社会問題小説・評論板

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自己中人間の観察記
日時: 2010/01/24 15:56
名前: れの (ID: xxFx3C/2)

身の回りの自己中人間の観察記です。

・自己中になってしまうのはなぜか
・自己中人間の性質は?

などを、解き明かしていきたいと思います。

登場人物

■レノ ・・・ 実は私。 様々な体験をしている。
      レノの体験を生かし、観察記をここに記す。

■サラ ・・・ 私の最も身近にいる自己中人間。
      パクリで、いじめの標的になったところを、レノに助けられる。

■ミロ ・・・ 小学生時代のいじめの総長的存在。
      今も昔も自己中人間。

■アヤカ ・・・ いじめ大好きっ子。
       もちろん自己中人間。

Re: 自己中人間の観察記 ( No.61 )
日時: 2010/04/25 15:27
名前: れの (ID: xxFx3C/2)

<27ページ目>

情報ってのは、まず、過去から集めるべきだ。

『アイツは昔、こんなことしてた』

こういう噂は流れにくいが、影響としては効果がある。
これを少人数にバラせば、その少人数はほぼ確実に『自慢人間・ラム』を嫌いになるんだよ。
それほど強力なんだ、過去情報ってのは。

で、その少人数を手下、他に例えるなら『レノの目』にする。
その『レノの目』が、『現在の情報』を探し出し、レノに伝える。


他にも手はある。
情報能力の比較的高いグループと、情報の交換をする。
多くは恋愛系の情報だが、今欲しいのはラムの情報。
それも、最新の。


「ラムは時々『ニャン♪ニャン♪』とネコらしき奇声を出すらしい」

「お、もぉ集めたの?さすが。じゃあその情報は・・・ユウリとユウに流して。あの二人は広めるの上手いから。」
「二人?少ないような気がするけど?」
「いーんだって!!レノ、頼むよ〜」
ミロの判断は、いつも上手くいく。
「・・・わかってる」





・・・・何も、感じなかった。
いじめてるっていう感触が。
いじめの元凶を作り出しているっていう感触が。


『いじめられるほうにも、いじめられる理由がある』

よく、人権なんとかアンケートに出る問題。。。

答えはYESじゃないのかな?
だって、オカシイのはラムだから。
何もオカシくない人をいじめる程、私は腐ってない。



そうだよ。


アイツは、とんでもない自己中なんだ。


自己中なんて、いじめられて当然だ。
自分が自己中って、気付かない馬鹿なんだよ・・・だから・・・・


情報を集め、バラまきながら思った。



『気付け』って・・・・。

Re: 自己中人間の観察記 ( No.62 )
日時: 2010/04/26 10:19
名前: れの (ID: xxFx3C/2)

<28ページ目>

「なぁ、ラムの奴、勉強できなくて塾に毎日行ってるんだってよ。」
「そのくせ、成績いっつもビリじゃん。才能ないって、アイツ」

「ラムの好きな人知ってる??4−Bのヒロシだって!」
「うっわ〜、ヒロシ、悲惨だねェ〜!」
「ヒロシって言ったら、校内人気ベスト3に入る程だろ??うっそラムって超高望みじゃん!!」
「それどころか、ヒロシの事好きな女子全員敵に回してさ〜何考えてんだよ!あっははは!!」

「聞いた?ラムのぶりっ子の件。」
「聞いた聞いた!ヤバイよね、猫真似なんてさ。もう幼稚園児じゃないよ〜??って、ユウリが笑ってたよ」

ワイワイ、ガヤガヤ、ギャハハハハ・・・



「・・・・」
もう学年どころじゃない。
学校中全部、ラムの噂ばかりだった。

・・・・・全部、レノが掴んだ情報だった。

「おつかれ〜、レノぉ。よくこんな短期間でここまでやったねェ」
「そう?人の心って、簡単に動くもんだって、いつも言ってるのミロでしょ?」
「くくっ・・・その通りだって。やっぱレノはすごいや。あとはあたしがやる番だね・・・・?!」
「・・・・・ほどほどにしないと、センセー飛んで来るよ」


ミロは笑った。
「・・・分かってる」




ふぅ、と息を吐き、レノは今いる生徒用具室の窓から反対にある4−Cの教室をみた。


誰もいない教室の端っこに、一人だけ、ぽつんと机に伏せっていた。


・・・・ラムだった。


ラムは泣いていた。


昼休み中、ずっと・・・・泣いていたんだ。

Re: 自己中人間の観察記 ( No.63 )
日時: 2010/04/26 17:45
名前: 沙由 ◆ATbEDu1zEA (ID: udZFMs3r)
プロフ: 私も小説かいてます〜 もしよかったら見に来てね☆

レノなんかすごく優しい人に見えてきた(私のかんせいは、かなりずれているんです)

Re: 自己中人間の観察記 ( No.64 )
日時: 2010/04/27 18:20
名前: れの (ID: xxFx3C/2)

優しい・・・?どうなんでしょうね。
でも、他人が優しく見えるって事は、沙由さんも優しい人ってことですよw

Re: 自己中人間の観察記 ( No.65 )
日時: 2010/04/28 18:44
名前: れの (ID: xxFx3C/2)

<29ページ目>

次の日の昼休み。
レノは屋上で校舎の様々な所を見渡していた。
何か「ネタ」になりそうなことをいち早く見つけ、すぐさま行動できる、レノのお気に入りの場所だ。

風に吹かれながら本を読むのは中々快適だが、今回は本を読むどころじゃないので観察をしていた。


・・・あいかわらず、4−Cの教室はラム一人。
他のクラスメートは他の教室へ逃げるように去っていった為、隣の4−B、4−Cとは別世界のようだった。


そして、今日はいつもと違う事が起こった。
暗い空気の漂う4−Cに、女子数人が入室した。


・・・・ミロ達だ・・・・。


ミロ達はあっという間にラムを取り囲み、どこかに誘導していった。

おそらく、「元気出して!私達、ラムの見方だから!」とかなんとか言って、笑顔でラムを元気付けて連れ出したんだろう。

そしていく先は・・・生徒用具室。
昨日レノが居た場所だ。
用具室は、変な幽霊伝説とかがあり、さらに旧校舎な為、ほとんど、というか全く、人の出入りが無い所である。


「ミロ・・・ついに動いたね」



生徒用具室に向かっている間、生徒用具室に入るまでの短い間。

その短い間だけ、ラムは弾けたように笑っていた。

『一緒にいてくれる友達がいる!!』

とでも言うように。


そんな束の間の笑顔を見、レノはふぅ、とため息をついた。

「・・・・無知って、恐ろしいな」


そして、ニヤッと笑った。


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