二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ポケットモンスター 平和の光と恐怖の闇 無事完結!
- 日時: 2013/02/02 19:35
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: .FDTdicQ)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3a/index.cgi?mode=view&no=10330
はい、どうもご無沙汰しております、パーセンターです
俺の小説もついに二作目(三作目だろ)となりまして、大分ここのシステムにも慣れてきた所です。
今回は、一作目で挫折した、ゲームのような冒険者のリベンジをしたいと思い、この小説を立てました。
まだまだ未熟で、文才も無いですが、読んでくだされば光栄です。
※注意!
・今までで一番のノープランです。7月3日現在、まだ登場人物をちょっとと町の名前しか考えてませんので。
・それ+高校が忙しいので、更新はかなりの低頻度になる事が予想されます。あしからず。
・荒らし…まあ常識のある人はしないでしょう。
・今作は、公式ではないポケモン(ユニサスやドラドーン等)が更に追加されています。URLを>>0に貼っておきますので、ご活用下さい。
・『一応』、前作から七・八年後のストーリーです。
俺の酉は◆sC9ueof0V6と◆AeB9sjffNs の二つです。これ以外は偽者でしょう。
これくらいですね。
後、今回の舞台はオリジナルのウチセト地方です。
ストーリーもほぼオリジナルで進めていきます。
それでは、宜しくお願いします。
登場人物 >>1 プロローグ >>2
ナデシタウン&ミサゴシティ編
>>7 >>12 >>15 >>18前半
アロンジシティ編
>>18後半 >>21 >>23 >>26 >>29
タイメイシティ編
>>30 >>33 >>36 >>37 >>38
ラビリンシティ編
>>41 >>42 >>45 >>46 >>55 >>60
アメジスジティ編
>>65 >>68 >>71 >>74 >>75 >>80 >>85 >>92 >>93 >>94 >>97 >>102 >>105
ブルムシティ編
>>111 >>115 >>118 >>119 >>120 >>123 >>124 >>125 >>129 >>130 >>131 >>132 >>133 >>136 >>139 >>140 >>143
ラビンタウン編
>>146 >>148 >>149 >>152 >>153 >>158 >>160 >>161 >>162 >>163 >>164 >>167 >>168 >>169 >>174 >>179 >>182 >>185 >>186 >>189 >>196 >>197 >>200
フローズンシティ編
>>201 >>204 >>205 >>206 >>209 >>210 >>213 >>216 >>217 >>218 >>219 >>222 >>224 >>227 >>230 >>233
ソルナシティ編
>>234 >>235 >>236 >>238 >>241 >>242 >>243 >>244 >>245 >>246 >>249 >>250 >>251 >>268 >>269 >>271 >>272 >>273 >>276 >>277 >>278 >>279 >>282 >>283 >>285 >>287 >>288 >>289 >>290 >>293 >>294 >>295 >>298 >>299 >>302 >>305 >>307 >>309 >>312 >>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>320 >>322 >>324 >>326 >>327 >>328 >>329
ポケモンリーグ編
>>330 >>331 >>334 >>335 >>340 >>342 >>344 >>345 >>346 >>347 >>350 >>353 >>354 >>355 >>357 >>359 >>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>365 >>366 >>367 >>370 >>371 >>372 >>373 >>374 >>375 >>376 >>377 >>378 >>381 >>384 >>385 >>386 >>387 >>388 >>389 >>392 >>393
エピローグ >>394
あとがき >>395
番外編 最強と無敵の紙一重の差
>>253 >>257 >>259 >>262 >>265
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- Re: 第百二十六話 ガタノア ( No.309 )
- 日時: 2012/11/25 00:09
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Dj5QpmsJ)
ザントはサザンドラから飛び降りた。
「レオ、乗れ。外壁をつたって頂上へ向かうぞ」
「は、はい。でも、さっきの下っ端を——」
そう言ってレオは振り返るが、既に下っ端はネメアを残して去っていってしまった。
「下っ端に構う必要はない。マターのみを潰せば、それでいい」
そして、ザントはモンスターボールを取り出し、ネメアに向かって投げる。
ボールの中にネメアは吸い込まれ、すぐに赤いランプは止まる。
「一時的な保護としての捕獲だ。イビルが壊滅次第、ネメアをどこか安全な場所へ解放する。ネメアの力は、人が使うには危険すぎる」
それはガタノアも同じことだ、とザントは付け加える。
「さあ、行くぞ。チャンピオンが既にマターと接触している可能性もある」
「はい、行きましょう」
まずはレオがサザンドラに飛び乗り、その後ザントが気絶したウェイガを負ぶって飛び乗る。
そしてサザンドラは飛び上がり、頂上を目指して突き進む。
グレースはメタグロスに乗り、頂上へ到達する。
頂上にはいくつもの柱がそびえ立ち、その奥には小さな神殿のようなものが建っている。
その神殿の前に男はいた。
この騒動の全ての元凶。
イビルの総大将。
マター。
マターは振り返り、グレースを認識すると、不気味な笑みを浮かべる。
「これはこれは、チャンピオン様。お一人でご苦労様です」
その右手には機械の爪『ゲート』が、左手には機械『リモコン』が付けられている。
「貴様の野望もここまでだ。ウチセト地方の無敵のトレーナーとして、私は全力を以てお前を止めるのみ」
対するグレースは、表情を崩さず、強い口調で言葉を返す。
「無理ですよ」
対して、マターはせせら笑う。
「貴方は実に惜しかった。あと一分、いや、あと三十秒早く来ていれば、私の計画を止められたというのに」
マターの口調に、だんだんと力がこもっていく。
「たった今、『ゲート』と『リモコン』の最終調整が整いました。テラージュエルも埋め込み済みです」
マターは『ゲート』を掲げてみせる。『ゲート』の手の甲の部分には、ガタノアを呼ぶ鍵となる黒い宝石が填まっていた。
グレースの目が細くなる。
二つのモンスターボールが取り出され、マニューラとラティオスが呼び出される。
メタグロス、マニューラ、そしてラティオス。
この三体を相手にすれば、普通の人間なら震え上がってしまうところだが、しかし、マターは臆さない。少しの動揺すらしない。
「覚悟しなさい。恐怖の神、ガタノアが、蘇ります!」
マターは顔を歪めて叫び、『ゲート』を起動させる。
空間に亀裂が走り、その亀裂がどんどん大きくなり、異次元とのトンネルが出来上がる。
「お前たち、攻撃用意」
グレースの言葉と共に、三匹が攻撃態勢に入る。
そして、その空間の裂け目から、何かが現れる。
紫の三日月形の模様のある、白い骸骨のような頭。ピンク色の背中は山のような形に盛り上がっており、紫の不可思議な模様が入っている。
足は無く、手は幽霊のように垂れている。尻尾も幽霊のように細い。
紫色の目には、怒りと狂気が灯っている。
「おおお……。これが…ガタノア…美しい…」
マターは不気味な笑みを浮かべ、感嘆の声を上げる。
対して、グレースは迷わなかった。
「メタグロス、メタルブラスト! マニューラ、氷柱パンチ、ラティオス、龍の波動!」
メタグロスは強大な鋼エネルギーを放ち、マニューラは拳を振るって大きな氷柱を飛ばし、ラティオスは龍の力を凝縮した波動を放つ。
三匹の必殺技が、ガタノアへ直撃する。
爆音と共に煙が巻き起こるが、両者ともに表情は変化しない。
グレースは目を細めて一点を見据え、マターは相変わらず不気味な笑みを浮かべたままだ。
そして、砂煙が消えると、
ガタノアは、特に体勢を崩すこともなく、その場に浮かんでいた。
「…ッ」
僅かにグレースの顔が引きつる。
「今です!」
すかさず、マターは『リモコン』をガタノアに掲げた。
手慣れた手つきで、ガタノアに洗脳の電波を浴びせていく。
五秒程度で、その操作は終わり、『リモコン』のモニターが点滅する。
それは、ガタノアがマターの手中に渡ったということを意味していた。
「フ」
マターの不気味な笑みから、声が漏れる。
「フフフフ」
マターの笑い声は止まらない。次第に大きくなっていく。
「フフフフフ…ハハハ…ハハハハハハハハ!」
マターは高らかに、狂ったような笑い声を上げる。
「ガタノアは私の者となった! これで私の勝ちだ! この力があれば、私を止められる者など存在しないのだ!」
マターとガタノアを見て、初めてグレースの表情に明確な焦りが見られる。
そして、ガタノアも大きく咆哮を上げる。
「peghebjeghuergn bvpeber epbgouytouibsuiu!!!」
その咆哮は人間が怒鳴っているようにも聞こえるが、意味は全く理解できない。
そして、グレースが動くより先に、マターは動いた。
「ガタノア! この人間を始末しろ!」
ガタノアの目が、赤色に妖しく光る。
グレースは、そのガタノアの目を見据え、
グレースの意識は、そこで途絶えた。
- Re: ポケットモンスター 平和の光と恐怖の闇 ( No.310 )
- 日時: 2012/11/29 22:42
- 名前: 夜空 優輝 (ID: xFQn5lM8)
すみませんパーセンターさん。返信が遅れました。
いえ、いいんですよ。事情とかあると思いますし。それよりこちらこそ申し訳ございません。
また時々来ます!お互い頑張りましょう!
- Re: ポケットモンスター 平和の光と恐怖の闇 ( No.311 )
- 日時: 2012/11/29 22:54
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: PIT.hrJ/)
>>夜空 優輝さん
ご理解ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
- Re: 第百二十七話 世界を賭けた最終決戦 ( No.312 )
- 日時: 2012/11/29 23:42
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: PIT.hrJ/)
- 参照: 今回はちょっと文字数が少なめです。ご了承ください。
ザントのサザンドラは頂上を目指してひたすら飛びつづけていた。
先ほど、ネメアの物とはまた違った巨大な咆哮が上の方から聞こえた。
「先ほどの咆哮が気になるな。最悪の場合、ガタノアは既にイビルの手中にある、と考えた方がいいかもな」
サザンドラの進行方向を見据えながら、ザントが口を開く。
「そうなってて欲しくは無いですけどそう考えた方がいいですね。今の咆哮も怪しいですし」
レオもザントに言葉を返す。
ちょうどその時、ウェイガが目を覚ました。
「……ん? 私は、何をしていたんだ…? そして何故私はサザンドラの背中にいるのだ?」
「あんまり気にしない方がいいですよ。特に頬が腫れてる理由とかは」
「?」
状況をほとんど理解していないウェイガに対し、ザントは簡単に告げる。
「もうすぐ頂上だ。戦闘の準備をしろ」
ついにレオたち三人も頂上へ到達する。
頂上にはいくつもの柱がそびえ立ち、その奥には小さな神殿のようなものが建っている。
そして、その神殿の前はいくつかの影があった。
まず一つ目の影は、イビルの総大将、マター。『ゲート』と『リモコン』をそれぞれ両手に装着し、勝ち誇ったような笑みを浮かべている。
その前に立つのは、チャンピオンのグレース。こちらからは表情が見えない。
更に、グレースの足元に、グレースのポケモンである三体が倒れているのが分かる。
そして、最後の影。
マターの後ろに佇むのは、紫色の幽霊のようなドラゴンポケモン。
「…ッ」
僅かにザントは声を上げる。
レオとウェイガも、このドラゴンポケモンが何か分かっている。
恐怖を司る伝説のポケモン、ガタノアは、既にマターの手中にあった。
「これはこれは、初めまして、ソルナのジムリーダー。私はイビルの総大将、そして世界の支配者、マターと申します」
「……ガタノアか」
ザントは特に表情を変えず、忌々しく呟く。
「流石は伝説のポケモンと関わりを持ったことのある男。やはり知っていますか」
「ああ、知っているさ。貴様が、いや、ガタノアがチャンピオンに何をしたのかもな」
レオとウェイガが、グレースに駆け寄っていた。
「グレースさん、どうしたんですか!?」
「目を覚ますのだ、チャンピオ——!?」
グレースの型を叩いたウェイガが、愕然とする。
ザントはその様子を確認した後、マターに告げる。
「貴様はガタノアの力を使い、グレースを石化した。ガタノアの眼光を見た人間は、体が石になってしまう。そうだろう?」
その言葉を聞いて、レオとウェイガの動きが止まる。
レオは、グレースからその話を聞いたことがあった。しかし、レオはおろか、グレースすらもその能力は神話上の物だと考えていた。
まさか、その力が本当の物だったとは。
対して、マターは不敵に笑う。
「さて、本当ならここで一思いに石化してもいいのですが」
マターは一拍置き、
「私としても最強のジムリーダーの実力に興味がありまして。貴方と一度戦ってみたいんですよ。貴方を打ち負かし、そして石化させれば、私はウチセトで一番強い者だと証明される」
「ほう。伝説のポケモンの力に頼らないと世界を支配できない程度の力しか持たない男が、俺に勝つというのか?」
その言葉に、マターの笑顔が一瞬消えるが、
「その言葉が何を意味するか私には分かりませんがねえ。ま、覚悟した方がいいですよ」
再び不気味な笑みを取り戻し、マターはボールを取り出す。
ザントのその言葉に、とてつもなく深い意味が込められていることも知らずに。
「レオ、ウェイガ。チャンピオンとそのポケモンをどけろ。バトルの邪魔になる」
グレースは後ろの二人に指示し、
「さてイビルのボスよ、終焉の時だ。その程度の力では世界の征服など到底出来ないということを証明して見せよう」
「足掻く権利くらいは認めましょう。それを叶える権利があるかどうかは分かりませんがね」
最強のジムリーダー、ザントと、イビルの総大将、マター。
グレースが動けない今、ウチセト地方トップ2の二人が、戦闘態勢に入る。
- Re: 第百二十八話 ブラフ ( No.313 )
- 日時: 2012/12/01 00:16
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: PIT.hrJ/)
「行きますよ。シビルドン、刃向かう者全て潰せ!」
「臨む所だ。出て来い、ヘルガー!」
マターの一番手はシビルドン、ザントの一番手はヘルガー。
「お手並み拝見と行きましょう。シビルドン、ギガスパーク!」
まずはシビルドンは高電圧の電気の砲弾を撃ち出す。
レオと戦ったときのものより威力が大きい。バチバチと破裂音を放ちながら、一直線にヘルガー目掛けて襲い掛かる。
「ヘルガー、かわしてダークロアー!」
対してヘルガーは素早く横に逸れて電撃の砲弾を避けると、咆哮と共に闇の衝撃波を放つ。
「シビルドン、耐えろ。とぐろを巻く!」
シビルドンはとぐろを巻いてどっしりと地に構え、衝撃波を受け切る。
「ならばヘドロ爆弾!」
ヘルガーは攻撃の手を緩めない。無数のヘドロの塊を放ち、一気に攻める。
「調子に乗らないでくださいよ。シビルドン、ドラゴンビート!」
対してシビルドンは龍の鼓動の如き音波を放ち、片っ端からヘドロを粉砕。さらに、
「もう一撃だ!」
連続でシビルドンは音波を放ち、すかさず反撃に出る。
ヘルガーは身を逸らすが避けきれず、音波の一撃を喰らう。
「攻めたてろ。シビルドン、ギガスパーク!」
シビルドンは強烈な電撃の砲弾を撃ち出す。
「ヘルガー、立て直せ。かわしてダークロアー!」
音波を喰らったヘルガーだが、すばやく立て直し、ヘルガーは柱の物陰を利用して電撃の砲弾をかわしつつ一気にシビルドンまで接近。
柱の陰から突然飛び出し、悪意に満ちた咆哮と共に闇の衝撃波を放ち、シビルドンを吹っ飛ばす。
「逃がすな。ヘルガー、ヘドロ爆弾!」
さらにヘルガーはヘドロの塊を連続で放つ。
「くっ、シビルドン、打ち消せ! ドラゴンビート!」
シビルドンは体勢が整っていなかったが、何とか音波を放ち、ヘドロ爆弾を相殺。
「隙が大きいぞ。ヘルガー、ダークロアー!」
ヘルガーはその隙を逃さず、さらに咆哮と共に闇の衝撃波を放つ。
「あまり舐めてかかってもらっては困るのですがねえ! シビルドン、弾き飛ばせ! ぶち壊す!」
シビルドンは咄嗟に、しかし思い切り拳を振るい、その剛力で闇の衝撃波を弾き飛ばしてしまう。
「ならば次はこれだ。ヘルガー、シビルドンへ接近しろ! ダークロアーだ!」
ヘルガーは地を蹴り、一気にシビルドンへ近づく。咆哮を上げるが、
「接近戦なら負けませんとも。シビルドン、ぶち壊す!」
衝撃波を放つよりも早くシビルドンは、力に任せて思い切り拳を振り下ろす。
しかし。
「引っかかったな。ヘルガー、かわしてダークロアー!」
先ほどの咆哮はブラフ。衝撃波は放たず、拳をさっと避けると、シビルドンの背後を取り、闇の衝撃波を放ってシビルドンの体勢を大きく崩す。
「シビルドン、後ろだ! ぶち壊す!」
それでもシビルドンは後ろを振り向き、拳を振り下ろすが、ヘルガーは既に距離を取っており、シビルドンの拳は地面に食い込んだ。
「攻撃が甘いんだよ。ヘルガー、ヘドロ爆弾!」
攻撃後の隙を狙い、ヘルガーは無数のヘドロの塊を放つが、
「誰の攻撃が甘いのでしょうかねえ? シビルドン、ぶち壊す!」
ヘルガーがヘドロを放つより速くシビルドンは拳を振り抜き、地面を削り取り、その瓦礫をヘルガーにぶつける。
「何ッ!?」
ここまでザントは予想出来ていなかった。ヘルガーも突然の攻撃に対応できずに瓦礫の直撃を喰らい、ヘドロ爆弾は明後日の方向へ飛んでいく。
そこにすかさず、シビルドンのもう片腕からの渾身の一撃がヘルガーに叩き込まれる。
「甘いのは貴方の方だったようですねえ。シビルドン、ドラゴンビート!」
ヘルガーを地面に叩きつけたシビルドンは、すかさず龍の鼓動のような音波を放ち、ヘルガーを吹っ飛ばす。
「チッ、ヘルガー、立て直せ! ヘドロ爆弾!」
「追い詰めてしまえ! シビルドン、ぶち壊す!」
ヘルガーはそれでも何とか体勢を立て直し、ヘドロの塊を連続で放つが、シビルドンはあろうことか拳を構えて自ら突っ込んでいく。
ヘドロ爆弾をものともせず、一気にヘルガーに近づき、渾身の力でヘルガーを殴り飛ばした。
「そろそろとどめです! シビルドン、ギガスパーク!」
まだ起き上がろうとするヘルガー目掛けて、シビルドンは強烈な電撃の砲弾を放つ。
まさに絶体絶命のピンチ。
しかし、ザントの表情には、明確な笑みが浮かんでいた。
「ヘルガーの勝ちだ。ヘルガー、地獄の炎!」
体力は確かに残り少ないと言えど、素早く体勢を戻さなかったのは、またしてもブラフだった。
ヘルガーは起き上がると、地獄の業火のような赤黒い炎を放つ。
轟音を上げて燃え盛るその炎は、電撃の砲弾を容易く貫通し、シビルドンの体を焼き焦がしていく。
その威力に、思わずマターは戦慄を覚える
「何ッ!? こいつのギガスパークを破ったのか、それも競り合うこともなしに…?」
地獄の業火は、全てを焼き尽くす。
炎が通り過ぎると、シビルドンは黒焦げになり、地面に倒れていた。
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