二次創作小説(新・総合)

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嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集
日時: 2024/01/13 12:44
名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: MDsdSaXn)

お久しぶり?です。そうでない方は初めまして。琴葉姫(ことはひめ)です。
カキコの治安が今どうなってるかは分かりませんが(治安が悪いというよりは過疎ってる?)リハビリを兼ねてpixivで投稿が憚られるカキコで書いてたネタを不定期に更新したいと思います。
なお、前スレの最終更新までいなかった作品のキャラも登場します(カキコ活動停止中好きになった作品や扱っていた作品で嫁に加わったキャラが多々)。

・キャラ崩壊が多々ある。
・作者の独自設定&解釈が含まれる。
・以前のスレで登場できなかった新しい嫁があり得ない数で増えてる(!?)。
・別作品のキャラ同士の絡みがあるの前提です。というよりほぼカップリングです。
・荒らしや誹謗中傷、特定のキャラ叩きや「私の○○をこんな奴とカプ組ませるな」というコメントは申し訳ありませんがお控えください。

【目次】
「叶わぬ初恋(萩原朔太郎→立花響)」 >>3
「嫁達でコピペ集」 >>5-6
「だざ+榛でサン○ウィ○チ○ンネタパロ」 >>9
「嫁達でコピペ集2」 >>12-13
「夕凪の王子VS三日月提督と凶刃の審神者と刀剣男士と艦娘 前編」 >>14-17
「夕凪の王子VS三日月提督と凶刃の審神者と刀剣男士と艦娘 後編」 >>20-25
「特務司書組で某銀魂ラジオネタ」 >>28
「提督組でIPPONグランプリネタ」 >>32
「FGOマスター組でIPPONグランプリネタ Aブロック戦」>>36-37
「HAPPY LOVEな仲直り(ななアプと見せかけた普通(?)の防衛部話)」 >>45-49
「二月と鬱金花は結ばれる運命(恋クル)」 >>53-59
「FGOマスター組でIPPONグランプリネタ Bブロック戦」 >>63-64
「ウーちゃんのキャラクエ風SSwithハクロウ」 >>68-69
「99人の壁パロ 『アイマス』&『FGO』編」 >>72-73
「99人の壁パロ 桜木霊歌さんとのコラボ『はたらく細胞』編」 >>78-80
「裸の馬鹿いとしごにも愛を(裸族アンチアンチ(?)話)」 >>83
「女王は『鬼』に堕ちない(蜻蛉切(姫ギク)×シュウメイギク)」 >>87-90
「座談会組で腐女子・腐男子について」 >>93
「夢交界放送局・第一回」 >>94
「夢交界放送局・第二回」 >>98
「忘れずの唄 前編(桜さんとのコラボ)」 >>101-102
「忘れずの唄 中編(桜さんとのコラボ)」 >>106-108
「忘れずの唄 後編(桜さんとのコラボ)」 >>112-114
「初恋はいずれ両想いに 飯田天哉視点(飯田×紗代子)」 >>116
「初恋はいずれ両想いに 高山紗代子視点(飯田×紗代子) >>119
「作者・琴葉姫の自己紹介」 >>123
「不定期曜日のクロスタウン 【大阪府民、「Home is a coming now!」で永遠に泣ける説】を検証してみた」 >>129
「タイトルに偽りなきな『嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集』」 >>132-133
「オタクが推しキャラで魔王を倒しに行く最強の勇者パーティーを妄想したら楽しすぎた件」 >>137
「『永眠病』なんてぶっ飛ばせ!霊夢とオリオンの約束(タイトル詐欺)(霊夢&アルカレ&チタンの弟達で妖怪退治withオリ霊)」 >>140-143
「仲直りの魔法(水心子正秀&源清麿&MEZZO"の小ネタSS)」 >>146
「『心の扉』を開けてやる(鬼龍×マツバボタンなキャラクエ風SSwith鬼龍紅郎)」 >>147 >>149
「月恋ス紅花(鬼龍×マツバボタンが主な話) 前編」>>154-155
「月恋ス紅花(鬼龍×マツバボタンが主な話) 中編」>>159-160 >>162
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 前編」>>165-166
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 中編」>>170-172
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 後編(終)」>>176-179
「レオナおじたんの食レポだけで野菜の名前を当てるクイズ」 >>183-184
「アザミのキャラクエ風SSwith守沢千秋」 >>187-188
「王子様な淑女と乙女な騎士の輝く世界(白瀬咲耶(シャニマス)×鳴上嵐(あんスタ)」 >>192
「小学一年生の課題図書でNRC生と英霊が読書感想文!どのくらいすごい?」 >>199
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! プロローグ」 >>202
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 1~5」 >>207-209
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 6~10」 >>220-222
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 11~15」 >>229-231
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 16~20」 >>237-239
「愉快な四人組(仮名)で鬼滅の刃クイズ」 >>252
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 結果発表」 >>245-247
「テストネタin夢交界 前編」 >>255-256
「テストネタin夢交界 後編」 >>262
「最推し文豪四人で『察しろ!三森すずこクイズ』!」 >>267
「おかしなお届け屋さん~南カカ編~」 >>271
「続・愉快な四人組(仮名)で『Wowに関する知識No.1決定戦、Wow王』」 >>274
「クロスカプでジュンブラネタ」 >>278
「全く違う私と俺!?(並行世界の夢交界の琴葉姫とアーサー(ヘタリア)がやってくる話)」 >>282
審神者ともだちであることとは(新ジャンル加入&太一君が審神者になる話)」 >>288-291
「新ジャンルが加入するぞ!パーティーだ!!!」 >>296-299
「ドキドキハラハラ料理対決Part2!!! プロローグ」 >>303

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・サブタグ
クロスオーバー クロスカプ クロスコンビ キャラ崩壊注意 独自設定 独自解釈 ご都合主義

Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.187 )
日時: 2020/09/13 16:46
名前: 琴葉姫 (ID: DgEDzvxC)

今回は、というより今回"も"!花騎士のキャラクエを団長を嫁に見立てたキャラクエ風SSです!!!(爆)
今回はアザミちゃんのキャラクエwithあんスタの守沢千秋となっております!
…が、今回も中々の闇深となっております←←←私の書くこのシリーズ(?)闇深い花騎士しか書いてないぞ馬鹿かな!?!?!?
でも最終的に当然救われるのでお許しください!(クズ)
そして安定でアイドルが普通に恋愛してます(しかも結構事案臭い…())のでご自衛ください。

では、よろしくお願い致します…。

アザミのキャラクエ風SSwith守沢千秋



アザミ「…………………………」

正義のヒーロー、流星隊の『流星レッド』である守沢千秋もりさわちあきが玉響館の敷地内を歩いていると、花騎士であるアザミが佇んでいるのが見えた。
アザミは最近嫁に加わった花騎士だ。常に携帯しているハリネズミのぬいぐるみを「パパ」と呼んで他の花騎士や、団長の有基でさえ毛嫌いしている彼女が見えて千秋は声を掛けようとした。

アザミ「…………………………!」

が、声を掛けようと手を上げた瞬間、千秋に気付く。
そしてあからさまに嫌そうな顔をして去っていった。

千秋は首をかしげる。特に何か嫌われるようなことはしていない。
彼女は誰にでもこういう態度を取る。誰も信じず、誰とも触れ合わずに過ごす。
まるでこの世の全てを憎んでいるかのように───。



○●○●○

翌日・玉響館に置いての千秋の部屋

アザミ「…………………………なんですか。用がないなら返して欲しいんですけど」

千秋「そう言うなアザミちゃん!俺はヒーローとしてアザミちゃんが困っていることがないか訊きたいだけだ!」

露骨に千秋を睨むアザミに、千秋はいつも通りの満面の笑顔で彼女に笑いかける。
しかしそれがかえってアザミの琴線に触れたようで、不満をぶつけるように千秋の前で大きなため息をついた。

アザミ「…そんなの、必要ないって言ってます!」

そして、千秋に対して不満を吐き出した。

アザミ「だいっきらい……!そうやって良い人ぶって、アザミを心配するフリをして……!何がヒーローよ、そう言う肩書で周りからちやほやされたいだけでしょ……!」

千秋「………!?」

アザミの言葉に傷つく千秋だったが、それ以上に彼女にそう言わせる理由に顔を歪める。

アザミ「誰もいらない……!友達も、家族も、皆、皆いらない……!アザミにはパパがいればそれでいいの。 ね?パパもそう思うでしょ?」

アザミが話しかけているのは、ハリネズミのぬいぐるみ。
冒頭にも言った通り、彼女がいつも肌身離さず持っているものだ。
彼女にとって、「パパ」だけが心の拠り所なのだ。自分や有基、他の花騎士達よりも、ずっと───



○●○●○

そしてまた翌日。
千秋は再びアザミと話をすべくブロッサムヒルの騎士団本部へ赴いていた。
…が、どうやら現在アザミを含めた花騎士達が害虫討伐へ赴いていると聞き、千秋もそこへ向かった。
害虫と応戦している危険な場所へ行くのは怖かったが、早く彼女の元へ行かなければ…と何故かそのような強迫観念に駆られてしまい、向かった先には───

害虫「キシャアアアアアアアアアアアッ!!!!」

多くの虫のモンスター…害虫と応戦している花騎士達、それを指揮する団長の有基が目に入った。
そして…

アザミ「邪魔……っ! あなたも───あなたも、あなたも!皆、皆だいっきらい!アザミの前からいなくなれ……っ!」

アザミの憎悪が害虫を蹴散らし、害虫の憎悪がアザミに向けられる。その禍々しい怒りは、千秋を含めた見るもの全てを怯ませる。
すると、アザミの腕が害虫の攻撃に掠ってしまった。

アザミ「くっ! ぐ……っ!殺せるものなら……殺してみなさいよ……っ!アザミにはパパがいるんだから……。パパが守ってくれるんだから……。 ね、そうだよねパパ───」

害虫「キシャアアッ!!」

ドガッ!

アザミ「あっ………!!」

その時、害虫の攻撃がアザミのぬいぐるみを弾き飛ばした。
彼女が話しかけていた一瞬のスキをついた一撃───!

アザミ「パパ!パパッ!」

咄嗟にぬいぐるみを拾おうとするアザミ。もちろん害虫はそれを見逃さない───!

千秋「危ないっ!!」

有基「へ…?って、もりちあ先輩!?何でこんなとこいるんすか!?」

ウメ「危ない千秋君!下がってくれ!」

咄嗟に身体が動いていた。こちらに気付いて制止の声を掛ける有基やウメを無視し、アザミより早くぬいぐるみを拾い、抱きかかえる。
たまたまぬいぐるみがこちらに飛んできたのが幸いした───

アザミ「触らないで!!」

千秋「!!!?」

アザミ「アザミの───わたしのパパなんだからっ!」

千秋「こんな時にまでか!?」

有基「ちょっ!いいからアザミちゃん後ろ───!」

害虫「キシャアアアアアッ!!!」

ドガッ!

アザミ「あぅ………っ! っこのぉぉっ!あっちへ行けぇっ!」

ドドドドドッ!!

怒りに任せたアザミの一撃が、害虫の群れを蹴散らした。
残っていた敵戦力も、他の花騎士達が倒してくれた。
騎士団に損害は無し。もちろん、胸に抱いたぬいぐるみも……

有基「もりちあせんぱ~い???何でこんなところにいるんすかね~???」

サクラ「ふふっ…ちょーっと、おいたが過ぎるんじゃないかしら~?」

千秋「ひえっ…あ、はい…」

…千秋は怖い笑みを浮かべた有基とサクラに迫られたじたじだったが、すぐさま怒りの形相のアザミが駆け寄ってくる。

アザミ「あなたっ……!」

それにより有基とサクラの隙をついて千秋もアザミの方へ駆け寄る。

千秋「アザミちゃん無事か!心配しなくともぬいぐるみはちゃんと守れたぞ…☆」

アザミ「え……?守れた………って……?」

千秋「? アザミちゃんの大切なぬいぐるみなのだから、守って当然だろう?」

何故そんなに不思議そうな顔をするのか、千秋にはわからなかった。

アザミ「うそ……だって、あなたはパパを取り上げようとしたんじゃ……。…………………………あ…………」

千秋「アザミちゃんッ!?」

ぬいぐるみを受け取った瞬間、アザミは意識を失った。咄嗟に千秋が抱きかかえる。
有基の話によると、先程の害虫の攻撃でダメージが蓄積していたとのことだ。
急いで救護班を呼び、担架に乗せる。早く安全な場所まで運ばねば。



アザミ「…………………………パパ………。…………………………やめて………………………………!」

草むらに横たわるアザミは、大切なぬいぐるみを抱きしめながらずっと涙を流していた。
千秋はそんな彼女の痛々しい姿に、心を痛めるしかなかった───。



○●○●○

アザミ「………ううん………………。やめて…………ママ…………!…………たすけ……………パパ………………!」

あの戦闘から一日が経過したが、アザミは眠ったままだ。
外傷はさほどではないが、桁違いの"疲労"が身体を蝕んでいたらしい。
今までのアザミは常に心に重圧を背負って生きてきた。その糸がプツリと切れてしまったという。



千秋「アザミちゃん…」

アザミが心配で再び騎士団に赴いた千秋。
うなされているアザミを見て、更に心を痛めていた。
これほどまでの心の疲労。一体彼女に何が…

するとそこへ、団長の有基がやって来た。

有基「…わざわざあんなところまで来たもりちあ先輩になら、良いと思って」

そう前置きして、彼は自分で調べたというアザミの出自について語り始めた。



アザミの母親は、彼女の父親以外の何人もの男と関係を持っていた。
寡黙な夫はずっとそれを黙認し続けていたが、ある時、とうとう二人を置いて出ていったそうだ。
その後も、アザミの母親は男達との関係を止めなかった。
母親はアザミを顧みず、父親はアザミを置き去りにした。
母親と関係を持つ"パパたち"は、アザミを守ってはくれなかった。

ある日、アザミの魔力が暴発した。
母と交際相手に暴行された時である。
その事件を機にアザミは"危険人物"として騎士団に入れられた……体のいい厄介払いだ。
アザミを守ってくれるのは"パパ"だけだった。そう、彼女が片時も離さなかったぬいぐるみの"パパ"だ。
本当の父親からの唯一の贈り物。
それだけが、アザミの心の拠り所だったのだ───。



話を聞いた千秋は脳が沸騰しそうなほどの怒りを覚えた。ヒーローである自分がこんな怒りを持つのは良くないと思いつつ、憤らずにはいられなかった。
許せない。アザミを苦しめた母親も"パパたち"も、彼女を置いて行った父親も。それでは彼女がこの世の全てを恨むのも当然ではないか。

有基「…助けてくれるんでしょ?アザミちゃんを。"ヒーロー"なら」

その言葉に、はっとして顔を上げた。
…そうだ、自分に、"ヒーロー"に出来ることは、アザミちゃんを笑顔にして救うこと。
世界はそんなに残酷ではないと教えることだ。
…かつて自分も、泣きたくなるくらいの絶望に打ちひしがれたこともあった。
でも、勇気を出して歩んだ世界はきらきら輝いていた。
彼女にもきらきらとした、ステージの上のような世界を見せてあげれたら。
そのためには彼女の腕を引っ張ってあげなければ。

…小さい頃からずっと憧れていた、"ヒーロー"のように

有基に礼を言って、千秋は行動に移した…。



○●○●○

アザミ「ん………んっ………………。パパ…?どこ…………パパ…………?」

千秋「アザミちゃん!よかった、目が覚めたんだな…」

千秋が目が覚めたアザミの顔を覗き込み、手を振る。
上半身を起こして千秋の方を見ると、次に机の上にあるぬいぐるみを見つけた。

アザミ「パパ!……………っ」

飛び上がるように起きたアザミはすぐに机の上のぬいぐるみを抱きしめる。
そして警戒するように千秋を睨んだ。

アザミ「なにか…違う。あなた、パパに何したの!?」

千秋「ああ、さっきの戦いでちょっとほつれてたのを直したんだ!他にも破れてたところとかをちょっと」

…さも自分がやったように言っているが、実際に修繕したのは元クラスメイトで元手芸部部長の斎宮いつきしゅうなのだが。
依頼した際「ノンッ!君の頼みごととは言え人形をボロボロのままにしておくわけにはいかないからね…!」とツンデレ(?)を発揮されたことは今はどうでもいいのだが。

アザミ「あ…本当だ…………。ここ、破れていたのに……。なんで?なんで直してくれたんですか」

不思議そうに尋ねるアザミに対し、千秋は満面の笑みで言ってのけた。

千秋「アザミちゃんの大切なものなんだから、当然だ!」

そう言い切る千秋に、アザミの疑問心は尽きることがなかった。
更に問いかける。

アザミ「直しただけじゃない。あの時だって…害虫に襲われていたパパを助けてくれた。死ぬかもしれないのに、身を挺してパパを助けてくれた」



アザミ「どうして、そこまでしてくれるんですか。あなたにとって、アザミは憎い子のはずです。そうやって恩を売って、味方のような顔をして───アザミに取り入っても、何も良いことないのに」

アザミ「アザミの"パパたち"は、皆アザミにいい顔をしました。だけどそれはお母さんに取り入るためのアピール。ここにはお母さんはいません。媚びを売る相手なんてどこにもいないんですよ」

千秋「っ…!媚びを売ってるわけじゃ…!」

千秋の言葉を遮るようにアザミは首を横に振る。



アザミ「もう、やめてください……迷惑です。これ以上、アザミの中を搔き乱さないでください。アザミはパパと一緒にいられれば、それでいいんです。……それでよかったんです」

アザミ「もう、アザミに構わないで…あなたが本当はいい人だって…信じてしまいそうになるから」

ぬいぐるみをぎゅっと抱きしめ、アザミは俯く。
彼女を覆う心の殻は、思った以上に厚い。
そして、それがひび割れるたびに彼女の心は痛みを感じてしまう。

アザミ「…失礼します」

俯いたまま、アザミは病室から出ていった。
静かに閉まる扉の向こうから、乱暴な足音が遠ざかっていく…。

千秋「…アザミちゃん」

千秋の心細そうな呟きは、当然彼女には聞こえず…。



○●○●○
アザミ「……………パパ」

騎士団の外で、アザミは"パパ"を抱きしめて問いかける。

アザミ「…あの人は、……………本当にアザミのこと、大切にしてくれるかな……………?」

しかし、急にアザミの顔色が変わる。

アザミ「……………パパ?…どうして……………何も言ってくれないの?」

"パパ"を抱きしめる力が強まる。声を震わせて、必死に声を掛け続ける。

アザミ「ねえ、お願い、返事をして…!パパがいなくなったら、アザミには、もう……………!」

アザミ「パパ…パパ……………!お願い…もう…………ひとりは………いやだよぉ……………!」



アザミ「……………パパ……………パパ……………。…千秋、さん……………!」

アザミは、意識を手放した…。



アーサー「うおお………(驚愕)」

琴葉姫「こういう闇深い花騎士が出てくるから花騎士はやめらんねえぜ(爆)」

アーサー「クズかな?????????」

Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.188 )
日時: 2020/09/13 16:44
名前: 琴葉姫 (ID: DgEDzvxC)

続き



アザミ「……………………ん……………。……………はっ」

千秋「よかった、気が付いたか!」

目を開くなり千秋の姿が映り、アザミは少しばかりびっくりする。
そういえば辺りが暗い。もう夜になっていたのか、とアザミは思ったが…

アザミ「千秋さん…?どうして、ここに………?」

千秋「それはこっちの台詞だぞ!こんな場所でぬいぐるみを抱いたまま眠って!風邪をひいてしまうぞ!」

アザミ「……………別に。アザミの心配なんてしなくていいです。
暗いのも、寒いのも慣れています。よくママに家を追い出されて、こうして過ごしてましたから。今更どうってことありません」

千秋「っ…」

アザミ「…パパと一緒なら、どこでも、どんなことでも耐えられたんです。でも……今は何も答えてくれません。きっとあなたがパパに何かしたせいです。絶対に許さないんだから…!」

睨む目にも力が入っていない。頼っていた存在が何も反応しないのが、堪えているのだろう。

アザミ「返してください…!もとのパパを返して…っ!」



アザミ「っ…アザミがこれからどうしたらいいのか、教えてくれないの…!あなたがお節介するたびに、イライラするの…!あなたに優しくされるたびに、嫌なことを思い出してしまうの………!
お願い………教えて………。あなたは、本当はアザミにひどいことをするんでしょ?」

千秋「………」

千秋は少し間を空けて、屈んでアザミと目を合わせる。

千秋「アザミちゃんにひどいことをする人なんて、騎士団にも夢交界にもいないよ。それは今までの生活でわかっているだろう?…それでも、君は信じられないのだろう。いつか俺や仲間たちが再び君を傷つけるんじゃないかって」

アザミ「嘘───」

千秋「そう考えると、"パパ"が答えなくなった理由がちょっとわかったよ。
喋らなくなったんじゃない。アザミちゃんのためを思って、黙っているだけだ。アザミちゃんが、自分で決めるために」

アザミ「───千秋さん…アザミ…」

千秋「それは誰かに決めさせてはいけない答えだ。だから"パパ"は、あえて黙っていてくれてるんだよ」

アザミ「………わたし…………………っ!」

アザミが震える手を伸ばす。
その手を千秋が握ると、冷たかった。
手をたぐり寄せるように、アザミが抱き着いて来た。
震える身体を抱きしめると、アザミはゆっくりと千秋にゆっくりと体重を預ける。

アザミ「…怖いよ………………!」



アザミ「誰も好きになれないの。誰かを好きになっちゃいけないの。きっとまたアザミをぶったりするから。パパだけがアザミをぶたないの。
あなたも………きっとそう。でも、本当はわからない。だから、信じたくない。お願い、信じさせないで───」

抱きしめる力が強くなる。
「信じられない」という気持ちと、「信じたい」という気持ち。
その二つが彼女の中でせめぎ合っているのだ。

アザミ「アザミは…いつも人を傷つける…!だから皆アザミのことが嫌いになるの…!皆アザミを責めるの…!」

千秋はふと思い出す。
アザミの魔力が暴発したという話は。有基から聞いた。
彼女の親が暴力を振るった時の、自己防衛だ。

千秋「…もう、アザミちゃんを傷つける人はいないぞ。身を守る必要はないんだ」



千秋「それでもアザミちゃんを傷つける奴が現れたなら───その時は俺が護るよ」

その言葉は、千秋にとって精一杯の気持ちだ。
それを聞いた千秋の腕の中にいるアザミの震えが、やがて収まって来る。
今、アザミがどんな顔をしているのか千秋には分からない。ずっと自分の胸の中に顔を埋めているから。

アザミ「アザミは……………まだ……わからない。でも……………っ、信じたい……………!」

小さな子供の様に(実際小さい子供なのだが…)泣き続けるアザミ。
いつまでも、いつまでもそうしていた。



○●○●○
後日。
アザミの不信感はいまだ完全には拭えていない。
幼いころから傷つけられてきた彼女の心を、完全に変えるのは困難だ。
時間をかけて、ゆっくりと今の環境に慣れてもらいたい。千秋はそう決意した。

ただ、"信じたい"と言った彼女の言葉は本当のようで───

アザミ「……………千秋さん、今日はどこ行くの?」

千秋の袖を掴むアザミが彼の隣にいる。朝からずっとこんな感じで、千秋のそばにどこにでもついてくる。

千秋「これからユニットのレッスンに行くんだが、アザミちゃんも来るのか?」

アザミ「…千秋さんが信じられる人かどうか、まだ分からない。だから、近くで見てるから。ずっと見させてね
パパもちゃんと見極めてね。千秋さんが本当にいい人なら───いつか、パパもゆっくり休めるはずだから」

ぬいぐるみに微笑みかけるアザミ。その優しい笑顔のまま、こちらを見て頷いた。

心の殻が完全に消える日まで、ふたりでゆっくり歩いていく───きっと今はまだ、それでいいのだろう。
変わるアザミの表情を見ながら、千秋はそう思った。

…それと同時に、ユニットメンバーやプロデューサーのあんずに彼女のことをどう言えばいいのか、千秋は考えるのだった。



はいハッピーエンドです!!!!!!!!!!(クズ)まあ依存色は強いですが()
今後この二人がどうなるか乞うご期待ください←ただ他に書こうと思ってるネタが多すぎてですね…(白目)筆を取れるように頑張りたい(震え声)イデエレの話も溜まってるし………←

ということで(?)感想OK

Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.189 )
日時: 2020/09/13 17:02
名前: 桜木 霊歌 (ID: L1jL6eOs)

こんにちわ!桜木霊歌です!
霊歌「ねぇ、アザミのお父さん達とアザミのお母さん、三途の川送りにしていい?」←目がマジ&両手杖ロッド装備済みかつ必殺技放つ準備万端
ソニック「普段の俺なら、止める判断をしていただろうが、マジでキレた。俺も行くぞ」←両手杖ロッド装備済みかつ必殺技放つ準備万端
優衣「止めません。一思いにどうぞ・・・そもそも、例え止めたとして、あなた達なら勝手に行きかねません・・・」(霊歌さんが『三途の川送りにしていい?』なんて聞くなんて、よほど怒りが貯まってたんですね・・・ツイステッドワンダーランドじゃ、即オーバーブロットしていてもおかしくない勢いです・・・)
次回も楽しみに待ってます!

Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.190 )
日時: 2020/10/01 08:53
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: A7M9EupD)

どうも、柊です!
柊「ううう、アザミちゃん…(´;ω;`)」
小夜「…アザミさんの母親も、『パパ』たちも、置いて行った父親も、彼女に復讐されて当然だよ。
だけど、主。



しゃどーぼくしんぐしないで」
柊「抉るように打つべし、打つべし…。母親擬きと交際相手どもの脇腹を抉るように、打つべしっ…。人間相手なら勝機はある…」
小夜「勝機を見出さないで」
柊「アザミちゃんのキャラクエ、動画サイトで見ましたが本当…本当に辛くって…。
どうか千秋さん、アザミちゃんの支えになってあげてください…!」
小夜「(…僕がアザミさんにどうしようもないほど肩入れしたくなるのは、薊の花言葉からなのかな…。それとも、主の影響…?)」

これにて失礼します!
それでは!

Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.191 )
日時: 2020/10/05 23:42
名前: 琴葉姫 (ID: HWQyDP4e)

コメ返ですが、その後にとあることを駄弁る?のでお付き合い頂ける方はよろしくお願い致します(?)

☆コメント返信☆

桜木霊歌さん
→今回もコメントありがとうございます!
あっ…(察し)やっぱりアザミちゃんの母親と父親達にブチ切れますよね(震え声)

琴葉姫「ソニックも桜木さんに便乗(?)してるし優衣ちゃんも止めないとかガチギレじゃないですかやだー!!」

紅閻魔「三途の川送りとは…確かに彼ら彼女らの行先は、地獄でちょうね」

琴葉姫「桜木さんのオバブロとかヤバい奴でしかないじゃないですかやだー!!!」←

紅閻魔「それしか言えないのでちか???」

ありがとうございましたー!



柊さん
→ありがとうございます!!!。゚(゚^ω^゚)゚。

琴葉姫「アザミちゃんのキャラクエマジでしんどかったですね…」

エレシュキガル「許せない気持ちは私も分かるしシャドーボクシングもしたくなるのだわ」

エピデンドラム「エレちゃん!?!?!?」

もりちあにはアザミちゃんの支えになってもらうのでいい方向に行かせます…!公式で何かがあろうとも…!!←

マールーシャ「小夜……大丈夫だぞ、今は柊殿や宗三や江雪や歌仙もいるからな………(´;ω;`)」

ゼクシオン「貴方は柊サイドの小夜左文字のなんなんですか???」

こちらも支離滅裂なコメント返信ですみません…(震え声)

改めてコメントありがとうございました!



○●○●○

琴葉姫「みなさん!!!!!!!!!!!!!!AbemaTVのツイステッドワンダーランドチャンネル観ました!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」

アーサー「うるせえな!?!?!?いやTwitterの監督生たち死屍累々だったけど!!!」

えびの「非常に濃い二時間でした…!」

青江(姫マル)「出演者さん達も凄かったしねえ…」

琴葉姫「いやほんと…オクタの中の人たちも可愛かったしノッブもFGO程でなくても安定だったしゲームも中の人達どちゃ可愛すぎて最高だったんだけども

ハロウィンのアレ

何????????????????????????????????????(真顔)」

アーサー「限定カードのアズール来ちゃったかーーーー」

えびの「ジェイドさんは限定SSRですよ!ケイトさんとヴィル様も!!」

青江(姫マル)「ケイト君推しのギバラこと御伽原江良さんも凄かったね…(小並感)」

琴葉姫「アズール君様の誕生日ガチャまでガチャ禁だと思ってた矢先にコレだよ!!!ツイステ運営マジで監督生を的確に殺しにくるよね!!!!!二重課金とか問題は起こすのに!!!!!(爆散)」

アーサー「その件を言うのはヤメロォ!!!!!!!!!!!!!!(迫真)で?回すのか?」

琴葉姫「寧ろなんで回さないと思った???(真顔)アズール君様が!!!アズール君様が一人でも来てくれればいい!!!ジェイドとか高望みはしない!!!」

青江(姫マル)「ところでフロイド君は?」

琴葉姫「クリスマスで来るかもしれない予想がTwitterでめっちゃ多かった…やべえ(白目)」

えびの「石、貯めましょ?」

琴葉姫「くそぉ…待ってろアズール君様…絶対お迎えしてやるんだからな………!」

アーサー「これでアズール来なくてジェイド他限定SSR来たら笑ってやるよwwwww」

えびの「イラストとかSS書いて願掛けしましょ!」

青江(姫マル)「あ、でも最近本丸運営サボってるよね?そっちの僕達のことも忘れないでね(ニッカリ)」

琴葉姫「鬼か????????????????????????????」

おわれ()


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