二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- {Fate}異端者は槍を構え運命を笑う{短篇集}
- 日時: 2016/01/13 09:18
- 名前: 明星陽炎 (ID: RGCZI60V)
初めましてないしはお久しぶりです!
この作品はFateシリーズの二次創作SS集です。Fate好き増えて下さい。
以下、この作品に登場するオリキャラ達。
無銘/異端者シリーズ/本作メインシリーズキャラ。
ななし(七紙新)/しにたがりのななしさん/無銘の派生キャラ。
リュムール(噂屋)/腐れ外道と厭世作家/腐れ外道な情報屋。
七紙時雨/人間未満と亡霊/鉄パイプ系微少女。
どのキャラもルーを入れ過ぎて溶け残った塊が浮いているカレー並に濃ゆいです。
>>83 「FGO風ステータステンプレート」 ご自由にお使いください
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- Re: {Fate}異端者は槍を構え運命を笑う{短篇集} ( No.75 )
- 日時: 2015/07/29 16:57
- 名前: 明星陽炎 ◆EaZslsthTk (ID: 8DXjmx02)
!マトリクスが公開されました!
サーヴァント情報
セイバー/??? (マスター/???)
アーチャー/??? (マスター/遠坂凛) New!
ランサー/??? (マスター/???)
ライダー/??? (マスター/???)
キャスター/??? (マスター/???)
バーサーカー/??? (マスター/???)
???/ギルガメッシュ (マスター/言峰綺礼) New!
???/ディルムッド・オディナ (マスター/七紙時雨) New!
ステータス
クラス/???
真名/ディルムッド・オディナNew!
ステータス/
筋力:?
耐久:?
敏捷:?
魔力:?
幸運:?
保有スキル/???,???,???
宝具/???,???
- Re: {Fate}異端者は槍を構え運命を笑う{短篇集} ( No.76 )
- 日時: 2015/07/30 13:47
- 名前: 明星陽炎 ◆EaZslsthTk (ID: 8DXjmx02)
息抜きにポケモンパロディ
※人間未満シリーズ
※独断と偏見
※ちょっとしかポケモンでない
※今回人間未満と亡霊さんだけ
抱きしめたゴクリンは腕の中で船を漕いでいるようだった。無理もないと時雨は思う。あんまりにいい日和でうっかりすると時雨自身も眠ってしまいそうなほどだ。何とか未だに起きていられるのは時雨の傍らを陣取ったフラエッテがぺちぺちと頭を叩くからであり、それさえなければこのミオン川の土手の草の上で遠慮なく横になっていただろう。
「ねえ、シャルロッテ。ヴェスペリアも眠そうだよ。眠っちゃだめ?」
シャルロッテと呼ばれたフラエッテはその発言を聞くと自身が抱えた大きな青い花を振り回して抗議する。このままだと「はなふぶき」の一つや二つは繰り出してきそうな勢いであったため、時雨は説得を早々に諦めた。
「シャルロッテは口うるさくてお節介でアイツそっくりだわ……親に似る? いや、卵作ったのはアイツのフラージェスだけど親はぼくだし。反面教師? しっくりくるけど認めたくぬぇー」
ぶつぶつ。呟く時雨の背後からげんこつが降った。
「ほー、ほっとくと何しでかすか分からんくせによく言うな?」
「ぎゃああ!? で、ディル!?」
げんこつを落としたのはまさに話に上っていた相手──ディルムッド。傍らに控えたフラージェスは苦笑しながら漂っている。まさか当人に聞かれたとは。間違っているなどとはミリ単位も思わないとはいえバツが悪くはなる。
誤魔化すようにそっぽを向くと呆れた声は言葉をつづけた。
「大体、不用意に出かけるなと言ってあったろう。お前はただでさえ方向音痴なんだから」
「シャルロッテもヴェスペリアも連れてったからいいだろ。それにぼくは方向音痴じゃない。ぼくの行く方向にない目的地が悪い」
今度は時雨が機嫌を損ねる番だった。むっすりと口を真一文字に結ぶと腕の中のゴクリンを降ろし、腕を組む。こうなってはしばらく機嫌はなおらない。溜息を一つ、ディルムッドは自分よりも下に在る黒い頭をぽんぽんと優しくたたくと苦笑を零した。
- Re: {Fate}異端者は槍を構え運命を笑う{短篇集} ( No.77 )
- 日時: 2015/08/08 12:12
- 名前: 明星陽炎 ◆EaZslsthTk (ID: TQ0p.V5X)
編集中
人間未満シリーズ番外
───赤、紅、赫、あか。様々な〝あか〟が混じり合って燃え盛って染まる。そんな、あかいゆめをみていた気がする。
ぼんやりと、焦点の合わない目を虚空に向けながら呟いた少女を、黄金の王は満足そうに抱きしめた。腕の中の少女は抵抗どころか微動だにしない。
一目見てその異様さが痛いほどに伝わってくる。少女は何も見ていないし、黄金の王は少女を憐れみながら、その憐憫の中に僅かばかりの愉悦を滲ませている。
「ああ、兎よ。また悪夢に苛まれたか。どれ、酷い顔をしているな」
柔らかく甘い声で囁かれる言葉。優しく髪を鋤く仕草。傍から見ていれば恋人同士の睦言にも見えなくはない、けれどやはりそれはどうしたって違うものなのだと否応なく理解させられるその空気が、痛い。
「──貴様の憂いは払わねばなるまい。さあ、立てるか、我が契約者。存分にその采配を振るえ。我はそれに従おう」
ニヤリと笑う彼の後ろで、虚ろな目をした少女が微笑んだような気がした。
──始まりは例の如く、監査役のコトミネ神父から提案された悪趣味な「ゲーム」だった。曰く、「SE.RA.PH内に正体不明のエラープログラムが発生した、しかし聖杯戦争も大詰めに近く、運営も修正に回る人手が足りない。其処で、エラーを修正した魔術師とサーヴァントに、何らかの報酬を与えよう。精々頑張ってくれたまえ」とのこと。相変わらずマイナスな意味でいい性格をしたNPCである。かつて実在した人物をモデルとした人格プログラムとのことだが、元になった人物はいったいどんな性格だったのだろうか。思わず漏れた呟きにアーチャーが心の底から微妙な顔をしていたのは見なかったことにした。
最近は日課になっているルーチンワーク(Lv上げ作業)をこなしにアリーナに続く体育館の扉に触れる。アサシンは強敵だ。負けないために経験を積むのはやぶさかではない。そこでふ、と、コトミネ神父の言った「エラープログラム」のことを思い出した。
アーチャー、エラープログラムってどんなものなんだろうな。
問いかければ、赤い外套の偉丈夫はふむ、と口元に手をやり考えるようにつぶやいた。
「討伐、と銘打つからにはヒトか、ケモノか……とにかく戦闘が可能な形態をしているだろうが。如何せん情報が足りんな。皆目見当がつかないよ、マスター」
やれやれ、と肩を竦めるアーチャーに自分も同意するように頷く。コトミネ神父もコトミネ神父だ──唯一の情報が「見ればわかる」では、見当も対策も付けられないではないか──
その──刹那だ。思考が逸れたその瞬間を狙い撃つように、黄金色の流星が自分に向かって急降下し──
「無事か、マスター!」
アーチャーがそれを弾いた。
すまない、と謝ると「アリーナで気を抜くとは随分私を信頼してくれているようで何よりだが──まあいい」と皮肉交じりに応える。「話の続き(説教)はまた後にしよう」と前を見据える。
「どうやらお出ましらしいぞ」
その視線の先には、少女を抱きしめて此方をにらむ黄金色の姿があった。
「あれは、一体──」
アーチャーの戸惑う声が隣から聞こえる。そちらに視線を向けると驚愕に開かれた目、ただそれは自分の「何も知らないからの驚愕」ではなく「知っているからの驚愕」のように見える。
彼女たちを知っているのか? と、問いかける。単刀直入に尋ねたのは回りくどい質問をするとはぐらかされてしまうから、それを知ったのも実のところ最近ではあるのだが。
案の定、アーチャーは渋い顔をして低く唸った。やや迷うように視線をそらすと、やがて諦めたように重い口を開いた。
「サーヴァントの方は憶えがある──マスターの方は、正直わからない。だが、胸騒ぎがするんだ」
胸騒ぎ──確かに、それが近いかもしれない。
力尽きた
- Re: {Fate}異端者は槍を構え運命を笑う{短篇集} ( No.78 )
- 日時: 2015/08/19 14:50
- 名前: 明星陽炎 ◆EaZslsthTk (ID: TQ0p.V5X)
人間未満の人間関係
アヴェンジャー
復讐者←時雨
依存対象にして唯一自身の隣に立つ者。相棒でありそれ以上でもそれ以下にもならない。精神の根本的な支え。関係性としては悪友に近いものがあり、互いに互いが容赦も遠慮もしない。根本的に向いている方向は真逆。しかしだからこその相棒。彼が自身と彼自身を天秤にかけた際に自身を選ぶだろうことは理解している。隣に立つものであり救済者ではない。
復讐者→時雨
依存対象にして世界で唯一の隣人。相棒であり、妹であり、庇護すべき友でもある。精神の根本的な支え。時雨はその気になれば自身を切り捨てるであろうことも理解はしているがそれならそれで構わないと思っている。救済願望が無いわけではないが、自身と時雨を天秤にかけるならば時雨を選ぶ。
言峰綺礼
綺礼←時雨
敬愛すべき保護者。己を第二に救ってくれた人間にして自身の所有者、そして共犯者である。綺礼自身の持つ歪みには気付いているものの、それを特に異常なものとしては捉えていないし、地下室のことも不自然さは一切感じていない。ぬるい甘えを求める相手であり同時にいつか捨てられることを理解している。
綺礼→時雨
庇護すべき子供。己の異質を受け入れる数少ない理解者であり自身の所有物、そして共犯者。時雨自身も壊れた歪みを持つものと理解しており、その歪みを甘受し手元で育てている。求められるぬるい甘えに応えながらも、いつしか捨てる(救われる)日を待っている。
衛宮士郎
士郎←時雨
初めは無関心。顔すら覚えていない。しかし言峰に彼の異質と願いを聞いてからは異様な執着を覚え、標的として積極的に関わる。彼のことを主人公/ヒーローと称し、自身とは対極に置いた存在として敵意を剥き出しにするが根本では彼のことは嫌いではない。
士郎→時雨
印象深い存在。初対面時にその存在感の薄さが逆に印象に深く刻まれている。時雨から執着されているが何故其処まで執着されているのかまでは分かっていない。自身のことをヒーローと称する彼女が時折何かに縋るような顔をしているのが気になっている。無論彼女のことは嫌いではない。士郎が彼女の執着の理由に気付くか否かで物語は大きな転換を迎える。
遠坂凛
凛←時雨
幼少のころから知っている。相変わらずだなあと変わったなあの中間の辺りで彼女の言動を見守っている。覚えられていないのは好都合。決して悪意は抱いていないが好意を抱いている訳でも無く、知人以上友人以下にしかなれない。ただ、その少女らしさには密かに憧れを抱いてもいる。
凛→時雨
全く記憶には残っていないが幼い頃に何度か会っている。当時も今も「読めない相手」であり、正直嫌いな部類に入る言峰を彷彿とさせる性格を持つ彼女を「いけ好かない」と苦手意識をもっている。
- Re: {Fate}異端者は槍を構え運命を笑う{短篇集} ( No.79 )
- 日時: 2015/08/25 15:12
- 名前: 明星陽炎 ◆EaZslsthTk (ID: TQ0p.V5X)
人間未満番外!
【パニック・パニック・パニック!】
──さて。どうしてこうなったのかと何度目かもわからない頭痛に苛まれながら男は青い髪を掻き毟る。閉ざされた少女の自室のドアに開く気配はなく、はあ、と思わず深い息が口から零れた。まだ拗ねてんのか──男、ランサーは少し前に起きたトラブルに想いを馳せる。
ことの始まりは、相変わらず唐突にやってきた。死んだはずのサーヴァントまで蘇って、聖杯そのものは曖昧になって、挙句ついこの間には虎聖杯とかいう紛い物を巡る虎聖杯戦争なる間抜けな戦いが起き……そんな具合に平穏と呼べなくもない混沌のごった煮な日常をランサーはそれなりに謳歌している。そしてそんな日常を脅かすトラブルというのは大概、金色を輝かせる物理的にも眩しい彼の王か虎を名乗る嵐の化身か──赤い魔女の持つ、最早呪いにも近いうっかりから巻き起こる。今回は三つめだった。
ところでランサーは普段、冬木唯一の教会、【言峰教会】で生活をしている。この教会にはランサーの他に、教会の持ち主である【言峰綺礼】という胡散臭い神父と【カレン・オルテンシア】というこれまた胡散臭いシスター、先に名の上がった黄金のニー……失礼、サーヴァントの英雄王【ギルガメッシュ】と、ランサーと同じくケルト出身の翡翠のサーヴァント(正確には少し違うが)【ディルムッド・オディナ】、そしてその主である少女──【七紙時雨】が生活しており、聖杯戦争、ないし魔術に関連する後始末の一切を取り仕切っている。割と全員が全員、イイ性格(ディルムッドもあれはあれでえげつない時がままある)であり、ランサーは切実に胃を痛めているのだ。この間だってあの金ぴかが引き連れてきた子供たちに混じった女児の何人かがディルに魅了され──話が逸れた。とかく、問題はこの教会が『魔術の後始末』をしていること、『少女と呼ばれる年齢の女性』がいた事──それに発端を置くのだ。
【ソレ】は遠坂邸から持ち込まれた。何でも先の虎聖杯戦争にて色々とやらかした──まあアレ自体がやらかしたモノそのものだが──礼装が封印されているのだという。虎聖杯とかいうあのシロモノは色々と特殊なものだったらしく、その影響下でガンガンにトラブルを巻き起こしたものであるそれを(恐らく黒歴史の封印的な意味合い込で)暫く預かっていてほしい、と布にくるまれただけのソレは言峰教会に置き去りにされた。これがまず初めの不幸だ。
そして、不幸だったのは二つ目、この礼装についての知識というものが教会内でカレン以外に全くなかったことだ。そして知っているカレンもカレンで、面白そうなことであれば口を紡ぐ上に、教会から離れて買い物に出ていた。
だから──だから、こんなことになってしまったのだ。
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