二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ちびっこ城主 *戦国BASARA*【完結!感謝!】
- 日時: 2012/08/10 10:29
- 名前: ☆Milk☆ (ID: DqYpyOBj)
どうもです、☆Milk☆ですっ!
毎度毎度、言うこともないのですが、一応のため注意書きをしておきます。
壱・荒らし?もちろんダメです。
弐・チェンメ?それもダメです。
参・バサラ嫌い?何で来たんですか?
四・☆Milk☆が嫌い?いや、だから何で来たんですか?
伍・キャラ崩壊は苦手?・・・頑張りますけど・・・多分、壊れます。
六・できれば・・・できればでいいです。コメントお願いします。
七・腐コメはお控えください。自爆します。
以上のことを守れる方、レッツパ−リィ!
*今回のお話*
三方ヶ原の後から始まります。
小十郎が松永から部下を取り戻して、そのあと、なんと政宗が・・・!?
続きは小説でどうぞ☆彡
オリキャラなしです。
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- Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.32 )
- 日時: 2012/03/23 14:31
- 名前: ナル姫 (ID: vBUPhhME)
「…。」
「…。」
「…。」
「…。」
その場にいた四人がみんな唖然としている。政宗が良く大猿の腰巾着と呼ぶ半兵衛も、いつの秀吉様秀吉様と秀吉を慕いまくっている三成も、秀吉に何かを話しに来た慶次も、今は子供の政宗も。秀吉の手には大きな秀吉の手には驚くほど不似合いな小さな風呂敷があったからだ。またその風呂敷に可愛い模様が入っているのだから、尚更。
「ひ…秀吉…どこ、行って来たんだい?」
秀吉は何も言わず、半兵衛に風呂敷を差し出した。そして梵天、と政宗を呼んだ。なんの抵抗もなく、しかも梵天と呼ばれるのに慣れている政宗を見て、慶次が苦笑い。
「これもしかして…梵天の服かい?」
風呂敷を開けた半兵衛が言った。秀吉は無言で頷く。
「梵天は…自分の服が一つしかなかろう。」
そうだった。織田家でも、豊臣家でも、自分の服を洗っている時は小姓の服などを借りていたが、それもまだ大きいことが多かった。そのことを思って、秀吉が買いに行ったらしい。
「…あり、がとう。」
照れながら政宗は言った。秀吉は少し笑ったようだった。
「…さて。秀吉が帰ってきちゃったし…話を聞いてあげようか?」
半兵衛が慶次の方に向き直る。
- Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.33 )
- 日時: 2012/03/23 15:07
- 名前: ナル姫 (ID: vBUPhhME)
慶次は何だかんだ色々秀吉に訴えたそうだが、結局秀吉がちゃんと耳を貸すことはなく、追い返されたらしい。と、お市に政宗は聞いた。
(前田の風来坊は、何を望むんだろう…?)
昔の友情なんて、簡単に消えるものなのに。
何にしたってそうだ。兄弟の絆も、友達も、親子の愛も。
(無いなら、足掻かないで、諦めれば良いじゃないか。)
そのほうが楽だろう?
___
「…は?」
「うん、だからね。毛利と同盟を組んだんだ。」
「…だから、何でそれだけで俺が中国にいかなきゃなんねぇんだ?」
「人質交換だよ。」
「…。交換なんてしなくて良いだろ。」
「それがさ、毛利元就君が君に興味をもってね。」
「だからって…。」
「頼むよ、豊臣のために。」
俺は豊臣のために働く人間じゃない、と呟く子供と。
その通りだったね、と笑う軍師。
___
「じゃぁ、ね。梵天丸。元気で…。」
「あぁ…アンタもな。」
中国へ発つ日。これで、今まで一緒で、一番頼りにしていたお市とも分かれることになる。
(結局、小十郎には会えなかった…。)
これからは、もっと遠くなるのに、
どうやって会えというのだ。
『おい待てよ小十郎!何処行くんだよ!?
待って小十郎…こじゅう…』
どうか、置いていかないで…。
- Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.34 )
- 日時: 2012/03/24 16:29
- 名前: ナル姫 (ID: dMVl9MIF)
籠に揺られて大分経った。馬よりは楽だが、籠での長旅も疲れて仕方ない。しかも馬より退屈だ。安全も大切なことだが、それよりも楽しいことが好きだった。だがこれから行く先は、毛利元就、あの冷静沈着、しかも煩い者などは大嫌いと言うような人間のところ。気が重くて仕方ない。
「はぁ…。」
___
「元就様、もうすぐ独眼竜が到着します。」
「うむ。」
(あの子供…何の為に使おうか…。)
興味があったのは確か。だが所詮は、元就にとって唯の道具でしかないのだ。伊達が少しでも動けば、いとも簡単に殺されるだろう。
(別の使い方も考えておかねば、な。)
捨て駒として。
___
「嘘だろ…。」
摂津では、成実が脱力したように呟いた。彼にとって従兄弟であり主である政宗は、もう摂津にはいない。中国に発ったというのだ。
「ったく梵…。良い様に扱われすぎだろぉ?」
「…成実、一度奥州に帰ろう。」
「え?何で…。」
「このまま追っていたら、きりがない。それに、政道様にずっと指揮を執らせるわけにも行かないだろう。」
「…分かったよ。」
この頃、甲斐の若虎が南へ旅立とうとしていた。
川中島に突如現れた豊臣秀吉により、撤退した武田軍と上杉軍。武田は、これ以上の豊臣の侵攻を防がんと、最南端、島津家へ協力要請のための使者を出した。
「真田源次郎幸村、いざ、参るっ!!」
- Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.35 )
- 日時: 2012/03/25 16:18
- 名前: ナル姫 (ID: tmcDqXQU)
「元就様、これがあの子供です。」
政宗は両手を後ろで縛られ、元就の前に連れてこられた。疲れた頭で、魔王の時と同じだな、などと考えながら。
「貴様が、あの独眼竜か?」
「そうだ。」
元就はふん、と言い、立てと命令した。政宗は素直に従う。
「付いてこい。」
暗い地下。地面にしみている水が、時々ピチャッと音を立てる。奥に進むと、普通の部屋と変わらいような、四畳ほどの部屋があった。畳で床ができているし、周りも木で覆ってある。ただ違うのは、窓がなく光が差し込まないことだ。
「ここが貴様の部屋だ。」
「人質に対する扱いが冷たいな、アンタは。」
「人質を大切にしてどうする。」
「…それもそうだな。」
諦めを見せると、一寸笑ったように見えた。
(こいつも案外笑うのか?)
「できるだけ快適に過ごせ。」
「無理言うなよ。」
そう言うと同時に、縄が外される。部屋、とは言ってもやはり牢だ。鉄格子があった。外から鍵を閉められ、政宗は外に出られない。溜息をつく。大阪や安土では、蘭丸や半兵衛、お市など、相手してくれる人がいた。でもここでは誰もいない…。
無性に虚しくなった。
小十郎。
成実。
小次郎。
真田。
オッサン。
前田。
軍の皆。
いつき。
城下の人。
皆に会いたい。
奥州に帰りたい…。
- Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.36 )
- 日時: 2012/03/25 23:40
- 名前: ナル姫 (ID: 7ZyC4zhZ)
政宗の食事係りが、暗い地下の座敷牢に政宗の食事を持って行った。しかし政宗は膝を抱えたまま、小さな声で要らないと繰り返した。困った係りの家臣は、牢に食事を置いてきた。
「食わぬ…だと?」
「は、いくら勧めても首を振るばかりでして…。」
(愚かな、独眼竜。戦をしない日が続き、弱くなったものよ…。)
___
「小十郎…。」
腹など、減らない。それどころではない。
寂しい、悲しい、苦しい、泣きたい、怖い、会いたい。
大阪や、安土ではこんなことなかった筈だ。光が見えたから。太陽の光が差していたから。
(誰か助けてよ…。)
誰か、俺に光を見せて。
「独眼竜、元就様がお呼びだ。」
「てっきり、梵天丸って呼ばれるかと思った。」
それを言われ、政宗を呼びに来た家臣は、幼名で呼ぶように言われた事を思い出したのだった。政宗の細い体は更に痩せ細り、白い顔は青白くなっていた。
「行くぞ。」
政宗の身体を哀れに思いつつも、家臣は上から口調で言った。
___
「我は日輪の申し子、毛利元就ぞ。」
「Ah、アンタの有名な自己紹介なら知ってるよ。」
「フン。」
元就は軽く政宗を睨んだ。
「ならば、本題に入る。」
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