社会問題小説・評論板
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- 自己中人間の観察記
- 日時: 2010/01/24 15:56
- 名前: れの (ID: xxFx3C/2)
身の回りの自己中人間の観察記です。
・自己中になってしまうのはなぜか
・自己中人間の性質は?
などを、解き明かしていきたいと思います。
登場人物
■レノ ・・・ 実は私。 様々な体験をしている。
レノの体験を生かし、観察記をここに記す。
■サラ ・・・ 私の最も身近にいる自己中人間。
パクリで、いじめの標的になったところを、レノに助けられる。
■ミロ ・・・ 小学生時代のいじめの総長的存在。
今も昔も自己中人間。
■アヤカ ・・・ いじめ大好きっ子。
もちろん自己中人間。
- Re: 自己中人間の観察記 ( No.116 )
- 日時: 2010/05/18 17:42
- 名前: れの (ID: nujUYaTi)
<42ページ目>
激しく大きな音が、ラムをはじめ、クラス全員の呼吸を一瞬止めた。
「・・・・・何が逃げてない?どこが逃げてない?私にはわからないなぁ・・・。」
「そ、そんなことが分からないってことは、やっぱりレノは私より頭悪いんじゃない??」
「こっちのセリフだね、ラム。あんたの言ってることは、さっきから筋が通ってない。理科はまぁまぁでも、国語はどうかな?でもまぁ、日本人として、国語は大丈夫だよね?まさか10点以下取ったことなんてないだろーし」
「!!」
ふふーん。効いたな、コレ。
ラムが7点取ったコトなんて情報収集済み。
「・・・・いい加減、自慢話なんてやめろ、ラム。下には下がいるけど、上には上がいるんだよ。常識だろ?」
みんなわかってない。
ラムもわかってない。
このままじゃあ、ラム、本当に将来ヤバイ。
今ならまだいい。
でも、高校、大学に行って、いじめられないわけがない。
いじめられる奴には、いじめられる理由があるんだ。
どんなに些細なコトでも、それが火種になれば、誰も逃れられない・・・。
そんなの、許さない。
この世に、いじめていい人間なんていない。
「あの時」を境に、ずっと感じてきた思い。
っていうか、いじめる奴は、日本国憲法三原則の基本的人権の尊重に反する、犯罪者だ。
でも、いじめがなくなる訳もない。
大人はそこわかってない。
じゃあどうするか?
簡単だろ。『いじめられなければいい』。
だから、ラムを変えてやろうと思うんだ。
周りをしっかりみて判断できる人に。
いじめはなくならない。
でも、いじめられなければ、何の問題も無い・・・・。
- Re: 自己中人間の観察記 ( No.117 )
- 日時: 2010/05/20 16:14
- 名前: れの (ID: nujUYaTi)
<43ページ目>
「じゃあ・・・どうすればいいの!?」
ラムが叫んだ。
泣いていた。
「自分で考えな。・・・・って言っても、分からないだろーから教えてあげるよ。」
レノは一旦そこで言葉を切り、ゆっくりと、諭すように言った。
「周りをよく見て、自分がとっていい行動と、そうじゃない行動とを分ける。仲の良い友達グループが楽しそうに話してたとき、割り込むってのは、おかしいね。
あとは、空気を読む。
今、みんながどんな話をしているのか。ちゃんと、その話題についていく。
いきなり、都合の良い違う話に転換するのは、「逃げ」に等しいんだよ。
最初は、うなずくだけでもいい。
ラムの場合、急に仲良くなれるとは・・・・失礼だけど、ハッキリ言って、ないから。
少しずつ、会話にとけ込めばそれでいい。
最後に、『目立ちたい』という概念を捨てろ。
本当に目立っている人は、影で努力している人なんだよ。
それを、表でぶりっこしてたらなれると思うのは、ものすごい勘違いなんだ。
騒いでたらなれる、ってのも間違いだね。
それは楽しいだけだし、度が過ぎるとみんなドン引きだよ。
あと・・・もう一つだけ。ラムにとって一番大事なコトを、もう一度言うよ。
自慢をやめな。
少しの自慢ならいい。
でも、ラムの話は、自分の自慢と、相手をけなす話ばかりだね?
そんな話、自分がされたらどう思う?
聞く気、ないよね。
・・・・・分かった?ラム」
ラムは泣きながら、それでも懸命に、何度も頷いた。
- Re: 自己中人間の観察記 ( No.118 )
- 日時: 2010/05/21 18:31
- 名前: 沙由 (ID: udZFMs3r)
- プロフ: 私も小説書いてます(もしよかったら、見に来てね★)
レノ優しい……。
- Re: 自己中人間の観察記 ( No.119 )
- 日時: 2010/05/22 09:41
- 名前: れの (ID: nujUYaTi)
ありがとうw
- Re: 自己中人間の観察記 ( No.120 )
- 日時: 2010/05/23 09:38
- 名前: れの (ID: nujUYaTi)
<44ページ目>
「レノ〜、聞いて聞いて!!」
「あ、まって私が先なんだからぁ!」
レノの机の周りに、普通じゃ考えられないほどの女子が集まっていた。
「あの、あのね!2−Aの内山くんって・・・つ、付き合ってる人とかいるのかな・・・?」
「影ながら頑張ってて〜、カッコ良くて、あたしより背の高いイイ人知らな〜い??」
「氷川くんのメアド知ってる?お願い!レノさんッ!教・え・て☆」
「・・・・・・」
え・・・・・っと、何故こんなことになったのかというと・・・
あの日、ラムを自己中浄化した時・・・
『レノ、すっごいねぇ〜〜!!』
『ありがとー・・・・ってアレ?何か大変なコトを忘れているような・・・』
『レノーー!!すげー!あのラムを黙らせたぞ!!』
『テストの点、ホントビックリしたぁー!』
『情報網すごすぎ!!あ、今度教えて貰いたい情報が・・・・』
え?え?こ、これはちょっと計算外・・・・ってか・・・ヤバイぞこれー!!
すっかり忘れてた!!
クラス全員今の会話、見てたじゃん!!
・・・・・とまぁこんな感じ・・・・
あーーーーーーくそっ!!
影ながら観察して情報を得てたのに、これじゃあ、ほんっとにヤバイ。
っていうか、こう騒がしいの落ち着かねーって!!
はぁ・・・・・屋上で本読みながら人間観察したい・・・・・・・・。
「レーノッ!!」
ポン、と肩を叩いたのは、ユウリだった。
「人気者だねー♪」
「・・・・・おかげさまで」
「ちょっとぉー!!ユウリまで割り込み??あたしが先に聞いてるんだからね!!」
「一年の啓太くんって知ってるでしょ?趣味とかって何かな?」
きゃあきゃあとうるさい女子達。
イラッ
レノはドンッと机を叩いた。
急に教室がシン・・・・となった。
「あ、の、ね。情報っつっても、私は『恋愛相談』じゃないんだよ!情報欲しかったら、相応の情報を提供してよ。でもって、そういうのは休み時間じゃなくて、『放課後』にして」
『はぁ〜いっ♪』
「・・・・・・はぁ・・・」
間髪いれず、元気の良い返事をす女子達に、レノはため息をつくことしかできなかった。
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