二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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ちびっこ城主 *戦国BASARA*【完結!感謝!】
日時: 2012/08/10 10:29
名前: ☆Milk☆ (ID: DqYpyOBj)

どうもです、☆Milk☆ですっ!

毎度毎度、言うこともないのですが、一応のため注意書きをしておきます。

壱・荒らし?もちろんダメです。
弐・チェンメ?それもダメです。
参・バサラ嫌い?何で来たんですか?
四・☆Milk☆が嫌い?いや、だから何で来たんですか?
伍・キャラ崩壊は苦手?・・・頑張りますけど・・・多分、壊れます。
六・できれば・・・できればでいいです。コメントお願いします。
七・腐コメはお控えください。自爆します。


以上のことを守れる方、レッツパ−リィ!

*今回のお話*
 三方ヶ原の後から始まります。
 小十郎が松永から部下を取り戻して、そのあと、なんと政宗が・・・!?
 続きは小説でどうぞ☆彡
 オリキャラなしです。

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Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.2 )
日時: 2012/02/11 14:25
名前: ☆Milk☆ (ID: LsY9Mst/)

「…で、こいつは一体どういうことだ?」

子供らしい高い声で彼ら─小十郎、佐助、幸村─に、彼らの目の前の、小さい子供は聞いた。
この子供が起きて、すぐの出来事だ。

初めはまだ起きたばかり、放心していたようだが、段々と状況が読めてきたのだろう。顔が青ざめ、自問自答を繰り返す。そして今、少し落ち着いてきたところである。

しかし、彼らだって何故と聞かれたら分からない。彼らだって混乱しているのだ。しかし一番どうしたら良いか判らないのは、この子供…政宗のはず。

最初に口を開くのは佐助だった。

「知らないよ。俺様が襖開けたけど、その時すでに旦那はその姿だったんだ。」
「うむ。佐助が言うことは真。」
「じゃぁ何が起きてるって言うんだよ!?」

再び喚き立てる政宗。流石と言うべきか、この場を治めたのは小十郎だ。

「・・・取り敢えず、武田信玄に見せに行こう。・・・何か分かるかもしれない。」


_______________________________


物事を素早く理解したこの躑躅が崎館の持ち主、武田信玄は豪快に笑っていた。人の気も知らずに、と政宗は溜息を吐く。

「大将、笑ってる場合じゃないですよ。どうすんですか?せっかく織田包囲網が東で完成したのに、旦那がこれじゃぁ…。」

そこで幸村は何か思いついたようだ。

「しかし佐助。政宗殿が婆娑羅を使えないとは限らぬぞ。」
「…いや、ダメだ真田幸村。さっきからどうも力が入らない。多分婆娑羅は使えねぇぞ。それどころか、体がちゃんと戦闘で動くかすら…。」

二人のやり取りを見ていた信玄が口を開く。

「独眼竜、ならば、一度確かめてみるか?」
「は?何で?」
「この中で誰かと戦ってみれば良かろう。」
「なら、旦那がやれば?」

佐助は幸村を見る。しかし幸村は頭を振った。

「このような子供を相手にするなど…。」
「子供って言ったって、独眼竜だよ?」
「待て待て。俺の意見を無視するな。」

蔑ろにされかけていた政宗が反論する。しかし、佐助は人の心を挑発するのが上手かった。

「ふ〜ん…。独眼竜政宗が、真田幸村相手に弱気ねぇ…。」
「な…!HA!いいぜ!やってやる!」

ムキになった政宗を横目に、幸村は憂鬱そうな顔をした。

Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.3 )
日時: 2012/02/12 13:39
名前: ☆Milk☆ (ID: 5DiXAqe.)

「いくぜ、真田幸村。」
「ま、待たれよ、某は…。」

真田幸村の意見なんて無視、という風に、政宗は幸村に向かって走り出す。子供にしては早い走りだが、幸村がそれに対応できないはずはなかった。小さい体で一生懸命刀を政宗は振った。幸村はそれを普通に受け止め、返す。一寸の力で押しただけでだいぶ転がる政宗。幸村は、やり過ぎたか?と少し焦った。

「いてて…。」
「だ、大丈夫でござるか?」
「あーあ、やっぱこんな感じか。」

二人の戦いを見ていた佐助が呟いた。小十郎も頷きながら見ている。

「で?どうすんのさ、独眼竜?」
「どうするったって…。」

政宗が戸惑いながら答えた。そこで小十郎が言う。

「…一時的に、違う名前を名乗って頂けませぬか。」
「は?」
「幼名を…「梵天丸」をお使いください。」

突然の申し出に、一同は混乱した。幸村と佐助は小十郎の意図が判らなかったが、信玄は判ったようだ。成程な、と呟くと政宗の方に歩み寄る。そして幸村と佐助に言った。

「良いか、この子供の名は梵天丸じゃ。城内でも、そう呼べ。」
「何故にござりまするか!?」
「考えてみよ。ここにもし他の国の間者が居て、子供が独眼竜とバレたらたらどうする?梵天丸は一人の時を狙われ、殺されてしまう。」

幸村は納得し、佐助も同様だった。しかし気に入らないのは政宗だ。なぜ、十九にもなり、家も継いだ自分が幼名で呼ばれなければならないのだ。反論したい気持ちはあるが、したところで何が変わるだろうか。結局、今の自分は弱い者。強いものに従うしかないことぐらい、自分で分かっていた。

Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.4 )
日時: 2012/03/05 16:10
名前: ☆Milk☆ (ID: lquHsOOW)

朝、トテトテと場内を小さな足で梵天丸─伊達政宗は歩いていた。朝と言っても、そんなに早い時間ではなく、さっき佐助に起こされたところだ。何時もならとっくに起きている時間、子供の体ではこんなに眠いものなのか、と思いながら佐助の後をついて行った。

「…ちょっと独…梵ちゃんさぁ。」
「梵ちゃんて呼ぶな…。」
「大丈夫?すごく眠そうだけど?」
「ん〜…。」

曖昧な返事。眠いんだな、というのは誰でも分かることだろう。

「ほら、もうちょっとで食堂に着くから。」

少し歩くと、館の食堂についた。既に幸村は膳の前にいた。小十郎は女中の手伝いをしている。魚のいい匂いが佐助と政宗の鼻を擽る。

「お早うござりまする、政…梵天丸殿、佐助。」
「おはよ。旦那早いねぇ。片倉の旦那も。」
「悪いな、起こしてもらって。」
「良いってことよ。こっちも手伝ってもらってるし。」
「む、皆、揃っておるな。」

声をかけたのは信玄だ。信玄は機嫌が良さそうに笑った。きっと、見慣れない光景だからだろう。何時もいた一人の大人が、子供になっているのだから。心なしか信玄は楽しそうだった。


_______________________________


朝餉が終わり、佐助は館の見回りを、幸村は鍛錬を始めた。小十郎は引き続き侍女たちの手伝い、信玄は政務。政宗は幸村の鍛錬を退屈そうに見つめていた。
日差しが強いことを感じる。もうそろそろ夏だ。風にも湿気を感じ、春の爽やか感もなくなった。
此処に居ても暇だ、と思った政宗は小十郎の元へ行こうと思った。何をするわけでもないが、太陽の下ずっと座っているよりはマシだろう。

行く途中、一人の侍女とすれ違った。余所見しながら歩いていたせいで、すれ違った瞬間政宗は派手に転ぶ。

「ぶべらっ!」
「あらあら坊や大丈夫?」

変な声出しちまったと思いながら見上げると、そこには少し歳をとった黒髪の女がいた。大丈夫と答え、さっさと行こうと思ったが、おしゃべりな奴に捕まってしまったらしい。

「坊や、ここの子じゃないね?お名前は?どこから来たの?」
(面倒な奴だな。)
「ぼ…梵天丸。えっと…城下、から来た。」
「そう、坊や、可愛いわね。」

抵抗する間もなく、政宗は抱っこ状態にされた。
政宗も、気を抜いた日々が続いたせいか、警戒心がなくなっていたのかもしれない。だが、女中の顔が近づいたとき、脳が咄嗟に危ないと判断した。

(どこかで見たことがある。聞いたことがある。この顔、口調。何処かで…。)

その時、鮮明な映像が思い浮かんだ。


『本多忠勝、ここで懺悔なさい!』


「はっ離せっ!」

政宗は必死になってもがき始めた。

「あら、もう離さないわ。大事な人質、伊達政宗!どうしたのかしらね?こんなに小さくなって。」
「魔王の嫁…テメェ…!」

いくらもがいても力の差は歴然としている。敵うはずない。政宗は口を塞がれ、そのうち気を失った。

Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.5 )
日時: 2012/02/16 17:56
名前: ☆Milk☆ (ID: zyz/JhZx)

「梵天丸殿、どこでござるか?」
「真田、居たか?」
「こっちはいないよ…どこ行ったんだか。」

一同は不安に包まれた。誰もが、織田が絡んでいると予想した。


_________________________


「う…。」

軽い頭痛で目が覚めた。辺りを見渡す。知らない景色だ。

(ここが…安土城?)

誰もいない。逃げようか、と思ったが、その時襖が開いた。白い髪。細い身体。忘れるはずがない。明智光秀。

「おや…目が覚めましたか。」
「テメェ…。」
「容姿に合わぬ言葉ですねぇ。逃がしませんよ。人質ですから。さて、信長公のところに行きましょうか。」

Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.6 )
日時: 2012/02/18 13:23
名前: ☆Milk☆ (ID: DZJdcZOC)

後ろで両手を縛られ、政宗は第六天魔王の異名をとる、織田信長の前に連れてこられた。安土城は所々に金の装飾が施されており、政宗に豪華な城という感想を持たせた。米沢城は比較的古く、豪華な装飾はあまりない。
襖が開けらた。部屋の一番奥、高い席に信長はいた。横に政宗を拐った濃姫、もう片方には、魔王の子と恐れられる森蘭丸がいた。そして、政宗の目を引くのがもう一人──信長の妹、お市がいた。
彼の頭の中で、三方ヶ原での画面が繰り広げられた。

『長政様、長政様ぁっ!』

思い出せば思い出すほど、腹が立つ。卑怯なやり方。敵を、見方共々滅ぼそうとした…。そして、お市に少し、哀れむ目を向けていた。しかしお市は気づかない。目は完全に死んでいた。

「座れぃ。」

信長が命じる。政宗は従った。

「うわぁ、ちいせぇ!信長さまぁ、これ、本当に伊達政宗なんですか?」

森蘭丸が信長に態とらしく尋ねた。信長は不敵に笑う。

「濃、よくやった。」
「有り難き幸せ…。」
(何だよ、このやりとり…。)

政宗は怪訝そうな目で二人を見た。政宗と小十郎だって、こういう言葉は使う。やりとりだってする。でもこの二人は、何かが違った。

(俺は、感謝するからよくやったって言う。でも、魔王は…違う?まるで…。)

当たり前だと、言うように。

「名は。」
「伊達政宗。」
「違う、幼名は。」
「…梵天丸。」

政宗は渋々答えた。信長に幼名で呼ばれたくなかった。

「…梵天、お前の世話係は…光秀じゃ。」
「…は?」


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