二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ちびっこ城主 *戦国BASARA*【完結!感謝!】
- 日時: 2012/08/10 10:29
- 名前: ☆Milk☆ (ID: DqYpyOBj)
どうもです、☆Milk☆ですっ!
毎度毎度、言うこともないのですが、一応のため注意書きをしておきます。
壱・荒らし?もちろんダメです。
弐・チェンメ?それもダメです。
参・バサラ嫌い?何で来たんですか?
四・☆Milk☆が嫌い?いや、だから何で来たんですか?
伍・キャラ崩壊は苦手?・・・頑張りますけど・・・多分、壊れます。
六・できれば・・・できればでいいです。コメントお願いします。
七・腐コメはお控えください。自爆します。
以上のことを守れる方、レッツパ−リィ!
*今回のお話*
三方ヶ原の後から始まります。
小十郎が松永から部下を取り戻して、そのあと、なんと政宗が・・・!?
続きは小説でどうぞ☆彡
オリキャラなしです。
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- Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.42 )
- 日時: 2012/04/05 16:46
- 名前: ナル姫 (ID: Drat6elV)
「船の準備が整った。九州に向かうぞ。」
早朝、親泰に起こされた政宗は朝餉を食べたあと、元々着ていた服に着替えて、船に乗る支度をした。
(そういえば…。)
政宗は寝るときに着ていた服を見る。
『梵天は…自分の服が一つしかなかろう。』
(これは彼奴が態々買ってきてくれたんだよな…?)
「独眼竜?どうした?行くぞ?」
「あ、ああ。」
服を荷物の入った袋に入れた。
___
「これが我ら、香宗我部の船だ。どうだ?立派だろう?」
目の前の大きな船を見て政宗は唖然とした。海自体、大して見たことがないのだ。それがこんなに大きな船なら、尚更。
「さぁ、乗れ。」
背中を押され、少し戸惑いながら中に入った。
「ここで寝たり、食べたりするんだ。」
船の中の小さな部屋のようなところ。そこが政宗の部屋だという。九州まで暫くかかるから、部屋があったほうが良いだろうという配慮だった。
「まぁ、部屋にいなきゃいけない、なんてことはないからな。自由にしていていいぞ。」
親泰が部屋を後にした。暫くして、政宗の甲板に出てきた。出来るだけ、人がないところに。そして、荷物からあの服を取り出す。
『…あり、がとう。』
あの時、少し笑ったように見えたのは気のせいだったのだろうか?
「どっちでもいいか。」
(俺はあいつと戦うことになるんだから。)
秀吉の買ってくれた服を、海に投げ捨てた。
- Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.43 )
- 日時: 2012/04/07 15:21
- 名前: ナル姫 (ID: fjWEAApA)
「へぇ〜!これがあの独眼竜の小さい頃かぁ!可愛いっすね!」
「…。」
「固くならねぇでくだせぇよ!」
「…。」
「人見知りなんすか!?」
「…。」
奥州の独眼竜と恐れられ、その名をに天下轟かせんとした伊達政宗は今
海の男たちに餓鬼扱いされていた。
「まぁそれはそうと、独眼竜さんは魚食えますか?」
「魚?」
「この辺で捕れる魚は旨いっすよ?油がいっぱい乗ってて…。」
一人が美味しそうに話す。
「まぁ、魚自体ダメだったら仕方ないんすけど…。」
「魚くらい食える。」
「じゃ、一緒に捕りやしょう!」
「…え?」
___
「もう一寸糸が張ったら一気に釣り上げてくだせぇよ。」
「お、おう。」
釣りなんて初めてだった。
海なんて見たことないし、川で遊んだことすらない。広いところにある水というのが新鮮だ。
緊張していると、急に竿が重くなる。
「わ!わわわ!!」
「慌てないで慌てないで!」
それ!という掛け声とともに、大きな魚が水面から出てきた。
「おお!デカイのが釣れましたね!」
「こりゃぁいいや!」
「よし!もっかいやってみましょうぜ!」
「え〜?」
怠そうな声を出しながらも、政宗は少し楽しかった。織田でも豊臣でも、一応人質として使われていた身だ。こんな風に笑い合うこともなかった。
竿を投げると、又すぐに重くなった。
「お!またデカイのが来ますね!」
「ちょ…!これヤバッ!わぁぁあ!!」
「「わーーーーーーー!!!!!」」
あまりの重さに釣り上げるはずのところで海に引きずり込まれてしまった。
「いっ今行きますよ!!」
兵に助けられ、何とか甲板に戻ってくる。
「死ぬかと思った…。」
「いやぁ、無事で良かったすよ…。」
死にかけていたのに、何だか堪らなく可笑しかった。
思わず笑いが込み上げる。
「くく…あははははは!」
政宗が笑ったのを見て、兵も笑い出した。
- Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.44 )
- 日時: 2012/04/07 13:44
- 名前: ナル姫 (ID: fjWEAApA)
「「「いただきます!」」」
自分達で釣った魚を焼いて、豪快にかぶりつく兵たち。口の小さい政宗はそんな風に出来なかったが、たまに兵の喉に小骨が突っかかるのを見て笑ったり、太い骨をバリバリと噛み砕いたりするのを見て驚いたり、楽しい時間を過ごした。
「どうだ?独眼竜。船の上の生活は慣れないだろう?」
「まぁな。でも楽しいぜ。」
「お!船の良さが分かるんすか!?」
「やっぱ船は最高だよな!」
笑い合う兵たち。
『筆頭!!』
『やっぱり筆頭はスゲェや!』
『奥州に居て良かったっす!』
『魔王だなんだ、目じゃねぇっすよ!』
「…。」
「?どうした?」
親泰に声を掛けられ、我に返る。
「あっ…い、いや、何でもない。」
「…?」
「お、俺、部屋戻ってる!」
「お、おい!」
親泰の声に振り返らず、政宗は走った。部屋に入って、思いっきり扉を占める。
少し荒い呼吸。暖かい、目から落ちる雫。脳裏を過ぎる声と笑顔。
『筆頭!』
『政宗様!何処に行っておられた!?』
『ホントっすよ筆頭ーー!』
『気にすんな、一寸した下見だよ。上田までな。』
『上田ですと!?まさか真田幸村と…。』
『ばっちげぇよ!』
『ハハハ!筆頭も懲りねぇっすね!』
『それでこそ筆頭っすよ!』
『…仕方のない御方だ。』
『待ってろよテメェら!今に天下見せてやる!』
「…っ…。」
甲板からは、まだ楽しそうな声。
- Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.45 )
- 日時: 2012/04/08 13:58
- 名前: ナル姫 (ID: l78GGQ1X)
翌朝。ザザーっという波の音で政宗は目を覚ます。
昨日は途中で何も言わずに抜け出してしまった。怒ってるか?それとも、心配…したか、な?怒ってたら部屋から出ずれぇなぁ…。心配してたらそれはそれで悪い気がするし…。そう考えて溜息をした。とはいえ、光が入らない此処に居るのも嫌だ。毛利の時の二の舞か。
恐る恐る外に出てみた。静かに出るつもりだったのに、扉が予想以上に大きい音を立てた。
「あっ…。」
「あれ?独眼竜さん!」
「あ…おはよう…。」
「おはようございます!」
兵達は変わらない笑顔を見せる。気にしてないのかな、と思ったのも束の間。
「昨日はいきなりどうしたんすか?」
気にしてたか。
「い、いや、何でもない。」
「そうっすか?何かあったら、遠慮なく言ってくださいね!」
あぁ、駄目だ。
この口調を聞くと、笑顔を見ると、どうしても思い出してしまう。奥州が、伊達軍が懐かしくなる。早く帰りたくなる。皆に会いたくなる。初めは、『味方』と思える人なら良かった。何時からこんな、我儘になったんだろう?伊達の人間に会いたい、だなんて。
「今日も魚釣りましょう!」
(すぐ帰れる、なんて、甘いものじゃねぇんだよな?)
兵は竿を手渡す。
(なら、せめて楽しまなきゃな。)
政宗は笑って、船のヘリに座った。
- Re: ちびっこ城主 *戦国BASARA* ( No.46 )
- 日時: 2012/04/10 19:01
- 名前: ナル姫 (ID: hc4T1ZG6)
「掛からないっすね。」
「今日は釣れねぇや。」
何だか嫌なことを口にする兵たち。昨日大量だったからだろうか、今日は全然釣れない。偶に釣れるのは小さな魚のみだった。おまけに今日は天気も悪い。灰色の雲が空を覆い、今にも雨が降り出しそうだ。
溜息をついたのと同時、待っていたかのように雨がポツポツと降り出した。
「あー振り出しっちまったな。」
「風邪ひいても仕方ねぇ。中入りましょうか。」
「…そうだな…。」
政宗は軽く舌打ちをした。
___
兵と政宗、親泰は船の中の部屋に避難した。雨の音が風と雨の激しさを伝える。
(とんでもないsurvivalだな…。)
政宗は改めて考える。そうだ、島などがなければ船の旅は困難だ。慣れている者は良いが、自分のように慣れていない者は相当疲れる。
(でも…もう少しだ。)
この四国から九州までの海を渡れば、真田幸村に会える。
九州まで、あと少し。
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