二次創作小説(新・総合)

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嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集
日時: 2024/01/13 12:44
名前: 琴葉姫 ◆KXLt9XXgaQ (ID: MDsdSaXn)

お久しぶり?です。そうでない方は初めまして。琴葉姫(ことはひめ)です。
カキコの治安が今どうなってるかは分かりませんが(治安が悪いというよりは過疎ってる?)リハビリを兼ねてpixivで投稿が憚られるカキコで書いてたネタを不定期に更新したいと思います。
なお、前スレの最終更新までいなかった作品のキャラも登場します(カキコ活動停止中好きになった作品や扱っていた作品で嫁に加わったキャラが多々)。

・キャラ崩壊が多々ある。
・作者の独自設定&解釈が含まれる。
・以前のスレで登場できなかった新しい嫁があり得ない数で増えてる(!?)。
・別作品のキャラ同士の絡みがあるの前提です。というよりほぼカップリングです。
・荒らしや誹謗中傷、特定のキャラ叩きや「私の○○をこんな奴とカプ組ませるな」というコメントは申し訳ありませんがお控えください。

【目次】
「叶わぬ初恋(萩原朔太郎→立花響)」 >>3
「嫁達でコピペ集」 >>5-6
「だざ+榛でサン○ウィ○チ○ンネタパロ」 >>9
「嫁達でコピペ集2」 >>12-13
「夕凪の王子VS三日月提督と凶刃の審神者と刀剣男士と艦娘 前編」 >>14-17
「夕凪の王子VS三日月提督と凶刃の審神者と刀剣男士と艦娘 後編」 >>20-25
「特務司書組で某銀魂ラジオネタ」 >>28
「提督組でIPPONグランプリネタ」 >>32
「FGOマスター組でIPPONグランプリネタ Aブロック戦」>>36-37
「HAPPY LOVEな仲直り(ななアプと見せかけた普通(?)の防衛部話)」 >>45-49
「二月と鬱金花は結ばれる運命(恋クル)」 >>53-59
「FGOマスター組でIPPONグランプリネタ Bブロック戦」 >>63-64
「ウーちゃんのキャラクエ風SSwithハクロウ」 >>68-69
「99人の壁パロ 『アイマス』&『FGO』編」 >>72-73
「99人の壁パロ 桜木霊歌さんとのコラボ『はたらく細胞』編」 >>78-80
「裸の馬鹿いとしごにも愛を(裸族アンチアンチ(?)話)」 >>83
「女王は『鬼』に堕ちない(蜻蛉切(姫ギク)×シュウメイギク)」 >>87-90
「座談会組で腐女子・腐男子について」 >>93
「夢交界放送局・第一回」 >>94
「夢交界放送局・第二回」 >>98
「忘れずの唄 前編(桜さんとのコラボ)」 >>101-102
「忘れずの唄 中編(桜さんとのコラボ)」 >>106-108
「忘れずの唄 後編(桜さんとのコラボ)」 >>112-114
「初恋はいずれ両想いに 飯田天哉視点(飯田×紗代子)」 >>116
「初恋はいずれ両想いに 高山紗代子視点(飯田×紗代子) >>119
「作者・琴葉姫の自己紹介」 >>123
「不定期曜日のクロスタウン 【大阪府民、「Home is a coming now!」で永遠に泣ける説】を検証してみた」 >>129
「タイトルに偽りなきな『嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集』」 >>132-133
「オタクが推しキャラで魔王を倒しに行く最強の勇者パーティーを妄想したら楽しすぎた件」 >>137
「『永眠病』なんてぶっ飛ばせ!霊夢とオリオンの約束(タイトル詐欺)(霊夢&アルカレ&チタンの弟達で妖怪退治withオリ霊)」 >>140-143
「仲直りの魔法(水心子正秀&源清麿&MEZZO"の小ネタSS)」 >>146
「『心の扉』を開けてやる(鬼龍×マツバボタンなキャラクエ風SSwith鬼龍紅郎)」 >>147 >>149
「月恋ス紅花(鬼龍×マツバボタンが主な話) 前編」>>154-155
「月恋ス紅花(鬼龍×マツバボタンが主な話) 中編」>>159-160 >>162
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 前編」>>165-166
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 中編」>>170-172
「想いを伝える言葉(イデア×エレシュキガルの馴れ初め文通話) 後編(終)」>>176-179
「レオナおじたんの食レポだけで野菜の名前を当てるクイズ」 >>183-184
「アザミのキャラクエ風SSwith守沢千秋」 >>187-188
「王子様な淑女と乙女な騎士の輝く世界(白瀬咲耶(シャニマス)×鳴上嵐(あんスタ)」 >>192
「小学一年生の課題図書でNRC生と英霊が読書感想文!どのくらいすごい?」 >>199
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! プロローグ」 >>202
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 1~5」 >>207-209
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 6~10」 >>220-222
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 11~15」 >>229-231
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 16~20」 >>237-239
「愉快な四人組(仮名)で鬼滅の刃クイズ」 >>252
「夢交界初!ドキドキハラハラ!!料理対決!!! 結果発表」 >>245-247
「テストネタin夢交界 前編」 >>255-256
「テストネタin夢交界 後編」 >>262
「最推し文豪四人で『察しろ!三森すずこクイズ』!」 >>267
「おかしなお届け屋さん~南カカ編~」 >>271
「続・愉快な四人組(仮名)で『Wowに関する知識No.1決定戦、Wow王』」 >>274
「クロスカプでジュンブラネタ」 >>278
「全く違う私と俺!?(並行世界の夢交界の琴葉姫とアーサー(ヘタリア)がやってくる話)」 >>282
審神者ともだちであることとは(新ジャンル加入&太一君が審神者になる話)」 >>288-291
「新ジャンルが加入するぞ!パーティーだ!!!」 >>296-299
「ドキドキハラハラ料理対決Part2!!! プロローグ」 >>303

・タグ(主な作品だけ)
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・サブタグ
クロスオーバー クロスカプ クロスコンビ キャラ崩壊注意 独自設定 独自解釈 ご都合主義

Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.172 )
日時: 2020/06/21 17:52
名前: 琴葉姫 (ID: FyzG1Vo4)

オルト「あ、お帰り兄さん。大丈夫だった?」

寮に入ると、弟の姿があって僕を出迎えてくれた。
外に出て社交的な場に出席した僕を心配するように見上げてくる。
しかし、ぼうっとしている僕を見て、更に心配してきた。

オルト「だ、大丈夫?心ここにあらずな感じだけど…何か嫌なことでもあった?誰かに何か言われた?」

心優しい出来た弟を見た後に、僕は再び思い出した。
…あの尊い彼女のことを。

イデア「…なぁオルト」

オルト「な、何?」



イデア「…『運命』って、本当にあるんだな」

オルト「…はい?」

きょとんとしているオルトを部屋に招いて、今日あった出来事を話した。当然、エレシュキガル様のことを主に。
それを聞いた弟は目をキラキラさせている。その姿は今まで結構見てきたと思うけど、ここ一番の輝かしさだ。

オルト「死者の国の王と同格の存在、エレシュキガル様かぁ…!兄さんの言う通り、すっごく綺麗ですごい人なんだろうなぁ…!」

イデア「ああ。…あの御方は、とても尊い御方だ」

オルト「僕も会ってみたいなぁ…「嫁」になれば僕も会えたかもしれないのに…」

イデア「…まぁ、近いうちに会えるさ」

オルト「僕のことも紹介してね!」

イデア「…ああ、もちろん」

しかし、あれから3週間。
「仮」の枷が邪魔して中々夢交界に行けず、こちらに招待することも叶わずにいた。
会いたい、彼女に会いたい…!
そしてそんなことを思っていても自分は自覚していなかった。
自分が彼女に"恋"をしていることに───。
彼女に対する感情は崇拝や畏敬と信じて疑わず、自分等が彼女に恋慕するなど烏滸がましいとすら思っていた。
彼女に会ってから、自分の頭の中には彼女のことしかないのに…。

イデア「ままならないですわぁ…」

椅子に体育座りして小さく呟いた。
すると、自室のドアがノックさていることに気付く。

オルト「兄さーん!僕だよ!オルトだよ!」

イデア「…?どうしたオルト。そんな大声出して!」

オルト「さっきね、監督生さんが来て手紙を届けに来たんだ!兄さん宛に!」

イデア「ハァ?監督生って、あのオンボロ寮の監督生氏?なんで手紙なんか…」

オルト「エレシュキガル様からだって!」

イデア「は!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」

がっしゃーん!
驚きのあまり、イデアは椅子から派手に転げ落ちた。
その際生じた痛みなど気にせずドアまで這い蹲り開ける。
四つん這いになってこちらを見上げている兄にオルトは驚いた。「どうしたの?」と心配する弟を無視して声を荒げた。

イデア「てっ手紙って!?エレシュキガル様から!?」

オルト「え?あ、ああうん。監督生さんの世界の仲間なんだって言ってた」

マジか!監督生氏の元々いた世界ってエレシュキガル様と一緒の世界だったんか!
意外な事実に驚きつつ、それに加えエレシュキガル様と仲間とか監督生氏裏山!とも思いつつ、「手紙は!?」と迫る勢いでオルトに詰め寄った。
「これだよ」と言って封筒を渡すオルト。その封筒を壊れ物かのように大事に掴み、穴が開くくらいに見つめる。
ちゃんとお返事書かなきゃね。と付け足してその場を後にしたオルトだが、その後もしばらく、それを愛おし気に見ていた───。



イデア「え、エレシュキガル様からのお手紙…」

部屋に戻って椅子に座り、再びまじまじと封筒を見つめる。
手紙が入れられている封筒は、黒地に金の線のような絵柄が描かれており、月ようなマークの周りに葉が囲っている絵柄の蝋風(後にこれはカルデアのロゴであることが判明)で封がされていた。
めっっっっっさオサレ~~~~と感心しつつ、慎重かつ丁寧に封筒を開ける。
中に入っていた便箋は真っ白な紙に十数本の線がひかれているとてもシンプルなものだ。それが二数枚入っている。
ゴクリ、と唾を飲み込んで、ばくばくとうるさい心臓を無視して手紙を読み始めた。


○●○●○

拝啓、イデア・シュラウド様

いきなり手紙を送って驚きましたよね。ごめんなさい。
どうしてもまた貴方とお話がしたくて、こうして手紙を送らせていただきました。
イデア君はご健勝でいますでしょうか。あんなに汗を舁いていたから、体調を崩していないか心配です。
何かあったら、監督生のマーリンを頼ってください。ああ見えて、彼は便利ですので。
こちらは仕事で忙しくも充実した生活を送っております。今はイベントで、ラスベガスという場所で働かせて頂いております。
詳細は長くなってしまうのと守秘義務があるのであまり言えませんが、中々楽しくて、色んなサーヴァント達と満喫させて頂いております(ここにかなり目立つ消し跡がある)。
もしよろしければ、そちらの夏の様子などもお教えいただけると幸いです。やはり、夏休みや臨海・林間学校等があるのでしょうか。
学園生活は人生で一度きり。思う存分満喫してください。
長くなりましたが、ご不快でなければ今度またこうしてお手紙を書かせていただく所存でございます。
また、今後再びお目にかかれることを楽しみにしております。
略儀ながら次のお返事まで。 敬具

エレシュキガル

○●○●○

イデア「ああ~~~~~~~~~~~~~」

エレシュキガルからの手紙を読んで、イデアは机に突っ伏して悶えた。
めっっっっっちゃ奥ゆかしくて健気~~~~~!!!あと字めっっっっっっちゃ綺麗なんですけど!?流石はエレシュキガル様!!
でも、なんで手紙の中でも監督生氏…処す?処す???…エレシュキガル様が悲しむからやめよう(戒め)
てかこれに返信とか無理ゲーでは?どういうこと書けばいいわけ!?教えて偉い人!
………ン?ちょっと待てよ???

イデア「…拙者、便箋どころかペンすら持ってなくない???」

そう、イデアは全て、タブレットやスマホの音声ソフト、メッセージ機能でやり取りしている。
「手紙や筆記とか原始人かよwww」とすら思っているくらい、デジタル至上主義だ。
そんな彼にとって、文通というのはハードルが低いと同時に、否それ以上にハードルの高いものだった。

イデア「エッッッッッッッッッマッッッッッッッッッテどうしようどうしよう!紙とかペンなんて持ってないんですけど!!!今から買いに…いや人前に出るとかなんて無理ゲー!?いやでも…!」

きっと彼女は自分からの返信を心待ちにしているに違いない。
尊いエレシュキガル様の期待を裏切るなんて処されるべき所業…!

イデア「ああああ…!ええいままよ!!!!!!!」

オルト「…?え、兄さん!?こんな時間にどこ行くの!?」

イデア「サムさんの店!!!!!!!!!!!!」

オルト「今から!?って待って兄さん!!!財布は持った!?」

イグニハイド寮の談話室を駆けていくイデアとそれを財布を持って追いかけるオルトという光景を見たその場にいるイグニハイド寮生全員の表情は、あの時のマーリンと全く同じものだった…。
[newpage]
ナイトレイブンカレッジ・廊下

イデア「やっっっっっと一日が終わった…」

放課後、イデアは一人廊下で呟いた。
あれから翌日。早速サムの店で便箋と、ある程度の筆記用具を購入したイデア。…店主のサムはもちろん、周囲の客もイデアの姿と、購入した品とその数に目が飛び出るほど驚いていたことなんてイデアにはどうでもよかった。

イデア「(早く部屋に戻って、エレシュキガル様への手紙を書かなきゃ…)」

そう言って速足で寮に戻ろうとしているイデアだったが…

「おや、イデアさんではありませんか」

イデア「えっ」

名前を呼ばれ振り向くと、そこには…見知った顔の人物がいた。

イデア「あ、アズール氏…?」

アズール「ええ。こんなところで会うなんて奇遇ですねぇ」

自分と同じボードゲーム部に所属する後輩かつ、オクタヴィネル寮長のアズール・アーシェングロットだ。
相も変わらず余裕たっぷりの笑みを貼りつけ、こちらに近づいてくる。

イデア「…何の用ですかな。今日は部活ないはずですが」

アズール「ああ、そう警戒なさらずに。少しお話をしたいのです。今よろしいでしょうか?」

アズールはイデアが自身の口から言葉を発して会話できる、数少ない人物だ。少なからずとも、イデアも彼には心を開いている。
しかし…こういう時のアズールは何を考えているか想像がつく。
それに今は一刻も早く部屋に戻って、エレシュキガルに手紙を書きたいのだ。相手にしてられない。

イデア「申し訳ありませんなぁ、拙者ちょっと急いでおりますので───」

アズール「ほう?それは「エレシュキガル」という方に手紙を書くために?」

イデア「ッ…!?」

アズールの言葉に、イデアは言葉を失った。
何故アズール氏がエレシュキガル様のことを、それに何故手紙のことを!?
パニックになっているイデアを無視し、しかしアズールは親切に説明する。

アズール「いえいえ、うちの寮生が噂しておりまして。あのイデアさんがサムさんの店の在庫全ての便箋と、かなりの数の筆記用具を購入したと。電子機器や端末でやりとりするイデアさんにしては珍しいなと思って、興味が湧きまして」

アズールの言葉に、イデアの脳内はあの時のように動物園と化した。
ああああああ!!!迂闊だった!!!そりゃあそうなりますよねぇあの時は必死でその考えに至らなかったそりゃそうなりますわ!!!
え、でもそれだけならなんでエレシュキガル様のこと…と思ったが、それもすぐに教えてくれた。

アズール「その真実が気になりまして、クラスメイトのイグニハイド寮の方にお聞きしたんですよ。そしたら「オンボロ寮の監督生が寮長宛てにエレシュキガルという人から手紙を貰った」と。しかもイデアさんの弟さんが様付けしているし死者の国の王と同格だと口にしたのですからとても驚きましたよ。どんな御方なのか、僕も興味が湧きましてねぇ」

ハァ!?!?!?誰ですかねぇそれ言った奴ゥ!?アズール氏のクラスの名簿見て特定して"お話"しなければ!
イデアの葛藤など露も知らずアズールはイデアに一歩歩み寄る。同時にイデアも、一歩下がった。

アズール「それで、イデアさん?そのエレシュキガルという御方は…」

アズールの圧に気圧されるイデア。汗が頬をつたって、顎から…床に落ちた───



フロイド「あ~こんなとこにいたアズ~ル~。何してんの~って…」

ジェイド「おや、貴方は…イデアさん?」

アズール「えっ、ちょ、何故お前達が…!?」

イデア「っ…!!」

アズール「あっ、ちょっちょっと待ってくださいイデアさん…!」

アズールの後ろから、オクタヴィネル寮のフロイド・リーチとジェイド・リーチがアズールを見つけるなりこちらにやって来た。
二人が来るとは予想だにしていたなかったのか、アズールが焦ったようにリーチ兄弟に振り向く。その一瞬の隙を、イデアは見逃さなかった。
体力が少なく運動神経の悪いイデアからは想像も出来ないスピードで、その場から逃げた。慌てて声を掛けるアズールだったが、そんなことで止まるようなイデアではなかった。
イデアに逃げられ、アズールは苛々して頭を掻きフロイドとジェイドに当たった。

アズール「ああもう!お前達のせいで逃げられてしまったではありませんか!」

フロイド「え~…?なんかオレ達怒られてるんだけど…」

ジェイド「ええ。とても傷つきますねぇ、フロイド。それで、イデアさんと何か?」

アズール「いえ…少しイデアさんに関する面白そうな話を聞いたので、本人に確認と…少し"助力"出来たらと思い」

フロイド「あ~。アズール、弱み握ろうとしてたんだ~」

アズール「そのような言い方はやめて頂けますか?私はただ、ボードゲーム部でお世話になっている先輩であるイデアさんの力になれれば、と思っただけですよ。海の魔女のように、慈悲を、とね」

ジェイド「ふふふ…アズールも人が悪い。そうと知っていれば、私も協力したのに」

フロイド「ねー?な~んか面白そう~♪」

アズール「ふふふ…次は協力してくださいよ」

ジェイド「はい」

フロイド「はぁい♪」

この三人が虎視眈々と、イデアと会話する機会を窺っているだなんて、イデアは夢にも思わなかったのだった。



あれからしばらくして
イデアが書いた手紙が、エレシュキガルに届くまで───。



アーサー「ええ…(困惑)」

琴葉姫「うん…仕方ないね♂()(?)」

次回で馴れ初め話は終わります。果たして平和的に終わるのか…?(フラグ)
感想OK

Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.173 )
日時: 2020/06/21 17:57
名前: 桜木 霊歌 (ID: we6cvIg7)

こんにちは!桜木霊歌です!
霊歌「イデア、恋してるじゃん!」<●><●>
ソニック「手紙が届くまで大変だったんだし、こっちから届けるのも大変だろ」
優衣「無事、平和的に終わると良いのですが・・・」
次回も楽しみに待ってます‼️

Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.174 )
日時: 2020/06/22 15:24
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: DwPPAIwb)

琴葉姫さん

どうも、柊です!

柊「イデアさんエレちゃんにすげえ心酔しとるな??? いや、絶世の美少女なのはもちろん、冥界の女主人でサーヴァントだからとても強い力を持ってるけども」
陸奥守「ほいで弟のオルト殿も話聞いただけでこの憧れっぷり」
柊「原作でも仲がいいと見た。そしてあの時のイデアさん混乱しすぎて草生えそう。
んでまあやっぱり恋しちゃったんですね、良きかな!!!!!!」
陸奥守「おまんワシの耳壊すつもりがかっ」(またも側で叫ばれる)
柊「ほんとイデエレ可愛いよイデエレ」

短いですがこれにて失礼します!
それでは!

Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.175 )
日時: 2020/06/22 20:39
名前: 琴葉姫 (ID: FyzG1Vo4)

琴葉姫「twstヤバイ…」

アーサー「言うてすぐ別のジャンルに移るんだろ知ってるんだぞ175」

琴葉姫「アスペもしくはADHDなもので…(震え声)(爆)」

アーサー「どういう言い訳?????????」



 ☆コメント返信☆

桜木霊歌さん
→ありがとうございます!そうです(ある意味)両想いです!!!

マーリン「そうだねぇ。私も心身ともに苦労が…」

魔理沙「そもそもお前は周回の要だから休みなんてほぼ無いも等しいしな。よく学校通ってられるなってレベルで」

マーリン「じゃあ休みくれない???」

魔理沙「寝言は寝て言うんだぜ(ニッコリ)」

マーリン「あーーー!王の話もうしたくないーーー!!!」

琴葉姫「仕方ないね♂()」

無事平和に終わるか…?次回もよろしくお願いします←
改めてありがとうございました!


柊さん
→あああー!ありがとうございます!。゚(゚^ω^゚)゚。
そうですね、イデアめっちゃエレちゃんのこと崇拝してますね()(おいお前が言うのか)まぁエレちゃんめっちゃ可愛いですしめっちゃ強いですしその強さがイデアの元ネタとマッチしてるので!!!(支離滅裂な思考・発言)

琴葉姫「そうなんですよイデアとオルト君仲良いですよ~。ただパーソナルストーリー切なかったりイグニハイドのメインストーリーでは不穏な気配しかしませんが…(白目)」

アーサー「まぁオルトの身体の時点で…うん()」

琴葉姫「そして!!!そうです!!!!!!!!!!!!イデエレは最高なんです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(クソデカボイス)」

アーサー「字面も音量もデカすぎんだよ聞こえてんだよ!!!!!!!!!!!!!!」

ゼクシオン「いや貴方もうるさいですからね???」

いえいえ!こちらこそありがとうございました…!



次回でイデエレ馴れ初め文通完結です!コメントはしばしお待ちください!

Re: 嫁でクロスカプ&クロスコンビSS集 ( No.176 )
日時: 2020/06/22 20:42
名前: 琴葉姫 (ID: FyzG1Vo4)

イデエレ馴れ初め文通話、これで完結です!果たしてイデアとエレちゃんはどうなるか!?どうぞよろしくお願い致します!


想いを伝える言葉 後編(終)



ある日のノウム・カルデア。
ラスベガスのレイシフトから帰還し、マスターに挨拶してその場を去ったのは…エレシュキガルだ。
そして、最近日課になっている…

エレシュキガル「マーリンいる!?」

マーリン「ああ、来ると思ってたよ。これでしょ?」

袖の中から一つの封筒を取り出し、エレシュキガルに渡す。
それを受け取ったエレシュキガルは、キラキラした表情でそれを見つめた。
まるで恋する乙女だなぁ…と他人事のようなことを心の内に秘める。

エレシュキガルがイデアに手紙を書き、イデアにそれを渡し、しばらくして彼から手紙が帰ってきたことに、エレシュキガルは文字通り踊りだすくらい喜んだ。
そんな彼女にイシュタルは揶揄うような言葉を掛けたが、そんなこと聞いてないようで幸せそうな顔で手紙を持って行った。イシュタルのポカンとした表情を見てギルガメッシュ(キャスター)とエルキドゥが想像も出来ないくらいに爆笑していたのも、エレシュキガルは知らなかった。
エレシュキガルは早々に手紙を熟読した。
内容は、挨拶と手紙を貰えてとても嬉しいという言葉から始まり、最近はゲームのイベントをしつつ忙しくもそれなりに学園生活を楽しんでいると書かれていた。
それに加え、今働いているラスベガスという場所での仕事はどのようなものか、こちらで開催されている夏の行事のこと、そして弟のオルトも自分含めエレシュキガルに会いたいということばも書かれていた。
それを読んだエレシュキガルは目尻に涙を溜めるほどに歓喜した。彼が私に手紙を返してくれた…!その事実だけで、エレシュキガルは心が満たされているのを実感する。
すぐさま返信の手紙を書いて、翌日再びマーリンに渡して欲しいと頼んだ。
そして数日開けて、また返信の手紙が返ってくる。
どの手紙も丁寧な言葉で、親切に自分のことやあった出来事を話してくれる。
形となったそれを毎日毎日読み返して、宝物のように保管するエレシュキガルを見て、マスター達も職員達も微笑ましくほっこりした気持ちになった。

そして先程マーリンから受け取った封筒の封を開け、ドキドキしながら内容を見る。

○●○●○

拝啓、エレシュキガル様

再びお手紙を頂きありがとうございます。大切に読ませていただきました。
ラスベガスというカジノ街の仕事は落ち着きましたでしょうか。
颯爽とお金を稼ぐエレシュキガル様は想像するだけでもカッコイイです。願わくば、僕も近くで見てみたいものです。
こちらは最近、遊んでいるネットゲームで新しいイベントが開催されて色々と頑張っています。
学校の方も頑張って勉強しています(目立つ消し跡が残っている)。
それとこの前、飛行術の授業でいつもより高く飛べて、自己記録を更新しました。
このようなことではしゃぐなんて子供みたいですよね。もっと頑張って、エレシュキガル様に胸を張って報告できるような成果を出したいです。
長々と申し訳ありません。またお手紙でお話出来ると嬉しいです。
そしていつか、あの時のように直接会ってお話できることを楽しみにしています。
 敬具

イデア・シュラウド

○●○●○

エレシュキガル「ふふ…」

彼の手紙を読み、笑顔が綻ぶ。字は拙くも、自分のために頑張って書いてくれたことが窺える。
ゲームを楽しむ彼も、学校の勉強に一生懸命な彼も、手紙を読むたび一つは必ずある卑屈な言葉も、何かもエレシュキガルにとっては愛おしいものだ。
私も、早くまた会いたいなぁ…。
…と思っていたところに

エピデンドラム「エレちゃん嬉しそうだね~」

千桜「だね~♪」

エレシュキガル「ひああああ!?」

背後から、カルデアのマスターであるエピデンドラムと兎川千桜に声を掛けられエレシュキガルは悲鳴と共に飛び跳ねた。
二人だけでなく、申し訳なさそうにこちらに苦笑いしているマシュ・キリエライトもいた。
彼女達を見てぱくぱくと口を開閉するエレシュキガルを見て、マシュは弁解した。

マシュ「あ、あのすみません!お楽しみのようでしたので、声を掛けようか悩んだのですが…!」

千桜「だってエレちゃん、イデアって人から貰った手紙読んでる時すっごい可愛いんだもん♪」

エピデンドラム「ねー?提案してくれた香子ちゃんに感謝しなくっちゃ」

マシュ「(手紙を渡して持ってきてくれるマーリンさんにもした方がいいのでは…と私が言っても意味ありませんよね…)」

謙虚な姿勢のマシュと違い、千桜とエピデンドラムはニヤニヤと笑っている。
そんな二人に対してエレシュキガルは目を丸くし、顔を真っ赤にした。彼女が顔を赤くするのは何回目だろう。もう思い出すのも億劫だ。

エレシュキガル「あ、あああああ貴方達!!!そんなことよりも早く明日のレイシフト会議は早いのだから、早く寝なさい!!!」

エピデンドラム「はいはーい、明日もまたQP稼がないとねぇ」

千桜「素材も集めないと!じゃあねエレちゃん!」

マシュ「あ、あのっ、失礼しました…!」

嵐のように現れて去っていった3人を見送り、エレシュキガルは再び手紙に向き直った。
そして…再び彼を思い出して微笑むのだった。



*~*~*~*~*~*~*~*

マーリン「はーあ、今日も今日とてイグニハイド寮に行かなきゃなんないのか…」

グリム「そのエレシュキガルって奴も、イデアって奴もよく飽きないんだゾ」

マーリン「まぁそうなんだけどね。…エレシュキガルの様子は知ってるけど、イデア先輩がどんな感じなのか興味があるなぁ…むふふ」

グリム「え、笑顔が気持ち悪いんだゾ…」

今日も今日とて、マーリンはグリムと共にイグニハイド寮へ向かっていた。エレシュキガルの手紙をイデアに渡すために。
最早彼もこれが日課のようになっていた。
とは言っても、必ずエレシュキガルは手紙が帰ってきた翌日に手紙を書くのだが、イデアは少なくとも2、3日かかる。一番長かったので一週間くらいだ。必ず返事が返ってくるのは幸いだ。じゃないとエレシュキガル落ち込むし、返事が来るまでものっすごいそわそわしてるし。その様子も面白いんだけどね!とマーリンは「愉悦部」並なことを思っているのだが。
最早オンボロ寮と同じくらい見慣れたイグニハイド寮の中に入る。そしてこちらに駆け寄ってくる人物が一人。オルトだ。

オルト「マーリンさん!…とグリムさんも!エレシュキガル様から兄さんの手紙を届けに来たんだね!お疲れ様!」

マーリン「やあ。まるで予測していたかのようだね」

オルト「ようじゃなくて、本当に予測していたんだよ。今までの傾向からエレシュキガル様からのお手紙は兄さんが手紙を出した翌日に100%返って来てるし、放課後のこれくらいの時間帯にマーリンさんが来てくれるから」

マーリン「そ、そうなんだ…。あ、はい。これね」

オルト「確かにお預かりしました。責任を持って兄さんにお渡しします」

マーリン「うん。こっちこそありがとうね。それじゃあ」

グリム「じゃあな~」

玄関の自動ドアが開き、そこから出ていくマーリンとグリムの背中を見送って、オルトは嬉々としてイデアの部屋に向かった。



イデアの部屋。
ネットゲームをしているイデアは、何故かそわそわと無自覚に貧乏ゆすりをしている。
今日は自分の勘が間違いなければ、エレシュキガルから手紙が来る日だ。彼女は必ず、自分が手紙を出した翌日にお返事をくださる。
今日はどんな言葉が返ってくるのだろう。あんなことを書いて変な気持ちになってしまわれてないだろうか。
ソシャゲのチャットやスマホアプリのメッセージでは一切こんなことを思わないはずなのに、彼女はいつも自分の心を良くも悪くも動かしてくる。いや、ご褒美ですけどね!?
ベットの下…床には、大量の丸まった紙や破れた紙が散乱している。
これらは全て、エレシュキガルに宛てての手紙の没だ。
まずはシャープペンシルで下書きをし、それを消してボールペンで清書する、という筆記方法を使っているのだが、誤字をした際消しゴムをかけると勢い余って紙が破れたり、清書する際は手が震えて変な方向にペン先が走ったりして慣れない筆記に四苦八苦している。
それに加えて簡単に漢字に変換できるデジタルと違い、ネットで漢字を調べてそれを見真似で書くくらいの手紙初心者レベルだ。汚すぎて死にたくなるレベルの字も、今はマシになった。…と思いたい。

来るのか、来ないのか、多分そろそろ…。
と思っていると、部屋の扉がノックされる。その音にびくっと肩が跳ねた。

オルト「兄さん、僕だよ。マーリンさんがエレシュキガル様からの手紙を持ってきてくれたよ」

その言葉に、弾かれるようにドアを開けた。
そして、手紙を受け取る。
急いで中に入ってゲームからログアウトし、机に向かう。
ああ、また宝物が増えた。イデアの口角が上がる。
イデアはエレシュキガルから貰った手紙を全て、大切に机の引き出しに保管していた。
毎日寝る前に読み返して、美しい彼女のことを思い出す。手紙の執筆同様、イデアの日課になっていた。
ここまで来ると拙者キモストーカー過ぎでは…?と思いつつ、健全な青少年だからと言い訳して辞めなかった。

いつもの封蝋を割きいつもの上品な封筒から、いつものシンプルな便箋を取り出す。
そして相も変わらず綺麗な形で羅列されていることばを、胸に刻みつける。

○●○●○

拝啓、イデア・シュラウド様

お返事ありがとうございます。こちらも大切に読ませていただきました。
ラスベガスでの仕事はもうすぐでひと段落すると思いますが、すぐまた新しい仕事が舞い込んできそうです。もしかしたら、私も…出世?して色々楽しいことが出来るかも知れません。あくまでもしかしたら、ですけれど。
最近は梅雨でじめじめとして、それと同時に熱くなってきましたね。イデア君が熱中症等で体調を崩したりしないか心配です。
水分補給や塩分補給はこまめに摂ってくださいね。我々も外で仕事をする身。気を付ける所存です。
ゲームに熱中することも良いと思いますが、睡眠や食事もしっかり摂ってくださいね。
そして学校の授業での、飛行術の自己記録更新おめでとうございます。自分のことと同じくらい嬉しいです。
全部イデア君が努力して頑張った結果実った功績です。そのように自分を過小評価せず、私のことなんて考えないで、イデア君のペースで無理なく頑張ってください。
私は、イデア君を応援しています。
長くなりましたが、今回はこれにて失礼します。
私も、早くイデア君とまた直接お会いしたいです。創造主・琴葉姫にも進言しておきますね。
略儀ながら、次のお返事まで。 敬具

エレシュキガル

○●○●○

イデア「フフフ…」

口角が上がり、その中から笑みの言葉が零れる。…その笑みは傍から見たら結構怖いものなのだが、彼にとってはこれほどまでもない喜の感情なので、見逃してあげて欲しい。
嗚呼、今日もエレシュキガル様はお優しい。字が綺麗…。
そして、彼女の指で書かれた自分の名前を眼が、脳が視認するたび、イデアはこの上ない幸福感に包まれる。
こんなに幸福でいいのだろうか…。

───いいわけがない。

イデアは机に転がっている便箋とペンを用意して向き合う。



如何なる"運命"も
いつしかは"終わり"を迎えるものなのだから───。


おおっと…?
感想まだ


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