものだろう。
「くっ、リーティン、立て直せ! エアスラッシュ!」
リーティンは体勢を崩しながらも、葉を振って空気の刃を発生させる。
だが、ネクロシアはやはり爪で空気の刃を難なく切り裂いてしまう。
しかし、この隙にリーティンは体勢を完全に立て直した。ネクロシアの攻撃を、余裕を持って避ける。
「グラスミキサーだ!」
「ならば怒りの炎!」
リーティンが葉を振って木の葉の渦を発生させると同時、ネクロシアも怒りのように燃える炎を放つ。
タイプ上では怒りの炎のほうが強いのだが、ネクロシアは特攻はそこまで高くないようで、グラスミキサーと互角。
お互いの技が消滅し、砂煙が上がる。
「チャンス! リーティン、グラスミキサー!」
だが、この砂煙を気にせず、リーティンは木の葉の渦をもう一度発生させ、ネクロシアめがけて叩きつける。
ネクロシアは砂煙で渦の軌道が見えず、渦の直撃をまともに喰らい、吹っ飛ばされる。
「リーティン、エアスラッシュで追撃!」
リーティンは続けて葉を振り、空気の刃を放つ。
「ちいっ、ネクロシア、切り裂け!」
吹っ飛ばされながらも、ネクロシアはなんと下半身の鎌で空気の刃を切り裂いた。
「よし、ネクロシア、サイコバレット!」
ネクロシアは、マシンガンのように念動力の銃弾を撃つ。
「リーティン、グラスミキサーで防御だ!」
リーティンは葉を振って木の葉の渦を発生させようとするが、それよりも先にネクロシアの念動力の銃弾がリーティンを捕らえた。
「ぐう、リーティン、グラスミキサー!」
「ネクロシア、怒りの炎!」
リーティンは葉を振って木の葉の渦を放ち、ネクロシアは憤怒の如き勢いの炎を放つ。
やはりお互いの技は互角で、消滅し、煙が上がる。
「リーティン、グラスミキサーだ!」
先ほどのように、リーティンはネクロシアに奇襲を喰らわせるべく、煙の中から木の葉の渦でネクロシアを襲う。
しかし、スミレとて馬鹿ではない。
リーティンが渦を放った先には、ネクロシアはそこにいなかった。
「何ッ!?」
慌てるレオ。そしてネクロシアは——
「シャドークロー!」
真上から爪を構えて切りかかってくる。
リーティンが反応するよりも早く、ネクロシアはリーティンを切り裂いた。
リーティンが地面に崩れ落ちる。まだ目は開いており、起き上がろうとしているが、体力はもう残りわずかだ。
「これで決める! ネクロシア、とどめのシャドークロー!」
もう一度、ネクロシアは爪を構える。
その爪を振り上げ、リーティン目掛けて振り下ろす。
そして、ネクロシアは吹っ飛ばされた。
「何だと!?」
思わず驚愕の声を上げるスミレ。
リーティンが起き上がる。その目は赤く光っていた。
リーティンは地を蹴って飛び上がり、吹っ飛んでいくネクロシアを追う。
すぐさまネクロシアに追いつき、怒り狂う龍のように怒涛の連続攻撃を浴びせる。
「これは…?」
レオは図鑑を取り出す。そこには、新たな技名が書かれていた。
連続切りが消え、代わりにあったのは、『逆鱗』。
「ば、馬鹿な! 何故このタイミングで逆鱗を…ッ!」
リーティンはもう一発ネクロシアを吹っ飛ばす。
「くそっ、ネクロシア、電磁砲!」
ネクロシアは電気の砲弾を放つ。リーティンを麻痺させ、動きを封じる作戦だ。
しかし、ネクロシアは動けなかった。最初に受けた麻痺によって、体が動かないのだ。
すかさずリーティンが襲い掛かる。
渾身の一撃を喰らったネクロシアは勢いよく吹っ飛ばされ、壁に激突。
「くっ、ネクロシア!」
戦闘不能となって、目を回していた。
「まさかあそこで逆鱗を覚えるとはね。完敗だ」
バトル後、スミレはレオを称賛する。
「いえ、運がよかっただけです。逆鱗さえ来なければ、僕は負けていました」
「だが、その運を確実に掴んだ君は、やはり勝利した。その強さを称え、このバッジを渡そう」
スミレは、目のような形をした、紫色のバッジを取り出す。
「ラビンジム制覇の証、ハダルバッジだ。ぜひ受け取ってくれたまえ」
「ありがとうございます!」
レオのバッジは、これで六個だ。
いろいろ言うことがありますが、諸事情によりあとがきは短くなります。次回一気に言うので、それでは、次回もお楽しみに!
- Re: 第五十七話 友との勝負 ( No.161 )
- 日時: 2012/11/11 23:15
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
六個目のバッジを貰い、ジムを出たレオ。すると、
「あれー? レオじゃん。ラビンジムに挑戦したんだ?」
幼馴染、チヅルがジムの前にいた。
「ああ。ちょうど今勝ったとこ」
レオはそう言って、ハダルバッジを見せる。
「ほおー、すっごいねー。私が始めて戦ったときは勝てなかったんだよ?」
「そう言えば前にそんなこと言ってたっけ。確かに強かったよ。ところで、チヅルは今からリベンジ?」
「うん。そのつもり——だったよ」
この時点で語尾が怪しい。バトルしようぜとか言われそうな気がする。
「でもさあ、レオはスミレさんに勝ったんでしょ? じゃあ、もし私が勝てば、私はスミレさんに勝てる実力はあるってことじゃない?」
いやそんな簡単なもんじゃないだろ、とレオは思ったが黙っておく。
「つーことで、バトルしようぜ! ジム戦前の腕試し!」
予想的中。まあ別にいいのだが。
「…ポケモンセンターで回復させてからな。バトルするんなら、ベストメンバーで勝負したい」
とりあえずレオはポケモンセンターに戻る。
幼馴染のバトルが始まる。
「何だかんだ言って、チヅルとバトルするの初めてだよな」
「あ、そう言えばそうだね。何か意外だね」
そして、二人はボールを取り出す。
「まずは、頼むぞ、ゴルドー!」
「さあお願いね、コーシャン!」
レオの一番手はゴルドー。
チヅルの一番手は、二股の尻尾を持つ紫色の猫のようなポケモン。
コーシャン、吉凶ポケモン。炎・悪タイプで、シャミネの進化系だ。
「あのシャミネが進化したのか…」
レオは、チヅルのシャミネをアメジスシティの博物館で見たことがある。
「大正解! このコーシャンは強いよ。じゃあ私から。コーシャン、悪の波動!」
コーシャンは悪意に満ちた波動の波を発射する。
「ゴルドー、龍の息吹だ!」
ゴルドーは龍の力が込められたブレスを放ち、悪の波動を相殺。
「エアスラッシュだ!」
さらに、ゴルドーは羽ばたいて空気の刃を三つ放つ。
しかし、コーシャンは機敏な動きで空気の刃を的確に避ける。
「さあコーシャン、サイコバーン!」
コーシャンは念動力を強めて爆発を起こし、ゴルドーを吹っ飛ばす。
「まだまだ! ゴルドー、火炎放射!」
ゴルドーはなんとか体勢を立て直し、それでも灼熱の炎をコーシャン目掛けて放った。
コーシャンに命中するが、効果は今一つ。しかし、ゴルドーの攻撃はそこで終わらない。
「ゴルドー、神速だ!」
ゴルドーは一瞬で動き、コーシャンに突撃する。
火炎放射で動きが止まっていたコーシャンを捕らえ、吹っ飛ばす。
「やるねー。だったらコーシャン、瞑想!」
コーシャンは精神力を研ぎ澄ませ、特殊攻防の能力を高める。
「そこから悪の波動!」
放たれる悪意に満ちた波動の波は、瞑想によって先ほどよりも威力が上げられている。
「龍の息吹では消せないな…ゴルドー、火炎放射!」
ゴルドーは灼熱の炎を噴出し、悪の波動を相殺。
「サイコバーン!」
しかし、すかさず念動力の衝撃波が放たれ、ゴルドーを吹っ飛ばす。
「くっ、ゴルドー、神速だ!」
ゴルドーはなんとか体勢を立て直すと、猛スピードでコーシャン目掛けて突撃。
「動きを止めるよ! コーシャン、火炎放射!」
コーシャンは灼熱の炎を放つ。
突進してくるゴルドーに命中し、ゴルドーは動きを止められる。
しかし、ゴルドーの炎の羽が、普通よりも大きく燃え盛っていた。
「これは…?」
唖然とするチヅル。
「ゴルドーの特性、貰い火だよ。炎技を受けてもダメージを受けず、こちらの炎技の威力が上がるという便利な特性だ」
レオは得意げにそう言い、
「さあ、パワーアップした一撃を見せてやる! ゴルドー、火炎放射!」
ゴルドーは一声上げると、灼熱の炎を放った。しかし、その炎は先ほどよりも大きく膨れ上がっている。
「くっ、コーシャン、悪の波動!」
コーシャンは悪意に満ちた波動の波を放つが、ゴルドーの炎には敵わず、波動は破られ、灼熱の炎がコーシャンに命中。
「ゴルドー、神速だ!」
猛スピードでゴルドーは動き、コーシャンに突撃し、コーシャンを吹っ飛ばす。
「止めだ! エアスラッシュ!」
ゴルドーが羽ばたき、空気の刃を放った。
空気の刃に切り裂かれたコーシャンは、地面に倒れ、戦闘不能となった。
「くーっ、強いねー。ありがとうコーシャン、休んでて」
チヅルはコーシャンを戻す。言葉だけを見ると悔しそうではあるが、口調は軽快だ。バトルを楽しんでいるような口調にも聞こえる。
「でも、バトルは始まったばかりだよ。お願いね、ググズリー!」
チヅルの二番手は、緑色の熊のような姿に、丸い尻尾を持つポケモン。
ググズリー、猛獣ポケモン。ノーマル・格闘という、珍しい複合タイプを持つ。
ググズリーは低くうなり、ゴルドーを威嚇する。
「強そうなポケモンだな…。よし、ゴルドー、神速だ!」
ゴルドーは猛スピードで突撃する。
「ググズリー、ぶち壊す!」
ググズリーは猛烈な勢いでゴルドーに殴りかかる。
双方の一撃が、激突。
しばらく更新できず、すいませんでした。グーグルクロムが出来るとか言っていた数日後、パソコンを修理に出していて、更新が出来なかった次第です。その分またガンガン更新していきますので、またよろしくお願いします。さて、幼馴染のチヅルが久しぶりに登場。何気にチヅル戦は初めてなんですね。ま、次回もチヅル戦。それでは、次回もお楽しみに!
- Re: 第五十八話 剛腕の猛獣 ( No.162 )
- 日時: 2012/11/11 23:17
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
ゴルドーとググズリーの技が激突。
しかし、ググズリーの方が格段に強く、ゴルドーは押し負け、吹っ飛ばされる。
コーシャン戦でのダメージもあり、ゴルドーは地面に落ち、戦闘不能となってしまう。
「よくやった、ゴルドー。一体倒しただけでも上出来だ」
レオはゴルドーをボールに戻し、次のボールを取り出す。
「よく鍛えられてるな、そのググズリー。セオリー通り攻めるぞ、出て来いロップル!」
次のレオのポケモンは、これが初陣となるロップル。
「ロップル、怯まなくても大丈夫だ。お前は勝てる」
ロップルは気が小さいので、レオはバトル前に必ず言葉をかけ、ある程度心を落ち着かせてやろうと決めている。
「よし、行くぞロップル! まずは瞑想だ!」
ロップルは精神を研ぎ澄ませ、特攻と特防を上げる。
「ググズリー、パワーで勝負! 爆裂パンチ!」
ググズリーは拳を握り締め、渾身のパンチを叩き込む。
しかし、その拳の一撃は、ロップルの体をすり抜けてしまう。
「あれ? 今のは?」
チヅルはキョトンとしているが、これは当然のことである。
ロップルはゴーストタイプを持っているので、格闘技は効かないのだ。
「へえー、そのロップルってポケモン、ゴーストタイプ持ってるんだ。見た目で判断しちゃったから、間違えちゃった」
チヅルなら普通にやりそうなことなので特に驚くことは無かった。
「今度はこっちから行くぞ! ロップル、気合玉!」
ロップルは気合を溜め込み、球状にして撃ち出す。
「ググズリー、爆裂パンチで相殺!」
ググズリーはもう一度渾身のパンチを繰り出し、気合玉を粉砕。
「だったらサイコキネシスだ!」
ロップルは念動力を放ち、ググズリーの動きを止める。
「よーし、上空に持ち上げて気合玉だ!」
その念動力を上に操作し、ロップルはググズリーを上空へ持ち上げる。
そしてすかさず、気合を溜め込んだ球弾を撃ち出す。
ググズリーは(当然だが)思うように動けず、気合玉の直撃を受けた。
「そのまま地面に叩きつけろ!」
極め付けにロップルはググズリーを地面に叩き落す。
だが、まだググズリーは倒れていない。よろめきながらも、何とか起き上がる。
「そうだ、レオ、いいこと教えてあげる」
「いいこと? まあ教えたけりゃ教えればいいけど」
レオが興味なさそうに言うと、チヅルは、
「おっけー。実はね、このググズリー、スミレさんに勝つために育てたポケモンなんだ」
「?」
いまいち意味が分からないレオ。それはそうだ、ノーマル・格闘タイプでゴースト対策をしている、と言っているようなものなのだから。
「ロップルはゴーストタイプ。だったら、十分に勝ち目はある。こっちの必殺技、見せてあげる!」
そして、チヅルはググズリーに『必殺技』を指示する。
「ググズリー、嗅ぎ分ける!」
すると、ググズリーは鼻を動かし、何かのにおいを嗅ぎ分け始める。
五秒くらいでその作業は終わった。
「何だったんだ? まあいいか。ロップル、気合玉!」
ロップルは気合を溜め、球状に変えて撃ち出す。
「ググズリー、爆裂パンチで相殺!」
ググズリーは拳を握り締め、パンチを放ち、気合玉を粉砕。
そして、そのままその拳をロップルにも振りかざす。
「…え?」
何を考えているのだろう、とレオは思った。
先ほど効かなかったばかりなのに、もう忘れているのだろうか。
とりあえずこの一撃の直後にサイコキネシスでも使って決めてしまおう、などと考えていたレオだったが、
直後。
ロップルの体が、ググズリーの渾身のパンチを受け、思い切り吹っ飛ばされた。
「!?」
レオは何が起こったのが分からなかった。
「ふっふーん、流石にレオもこれは分からないみたいだね」
チヅルの口調は軽快だ。
「嗅ぎ分けるって技はね、本来は影分身等の対策の技なんだけど、もう一つ効果があるの」
「まさか——」
「そう、そのまさか。これを使うと、ゴーストタイプのポケモンにノーマル・格闘タイプの技を当てられるようになる」
自信満々にチヅルが言った。
「これならスミレさんのゴーストポケモンにこの子の格闘技を当てられる。行くわよ、ググズリー、ぶち壊す!」
猛烈な勢いでググズリーは走り出し、ロップルに殴りかかる。
「くそ、ロップル、サイコキネシス!」
ロップルは念動力を操作し、ググズリーの動きを止める。
が、
「ググズリー!」
チヅルのその掛け声で、ググズリーは大きく吼え、サイコキネシスを打ち破った。
「何いッ!?」
そのまま勢いを崩さず、ググズリーはロップルを殴り飛ばした。
「しまった、ロップル!」
流石にロップルは耐えられず、戦闘不能となってしまった。
「ありがとうロップル。強敵相手に、よく頑張ってくれたな」
レオはロップルを労い、ボールに戻す。
本来ならここでエース光臨なのだが、チヅルの最初のポケモンは炎タイプのファマーである。
そして、このググズリーはノーマルタイプ付き。
「こいつを選ばない手はないよな…!」
そして、レオは最後のボールを取り出す。
「さあ頼むぞ、テペトラー!」
チヅル戦中盤。ロップル登場ですが、残念ながら初陣勝利とはなりませんでした。あとググズリーは本来嗅ぎ分けるを覚えませんが、そこは作者都合と言うことで←。ちなみに、ゴースト・悪タイプに嗅ぎ分けるを使った後に格闘技を使うと、効果抜群になります。まあ皆知ってるか。次回は、チヅル戦決着…かな? それでは、次回もお楽しみに!
- Re: 第五十九話 炎を纏う赤き爆弾 ( No.163 )
- 日時: 2012/11/11 23:17
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
「さあ頼むぞ、テペトラー!」
レオの最後のポケモンはテペトラー。ググズリーにはタイプ上有利で、かつ、チヅルのエースは炎タイプなので、圧力をかけられる。
しかし、そのテペトラーを見てもチヅルは一切顔色を変えない。
「ほわー、強そうだね。でもパワーなら負けないよ! ググズリー、爆裂パンチ!」
ググズリーは拳に渾身の力を込め、テペトラーに殴りかかる。
「テペトラー、マグナムパンチ!」
テペトラーも拳を握り締め、ミサイルの如き勢いでパンチを繰り出す。
お互いの拳の一撃が激突。力は互角だ。
「テペトラー、力押しだ! ハイドロポンプ!」
そのままの体勢で、テペトラーは大量の水を噴射。ググズリーを吹っ飛ばした。
「一気に決めるぞ! 波動弾!」
波動を凝縮した弾が、テペトラーの手から放たれる。
波動弾はググズリーを確実に捕らえ、この一撃でググズリーは戦闘不能となって目を回していた。
「ググズリー、よくやったよ。二体も倒してくれて、ありがとう」
チヅルはググズリーを労い、ボールに戻し、そして、
「私は最後の一体を迷わない。この三体で行くって決めてたからね」
最後のモンスターボールを取り出し、天高く放り投げる。
「相性の悪さなんて関係ない! さあお願いね、ファイマー!」
何と、チヅルの最後のポケモンはタイプ上不利なポケモンだった。
爆弾ポケモン、ファイマー。赤くて硬い装甲に覆われた、炎・鋼タイプのポケモンであり、チヅルのエースでもある。
「…どうして、タイプ上圧倒的に不利なファイマーを?」
「このバトルの後、私はスミレさんと戦うのよ? だったら、そのバトルに出すポケモンで、今の力を測っておきたいじゃない! タイプ相性なんて、ひっくり返してやるんだから!」
そして、チヅルはファイマーに指示を出す。
「ファイマー、放電!」
ファイマーは、文字通り『放電』する。自分の周囲に電撃を撃ち出した。
「しまった、電気技か…!」
ユウのスターミーも使ってきた技だが、この技は全体に電撃を撒き散らすので、非常に避け辛い。
「くそっ、テペトラー、一発耐えて波動弾だ!」
テペトラーは電撃をもろに喰らう。
しかし、テペトラーもそれくらいで倒れるほど弱くは無い。放電を耐え切り、波動を凝縮した弾を放つ。
波動弾は格闘技なので、効果は抜群。ファイマーの顔面(?)に命中し、ファイマーは体勢を崩す。
「続けてマグナムパンチだ!」
その隙を逃さず、テペトラーはミサイルの如き勢いでパンチを繰り出す。
「落ち着いて! ファイマー、鉄壁!」
よろけながらも、ファイマーは体を鋼鉄のように硬化させる。
テペトラーの拳が命中するが、あまりダメージが通っているようには見えない。
「今度はこっちから! ファイマー、磁力線!」
ファイマーは強烈な磁力を起こし、その磁力の波でテペトラーを襲う。
だが、この技は技の軌道が見えない。タマナのコユキムシも使ってきた戦法だ。
技の軌道が見えない以上、テペトラーは避けられず、磁力線の直撃を受けた。
効果は今一つだが、そこそこのダメージはあるようだ。
「続けて火炎車!」
すかさずファイマーは炎を体にまとい、回転しながら猛突進。
「テペトラー、押し返せ! ハイドロポンプ!」
素早く体勢を立て直したテペトラーは、大量の水を噴射して迎撃。
「あ、やばい! ファイマー、真上にジャンプ!」
炎をまとった状態でファイマーは飛び上がり、ハイドロポンプを回避。
そのまま、上からテペトラー目掛けて急降下。
「くっ、テペトラー、マグナムパンチ!」
ハイドロポンプ連射は難しいと判断したレオ。
テペトラーはミサイルの如き勢いで拳を放ち、落下してくるファイマーを迎撃する。
しかし、上から落下する方と下から突き上げる方では、必然的に前者の方が威力は上がる。
それもあり、お互いのパワーは互角で、両者吹っ飛ばされる。
「まだまだ! ファイマー、磁力線!」
「それならテペトラー、波動弾!」
ファイマーは強力な磁力の波を、テペトラーは波動を凝縮した弾を放つ。
波動弾が磁力線を打ち破り、ファイマーに命中したが、磁力線は完全には消えておらず、残った磁力の波もテペトラーに命中。
お互いに、体力は残り少ない。次の一撃で、勝敗が決まる。
だが、
「来た来た来たー! ここで特性、猛火が発動!」
ファイマーの特性、猛火が発動。炎技の威力が上がる。
「これで決めるよ! ファイマー、灼熱の猛火火炎車!」
「それなら、こっちだって思い切りぶつかる! テペトラー、最大火力でマグナムパンチ!」
ファイマーは思い切り燃え盛る業火をまとい、突進。
テペトラーも拳を思い切り固め、ミサイルの如き勢いで思い切り殴りかかる。
お互いの必殺の一撃が激突、大爆発が起こる。
そして煙が消える。
倒れていたのは、両方だった。
「相打ち…かな」
「…そのようだね」
この勝負は、引き分けだ。
いやー、なかなか更新できなくてすいません。何分忙しいもので。まあ許してちょ。さて、見返してみて思いましたが、ファイマー強くないか? タイプ上非常に不利であるはずのテペトラーを相打ちにまで持ち込むとか強すぎるでしょ。※ただし小説に限る さて、次回はラビリンシティに行きます。何が起こるかは、お楽しみです。それでは、次回もお楽しみに
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