二次創作小説(新・総合)
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- 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集
- 日時: 2024/01/13 12:44
- 名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: MDsdSaXn)
お久しぶり?です。そうでない方は初めまして。琴葉姫(ことはひめ)です。
カキコの治安が今どうなってるかは分かりませんが(治安が悪いというよりは過疎ってる?)リハビリを兼ねてpixivで投稿が憚られるカキコで書いてたネタを不定期に更新したいと思います。
なお、前スレの最終更新までいなかった作品のキャラも登場します(カキコ活動停止中好きになった作品や扱っていた作品で嫁に加わったキャラが多々)。
・キャラ崩壊が多々ある。
・作者の独自設定&解釈が含まれる。
・以前のスレで登場できなかった新しい嫁があり得ない数で増えてる(!?)。
・別作品のキャラ同士の絡みがあるの前提です。というよりほぼカップリングです。
・荒らしや誹謗中傷、特定のキャラ叩きや「私の○○をこんな奴とカプ組ませるな」というコメントは申し訳ありませんがお控えください。
【目次】
「叶わぬ初恋(萩原朔太郎→立花響)」 >>3
「嫁達でコピペ集」 >>5-6
「だざ+榛でサン○ウィ○チ○ンネタパロ」 >>9
「嫁達でコピペ集2」 >>12-13
「夕凪の王子VS三日月提督と凶刃の審神者と刀剣男士と艦娘 前編」 >>14-17
「夕凪の王子VS三日月提督と凶刃の審神者と刀剣男士と艦娘 後編」 >>20-25
「特務司書組で某銀魂ラジオネタ」 >>28
「提督組でIPPONグランプリネタ」 >>32
「FGOマスター組でIPPONグランプリネタ Aブロック戦」>>36-37
「HAPPY LOVEな仲直り(ななアプと見せかけた普通(?)の防衛部話)」 >>45-49
「二月と鬱金花は結ばれる運命(恋クル)」 >>53-59
「FGOマスター組でIPPONグランプリネタ Bブロック戦」 >>63-64
「ウーちゃんのキャラクエ風SSwithハクロウ」 >>68-69
「99人の壁パロ 『アイマス』&『FGO』編」 >>72-73
「99人の壁パロ 桜木霊歌さんとのコラボ『はたらく細胞』編」 >>78-80
「裸の馬鹿にも愛を(裸族アンチアンチ(?)話)」 >>83
「女王は『鬼』に堕ちない(蜻蛉切(姫ギク)×シュウメイギク)」 >>87-90
「座談会組で腐女子・腐男子について」 >>93
「夢交界放送局・第一回」 >>94
「夢交界放送局・第二回」 >>98
「忘れずの唄 前編(桜さんとのコラボ)」 >>101-102
「忘れずの唄 中編(桜さんとのコラボ)」 >>106-108
「忘れずの唄 後編(桜さんとのコラボ)」 >>112-114
「初恋はいずれ両想いに 飯田天哉視点(飯田×紗代子)」 >>116
「初恋はいずれ両想いに 高山紗代子視点(飯田×紗代子) >>119
「作者・琴葉姫の自己紹介」 >>123
「不定期曜日のクロスタウン 【大阪府民、「Home is a coming now!」で永遠に泣ける説】を検証してみた」 >>129
「タイトルに偽りなきな『嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集』」 >>132-133
「オタクが推しキャラで魔王を倒しに行く最強の勇者パーティーを妄想したら楽しすぎた件」 >>137
「『永眠病』なんてぶっ飛ばせ!霊夢とオリオンの約束(タイトル詐欺)(霊夢&アルカレ&チタンの弟達で妖怪退治withオリ霊)」 >>140-143
「仲直りの魔法(水心子正秀&源清麿&MEZZO"の小ネタSS)」 >>146
「『心の扉』を開けてやる(鬼龍×マツバボタンなキャラクエ風SSwith鬼龍紅郎)」 >>147 >>149
「月恋ス紅花(鬼龍×マツバボタンが主な話) 前編」>>154-155
「月恋ス紅花(鬼龍×マツバボタンが主な話) 中編」>>159-160 >>162
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 前編」>>165-166
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 中編」>>170-172
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 後編(終)」>>176-179
「レオナおじたんの食レポだけで野菜の名前を当てるクイズ」 >>183-184
「アザミのキャラクエ風SSwith守沢千秋」 >>187-188
「王子様な淑女と乙女な騎士の輝く世界(白瀬咲耶(シャニマス)×鳴上嵐(あんスタ)」 >>192
「小学一年生の課題図書でNRC生と英霊が読書感想文!どのくらいすごい?」 >>199
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! プロローグ」 >>202
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 1~5」 >>207-209
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 6~10」 >>220-222
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 11~15」 >>229-231
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 16~20」 >>237-239
「愉快な四人組(仮名)で鬼滅の刃クイズ」 >>252
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 結果発表」 >>245-247
「テストネタin夢交界 前編」 >>255-256
「テストネタin夢交界 後編」 >>262
「最推し文豪四人で『察しろ!三森すずこクイズ』!」 >>267
「おかしなお届け屋さん~南カカ編~」 >>271
「続・愉快な四人組(仮名)で『Wowに関する知識No.1決定戦、Wow王』」 >>274
「クロスカプでジュンブラネタ」 >>278
「全く違う私と俺!?(並行世界の夢交界の琴葉姫とアーサー(ヘタリア)がやってくる話)」 >>282
「審神者であることとは(新ジャンル加入&太一君が審神者になる話)」 >>288-291
「新ジャンルが加入するぞ!宴だ!!!」 >>296-299
「ドキドキハラハラ料理対決Part2!!! プロローグ」 >>303
・タグ(主な作品だけ)
ヘタリア 黒子のバスケ テニスの王子様 キングダムハーツ カードファイト!!ヴァンガード 艦これ 刀剣乱舞 戦姫絶唱シンフォギア おそ松さん 魔法少女リリカルなのは SHOW BY ROCK!!シリーズ ツキウタ。 あんさんぶるスターズ!! アイドリッシュセブン 美男高校地球防衛部シリーズ フラワーナイトガール 夢王国と眠れる100人の王子様 文豪ストレイドッグス 文豪とアルケミスト Fate/Grand Order ラヴヘブン アズールレーン 東方project 獄都事変 アイドルマスターsideM アイドルマスターミリオンライブ!シアターデイズ アイドルマスターシンデレラガールズ アイドルマスターシャイニーカラーズ ヒプノシスマイク 転生したらスライムだった件 フードファンタジー キュイディメ 千銃士 ドールズフロントライン 僕のヒーローアカデミア ツイステッドワンダーランド 魔法使いの約束 東京ミュウミュウオーレ! ガチャを回して仲間を増やす最強の美少女軍団を作り上げろ 夢職人と忘れじの黒い妖精 ブルーアーカイブ
・サブタグ
クロスオーバー クロスカプ クロスコンビ キャラ崩壊注意 独自設定 独自解釈 ご都合主義
- Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.56 )
- 日時: 2019/01/25 22:49
- 名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: xJq/HYyx)
硫黄「…おや?」
書類を片手に持って睨めっこしていた硫黄。しかし、何やら周りが騒がしいことに気付いた。
少し歩みを進めると、あちこちで挙動不審な動きをしている花騎士達の姿が見えた。
訝し気に首をかしげる硫黄に、ハイビスカスが硫黄の元に駆け寄った。
ハイビスカス「あっ、団長!クルクマのぬいぐるみ見なかった!?」
硫黄「へっ?クルクマさんの…?」
その言葉を聞いてクルクマの方を見ると…涙を流しながら必死に物をどけたり隙間を這い蹲りながら覗いて必死に何かを探しているクルクマの姿があった。
その姿を見て、硫黄はハッとしてハイビスカスに訊く。
硫黄「クルクマさんのぬいぐるみなくなったんですか!?まさか…」
アンスリウム「そうなのよ!シャワー浴びてるうちになくなってて…!絶対クルクマに嫌がらせしてる犯人の仕業よ!」
クルクマが脱衣所に戻ると…くまのぬいぐるみがなくなっているのにすぐ気づいた。
それによりちょっとしたパニックに陥ったクルクマを、ハイビスカスとアンスリウムが必死に落ち着かせ他の花騎士にも協力してもらいぬいぐるみを探していた。
が、一向に見つからないのだ。犯人が持ち出し、そのぬいぐるみをどうしたか…それを想像するだけでクルクマは…顔を真っ青にしてただ涙を流し続けた。
クルクマ「だ、団長さん…!ど、どうしよう…あ、あの子が…あの子はどうなってしまって…!」
硫黄「落ち着きなさいクルクマさん!誰か物を探知できる魔法を取得している人はいませ───」
有基「イオせんぱーい!来たっすよー!」
硫黄「っ、有基…!?」
剣呑な雰囲気の中、現れたのは有基だ。つい先ほど、バナナオーシャンの騎士団本部に到着したのだ。
だが今は彼に構っている暇は、硫黄にはないのだ。
硫黄「すみません有基、話は後日しますので───」
エニシダ「え、く、クルクマさん!?なんでここに…!?」
クルクマ「え…?」
しかし、クルクマの姿を見て驚く有基達に、クルクマも硫黄も花騎士達も唖然とした。
硫黄「…どういうことですか?」
有基「え、だ、だって、クルクマちゃんは繁華街にいたんすよね?俺ら、見たっすよ?」
硫黄「…何を言ってるんですか?クルクマさんは午前の討伐から帰ってずっとここにいましたが」
ウメ「な、ではあのぬいぐるみを持った人物は一体…!?」
クルクマ「私のぬいぐるみを持ってる人を見かけたんですかっ!?」
ウメの言葉に、クルクマはウメに綴った。その様子は、一抹の希望を見つけたように縋るもので…
そんなクルクマに気圧されながらもウメは説明する。
ウメ「あ、ああ。君のぬいぐるみを持った人物が、繁華街から…南だったかな?に向かったのを私達は見た。恋君が後を付けてたから、クルクマちゃんだとばかり…」
ウメの言葉を聞いたクルクマは目を見開いてひゅ、と息を呑んだ。
クルクマだけじゃない、硫黄も、その場にいた花騎士達もだ。
硫黄はすぐ有基の肩を掴んで詳細を求めた。
硫黄「いますぐ!恋さんとその人がいた繁華街の箇所、あとどこへ向かって行ったか連れて行きなさい!!」
有基「ええ!?でも合同討伐の…」
硫黄「それは後日お願いします!責任は私が負います!ですから早く…!」
有基「こっ、こっちっすぅー!!!」
硫黄の気迫に耐えられなかった有基は上ずった声で慌てて硫黄達を案内する。
他の花騎士達も同行しようとしたが、硫黄とクルクマだけ案内してもらった───。
感想まだ
- Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.57 )
- 日時: 2019/01/25 22:51
- 名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: xJq/HYyx)
その頃恋は…なんとかローブの人物に気付かれずに跡をつけて居るのに成功していた。
そして気付けば…海岸の断崖にいた。
恋「(あいつ、ここでどうするつもりだ…?)」
視線をローブの人物から絶対に離さない恋。
ローブの人物が…小脇に抱えていたぬいぐるみを手に取り───
断崖から海に…放り投げようとした!
恋「ッ!?おいお前!」
ローブの人物「!?」
思わず恋が姿を現してローブの人物を止めようとする。
まさかつけられていると思わなかったローブの人物は恋を見て焦っているようだ。
恋「そのぬいぐるみどうするつもりだよ!こっちに渡せ!」
ローブの人物「っ、うるさいッ!なんであんな奴ばっかり…!」
恋「えっ…?」
やっと、ローブの人物が声を発した。
"女性の声だ"。ローブの人物は、女性のようだ。
しかし、恋はこの声に聞き覚えはなかった。そんなことを恋が思考しているうちに…
ローブの女性「こんなのッ…!」
恋「ああっ!?」
女性が、とうとうぬいぐるみを崖から放り投げた───!
その拍子で、女性の被っていたローブが外れ、素顔を晒す、が
恋はそんな彼女のことなど無視し───
恋「待って!待って待って待って待ってーーーーー!!!」
女性「なっ…!?」
一直線に力の限り走り、崖の端から跳び…
ぬいぐるみを、キャッチした!
恋「よっ、し…!?」
しかし、恋の真下は荒れ狂い波が打ち付けられる断崖絶壁…!
重力に逆らえず、そのまま恋は───
恋「うわあああああああああああ!?」
どすんっ
恋「どわいてっ!?」
エニシダ「何やってるんですか!危ないじゃないですか!」
恋「え、エニシダさん!?どうしてここに!?」
───恋は、ホウキに乗って空を飛んでいるエニシダによって助けられた。
そのままホウキに乗せてもらい、元の場所へ戻った。
そしてそこには…
恋「うえええっ!?硫黄に有基にサクラさんにウメさんに…く、クルクマちゃんっ!?」
クルクマ「恋君ッ!!!」
真っ先に恋に駆け寄ったのはクルクマだ。顔面蒼白で、目元には涙を浮かべている。
恋は何を思ったかそんなクルクマを安心させるように、持っているくまのぬいぐるみをクルクマに渡した。
恋「はい、ぬいぐるみは大丈夫だから、もう安心して?」
クルクマ「っ…」
恋の言葉に、クルクマは更に顔を歪めた。その理由が分からず、恋は不思議そうな表情で首を傾げた。
そんな二人のやり取りを呆れたように見ていた硫黄は視線を変え、ローブの脱げた女性を睨み付けた。
硫黄「貴方…最近うちの騎士団に配属になった新人花騎士ですよね」
新人花騎士「だ、団長さん…!」
ローブの女性…基、クルクマに嫌がらせを行った犯人は、花騎士になりたての新人のようだ。
そして───クルクマは、彼女に覚えがあった。
クルクマ「…どうして」
恋「え、」
クルクマ「どうして、またこんなことするんですか!?しかも私だけじゃなくて、恋君まで…!」
硫黄「…まさか」
何かを察した硫黄が、目を見開きながら新人花騎士を見る。
硫黄「クルクマさんの幼少期、彼女をいじめてこのぬいぐるみを壊したって言う、クルクマさんの友人ですか?」
恋「!?」
硫黄に言葉に、恋はばっと新人の花騎士を見た。
有基もサクラもウメもエニシダも、新人花騎士を睨んでいる。
それが心地悪かったのか、新人花騎士は声を荒げた。
新人花騎士「何よ、何よ何よ何よ何よ!私だけ悪者みたいに言って!何も出来ない弱虫のアンタだけ悲劇のヒロインぶっちゃってさ!全部アンタがいじめられるようなうざい奴だからイケないんでしょお!?」
硫黄「認めるんですね。小さい頃クルクマさんをいじめてたことも、今現在もクルクマさんに嫌がらせしていたことも」
新人花騎士「そうよ悪い!?っていうか、団長さんや他の花騎士達はそいつばっかり気にかけるけど、新人の私にだって優しくしてくれない!?」
硫黄「私はちゃんと貴方をフォローも指導もしましたよ。花騎士なのですから、実力主義になってしまいがちなのは仕方ありませんし」
新人花騎士「それってそいつが実力あるっていうわけ!?そんなわけないじゃない!そいつは泣いて耐えるだけで特に役に立たないくせに!」
硫黄「…それ、本気で言ってます?」
低い声で新人花騎士に問いかける硫黄。
癇癪を起こしたまま、彼女は自分の言い分を述べた。
新人花騎士「私の親は故郷の村でも有力者で私は寺子屋でも成績優秀だった。そいつみたいな弱い奴を率先して叩けることが出来るくらいには。だからそんな私が花騎士になるのは必然だったのよ。でも…騎士学校の教師達は有力者の娘である私に厳しい課題を出したり私のやったことに対して文句を言う!極めつけは…優秀な私より役立たずのそいつを先に卒業させて花騎士にさせた!!あり得ないわ!私は優秀な花騎士として脚光を浴びるはずだったのに、そいつよりずっと後に卒業させられて、どれだけ両親に失望されたと思う!?私の人生はそいつに狂わされたのよ!!!」
彼女の述べた言い分は、全く持って呆れかえるお粗末なものだった。
自分のことしか考えてない、自分の自己顕示欲のために花騎士になったと断言した彼女に、硫黄は再び言い返そうとする。
硫黄「あのですね───」
が、
それは叶わなかった。
サクラが新人花騎士に歩み寄った。
新人花騎士を見つめるサクラの瞳は、凍てつくように冷えていた。
サクラ「貴方、なんのために花騎士になろうと思ったの?」
新人花騎士「え…?」
威圧のあるサクラの問いに新人花騎士はびくっと肩を震わせた。
そんな彼女のことなど気にしないように、サクラは続ける。
サクラ「世界の平和のため?人々の安心のため?護りたい人がいたから?…いいえ、貴方は花騎士の名を利用したいだけ」
新人花騎士「え、え?」
サクラの言葉の意味を理解していない新人花騎士。
サクラの言葉と同意するように、ウメも加わる。
ウメ「花騎士になる理由は人によってさまざまだ。中には君のように自分の力を誇示したいという理由でなった者もいるだろう。だが、そんな花騎士は長くは続かない。理想を演じきれず辞める者や、自分の力を過信して殉職する者もいる。…君も、そうなってしまうかもしれないんだぞ?」
新人花騎士「な、なんで?わ、私は───」
硫黄「…大体お二人に私の言いたいことを言われてしまいましたが…これだけ言わせてください」
新人花騎士「だ、団長さ…」
縋るように硫黄を見つめる新人花騎士。
しかし、硫黄はそんな彼女を冷たく見下ろし…
硫黄「貴方、クルクマさんのスケジュールを把握して、周りの花騎士の皆さんに気付かれないように嫌がらせを遂行したと思うと、かなり頑張ったみたいですけど───」
硫黄「結局貴方は自分の手で証明してしまいましたね。自分が花騎士として優れているかどうかを」
新人花騎士「っ…!」
硫黄のその言葉に、新人花騎士はぺたんと座り込んで顔を両手で押さえて泣き叫んだ。
そんな彼女に、恋達は何も言えなかった───。
感想まだ
- Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.58 )
- 日時: 2019/01/25 22:53
- 名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: xJq/HYyx)
その後バナナオーシャン騎士団本部に新人花騎士を連行して、彼女は処分を受けた。
処分と言ってもそんな大したことではない。"再び騎士学校で学ぶ"だけだ。
まだ花騎士になる猶予は与えられているのだ。それを、彼女が受け入れられるか、再び花騎士を志そうと思うのか、それだけの問題なのだ。
色々と手続きが終わって有基達がブロッサムヒルに帰って、執務室で硫黄に恋が注意を受けていた。その場には、今回の事件の被害者のクルクマもいた。
硫黄「馬鹿なんですか貴方は?投身自殺とか何考えてるんですか?仮に貴方があのまま落ちて亡くなった場合貴方の友人達に何と説明すればよろしいのでしょうか???」
恋「自殺じゃないし!ぬいぐるみ助けようとしただけだし!」
硫黄「…話になりませんね」
恋のとてつもなく杜撰な反論に、目頭を押さえ頭が痛そうにする硫黄。
しかし、表情を変えクルクマの方に目線を向けると…ぬいぐるみを強く抱きしめ俯いているクルクマが映った。
新人花騎士が連れて行かれてからずっと、そうしていた。一言も言葉を発さずに、ただ、何かを"我慢"していた。
そんな彼女の心理をなんとなくだが、硫黄は察していた。
だからだろうか
硫黄「私はもう帰るので、クルクマさん、如月さんのことはお願いします」
クルクマ「えっ…?」
恋「ファアッ!?」
クルクマのか細い声は、恋の上擦った大声でかき消えた。
顔を赤くして冷や汗を流す恋を無視し、「帰る時は電気きってくださいね」と呑気なことを言い残し、執務室を後にした。
残されたのはクルクマと恋のみ。恋の内心はパニックだ。
恋「(え、なんで!?なんでクルクマちゃんと二人っきりにすんのあいつ馬鹿じゃねーの!?クルクマちゃん二度とぬいぐるみが戻ってこない怖さで未だに喋ってくれないのに!どうすればいいっていうんだよォォォォォ!?)」
クルクマ「こい、くん」
恋「ヒャイイッ!!」
たどたどしく発さられたクルクマの言葉に、想像以上に声が上擦ってしまった噛んでしまった恋は自分の情けなさを呪った。
そんな恋のことなど気にしていないのか気付いていないのか、再び口を開いた。
クルクマ「あ、あの…この子…」
恋「え、ああ、ぬいぐるみ?」
クルクマの視線の先には、彼女が抱きしめているくまのぬいぐるみがあった。
恋が文字通り命を張って助けたぬいぐるみ(七割方くらいはエニシダの功績だが)。本当に助けられてよかったと思う。
しかし、ぬいぐるみが無事だったのに、なんでクルクマはまだ泣きそうな顔をしているのだろう。元凶である新人花騎士も、もうこの騎士団にいないのに。
もしかして、もう二度とぬいぐるみと会えなくなってしまうと思っていた恐怖から抜け出せていないのだろうか、それはいけない。
もう大丈夫、君とこの子を引き離そうとする奴はもういないよ。
そう伝えようと口を開こうとした───
クルクマ「どうしてあそこまでしたんですか!?」
恋「うぇえええっ!?」
急に声を張り上げたクルクマに、恋はびっくりして思わず尻もちをついてしまった。
そんな恋のことを気にかけず、クルクマは溜め込んでいたものを彼に吐き出す。
クルクマ「ぬいぐるみを取り返そうとしてくれた恋君の気持ちは嬉しいです!でも!有基団長が来なかったら?エニシダさんも一緒に来てなかったら?有基団長達があの時恋君を見つけてなかったら?間に合わなかったら?どれか一つでも欠けてたら、恋君はあのまま…!」
クルクマ「このぬいぐるみを失うのはつらいです!でも、この子はまた買ってもらったり作ってもらったりすれば、大丈夫なんです!でも…!恋君の命は、何にも代えられない大切なものです!!!」
涙を流しながら告げるクルクマの、ぬいぐるみを抱きしめている手は震えていた。
クルクマは、ずっと苛まれていた。
仮に恋を喪った時の、果てしない絶望に…。
自分のせいで、恋が死んでしまったらどうすればいい、どうしたら償える、彼は自分と違って多くの人から愛されているのに…。
自分の思った以上に、その想像は自分の心を痛めた。心臓をナイフで滅多刺しにされたような、とてもとても痛い思いをさせられた。
しゃくり上げながら乱暴に涙を拭うクルクマを見て、恋は自分のやったことの重大さに改めて気付かされた。
自分の勝手でしたことで、自分の大好きな…護りたいと願っていたクルクマを、苦しめてしまったのだ。嫌がらせの犯人である、新人花騎士の彼女以上に…。
それに気づいた恋は、膝をついてクルクマと視線を合わせ、問いかける。
恋「…ごめん、余計にクルクマちゃんを悲しませちゃったよね…でも、俺…」
───好きな子を、護りたかっただけなんだ。
クルクマ「…え…?」
恋の発した言葉に、クルクマは目を開いて彼を見つめた。
数秒間、沈黙が続く。なお、その間の恋の頭の中は…。
恋「(ああああああああああああああああああああああああああああ言っちゃったよおおおおおおおおおおお!?やばいやばいやばいやばい何言ってんだ俺こんな空気の時に何言ってんだよ絶対クルクマちゃん「何言ってんだこいつ?」って思ってるよそうなったら絶対嫌われちゃうクルクマちゃんに嫌われるなんて絶対嫌だ助けてーーーーー!!!あーーーーーーーーいッッッ!!!!!)」
…真面目な時にこんなテンションは場違いかもしれないが、恋はひたすらクルクマに嫌われたくないと思っているだけだ。ただ、事態が事態なのでとてつもなく慌てているだけで。
クルクマ「あ、あの…恋、くん…」
恋「ふぇっ!?(いや俺!!!ふぇって!!!ヒドインか!!!)」
絶望したような表情でクルクマの方に目を向ける、と…。
クルクマの顔色が赤い。目もとろんとして、蕩けているようだ。
そんな様子のクルクマに、恋の頭上はクエスチョンマークがこれほどかという程浮いていた。
え、なんでクルクマちゃんそんな顔してるの???どういうこと???教えて偉い人???
他人事のようにそんなことを思っていると、クルクマが言葉を続けた。
クルクマ「わ、私…すごく悪い子です。恋君はあんな目に遭ったのに…昨日、相談に乗ってくれたことと、この子を助けようとした恋君を───」
クルクマ「すごく、かっこいいって思ってしまって…」
恋「───」
ああ、ああ、好きだ。
この子が、たまらなく好き。
恋「…じゃあ、俺達両想いなのかな」
クルクマ「そ、それは…」
もじもじとぬいぐるみを抱きしめながら視線を彷徨わせるクルクマ。
だが…
クルクマ「…私の、自惚れでなかったら、私も…きっと、恋君と同じ気持ちの、好きです」
恋「ッ~~~!!!やっ、やったああああああああああああああああああああああ!!!!!」
俺のことを好き?誰が?クルクマちゃんが!俺のことを!!!
夢でも見てるのだろうか、いや、これは現実!!!
あの恋焦がれて仕方なかったクルクマちゃんと!想いが!!通じ合った!!!
恋「ありがとおおおおおおお!!!クルクマちゃあああああああああああああん!!!」
クルクマ「ひゃあっ!?こ、恋君!きゅ、急に抱き着かないで…!わ、私…心臓の音聴こえちゃいそうです…!」
抱き着かれた恋にクルクマは可哀想なくらいに顔を赤くしている。
そんなクルクマの耳元で、恋は息を吐くように呟く。
恋「俺も…心臓の音やばい…聞こえる…?」
それに耐えきれないといった感じでクルクマが何か言おうとした───。
「ちょっ団長凭れないで…!」
「あっやばい!」
ドサーーーッ
恋&クルクマ「…へ?」
急に執務室の扉が開いたかと思ったら…
帰ったはずの硫黄と、他の花騎士達が扉に雪崩れていた。
恋「………」
クルクマ「だっ、団長さん!?皆さんも…!な、なんでここにいるんですかぁ!?」
硫黄「いや、そりゃ帰ってませんから。まだ明るいのに帰るわけないでしょう。隠れて二人の様子を見守ってたんですが…」
レインリリー「まーさかこんなラブコメ展開になってるなんて思わなかった!いいなぁークルクマちゃん、可愛くてカッコイイ彼氏が出来ちゃうなんて♪」
センリョウ「クルクマちゃんおめでとー!お赤飯だね!」
マンリョウ「こら、センリョウ…!せ、せっかくの良いところをお邪魔して申し訳ありませんでした!」
恋「めっっっっっっっっっっちゃ死にたい」
硫黄「でしょうね。あ、一応言っておきますよ」
そう言って恋の肩に手を置き、睨み付け───
硫黄「クルクマさんを嬉し泣き以外で泣かせてみなさい。バナナオーシャンの地、二度と踏めないようにしてさしあげます」
クルクマ「だ、団長さんっ!?」
恋「…何言ってんだよ」
恋「俺はクルクマちゃんを離さない!絶対に、絶対に!!!」
いつもおとぼけて、ヘタレな彼からは想像できない、真剣な表情と声色。
それを見せつけられた硫黄は「…わかりました」と言って恋に向き直り
硫黄「クルクマさんを、よろしくお願いします」
と言って、頭を下げた。
琴葉姫「\パン/ヨッシャwwwキタァァァァァァァアアアアアwwwwwwwwwww(高い声で)ウワヤッタァァァァァァアアアアアア恋クル成立ゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!」
アーサー「うざい(確信)」
- Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.59 )
- 日時: 2019/01/25 22:56
- 名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: xJq/HYyx)
恋「はぁ~、今日は良い日だ~♪明日から人生が楽しくなる~♪」
クルクマと想いが通じ、浮かれ気分で屋敷に戻った恋。
るんるん気分で、ツキウタ。組の共同ルームの扉を開けた───
パンパンパンッ!
恋「!?」
「「「おめでとう!恋(くん・さん)!」
恋「へっ!?」
ツキウタ。メンバー達が、クラッカーを持って恋を祝福していた。
テーブルの上には、ご馳走も並べられていた。
恋「え、は、始さん、みんな!?あ、愛も、なんで!?」
愛「おめでとう、お兄ちゃん!よかったわね!」
恋「いや何が!?」
隼「えー?クルクマちゃんと両想いになれた記念の祝福だよー」
恋「……………、はい?」
隼の言葉に、恋は固まった。
状況を飲み込めてない恋に、始が説明する。
始「あいつ…イオ、だったか?あいつがLINEで「如月恋さんとクルクマさんが付き合うことになりました。祝福してあげてください」って」
春「多分、嫁の人達皆知ってる頃だろ思うよ?」
恋「あいつ何してんだァァァァァァァァァァァァァアアアア!!!???」
そう、なんと、硫黄が嫁全員にLINEで恋とクルクマのことを伝えたのだ───!(爆弾発言)
関係ないことなのか、恋が無茶したことは伝えてないみたいだが。伝えた時点で恋が色々ヤバいことになることが確定なのでそれは不幸中の幸いだが。
まさか、ツキウタ。メンバーだけでなく嫁全員に知らされた恋はパニック状態だが、始が恋と対峙し…
始「…恋」
恋「はっ、はいいぃ…!」
始の威圧ある雰囲気に、恋は泣きだす寸前だ。
ぽん
始「よかったな」
恋「…へ?」
まさか、始に頭を撫でられ祝福されていることに、恋は思わず唖然とした。
恋「…いいんですか?俺、アイドルで…」
始「恋人との仲を引き離して欲しかったのか?」
恋「い、いえっ!!全く!そのようなことは!!」
始「…お前の拗らせた片思い話はもううんざりだからな。それが無くなったと思えばいいもんだ」
恋「始さん…」
始とそれなりに付き合いの長い恋は悟った。始も、なんだかんだで恋のことを祝福してくれているのだ。
その気持ちに、今度は嬉しさで泣きそうになるのをぐっと堪えた。
恋「…ありがとうございます、始さん」
始「ああ、それとこれだけは言いたい」
恋「なんでしょう?」
笑顔の恋に、始は───
始「撮 ら れ る な よ ?」
恋「アッ………ハイ…」
…やはり睦月始、恐ろしい男である←
そんな始の肩を春が抱いた。一升瓶を片手に。
春「まぁまぁいいじゃない始。恋にとってめでたい日なんだからさー」
始「俺らグラビにとっての死活問題だぞ」
春「分かってるよ!そこはほら、琴葉姫ちゃんがさ、ちょちょいっと」
恋「春さーん!?なんか、結構恐ろしいこと言ったような気がするんですけど!」
陽「そんなことより呑め恋!羨ましいったらありゃしねーぜコンチクショー!」
恋「ちょっ陽痛い引っ張らないで!」
夜「もう、陽ったら、やめてあげなよ」
麗奈「あたし達にはあんま関係ないことだけどー、お祝いならはしゃがにゃ損損!」
酒や料理で盛り上がるツキウタ。メンバー。
彼ら彼女らも、恋を祝福していた。恋もそれに気づいていた。
恋「…(アイドルとしては失格なのかもしれないけど、俺、すっごい幸せだ)」
その日の夜は、ツキウタ。メンバーの共同ルームでも、"別の場所でも"盛り上がっていた。
琴葉姫「よっしゃ恋クル成立ゥ!!!これで一つのクロスカプがまた正式に恋を実らせた!!!さぁ飲むぞー!(デカビタプシュー)」
律歌「……………よかったですね、創造主(脱力気味)」
※琴葉姫はアルコール類を飲むと所構わず嫁にセクハラをするので(!?)禁酒を命じられている。
~あとがき~
こ こ ま で 読 ん で い た だ き あ り が と う ご ざ い ま し た !!!
やっと恋クルが正式カプに!(?)やった!!!やったぜ!!!(クズ)
今回は結構まともに書けてるんじゃないか!?と自画自賛しております。まぁそれが読者さんにどう映っているかはわかりませんが!!!(とんでもないクズである)
でも新人花騎士のやったことは駄目なことだけど、ラベンダーとかオオオさんとかベロニカさんの例もあるから「う、うん…?」となってしまった今更な私でありました←←←
あと恋君アイドルだけど恋愛して大丈夫なのか?というところに関しては目を瞑ってください(は?)他のアイドルキャラ達もふつーにくっつく予定なので(!?)(は??????????????????????(威圧))。
この調子で他のカプも成立させたい…(結局そこ)ここまでの閲覧ありがとうございました!!!
ということで、感想OK!
アーサー「FGOマスター組の大喜利対決は?」
琴葉姫「な、なんとか投稿する(震え声)(クズ)」
- Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.60 )
- 日時: 2019/01/25 23:41
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: f5Sjb9jT)
こんにちは!最近グリムノーツにはまっている桜木霊歌です!
霊歌「よっしゃああああああああああああ!!!NLが増えたああああああああああああ!!!」ヒャッハー!
ソニック「黙れや。・・・取り敢えず恋、クルクマの彼氏になった以上は何があってもクルクマを守り抜け。俺の場合は優衣だけど、恋愛経験先輩の俺からのアドバイスだ。」
優衣「クルクマさん、あなたは何があっても、恋さんだけを愛してあげてくださいね。私の場合はソニックですけれど、恋愛経験先輩の私からのアドバイスです。」
次回も楽しみにしています!それでは!
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